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| 霧の鹿林前山山頂、左に天文台 |
2018年5月に訪れた玉山の前衛峰になる
麟趾山や鹿林山を再度訪れた。この山行は、台灣政府國家公園署が8月24日~28日にわたり海外から関係者を招き、台北市内での講演パネルディスカッションの後に行事一環として準備された屋外プログラムであった。そして、当初の目的地は
八通關古道を昨年に新設された觀高山屋まで往復する予定だった。ところが、沙德爾(18号)台風の接近に伴う悪天で、このルートに変更された。ルート変更はされたが、天気は同じで筆者が再び訪れた山は雨の中のハイキングとなった。
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| 東埔のホテル屋上から温泉街を見る、左に東埔小学校 |
今回の山行は、数年前の麟趾山と鹿林山だけではなく、鹿林前山をも含み、その山頂にある天文台を訪れた。したがって前回より多く歩いたことになる。参加人数も40人近く、大所帯のハイキングであった。前日8月25日午前中の室内プログラムが終了し、来賓を含めた100数十名の参加者は用意された三カ所へ、それぞれ分かれて向かった。我々のグループは、貸切バスで八通關古道の西側入口である東埔溫泉に向かい、温泉ホテルで一泊した。そして翌日朝7時半にバスで出発、塔塔加の登山口に向かい、三山を歩いた。
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| 東に玉山主峰などの高峰が続く前衛の三山 |
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11時半ごろに歩き始める。2018年の時と同じように、麟趾山と鹿林山との鞍部から山道に入る。朝7時半に東埔を出発した時、霧が晴れ青空も少しのぞいたので期待したが、鞍部は真っ白だった。晴れていれば、ここから玉山や中央山脈の雄大な山々が鎮座しいている様子が眺められる。早速、左に麟趾山へ向かう。山腹を塔塔加鞍部へと巻いていく道を分け、稜線の道を進む。この登山道はよく整備されている。三山は玉山国家公園内であるが、入園許可はいらない。天候が悪いが、他の登山者と出会う。
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| 麟趾山と鹿林山との鞍部 |
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| 好天であれば、このように展望が広がる(2018/5撮影) |
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| 林先生の説明 |
今回の山行は景観はまったく望めないが、それとは別に特別なことがある。国立台湾大学森林環境及資源学科の林先生がメンバーの一人で、とこどころで立ち止まり植物についていろいろと説明してくれる。非常に貴重な野外学習である。おかげで筆者も、いろいろと学ばせてもらった。水鹿などにより樹皮がはがされている樹幹を見ると、水鹿がなぜこのような行為をするのかの説明があった。その一つには、樹皮にはタンニンがありそれを食べることで、鹿体内の寄生虫を抑えられる、という仮説があるとのこと。実際に、タンニンを与える実験をしたところ、樹皮がはがされることが減ったという、結果があったそうだ。日本の野生鹿は個体数が増えて問題となっている。水鹿も個体数が大きく増えている、とういことだ。
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| ヌタ場と山羌の足跡 |
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| 他の遊楽客とすれ違う |
鞍部から登ること10分ほど、尾根上のヌタ場には新しい山羌(キョン)の足跡がある。このころからいよいよ雨が降り出した。幸い風が強くないので、傘を出して対応する。尾根上の登り下りをすぎ、12時15分麟趾山山頂(標高2845m)に到着した。もちろん霧のため、景観はない。往路を鞍部へと引き返す。鞍部から、尾根上を登っていく。13時半大きな樹木の下で、休憩となる。ここは、筆者が前回訪れた時も休憩した場所だ。さらに進み14時過ぎに鹿林山山頂(標高2881m)についた。
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| 麟趾山山頂 |
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| 晴れていれば玉山連峰が広がる(2018/5撮影) |
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| 大樹のもとで小休憩 |
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| 濃霧の稜線道を行く |
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| 鹿林山山頂 |
尾根上をさらに進む。ここから先は筆者は初めて足を踏み入れる場所である。落差約80メートルほど下り、鞍部から鹿林前山へ同じぐらいの高度を登り返す。鞍部からの道は、山頂に天文台があるために、とてもよく整備されている。天文台の電源用として、登山道の側溝には緑色の蓋の下に電源ケーブルが走っている。
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| 鹿林前山へ向かい下る、左にかすかに前山のシルエット |
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| 前山鞍部から道が良くなる |
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| 前山へ登り返す |
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| 鹿林前山山頂の筆者 |
14時40分、前山山頂(2862m)に到着した。なだらかな山頂の北西側に天文台が設置されている。施設は台湾国立中央大学のものである。今回は特別の計らいで、天文台の中に入れてもらい、施設の建設経歴や天体望遠鏡などの機器の説明を受けた。これも、この山行の特別な部分だ。16時半、天文台から帰途に就く。鞍部からは木製階段を下り、山腹を行く舗装路に降りて下山した。
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| 天文台に入る |
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| 天文台職員の望遠鏡説明 |
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| 濡れて滑りやすい木階段を下る |
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距離約5㎞、累計の登攀は500mほどだ。人数が多く、また天文台などで時間を過ごしたので、全体の行動時間は5時間半であった。国家公園署の行事に招かれた日本からの来客(山と渓谷社五十嵐さんと川上さん、ユーチューバー山下舞弓さん、歩く東北の後藤さん、東京大学山本先生)対応や現場での通訳として参加させてもらった。来客を含め多くの人との交流ができ、筆者にとって貴重な体験であった。ここに深く感謝の意を述べます。
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| 8月25日、台北市内講演会場での終了場面 |
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| 8月25日東埔ホテルの布農族によるダンス後記念写真 |
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