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| 西から東へ歩く |
桃園市には、台湾北部の主要ダム石門水庫がある。日本統治時代に構想されたが実現せず、戦後1955年より具体的に建設が企画され1964年に完成した。60年を経たダムは、現在も有効に稼働している。位置的には、台湾北部の主要河川大漢溪が山から平地へと流れを変える場所にある。建設に伴い、湖底に水没した集落もある。一時期は、観光地の中心として栄えたが、より多くの娯楽や外国を含めた観光地にそれを奪われ、過去のような賑わいはない。筆者は30年以上前から何度も訪れたことがあるが、凋落を感じる。
ルート
石門水庫堰堤→(5分)→雲霄飯店廃墟脇入口→(15分)→溪州公園方面道分岐→(25分)→新溪州山→(5分)→愚公廣場→(10分)→福山巖分岐→(5分)→微風廣場→(15分)→峠越え道十字路→(15分)→520峰→(15分)→溪州山→(25分)→大艽芎古道峠五叉路→(35分)→牛角南山(慈湖分岐)→(5分)→頭寮山→(15分)→百吉隧道上部峠十字路→(7分)→百吉林蔭步道→(43分)→稜線分岐→石龜坑山往復15分→(10分)→打鐵寮古道口→(25分)→湳溝站バス停 休憩含まず約4時間50分 約11.5㎞、累計登攀約750m、下降740m、コース定数22
溪州山
標高577mで、当コース中の最高点である。石門水庫の対岸にある小百岳石門山と対を成している。山名は、大漢溪の右岸にある溪州(溪洲と記されることもある)の上に聳えることでの命名だ。筆者が10年ほど前に訪れた時に比べ、広い山頂には多くの休憩用椅子机が設置され、休日には多くの登山者が訪れる。樹木に囲まれているが、北側が開けているので、足元の大漢溪を挟んで対岸に中壢や桃園の街が望める。標高475mの新溪州山は、この山の前衛的な存在である。
稜線縦走路が、山並みを麓坪林から石門水庫側へと越えていく大灣坪古道との十字路になる広い鞍部である。小屋や鉄棒などの運動施設もあり、地元民の憩いの場所でもある。この広場以外に、微風廣場をはじめ稜線縦走路わきには多くのベンチなどが設けられ、一休みの場所を提供している。
愚公の名は、過去に地元民蔡松發さんが溪州山付近の山道をたゆまず整備し、山を気軽に歩けるようにしたその行為を感謝を込めて記念し、中国の故事「愚公移山」になぞりこの場所に愚公亭を設けたという。
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| 愚公廣場 |
頭寮山
麓の地名頭寮の名前を冠した標高480mの山である。近くに蒋介石と蒋経国の墓地である慈湖があるので、その昔は兵隊が駐在する崗哨(見張詰所)があった。今は山道脇に建物だけが残る。山頂は樹木に囲まれているが、北側の草木がなくそこから北側の白石山などが望める。
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| 頭寮山山頂 |
百吉林蔭步道
1944年に百吉隧道が開通する以前は、峠越えとして使用された主要道路であった。石龜坑古道とも称される約3キロほどの道は、その後観光用として整備され今日の自然歩道として開放されている。休日には多くの遊楽客が訪れている。
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| 百吉林蔭步道峠部分 |
石龜坑山
麓の地名石龜坑の名を冠する標高478mの山である。狭い山頂は、樹木に囲まれ景観は望めない。アプローチの稜線上には、多くの岩が現れ一部はロープが取り付けられた岩場がある。溪州山周辺は、尾根幅が広く一部露岩もあるが、全体になだらかであるのに対し、こちらは狭い尾根で岩が現れる。
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| 石龜坑山山頂 |
コース概要
石門ダムは、バスで訪れると料金所から登りはじめ、依山閣と嵩台のバス停を過ぎ、石門水庫バス亭につく。そこはダム堰堤の端になる。その近くからもダム水面などを見れるが、初めて訪れるのであれば、溪州山への道に取り付く前、依山閣や嵩台バス停で下車して少しダム堰堤を歩き、また嵩台と呼ばれる小高い丘に登るのもよい。丘の上からは、大きな湖面とその背後の山並みを望むことができる。
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| バス停から見る嵩台 |
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| 嵩台から見るダム湖面と背後の山々 |
登山口は、湖にそって湖岸道路を少し進み警察派出所脇から左に登る舗装路を行く。この道は廃業した雲霄飯店へのアプローチ道だが、今は登るとすぐにゲートがあり塞がれている。ゲートわきから入り、さらに道を登りつめると右に登山道入口がある。ホテルが経営されてた当時に整備された石階段の道を進んでいく。廃棄された建物などの脇を行き、その先でまたゲートがある。ここまでの区間は、正式には解放されていないが、多くの登山者が利用している。更に石段道を進み、左から溪州公園からの道と合流する。
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| 警察派出所の先に見える白い看板の分岐を左に登る |
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| 溪州公園からの道との分岐点、右の土道を取る |
石段道は土の道になり、高度を上げていく。途中道脇に、ベンチがところどころ設けられており、また樹木の間から湖などが見えるスポットもある。大きな露岩の間を登り、道が緩くなると新溪州山山頂だ。景観はほどんどないが、椅子テーブルがあり、休憩するとよい。山頂から少しくだると、愚公廣場である。鉄棒、ブランコや涼亭、また地図などの表示板もある。溪州山ヘは、この広場をまっすぐ突っ切って進む。
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| ダム湖面を望めるベンチ休憩所 |
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| 大岩の間を登る |
