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2011-06-25

6月23日 土城 火焔山 - 天上山 - 五城山 を歩く

土城は、台北市内からは、南西の位置にある。この土城の後ろには標高430mの天上山を最高峰に、西は長寿山から東は南勢角山まで山並みが南西から北東に掛けて走っている。台北盆地を俯瞰する一番近い山のうち、今回はこの山を歩いた。これで台北からぐるりと見渡したときに見える山なみの各方面をカバーしたことになる。もちろん、今後も季節を換えて、ルートや同じ山塊の別の山などを歩いていくつもだが。
  
今回のルートは、この山並みのうちちょうど真ん中のあたりを、土城のMTR永寧駅から火焔山経由で登り、山脈を天上山、五城山と歩き、途中文筆山のすぐ下の山腹に開発されている、ニュータウンまで行く行程だ。わかりやすいように、スマートフォンのGPSを利用したログをもとにした、歩行ルートを紹介していきます。(図をクリックすると拡大表示)
台北の南西にある山並み
歩いた部分の拡大
自宅からMRT板南線で終点永寧駅へ行く。約30分弱の乗車である。7時半ごろ永寧駅から山の方向に向かって承天路を歩いていく。第3高速道路下をくぐり舗装路をさらに行く。少しずつ高度が上がり始めている。忠義路との交差点からは、歩行者専用の桟道が造られている。これを行くと、多くの店ができている登山道の入り口に着いた。春には桐の花が多く咲くこの地は、桐花公園とされている。この先には承天禅寺があり、この入り口の近くにはお経を念じている僧侶もいた。
桟道
登山口 桐花公園の表示
地元の人も多く登っているのだろう、登山者はとても多い。道端で野菜などを売っている露天商も多い。登ること10分ぐらいで、火焔山への分岐点についた。標識には火焔山の先にある善息寺となっている。

火焔山頂上下の広場、こうした場所が多くある
ここからは、登山者数は少し減るが、それでもかなりの人数とすれ違う。ジグザグの道で高度を稼いだあと、尾根に取り付く。道は石段や石畳のとても整備された道である。35分で火焔山頂上下の広場についた。ここでは、若い尼さんが運動をしていた。

火焔山頂上
火焔山は標高373m、時間は8時45分、MRTの駅から1時間と15分ぐらい。あずま屋があるが樹木に囲われて、視界はあまり利かない。唯一、木々の切れ目から、陽明山と台北の一部が見える。今日は天気はいいが、風がなく汗が噴出す。

火焔山頂上から下り、途中2箇所ほど分岐を経た後、鞍部につく。車道の龍泉路に飛び出た。今日は休業のようだが、売店もある。道路の反対側に善息寺への標識があり、急な階段を登って行く。しばらくすると、休憩所があり、長寿山から上がってくる尾根が見える。反対側の山は十八羅漢岩だろう。長寿山の向こうの三峡にはビルがたくさん建っている。三峡の町もベッドタウンとして、だいぶ発展した。

長寿山と三峡
さらに進むと、途中茶畑も出てくる。分岐の表示には天上山が現れてきた。休憩用のいすやテーブルなど、非常の多い。それだけここを通る登山客が多いのだろう。今まで登った山に比べると、休憩所や売店が非常に多い。 

十八羅漢岩と天上山への分岐、ここは左にとる

十八羅漢岩へ向かう道との分岐と思われるが、天上山方面への表記しかない。ここをこの表記にしたがって下ると、また舗装された車道に飛び出た。ここには天上山への道しるべがないが、よくよく見てみると道路工事している先から、山道へ続く細い道がある。これを行くと、果たして天上山の道に出た。標高は約320m、天上山には、また標高差100mの登りとなる。
休憩所のある三粒半を過ぎると、尾根幅が狭くなる。岩に石段が掘り込まれている部分もある。途中一箇所、岩場では樹木がきれて視界が開けた。土城の街や、登ってきた火焔山からの尾根が見える。小さな登り下りを何回か 繰り返すと、天上山直前の鞍部に着いた。ここはよく整備されており、望月亭というあずま屋が造られている。

望月亭から数十メートルの標高差を登ると、天上山頂上だ。時間は10時。山頂には温度計がある。気温は30度。標高が高くないので当然だが、風もあまりないので、暑い。シャツは絞ると汗が滴る。しかし、この展望はその苦労に値する。ここは二等三角点もある山頂だ。過去数回登った山がすべて、台北の街並みも含めて俯瞰できる。陽明山はもちろん、観音山、二格山、南港山、すべてが見える。直下にはこれから歩く五城山とその先の山並みが、振り返れば火焔山がある。東側には、まだ登ったことのない、竹坑山や獅子頭山と思われる山並みが、谷の対面にある。
  
