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樟樹步道のお花畑に咲くハウチワマメ(魯冰花)の黄色い花 |
筆者は台湾に二十数年暮らしている。少数の例外を除いて、多くの日本人友人は日本の会社から派遣されて台湾に駐在している。サラリーマンの常で、いずれは日本に帰国となる。今回月末で過去よく一緒に歩いていた山仲間が帰国することになった。そこで、最後の台湾山行として、気楽に歩きその後山の上で食事をする、歓送会山行となった。
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南から北へ歩く |
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歩行高度プロファイル |
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桜が少し残る、ツツジは満開の産道 |
今回のルートは、短時間で終了できるが、一方台北近郊の山のいろいろな側面、例えば産業道路、土の素朴な道、補助ロープのある急坂、親山歩道、石段道などが全て歩けるという観点で決めた。六分山は、北宜公路から短時間で登ることができる。四面頭山との鞍部肆方嚴土地公までは、産業道路が続いている。そこから六分山を越え銀河洞歩道へ下る。その間は補助ロープを使った急坂の土の道である。銀河洞歩道は親山歩道だ。銀河洞歩道を登りきり、峠を越すと樟樹歩道は石畳の立派な道である。先週、慢集団のメンバーと一緒に食事をした東昇園で食事をし、持参したお酒を飲んだ。けっこう飲んだので、歩かず車で下った。
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長峰路を登っていく |
今回は、月末帰国するWさんを含め全員で5名の山行だ。行動時間も短いので、10時にMRT新店駅で集合する。10時15分発の緑12番バスで出発だ。週末は、この前の便も含め登山者や遊楽客で満員である。約25分ほどの乗車で萬善堂バス停に着く。もともと六分山は、縦走の通過点として歩かれることが多く、この山を北宜公路から登る登山者は少ないようだ。下車したのは我々だけだ。すぐ左前の道から長峰路を登り始める。当初からかなり急勾配だ。犬が吠えかかってくるが、人数が多いためか近づくと退いていく。けっこう上まで民家がある。桜の花がまだ、少し残っている。ジグザグに高度を上げていく。
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三官宮から対岸の中嶺山から大崎頭山までの稜線を見る |
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肆方嚴の鞍部 |
20分ほど登ってくる。右に急坂で三官宮への道がある。左の道を進んで見ると、行き止まりという。この三官宮への道が峠に続くようだ。この道は、登山者が少ないので他では見かけそうな分岐での標識テープは全くない。戻って三官宮へ登る。手前は遮るものがなく、対岸の中嶺山から墓地のある大崎頭山までの稜線が続いている。三官宮から少し登ると、果たして鞍部の肆方嚴が見えた。数名の登山グループが廟の前で休憩し、食べ物を料理している。
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六分山からの補助ロープ下り坂 |
ここからは、
昨年10月に歩いた道だ。土の道が始まる。高家の墓で右に曲り登る。すぐ上はタケノコ畑で、左に曲がる。その先の分岐から山道となる。草深いところも現れる。稜線に取り付き、対岸の
鵝角格山が見える。六分山頂上はもうすぐだ。標高463mの六分山は、今日の行程中最高点である。曇り空のもと、鵝角格山のすぐ左に101ビルがうっすらと望める。時刻は11時半、萬善堂バス停から約45分である。少し休憩する。
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草の道を銀河洞歩道へ下る |
下り道は、すぐ急坂が現れる。補助ロープの下り坂が三、四カ所現れるが、それほど長くはない。ただ、薄暗い感じで高さを感じる。十数分の下りで、崎頭崙へとの分岐に着く。右に銀河洞への道をとる。すぐ谷沿いの道になり、さらに薄暗い。補助ロープが必要なほどの急坂は無いが、湿っているので苔の生えた石は注意深く踏む。下側から人声が聞こえてくるようになる。銀河洞歩道が近い。12時20分、分岐へ着いた。この分岐は銀河洞歩道だけでなく、沢沿いに進む
三玄宮越嶺歩道の分岐でもある。Wさんは、昨年この道を一緒に歩いている。
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銀河洞歩道分岐部 |
銀河洞歩道は、ハイカーが多い。分岐に降りてまもなく、子連れの夫婦とすれ違う。小橋を渡り、枕木が敷いてある歩道を登っていく。左に銀河路へ下る道を分け、更に少し登ると道は平らになる。鵝角格山の山腹を巻いて進み、12時50分稜線上の分岐に着く。茶畑で開けた南側には、
昨日歩いた獅仔頭山から大丘田山の稜線が望める。山道は、ここから最上級の石畳道となる。峠の反対側に続く樟湖歩道の支線を下る。わずかで指南路に出る。ここは遊楽客も多い観光地だ。すぐ右に下る山道をとり進む。茶畑の間を下って行き、樟樹歩道に降りる。路端の人造池周辺に多く植えられているハウチワマメ(魯冰花)は、先週歩いた時は、まだつぼみ状態だったが、一部はすでに満開になっている。一面に咲いた黄色の花は、とても目立つ。春のおとずれだ。
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茶畑の間を樟樹歩道へ下る |
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東昇園から望む指南宮などの風景、テーブル上には酒盛りの酒 |
少し登り返すと、樟樹歩道は終點だ。指南路を貓空駅へ歩き、その下を回っていく。13時20分、東昇園へ着く。予約を入れておいたが、お客はそれほど多くない。茶葉を使ったいろいろな料理を食し、皆で持ってきた高粱酒やウイスキー、ワインを飲む。今日は晴れてはいないが、天気は101ビル等を眺めならの会食は最高だ。知らず知らずのうちに、酒が進み16時過ぎまで談笑する。かなり酔いが回ってきた。これでは、歩いて下るわけにはいかない。ロープウェイ駅に行くが、長蛇の列。バスも同様だ。ちょうどタクシーが呼び込みをしているので皆で乗車し、MRT動物園駅へ下った。
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休日の猫空は遊楽客でいっぱい |
今回は、歓送会という性格で前半は気楽な歩き、後半は食事飲み会である。歩きの部分は3時間弱、距離約4キロである。困難度は、六分山の下りはクラス3だが、その他はクラス1 ~2というところだ。大学後輩にもなるWさんは、台湾で初めて山登りを始めたが、日本に帰っても続けるということだ。仕事も山登りも、これからますます充実していくことを祈る。
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