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2011-09-23

9月22日 南港山を虎山経由で岩壁ルートから登る

岩壁ルートに咲く花

今週は天気がすっきりしない。雨こそ降らないがどんより曇っている。山に登っても遠景ははっきりしない。そんなことで、遠くに行くのを変更、今までの数ヶ月一連の山登りの出発点、近くの南港山へ登った。前とはルートを換え、今回は虎山(台北市政府親山歩道南港山系紹介)から登り、道案内や公式ルートには掲載されていない岩壁ルート(中国語サイトだが、詳細あり)で九五峰へ直接登った。そのあと南港山の縦走コースを、前回とは逆にたどり、象山からは出発点の永春高校に続く道を下った。


南港山は台北市の東、信義区にある
今回は回遊型ルート(クリックで拡大)

南港山は山里が近く、登山客も多い。先週の五分山とは違い、多くの登山客とすれ違った。この岩壁ルートでは、さすがに少なく、あとを追って登ってくる若者一人に出会っただけである。岩壁ルートは、全部で5本あるそうだが、今回はNo.2岩壁で一番難易度が高いということだ。学生時代の山岳部活動でロッククライミングの経験があるが、この岩壁は縄や足場がしっかり作られているので、山道のひとつというべきだが、ただ三点保持(手足4箇所のうち、一度に動かすのは1つで、残りの三点は動かさない)など基本は守ったほうがよい。高さもそこそこあるし、ほとんど垂直だから落ちたら大変だ。

虎山吉福宮登山口
9時前にうちを出て、信義幹線バスで終点永春高校バス停で下車。ここから少し住宅と軍施設の間の道を行き、虎山登山道の一つ、吉福宮登山道を登る。しっかりした石段の道である。登山口には、台北市の登山道案内石がある。時間は9時半。はじめは、山腹に建てられた住宅などの脇を過ぎ、間もなく吉福宮につく。ここからは家はなくなり、山道の様子になる。


120高地
虎山峰展望台
20分で、120高地につく。ここは尾根上の平らな広場で、奉天宮からの登山道が合流する。整備されていて、あずま屋もある。目の前には先ほど下車したバス停あたりの様子、永春高校、そしてその向こうには台北101ビルがひとり立っている。120高地からは平らな道を進み、福徳街221巷からあがってくる道が合流すると、急な階段の道があわられる。それを登りきると、虎山峰(標高138m)である。時間は10時15分。展望台には野鳥観察をしている人がいた。さえぎるものがなく、展望が利く。向かいの内湖の山は、やはりもうひとつはっきりしない。劍潭山から大崙尾山へとつづくシルエットは判る。


手前は永春高校、その下はバスターミナル


瑤池宮
虎山峰から下ると、まもなく福徳街221巷の舗装路で登山道が終わる。右へまがり、瑤池宮方向へ進む。道教の瑤池宮は今年民国建国100年にあたり、中華文化のはじめからの歴代の祖先を祈祷する活動が行われており、飾りつけが目立つ。このお寺の脇から瑤池宮登山道が始まる。急な登りが終わると、山腹の平らな道が続く。ここは九五坪で小公園のさまである。九五峰の真下あたりだ。この九五坪のはずれに、何の道しるべもない小道が続いている。これが、岩壁ルートの始まりだ。


九五坪
九五坪はずれの岩壁ルート入口
ロープを伝って登る
土の道で両脇は草木が茂るが、しっかりと踏まれていて迷うことはない。九五峰までの落差は約200mである。道端には、水鴨脚秋海棠の桃色の花がひそかに咲いている。行くにしたがい、勾配がきつくなってくる感じだ。岩が露出し、ロープが張られている。ここから、本格的な岩壁登攀が始まる。この岩壁を登り詰めると、山腹をトラバースしていく道に合流した。この道は岩壁山道といわれている、これまた公式ルートではない道だが、この道を左にいけばNo.1の、右に行けば、No.3などの岩壁につながるようだ。No.2の岩壁は目の前にある。落差は4、5階建てぐらいだそうだが、ほぼ垂直な岩壁にロープが3本下がっている。足場が岩壁に彫られているので、それを注意深く追っていけば、大丈夫だ。全体で3段の登りとなっている。2番目と3番目のセクションは、掘られた足場だけでなくステンレスの踏み台が岩に取り付けれれている。上から、大勢に人の声が聞こえてくる。


No.2岩壁基部
岩壁を登りきると、そこは九五峰直下にある、スタンプ台休憩所であった。2,30人の登山客団体が食事休憩をしている。時間は11時半。九五坪から約50分で登った。岩壁ルート上部のきわ部分は、ステンレス手すりが設けてある。ここから今登って来たところを、覗き込んでみると最下部は見えない。やはりかなりの崖である。前回来たときは、手すりもあるため、ここに登山ルートがあることに気づかなかった。公式ルートではないとはいえ、ロープや足がかりなどできているのは、山岳会などが手をいれているのだろうか。


スタンプ台と手すり


九五峰、南港山を過ぎていく。前回4月末は、このあたりの木製手すりの整備工事が行われていたが、すべて完了し新しくなっていた。前回は手すり工事中で気づかなかったNo.3の岩壁ルートが、九五峰を降りたすぐ南港山との鞍部近くにあっがくるようで、上からみるとロープが下がっているのが見える。


指拇山へ登る。ここもよい天然の展望台だが、まえより遠くがはっきり見えることはなかった。ただ、前回はわからなかった山々が、今回は自分のすでに登った山も含め判別できる。近くの土庫山、南側には二格山と猴山岳、またまだ登っていないが筆架山の山並みがある。西側には土城からの山並みがかすんで見える。頂上は風もあるので、景色をみたあと下がって指拇園で食事休憩とする。時間は12時40分、すこし遅めの昼食だ。


指拇山山頂から木柵方面、二格山と猴山岳を望む
これからは、ずっと下りと平らな楽勝な道である。指拇山からは大きく高度をさげたあと、緩やかな道が寺院などへの分岐をはさんで続く。指拇山を下がりきったところに、木柵からの道が合流するが、この道を少し入ったところに、大きな忍が彫られた巨石がある。前回は気づかなかった。


象山歩道上の休憩所
象山へは、1時40分到着、ここからは前と別の登山道、永春崗登山口への道を行く。立派な休憩所がある。本なども備えられている。近所の多くの住人が憩いの場所にしているのだろう。台北101ビルが大きく前に控えている。スタンプ台あたりから下りが始まる。途中、ひらけたところから、朝登った虎山が向かいに見える。南無阿弥陀仏が刻まれた巨石の分岐を過ぎ、下りきると、永春崗公園につく。公園は時間が時間だけに、誰もいない。住宅の脇をさらに下ると登山口、そしてその先には今日の出発点、永春高校バス停である。時間は2時半、出発から5時間だ。


象山歩道下りに虎山方面を望む、バスターミナルも見える
今日の行程は、歩いた距離7.1kmと短い。標高差も最高点の九五峰は標高375mで、登山口25mだからあまり大きくない。しかし岩壁コースや、ゆっくり写真を撮りながら歩いたこともあり、時間はかかった。近いことは、気が楽である。いつでも来れるが、こうした岩壁コースなどもあり、楽しい山でもある。

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