天上山頂上から五城山方面を望む、その先は台北101と南港山
観音山、台北市、陽明山を望む
ここでしばらく休憩、食事のあと、縦走を続行。下っていくと狭い尾根を歩くが、しばらくすると今度は非常に広く、上下も比較的すくない、快適な尾根道となる。石畳もあるが、脇の土の部分が広く平坦であるので、滑りやすい石畳は誰も歩かないのだろう。すっかり緑に苔むしている。途中には、草の中に埋もれている石畳もある。

五城山の頂上は展望はないが広く、売店(と思われる)やいす、テーブルがある。時間は11時、天上山からは30分の歩きであった。ここから土城方面に太極嶺を経て続く道が分岐する。文筆山に向けてさらに歩く。石畳はなくなり、道は土の道となるが、さらに下っていき翡翠湖への分岐点の少し前からは、今度はコンクリートの板を敷き詰めた道になる。これはコケも生えずに歩きやすい。 

右に非常に大規模な山腹のニュータウンが見えて来た。ここは将軍嶺と呼ばれるところ、広場になっており、滑り台やシーソーなど子供の遊戯施設もある。将軍嶺から、さらに尾根を縦走し、南勢角山を越えていくこともできるが、今日はここから山腹を右に下り、住宅の脇の階段を下りていく。下がりきると、コンビにもある町並みに出た。時間は12時。近くの造鎮バス停から、橙9番のバスで、景安MRT駅経由で帰宅した。

今回の走行距離は約9.5km、標高差400mぐらいである。歩行時間は、3時間。暑いこともあって今日は疲れた。道そのものは、区間によって差はあるものの、しっかりしている。登山者も平日にもかかわらず、非常に多い。それだけ、よく歩かれているということだ。桐花が満開の時期は、さぞかし多くの登山者が訪れることだろう。

2011-06-20

6月17日 觀音山 凌雲禪寺 - 八里渡船頭を歩く

観音山は、淡水川河口にそびえる単独の山なので、どこからみても目立つ。特に陽明山脈からは、淡水川の対岸にどっしり控えている。標高は616mの硬漢嶺が一番高く、それ以外に数個のピークがある。観音山の名前の由来に、これらピークの連なりが山全体で観音様の横顔のように見えるからだ、というものがある。

凌雲禪寺のバス停
この山は、実は個人的に思い出のある山でもある。その昔、30数年前筆者が始めて台湾に来て、右も左もまだわからないころ、登ったことがある。YMCA日語班の学生が(といっても、筆者よりみな年上だった)、登山に誘ってくれた。日曜日に台北駅から台鉄淡水線(MTR淡水線の前身)に乗って、淡水にいき、渡舟で八里に、そこから歩いたことを、断片的に覚えている。

今回の登山は、2度目ということになる。ルートは、裏側の凌雲禪寺から硬漢嶺に登り、下りは八里の渡舟乗場まで、という山越えルートである。30数年前の逆方向を歩くことになる。

硬漢嶺登山口、登山者が多いので露天商も多い
台北の交通システムの進歩のおかげで、今日はMTR蘆洲駅から橘20番バスに乗り、1時間足らずで8時半前に凌雲禪寺の硬漢嶺歩道登山口に着いた。蘆洲駅での乗り換えも10分ぐらいでバスが来た。この硬漢嶺歩道は観音山登山のメインルートなので、道は石段でしっかり整備され、登山者も多い。山越マラソンの訓練で走るように登って行く人、サンダル履きで気軽に登る人、さまざまな登山スタイルである。

 
尾根道、右に硬漢嶺頂上が

登山口の標高は約300m、頂上616mと標高差約300mの登りである。はじめはずっと登りが続く、30分ほどで休憩のあずま屋につく。ここは残念ながら展望はない。それから程なく、尖山へ続く尾根上になり、緩やかな道が続く。距離は凌雲禪寺バス停から山頂までの半分ぐらいである。硬漢嶺頂上が見えるころ、左から風櫃斗湖登山步道が合流する。ただし、今月から9月末まで整備工事中で、封鎖されている。

小さな観音像が建っている水飲み場が見えたら、頂上はあとわずかだ。ここから10分ほどで頂上に着いた。登りはじめから、約1時間の歩きであった。時間は9時半過ぎ、食事を取りしばし休憩する。

