このブログを検索:山名などキーワードを入れてください

2026-09-30

台湾ルートガイド:新北市三峽區 大厝坑山~鳥嘴尖~竹崙山~麒麟山 茶葉と檳榔の里の山ハイキング

回遊式ルート
新北市三峽區は、その奥に千数百メートル級の插天山脈を有するが、一方その前衛的な低山も多くある。台北市街からみると、隣接する土城區にある天上山山脈のちょうどその裏に位置するのが、この山塊である。ルートガイドで紹介した天上山に比べると、交通の便もそれほど良くないが、逆にそれは静かな山ということになる。筆者は13年前に初めて訪れたが、その時は麒麟山付近を除いて、シダやカヤが茂る山道であった。その後、訪れる登山者が増えたようで、二年前に大幅に道の整備や道標などが、ボランティアのおかげでよくなり、それから二年たった今でも、状態がよい。そこで、このルートをガイドとして記述する。当ルートは、ぐるっとめぐって出発点に戻ってくるもので、どちら周りしてもよい。このガイドでは、反時計回りの記述をする。13年前の時は、時計回りをしている。

台北の西南、天上山山脈の裏に位置する

登山対象:

ルート

安坑站バス停→(15分)→建安3號民宅登山口→(25分)→竹安路分岐(金属橋)→(12分)→大厝坑山→(15分)→展望点→(35分)→鳥背尖方向分岐→(15分)→鳥背尖鳥尾崙鞍部分岐→(3分)→鳥尾崙→(2分)→鳥背尖鳥尾崙鞍部分岐→(3分)→鳥背尖→(10分)→鳥嘴尖→(5分)→鳥頭尖→(15分)→竹崙山麒麟山分岐(三層坪山)→(急坂経由20分)→竹崙山→(廃棄道路経由15分)→竹崙山麒麟山分岐→(25分)→麒麟山→(30分)→保安宮→(15分)→安坑站バス停  休憩含まず約4時間20分、約10㎞、登攀約700m、コース定数20

大厝坑山

標高150mの小山で、麓には檳榔園や茶畑がある。当座の登山道は、前半はこうした農作物のために歩かれている地元農家の作業道である。樹木に囲まれ、展望はない。山名は、麓の土地名をもとにしている。

大厝坑山山頂
鳥嘴尖(その他付近の小ピーク)

以前は觀景峰と呼ばれた標高525mの山である。13年前に筆者が訪れた時は、まだその他鳥の名前を冠したピークへの山道や、またそれらピークの名称もなかった。その間に、この周辺の山道が整備され、鳥嘴尖以外の場所からも、三峽市街をはじめ遠くの景観が望めるようになった。また、急坂のロープなども取り付けれられ、よい登山環境となっている。なお、鳥嘴尖の名称は、山頂直下に鳥のくちばしのような岩が突き出ていることからの命名とのこと。

鳥嘴尖山頂
竹崙山

標高613mのピークで、このルート上の最高点である。以前はカヤなどの草に囲まれた山頂だったが、今では樹木が育っている。周囲の展望はない。この山は、新店獅子頭山から三峽熊空山へと連なる主山脈の竹坑山から分岐し北へと延びる支稜に位置している。

竹崙山
竹崙山山頂

麒麟山

標高405m。何か伝説などを連想させる山名であるが、ネット上の資料によれば当座を観光登山の目的で手入れをした際に命名したとのことである。麓の保安宮から入ると、途中で分岐し二つのルートが山頂へと続く。ただ、一方のルートは、オフライン地図に記載されていないので注意。この山には、日本統治時代に敷設された隘勇線の遺跡が残っているという。つまりは、この周辺は百数十年前は、タイヤル族原住民と移民開拓していった漢人との境界近くであった、ということだ。

麒麟山山頂

コース概要 安坑バス停で下車すると、道路対面に両側に家屋が並ぶ建安路が延びている。こちらは下山後に戻ってくる道である。先に三峽方向にバスでやって来た110道路(成福路)を少し行く。多くのレンタル建設機材が置かれた角で左に入る道を進み、道なりに大厝坑橋を渡る。橋上からは、これから登る山々が見える。橋を渡っていくと民家を通りすぎ、分岐がありそれを右に折れ茶畑の脇を行く。そのうち別の民家(建安9號)があらわれる。その前を通りすぎ、左に曲がると登山口となる建安3號民家が現れる。その庭の右脇に土の道が下っていく。これをとっていくと、すぐに簡易地図と道標を見る。

779番バスと安坑バス停、左のレンタル建設機置場脇を曲がる
大厝坑橋からみる山並み(左が麒麟山そして右に竹崙山)
ここは右折
建安9號民家前を進む
建安3號民家、後方に後に歩く尾根が屋根越しに見える
簡易地図と道標

この道は、本来地元農民が奥にある茶園や檳榔園へと作業のために歩かれている道である。途中に分岐が現れるので標識マーカーなどに注意。もし行き止まりになってしまったら、引き返して探すこと。途中二か所の高台を超えて進んでいくと、金属橋の上に板をわたし、ロープが張ってある小さな沢を越す。ここが竹安路への分岐で、左に折れて坂を登っていく。作業小屋の脇をさらに登っていく。登りついたところが、大厝坑山である。

