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西の復興崗から山を越え天母へ |
ここで紹介するルートは、過去の経験をもとに本来大きな山へ登る前の荷重訓練として構想し、実際に筆者を含めた数名が歩いたルートである。訓練としてある荷重を担ぎ全部のルートを歩くのも良いし、また部分的に歩いてもよい。台北盆地のすぐ北側、大屯山の西峰(とついでに南峰)を最高点として、そのふもとから約1000mの落差を登り、また麓へ同じくその落差を下るものだ。前半は、台北市親山歩道や陽明山国家公園の歩道で整備され多くのハイカーが歩くが、後半はずっと自然に近い部分や台北市親山歩道などを行き変化に富む。天気が良ければ、途中での景観や、大屯山西峰・南峰からは眼下に台北盆地とその向こうの山並みが望める。
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陽明山山系の西南部 |
登山対象:
ルート
台北MRT復興崗站→(秀山路経由35分)→貴子坑步道口→(30分)→貴子坑福德正神廟→(30分)→復興路352巷16弄登山口→(18分)→清天宮→(面天山步道30分)→面天山分岐→(8分)→面天坪→(35分)→大屯山西峰→(45分)→大屯山南峰分岐→(南峰往返30分)→(25分)→小屯山→(10分)→中正山步道→(25分)→第一登山口→(45分)→頂湖→(10分)→頂湖福德宮→(鼎筆橋步道 15分)→湖底路→(20分)→湖底→半嶺步道→(45分)→中山北路七段219巷→(30分)→中山北路七段圓環(バス停)
休憩無しで約8時間20分、約15km,上昇1075m、下降962m、コース定数31
貴子坑步道
大屯山山塊(上部はちょうど面天山)が淡水河に西南方向に下る支稜下部に位置する。その地層には、石英をはじめ陶業で必要な土があり長く採掘された。しかし、過度の採掘で災害が発生したため採掘は禁止され、その後台北市により地質教室や河川整備、また歩道が整備された。災害が多く鬼仔坑と呼ばれたが、整備に伴い貴子坑と称されるようになった、ということだ。8キロ弱の回遊式の
台北市親山歩道があり、軽いハイキングとして歩くこともできる。
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歩道入口の道標 |
大台北縱走路
貴子坑步道の上部で、大台北縱走路という道しるべを見る。数年前に台北市が画策し実施している、
台北市の周囲を巡る山と平地の道である。山道は合計で92㎞あり、七つのセクションに区分けされている。スタンプラリー的な要素もあり、業者と連携で全行程終了すると景品がもらえるような企画もある。このルートガイド中、貴子坑步道から面天坪、また面天坪から大屯山南峰までのセクションは、台北大縱走の第一、第二セクションの一部になる。
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貴子坑歩道上の台北市縱走路道標とスタンプ台 |
面天坪
台湾の山ではよく坪という字を目にする。この坪は日本で使う土地の広さ単位ではなく(その意味もあるが)、山の中の平らな場所を指す。面天坪は、面天山と大屯山西峰との鞍部であり、また二子坪へと続く道の峠でもある。涼亭があり、休憩にはよい。
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面天坪 |
大屯山西峰大屯山山塊中の標高983mのピークである。1092mの大屯山主峰の西南に位置する。その南には中正山が頭をもたげるが、台北盆地に面しているので、天気がよいときは台北盆地を広く俯瞰できる。空気が澄んでいればさらにその遠くの雪山山脈や中央山脈の山々まで望める。斜面はそこそこ急で、道にはロープが取り付けられている。多くのハイカーが歩くので、赤土の路面は削られて滑りやすい。
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秀山路から見る大屯山西峰(中央) |
大屯山南峰
西峰のすぐ東にあるピークで、標高は少し低い959mだ。このピークも同じく台北盆地に面しているので、すぐれた展望台だ。ススキが多く、秋にはススキの穂が風になびく。西側は急坂だが、西峰に比べると穏やかな山容である。縦走路を西にさらに進むと、主峰への道へ合流する。
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大屯山西峰から見る南峰(左)と小屯山(中央) |
小屯山大屯山南峰から中正山へ伸びる尾根上の小ピーク。標高約870m。コンクリ製の基石がある。周囲は背の高いススキで、展望はない。陽明山国家公園管理外の山道にある。
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小屯山の基石 |
中正山(步道)中正とは、蒋介石のことである。北投からよく見える当座の南斜面に中正という文字をかたどった植林をしてあった。本来彌陀山と呼ばれた当座は、のちにこの文字のために中正山と呼ばれるようになった。今ではその文字はメンテされず判読できない。
炭焼きかまど跡などが山麓にあり、また石畳の台北親山歩道が十八份から山頂を通り、さらに竹子湖からくる道へと続いている。ちょっとした単独ハイキングとして訪れるのもよい。
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中正山歩道第一登山口 |
半嶺步道紗帽山の西側山麓湖底から南へと下っていく、台北市親山歩道にひとつである。上部はほぼ石段で、下にいくとコンクリ舗装面の道もある。半嶺はこの道が通過する土地の名前。
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半嶺步道口 |
コース概要:
出発点はMRT復興崗駅で、標高15m。このルート最高点の大屯山西峰983mまで1000mに近い標高差を登る。駅をでて、交通量が多い中央北路を進む。そこから秀山路へと左に曲がる。途中、住宅地を横切る形で秀山路へでてもよい。川沿いの道を進んでいき、住宅がすくなくなると道の勾配も強くなる。だんだん山に入ってくる趣だ。貴子坑水土保持教學園區への方向へ登っていくと、貴子坑步道の入口にくる。左側の高台は水土保持教學園區である。
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大屯山南峰山頂 |
アクセス :
MRT復興駅から歩き始めるので、行きは簡単である。下山後については、上記文中にもあるように、途中頂湖などから小8番、小9番などのバスでの下山もできる。天母まで歩き終えて降りれば、多くのバス路線があるので、MRT石牌駅や士林駅へと行ける。
装備 :
荷重訓練であれば、いろいろと持っていけるが、途中での問題があればすぐに対応できるように荷重に水を使うのも一つの方法である。バテたらその場で水を捨てればよい。その他は季節に応じて、衣服などを対応するが、一般的な日帰り装備は必要だ。夏は暑いので、盛夏期はあまりお勧めしない。
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