硬漢嶺頂上から、向かいは面天山、大屯山
頂上からは、南側に通信施設と樹木が邪魔をしてはいるが、雄大な眺めがある。淡水川の対岸には天面山から大屯山、その右奥に七星山の山並みが連なる。足元は麓の果樹園の向こうに八里の渡舟乗場がある。その対岸は淡水の町である。30年前の写真は遺失してないが、もしあれば淡水の街がいかに発展したかの証になっただろう。台北の街も、淡水川と基隆側の合流点、その右には蘆洲がある。遠くには台北101ビルや新光高層ビルがかすんで見える。

台北方向を眺める、淡水川 基隆川とその向こうに台北の街
八里の渡舟乗り場と対岸の淡水
 30分ほど休憩した後、八里に下り始める。頂上から同じ道を少し分岐まで下がるが、その際硬漢嶺頂上からは見えなかった、南側の林口の町が遠くに広がっている。林口の街造りもだいぶ進んで、多くの建物が建っている。

渡舟乗場方面登山道入り口
分岐付近にはトイレやあずま屋など、多くの施設が建てられている。この脇から下りが始まる。渡舟乗場までは産業道路など一般道を含め4.6kmである。道は石段でよく整備されている。ただし登山客は少なく、1Km下の登山口までの間ですれ違ったのは、2組だけだ。

登山口

10分ほど下ると、象牙石についた。案内板には対岸の山や町の説明があるが、木がだいぶ生い茂っており、説明のような視界はない。さらに下ること20分、登山口についた。 ここの標高も300mぐらい、凌雲禪寺とほぼ同じ高さである。ここまで車で来れば、硬漢嶺歩道よりも短い距離で頂上までいけるが、駐車場やその他施設があるわけでなく、不便なのがあまり登られていない理由なのだろう。

果樹園の道を行く、向かいは面天山
寺院の脇をいく、左奥の山が観音山硬漢嶺
登山口から渡舟乗り場までは、舗装された道を3.5kmぐらい歩く。土地の人の生活範囲なので、道はいろいろと取れるが、要所要所には道案内がある。ところどころハイビスカスの花が咲いている。果樹園、集落、墓地や寺院の脇などを通り過ぎ、台15号省道に着いた。ここは登山案内板はないが、距離的に一番近い道の入口となる。住所は龍米路2段161巷だ、土地公の祠がわきに建っている。



 この近くにバス停があり、蘆洲や關渡橋を渡って対岸に行くバスなどが通っている。ただ、ここでは乗らず渡舟乗場まで歩いた。時間は11時半、歩行時間2時間40分、距離7.2kmである。


今回は、一番楽な道であった。次の機会には別の道や占山までの縦走などをしてみよう。時間はもっとかかりそうだが、観音山登山の別の一面を見れるだろう。
省道15号

2011-06-14

2011年6月13日 草湳 - 二格山 - 猴山岳 縦走


台北は盆地である。盆地の周りの山を、順次登っていくつもりである。今までは台北市内の自宅からみて東から北に位置する山を登ってきた。これらの山頂からみる台北市の向こうにも山並みが広がっている。奥には台湾の中央山脈に続く山々が控えている。その前に、南港山脈より高い山が連なっている。これが今回登る二格山の山脈である。自宅からは南西の方角になる。

今までと違う台北市の眺めを期待して、二格山に登ることにした( 台北市親山歩道Web)。ここは、台北市と新北市の境界となる。行程中最高地点は678mの二格山である。草湳から南邦寮山に登り、そこから稜線を二格山へ、さらに筆架山 へ続く山脈と分岐して指南宮へ連なる山並みを猴山岳を目指した。猴山岳からは指南宮を経て下山することもできるが、今回はそのまま産業道路を下り、猴山坑バス停から帰った。


朝7時少し前に出発、MRT木柵線で動物園駅へ行く。ここで棕15バスに乗り換える。このバスは猫空を経由し、ぐるりと回っていく。高度が上がってくると、台北の町がみえるようになる。ここはお茶で有名なところである。


大榕樹



草湳橋のたもとのバス停で下車する。橋から谷あいのかなたに、ビルが見える。ここから峠を越え深坑へと続く阿柔洋産業道路が分岐する道を行く。しば らくすると大きな榕樹がある。このランドマークの大木からは、南にこれから歩く南枋寮へと続く道、北へ今日の行程二格山から猴山岳への山並みへ上がっていく道が分岐 する。野良犬が数匹たむろしている。木の下には台北市のたてた、指南宮猫空親山歩道という表示板があるが、この位置とは直接関係のない、場違いなものであ る。この周辺の指示板はあまりない。コンクリートの壁に大きくペンキで二格山と書いたものと登山クラブの残した小さな表示はあるが。