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| 新溪州山山頂 |
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| 鉄棒などが設けられた愚公廣場 |
ちょっとしたコブを乗り越え、左に福山巖方向への道を分け、椅子テーブルが設けられた微風廣場が現れる。その先しばらく下り、峠越えの道との十字路鞍部に着く。溪州山へはここからしばらく登りが続く。そこそこ急な坂を登りつめると、520mと表示があるピークにつく。椅子テーブルがあり、その脇の大岩から、石門山を含めた東方向の景観が望める。緩い登りをさらに行き、右に送電鉄塔が見えると間もなく溪州山山頂である。広い山頂には、多くの椅子やテーブルが設けられていて、休憩によいだろう。
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| 福山巖への分岐点 |
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| ロープの急坂 |
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| 520峰から見るパノラマ、左に石門山が見える |
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| 溪州山山頂 |
山頂から、大艽芎古道の峠鞍部に向けて長い下りが続く。大きく下る直前で、道は左右二つに分かれる。縦走には左への表示があるが、どちらも下方で合流する。ジグザグの道を下りきり、先ほど分かれた道を合流すると、間もなく右奥に溪石亭がある。広くなった山道をさらに少しくだると、大艽芎古道との五叉分岐に着く。このあたりで、全行程の約半分である。
頭寮山方向は、道案内板がわきにある平らな道を進む。道はそのうち登り坂になり、道幅も狭まる。分岐から頭寮山へは、1.5㎞ほどあり、途中には小さな登り下りが繰り返し、そこそこ時間を要する。途中、大漢溪上流の外鳥嘴山などの山々も望める。ロープの急坂などを登りつめ、そのピーク部分(地図上の牛角南山)で左に慈湖方向への道を分ける。その先少し下り、廃棄された見張詰所の建物を過ぎて登り返し、小さな詰所を右に見ると、間もなく頭寮山山頂だ。
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| 途中の道標 |
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| 慈湖(左)への分岐 |
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| 廃棄見張詰所 |
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| 頭寮山山頂から北方向を望む、手前は白石山 |
頭寮山山頂から、しばらく急坂を下っていく。下り切ったところは、ちょうど百吉隧道の真上に当たり、左右から峠越えの道が合流する。道幅が広がり、道なりに進んで下りきると百吉林蔭步道がひょっこり現れる。休日には遊楽客が往来する舗装道を突っ切り、尾根道を追っていく。ここから先は、今までのセクションに比べると明らかに程度が落ちる。通う登山者が多くない。ただ、邪魔な倒木は切り取られ、また足元の道筋ははっきりしている。
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| ロープの急坂が続く |
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| 百吉隧道上部の十字路分岐 |
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| 倒木は枝が切り取られている |
尾根道は、小さな上り下りが次々と現れる。ちょっと大きく下り、登り返すと竹を利用したベンチの休憩スポットがある。切れた森の間に、先ほど登った頭寮山がすでに遠い。その先、急坂が始まる。そのうち尾根幅が狭まり、岩が現れて今までとは違う様相だ。登り切ったピークが分岐である。右からの道は、石龜坑山を往復したあと下っていく道だ。ピーク直下の大きな岩にはロープが多く取り付けられ、これを下り少し登り返すと、狭い石龜坑山山頂である。
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| 石龜坑山の分岐への最後の登り |
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| 分岐直下の岩場 |
往路を引き返し、分岐から別の道を下る。途中ちょっと登り返し、広い尾根を下る。左から打鐵寮古道を合わせると、すぐに山道は終わり湳溝と白石埤とを結ぶ舗装路の峠にでる。ここは打鐵寮古道の入口でもある。舗装路を下っていくと、百吉林蔭步道の入口を過ぎ、さらにしばらく下ると、北橫公路(台7公路)にでる。バス停は、分岐のすぐ右だ。
アクセス:
行きは、台北からだと台北駅より台鉄電車で中壢経由5050番。5055番また503台灣好行(休日のみ)、あるいは台北轉運站から國光客運1820番(竹東行)バスで龍潭轉運站経由、5055番や5048番などのバスで石門水庫へ行ける。帰りは、湳溝バス停からは、502、503番の台灣好行バス以外に、桃園客運や中壢客運の多くのバス(5090、5091、5093、5094、5099、5104、5104A、5104B、5105、5106、5106A、5107、5109、5109A、5301 それぞれ運行時間に注意)にて大溪へと行くことができる。大溪バス停からは、710番バスで台北MRT永寧駅へと行ける。ルートや乗り継ぎ時間によって異なるが、台北市中心からの所要時間は片道2時間から2時間半ほど。
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| 開業から間もない新しい龍潭轉運站 |
装備:
一般的な日帰り登山装備で十分である。沢を越すような場所もない。夏は暑く、途中水場もないので、飲料水は十分持っていくことを勧める。


















































