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第二岩場に挑むメンバー、上から撮影 |
南港山は、台北市のシンボル101ビルのすぐ後ろに控えている山である。標高375mの南港山を中心に南北それぞれにピークがある。稜線を行く縦走路や、この稜線に向かって登る親山登山道(山に親しむ登山道という意味)が整備されている。台北市親山歩道は、花崗岩の石が敷き詰められた立派な道である。それ以外にも地元住民がよく歩く土の道も縦横無尽に走っている。南港山の西側は切り立っているが、その主稜線直下に並行していく土の道がある。そこから、稜線に向かって5本の岩場ルートがある。麓から歩いても一時間足らずでアクセスできる。
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岩場を中心として登る、下山時豹山と獅山をついでに登る |
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歩行高度プロファイル |
このコースについては、いままでに何度かこのブログ中で紹介している。今回は、四名の友人とこの岩場登りを目的として歩いた。まだビギナーのメンバーもいて、トレーニング的な意味合いもある。こうした道は、勿論台北市親山歩道のような公式整備登山道ではないが、しっかりメンテされている。ただ、場所が場所だけに道標などはない。この山に慣れていないとなかなかアクセスも出来ない。そういう意味でこのブログでは、アクセス方法も含めて紹介する。但し、危険度は高いので、岩場を登る前には慎重な判断が必要であり、筆者は結果において責任を負うものではないことを先にお断りしておく。昨年に女性が岩場を登っている際に滑落死したニュースがある。
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豹山頂上からの眺め、左は獅山 |
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静之亭への分岐、道標は無いが左の階段を登る |
自宅から30分もかからずに登山口に行けるので、とても気楽だ。9時に永春高中バス停で集合する。ここは多くのバス路線が発車するターミナルである。今日は、数日続いた天気で道や岩も乾いているはずで、条件がよい。
前回訪問と同じに天寶宮を経由して主稜線縦走路に上がる。出発して30分足らずだ。左に折れて少し進み、左に静之亭へ向かう。ここには特に道標がないので、写真を参考にしてほしい。階段道がずっと登っていく。赤く塗られた鉄の手すりが続き、それが終わると静之亭である。約50分の登りだ。
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第4岩場 |
岩場ルートは、全部で五ヶ所ある。南港山の向かって、左(北)側から第1から第5まで5つのルートがある。そしてそのルートは第5を除いて山腹を行く共通のアクセス道から登れる。今回はそのうち1から4までを通過した。第5は、今回は行っていない。静之亭で少し休憩したあとアクセス道へ進む。静之亭からは、三本道がある。すこし広場になっているが、そのすぐ先の水平に進む道ではなく、右に登る石段を取り進む。少し登ったところで、左に行く平らな山腹道が岩場アクセス道である。アクセス道は、今回のように縦走路から分かれて静之亭経由でもいけるが、それ以外にも別の二ルート経由でも到達できる。下りには、その二つのうちの一つを経由して下った。
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アクセス道から第3岩場下部を見る |
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第3岩場を下から仰ぐ |
岩場コースは、一般的に第1、5、4、3、2に順に難しいと言われている。確かに第2と3は高度差が大きく登りが長く、かつ第2は更に傾斜がきついので困難度が高い。しかし、第4は今では一般的に登り下りに使われ手すりや梯子もつけられているので、最も簡単かもしれない。静之亭を出て右に石段を登り、左にアクセス道をわけた後引き続きゆくと、第4岩場の下に着く。ここからすぐ左に道ができている。あとで判ったが、これは進むとアクセス道に合流する。先に第4岩場を登る。緊張するのはすぐ上の高さ3メートルぐらいの岩だけだ。全員が稜線道のすぐ下に登ってきたあと、また同じく第4岩場を経て下る。
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第3岩場登攀中、U字足場が岩に打ち込まれている |
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アクセス道を第2岩場へ |