茶畑で作業中の農夫
檳榔園を下る
小沢を渡ったあと檳榔園を登り返す

再度下る
その先小沢を金属橋でわたる

橋脇の案内図
作業小屋脇を通る
細い桂竹林を抜ける
急坂を登る
樹木に囲まれた大厝坑山山頂
大厝坑山からいったん下り、急な坂を登りつめると、道両脇にシダが茂る緩い尾根道になる。左右が開けているので、これから登る鳥嘴山などの山々が見える。その右側のさらに高い山並みは白雞山から熊空山へと続く山々である。左下の麓には、先ほど通った登山口の民家の赤い屋根が見える。近くの木にそれらの説明板が取り付けられている。小さな登り下りを追っていくと、作業小屋や竹林などを過ぎていく。苦茶樹の林が現れると、分岐がある。右は鳥尾崙方面へ、左は鳥嘴尖の先へと続く道だ。左を取ると鳥嘴尖周りのピークを通らない。

急坂を登る
岩に階段が刻まれている
登りきると緩いシダの道
麓に建安3號民家の赤い屋根
これから登る鳥嘴尖などのピーク、左に山の説明板
白雞山の山並み
竹林を抜ける
苦茶樹の分岐
山腹の道を登っていくと、鞍部にでる。鞍部には、ザックをひっかけるためのフックが並ぶ鉄棒が設けてある。鳥尾崙は往復するので数分足らずだが、ここのザックをかけて空身で往復できる。親切な設置である。鳥尾崙を往復し、鳥背尖へと登り返す。山頂にはベンチやブランコなども設けられている。端からは三峽方向の広い景色が望める。鳥嘴についての説明板もある。

山腹道を登っていく
鞍部へ急坂を登る

鞍部分岐についた
鞍部にザックかけ用の鉄棒
鳥尾崙山頂
鳥背尖から見る三峽方向のパノラマ
鳥嘴尖の説明板
鳥嘴尖へはしばしの急坂である。ロープも取り付けられている。登り切ったところが鳥嘴尖で、ここからも広い景色が望める。ちょっと下って登り返すと鳥頭尖である。これらは鳥の体に見立てた命名だ。鳥頭尖からはしばし下りだ。地元土地所有者の対応のために、この部分は新たに開かれた山道のようだ。ところどころに、静かに速やかに通過するよう、また地主の家屋に近づかないにとの注意板がある。下っていくと、舗装路に出る。

ロープの急坂を鳥嘴尖へ登る
鳥嘴尖山頂のすぐ下は断崖
上から見る鳥嘴石
鳥頭尖からの眺め
道脇の注意書き
舗装路に出た

舗装路を追っていくと、右に寺院に下る道を分け、登りが始まる。右に民家を見て登っていくと、分岐がある。すぐ左の丘は三層坪山である。この山頂からも展望ができる。分岐を右にとって登ると、左に急坂で竹崙山へと登る登山道入り口がある。そのまま広い道を登っても山頂へ行けるが、左のほうが近道だ。この急坂は、ロープがずっと続く坂である。登り切って、先ほどの広い道に出ると、そのすぐ対面が竹崙山山頂である。

中央の道を登る
上り詰めたところの分岐、左に三層坪山
分岐の案内図
三層坪山山頂
左が急坂登山道
ロープの急坂が続く
途切れない登り
対面が竹崙山山頂

登ってきた急坂を下ることもできるが、距離は長くなるが緩い広い道をとって下る。途中左に竹坑山方向への道を分け、さらに下って近道入口を通り、麒麟山への分岐に戻る。道なりに下ると、左に尾根上を行く道にとり、さらに下ると左からの道を合わせ尾根上を追っていく。途中には、ロープの急坂や露岩が現れるところもある。最後にちょっとした丘を越えると、左から保安宮への道との分岐を合わせる。その先が麒麟山である。山頂からはほとんど展望がないが、天気が良ければ樹木の間から遠く台北の南港山が見える。

幅広道で下る、左に分岐する道は竹坑山方面へ続く
麒麟山へは右の道
ここで左に尾根山道を進む
ロープの急坂セクション
最後に丘を越える
麒麟山直前の分岐、左に保安宮へ下る
遠く南港山が見える

麒麟山山頂からは、そのまま下っていく道と、先ほど通りすぎた道の二つがある。どちらも途中で合流し、最後に保安宮へとつながる。先に通りすぎた分岐から道を下ると、つづら折れが何度も現れる。もう一つの道も下って、簡易地図と道標に従ってくだる。ただし、そこから合流部までの道はオフライン地図には載っていない。保安宮からは、舗装路を歩いていく。基本緩やかな道で、橋を越えて少し登る。道なりに進むと、建安路を通り、安坑バス停が現れる。三峽方向にはレンガの小屋があるが、新店方向には停留所の表示があるだけだ。平日と休日では便数が違うが、それほど多くないので雨などだと、時間まで小屋の方で待った方がよいだろう。

右に保安宮へ下る
つづら折れの道を行く
前方の道と合流し、左へさらに下る
保安宮登山口についた
保安宮
緩い坂を下っていく
登った山を振り返る

安坑バス停に戻った

アクセス:

安坑を通うバスは779番である。MRT新店駅と三峽一站を結ぶ。距離的には三峽の方が近いが、台北の中心あたりから行く場合だと、新店から行ったほうが良いだろう。新店の乗り換えだけで済む。平日は朝晩を含めて休日より多いが、日中は一時間あるいはそれ以上に一本の頻度なので、帰路は時間をうまく調整するほうが長く待たずに済む。

799バス路線図
装備:

一般的な日帰り登山装備で十分である。沢を越すような場所もない。夏は暑く、途中水場もないので、飲料水は十分持っていくことを勧める。ロープセクションがあるので、手袋はあった方が良いだろう。