歩きはじめは舗装されているが、程なく石がごろごろした道となる。沢に沿った道は、山腹に取り付くようになり、小さな土地公が現れる。この道は車が通れるだけの幅員はあるが、クリアランスの大きな四駆でなければ無理だろう。峠にも土地公がある。峠から右に行くと、中華電信の中継アンテナがある。反対側へ山道を南邦寮山へ進む。


道はそれほどよくないが、迷うことはない。先ほど峠までに行く途中、左に登って行く細い山道があったが、この道が途中合流すると、まもなく南邦寮山(標高587m)についた。登山クラブの残した標識が木に掛けてある。視界はまったくきかない。



二格山はすぐだ
尾根道の登り下りが2,3回続く。道は広くなったり、石の露出した狭い尾根など出てくる。途中ロープの張ってる急な登りもある。 今までの土の道が、突然石畳の道になると、二格山はすぐだ。

立派な展望台が作られている二格山山頂は、ほぼ360度の展望が可能だ。北側には台北101ビルが南港山脈の向こうに、その後ろには台北市 が広がっている。かすかに観音山の輪郭も見える。本来ならばその右には、大屯山や七星山が見えるはずだが、今日はガスのなかではっきりしない。東方向に は、筆架山の山脈、それと分かれて北西方向には、これから歩く猴山岳の山並みが延びている。反対側には、台北の水がめ、翡翠ダムの水面の一部も見える。時間は9時40分、バス停から歩き始めて1時間半である。ここで休憩、腹ごしらえをする。


二格山展望台から台北を望む

筆架山山脈
  
翡翠ダム


二格山第三登山口
山頂からは、コンクリート階段の道を下る。二格山のこの部分の山道は、今日の行程中一番よい道だ。10数分で第三登山口に着く。ここを右に 舗装された産業道路を下れば、北宜公路へと続く。左へ行くと、程なく舗装がきれ筆架山と猴山岳とへの分岐点に着く。ここの案内には先ほどの山道とは別に、 二格山へ続く道が示されている。上記台北市Webサイトが提供する地図にも表示がある。ただ、二格山から下るとき、そのような道の入り口は気がつかなかっ た。


観景台から二格山を見る
ここから、 猴山岳へは3.3km、分岐点に表示がある。途中ロープが張ってある急なのぼり下りも含んだ、山道が続く。ところどころ枕木も敷いてある。右の深坑方向へ 天南宮への分岐を過ぎ、突然草湳からの阿柔洋産業道路に飛び出る。道路の反対側にはまた山道が続いている。急なのぼりを上り詰めると、視界が開けた。ここは地図 上に観景台と表示されているが、木が少ない尾根上の突起である。今日の行程の2番目の視界が利く場所である。しばらく休憩し、先ほどの二格山や、これから の猴山岳への尾根を見る。この尾根道は、朝歩いた尾根道と平行しているような場所にあるので、二格山への上り下りをしながら歩いた尾根の様子がよくわか る。


猴山岳へは、あと半分と少し。草湳大榕樹からの道と深坑からの道と十字に交わる鞍部を過ぎる。視界の利かない尾根道を歩くと、花や蝶が目立つ。途中道端に咲く花の蜜を吸う蝶を多く見た。ここ数日、毎日夕立があるので、道は乾ききらず、ぬかるみもところどころある。

上り坂で、2人の若者とすれ違った。本日この尾根上で猴山岳登山口までの間、出会った唯一の登山者である。道すがら、かなり大きな蛇にであったとのこと。しばらくすると、登山クラブのテープと三角点があることで頂上だとわかる以外、何も特徴のない猴山岳(標高553m)を通り過ぎる。ここからわずかに下ると、突然視界が広がる。ここは猴山岳前峰である。時間は12時、二格山から約2時間だ。

猴山岳前峰から
木柵の町が足元にある。朝下車したMRTの動物園駅が見える。左には木柵の向こうに新店や中和が広がっている。台北101ビルも二格山からよりはだいぶ近くなった。高速道路が、南港山脈の麓を走っている。深坑の町、高速のインターチェンジも近い。ただ、西の空が暗くなってきた。夕立が来そうな気配だ。長居はしないほうがよさそうだ。