アクセス道を第3岩場へ向かう。第4岩場からほんの数分で第3岩場直下に来る。この岩場は途中に二ヶ所踊り場がある。高さは高いが、途中一息を着ける。中間の部分から足場の穴が掘ってあるだけでなく、U字型の金属足場が岩にうちこんである。このおかげで大分登りやすくなっている。勿論、気を許せば危ないことは変わりはない。登り始めてしばらく、上から三人の登山者が下ってくる。先に彼らをやり過ごす。三名の内の二人はおばさんだ、かなり山慣れているようだ。十数分で全員登りきり縦走路に着く。本来は同じくこの第3足場を下るつもりであったが、躊躇しているメンバーがいるので、縦走路を南へ少し進み第4岩場から下る。安全第一である。
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第2岩場を下から仰ぐ |
第4岩場を下りきりすぐ右にまたアクセス道を進む。先ほどの第3岩場を通り過ぎ、11時少し過ぎ第2岩場の下に来る。この岩場は、高さは第3と大きく変わらないが、傾斜がきつくまた岩の露出が多いので、更に難しく感じる。ここも三段で、途中に踊り場がある。取り付きの部分は少し腕力が必要だが、上がってしまうと傾斜は少しゆるくなる。その上は、クレバス上になっている部分を登る。ここもU字型金属足場が打ち込んであるので助かる。ただ、場所によっては腕の力で体を引っ張り上げることも必要だ。約20分ほどで全員が登り切る。
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第2岩場を登る |
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第1岩場の上部から下をのぞく |
北に向かって縦走路を下り始める。数分くだり左に第1岩場の入口がある。木製柵を乗り越えて岩場上部に来る。第1岩場は、アクセス道までの高さはあるが他とは異なり低い三箇所の岩場が続く。それぞれは足場がしっかりしており、第2、3に比べると難しくない。全員が三段の岩場を下りきる。下りきった場所は左にアクセス道が続くが、そのまま続く道を下ることもできる。この道は三本ある
アクセス道に続く山道で、復興崗へと続く。左にアクセス道を進む。道は少し登りが続く。途中「佛」の字が刻まれている岩を過ぎる。その先には仏像が岩に刻み込まれている。これは以前なかったものだ。12時、第2岩場の直下に来る。
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アクセス道脇に刻まれた仏像 |
岩場のすぐ脇に山道が下っていく。この道は
九五坪へ下っていく山道である。これがもう一つのアクセス道への山道だ。この道は、結構急である。途中には低いが岩場も現れる。30分ほど下り、坂が緩くなる。九五坪に着く。あずま屋で休憩する。メンバーが持ってきてくれた炒飯などを食べて談笑する。後は下るだけなので、ゆっくりと休む。
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九五坪へ急坂を下る |
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九五坪に着く |
13時10分、九五坪から左に歩き始める。ここは整備されている歩道で歩きやすい。道の突き当りを右に曲がり坂を下る。左に黄色の鮮やかな瑤池宮が現れる。前を行く車道を左にとる。すぐ右に四獣山の一つ豹山の頂上への土の道がある。これを進む。ほんの僅かで基石の埋まっている頂上に来る。ここからは、左に獅子山が、そしてそのすぐ右に101ビルが見える。右下は永春高中とそのすぐ下のバスターミナルがある。
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桜が満開だ |
来た道を戻り車道を進む。10分ほどで右に土の道の入口がある。獅山への道だ。獅山頂上へは、豹山よりすこし歩く。道脇に山桜が満開だ。頂上らしい場所につくが、基石はなく壊れて壁のような物があるだけだ。ただ、その先に石の椅子とテーブルがある。道は更に下っていく。写真を写し、車道へ戻る。車道を更に進み、朝登ってきた道の分岐に戻る。少し先の北星寶宮脇の石段を下る。この道は下の大きな孔子像のところで、先ほど通りすぎた道と合流する。更に下って天寶宮を通り過ぎ、14時9分出発点の永春高中バス停に着いた。
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孔子像 |
5時間足らずの山行で、5.7kmの道のりである。今回は、経験の浅い友人のトレーニング的な意味も含めて行ったが、気楽な近場の山登りが出来た。台北は、すぐ近くにこうした山があるのがとても良い。本格的なロッククライミングとは違うが、他の山道でも出会うような岩場トレーニングに最適だ。
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