猴山岳前峰の急な山道
指南宮への道を下る。いきなり非常に急な下りになる。ロープが張ってあるが、ここはロープなしでは上り下りは無理だ。角度は70度はあるだろう。石にステップが刻んであるが、濡れて苔むした道は注意しないと危ない。踏み外して滑落したら、大怪我だけではすまないだろう。このような道を下ること15分、さらに急な石段を20分下ると、登山道入り口、舗装路に出た。


ここの舗装路を猴山岳土雞城方向の左にとれば、指南宮からの山道へといける。山道での雨は、雨具はあるものと不便だ。ここは舗装路の道を行くことにした。雨が降っても比較的楽である。傘をさして歩くこともできる。下っていけば、バス停留所も現れる。

果たして、しばらくすると道路に雨粒が落ちてきた。程なく雨脚は強まった。いままで数回の山歩きで、今回初めて雨に降られた。途中での雨宿りもいれて、約1時間歩くと、指南宮から下ってくる、新光路の猴山坑バス停に着いた。ここから530番バスで、公館を経て帰った。

530番バスがやって来た
今回の山歩きは、歩行時間約5時間、距離約11キロ、高度差は約500mである。山道自体は、一部表示が少ない以外は、踏まれている道なので、地図さえ持っていれば迷うことはない。ただし、猴山岳の登山口からの登りはかなり急である。登りももちろんきついが、下り道の場合は気をつけないといけない。ロープがなくなり、傾斜がゆるくなっても、石段は苔むしているので滑りやすい。

夏の山は、午後こうした夕立もあるので、できるだけ早く出発、気温まだ比較的低いうちに歩いてしまうほうがよい。

2011-06-08

2011年6月6日 面天山 - 大屯山(西,南,主峰)- 中正山 を歩く

陽明山国家公園のもうひとつの主要な山塊である、大屯山を中心に、先に天面山を登り、また大屯山のあとは、枝尾根上にある中正山を経由して下るコースを歩いた。この山塊は、先週登った七星山の西に位置し、より海に近い。標高は七星山より少し低い900、1000m級だ。

今日の行程は、面天山の麓、清天宮からスタート、向天池、面天山経由で、大屯西峰、それから南峰を登り、大屯坪の鞍部から大屯主峰へ往復、その後南峰の麓を大屯坪経由でまいた後、西峰と南峰の鞍部へ戻り、そこから中正山へと下っていくルートである。陽明山公園のWebサイト陽明山大屯山系の3つのコースの一部をつなげた形になる。

清天宮登山道入口
端午節の休日でもあるので、今日は登山者が前に比べるとかなり多い。グループもいれば、筆者と同じ単独行動の人も結構いる。年配の人も、かなりのスピードで登っていくのに感心した。日本では山ガールがだいぶはやっているそうだが、台北の山は、自分も含めた山オヤジと山オバンが主流で、山ガールはまだまだ希少である(笑)。

朝は前回より早く6時半に出発、MRTの北投駅から小6バスに乗り、終点の清天宮で下車。7時半に登山口についた。台北の山登りは、交通事情がよく便利だ。自家用車で行くよりも、登山口、下山口の自由度が大きく、なおかつカーボン排出量も少なく、意義があると思っている。

太子碑
登山口から登りは長くずっと続く。はじめから結構の急坂である。石段整備された道を30分ほど行くと、そのまま二子坪へ続く道と向天池への道との分岐点についた。ここから向天池までは、面天山の中腹を横切っていく。途中、昭和天皇が皇太子として台湾を訪問した際、台北の山を登った記念として建立された記念碑(太子碑)がある。脇の説明表示板によると、戦後碑文面が壊され、樹木の中に打ち捨てられていたものを、史跡として整備した、ということである。1925年製の碑は苔むしているが、歴史の証人としてひっそり残っていくのだろう。

面天池
向天池は、もともと火山の火口である。雨水がたまれば池になる、ということだが、目前の池は、乾燥した草原である。

ここから、向天山の登りが始まる。20分足らずで頂上に着き、そこから一度下った後再度登って、面天山である。標高977mの頂上は広々としており、片隅に展望台が作られている。 通信用の大きな施設もある。海に近いこともあり、淡水川の河口、町が広がっている。少しかすんでいるが漁人碼頭の橋も見える。多くの住宅が建てられており、MRT沿線の発展状況は、こうしてみるとよくわかる。

面天山から淡水方向を見る
西峰への登り
面天山からの急な下り標高差約200mを下がりきると先に分岐した清天宮から二子坪への道と合流する。ここを右に進み、あずま屋のある面天坪の鞍部につく。大屯山西峰へ道が分岐するが、立て札には体力に自信がない者、妊娠者などは危ないから、登るなと書いてある。整備された石畳の道ではなく、土と石、根っこの道が続いている。しばらく行くと斜度はきつくなり、補助のロープが現れる。雨の日は、非常にすべり易いだろう。

大屯西峰から見る面天山
面天坪から標高差200m登った後、大屯西峰についた。振り返ると先ほどの面天山が、また進行方向には南峰がある。その左には大屯主峰が大きく控えている。 標高982mの山頂は、今日の行程中、2番目の高さである。時間は10時、食事をとり一休みとする。

下りはほぼ直線の土の道、かなりの傾斜である。ここも補助ロープが張ってある。幸い100mぐらいの下りで鞍部に着いた。ここから大屯坪への道が分岐するが、右へ大屯南峰へ進む。この道ははじめ山腹をトラバースしていく。約10分で南峰から下がってくる道が合流する。そのまま進めば中正山へ続く。ここは左にとり、また急なロープのある道を登っていく。

南峰頂上
南峰の下りから見る七星山

南峰と大屯山の分岐

先ほどの西峰から見たときは、大屯主峰は少しガスがかかっていたが、南峰頂上からは曇りのない主峰が目前にある。先週歩いた七星山やその先の石绨山の山並みもはっきり見える。また下って登ることになるが、大屯主峰への道を行く気力がわいてくる。大屯坪鞍部への下りは、西峰に比べればずっと傾斜がゆるく、楽である。途中で土の道が終わり、石畳が現れた。

大屯山から見る七星山
下がりきった後、また約200mの登りが始まる。約10分ぐらいの登りで、森林が切れ、草原の道になる。背後には南、西峰が見える。高度を上げるにつれ、この2つの山頂がだんだん下に見えるようになり、鞍部から25分で大屯主峰の展望台についた。天気もよく、台北盆地が眼下に広がっている。山頂に2つの通信アンテナがある面天山の先には、淡水側対岸の観音山がかすんで見える。その右は海が見える。風が吹いている。日差しは強いが、暑さは感じない。
大屯山から見る西峰と面天山

蝶が多く群がる
しばらく景観を楽しんだあと、同じ道を下る。南峰への分岐点は右にとり、二子坪へと続く道を歩く。大屯坪の平らな道を行くと、十数匹の蝶がいっせいに飛び立った。じっとして様子を見ていると、また花に群がっていく。2,3種類の異なった蝶が蜜を求めている。

大屯坪のツツジ


南峰、西峰への鞍部へ続く道への分岐点についた。先ほど登った南峰の麓をまいた形である。ここからは、石畳でなく土の道である。鞍部へは10分ほど、ここからは、南峰への分岐点までもう一度歩くことになる。

中正山への下り、道が草で塞がれている
分岐点を過ぎた後、道の状態はそれまでよりも悪くなった。森林が切れ草原に出たが、刈り込みがされていない道は、左右から草や蔦が絡み、かろうじてわかるぐらいだ。 森林に入ると、急な下りとなる。ここもロープが張ってある。南峰への分岐点から下ること20分、中正山第二登山口からの石畳の道と合流した。ここでまた食事をとり、しばらく休憩した。時間は午後1時である。


中正山登山道
この先の道は楽勝である。整備された石畳の下り坂、気を抜いてはいけないが、体力的には楽だ。中正山は、大屯南峰から派生する尾根にある。木に囲まれたなか、立派な観景楼が建てられいる。この上からのパノラマ景観は、このためだけに登るに値する。標高は646mで大屯山より低いが、背後には面天山から大屯山、そして七星山、眼下には淡水側を挟んで広がる士林、その向こうの蘆州、左には大崙山から剣潭山とそのさらに遠くには101ビルや新光ビルが見える。右には観音山と淡水川河口、港がある。

中正山から士林方向を見る
七星山方向を見る

景観が見えるはここが最後で、十八份の登山口までは林の中の道を下っていく。約40分で、登山口についた。時間は2時半。ここでしばらく休んだ後、小9バスで北投駅に戻った。

歩いた距離は約13キロ、6時間、歩行数1万9千歩である。標高差は約700m。登り下りが多かったこと、一部の道は歩き難かったなど、今まで数回の山歩きに比べるときつかった。実際心拍計の記録もそれを裏付けている。山歩きの経験のない人には、大屯西、南峰の部分は結構のチャレンジになるだろう。登山靴、軍手などは必須品である。