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2020-06-15

2020年6月13日 新竹高島縱走 日本時代の隘勇線ルートを歩く

高台山付近の杉林の道
台湾の山には、日本統治時代に名付けられた山では日本人の姓が冠されている山がある。今回登った島田山は、まさにそれだ。そのわきの高台山の高台は苗字としては非常に少ないが、高くて平らな山なのでこの名付けということだ。この二つの山の稜線は、かつてはタイヤル族原住民との境界である隘勇線が設けられていた。隘勇線は、その道筋に拠点があり、分遣所が高台山や島田山に設けられていた。原住民が帰順し事情が安定すると、その役目を終了する。大正二年(1913年)に始まった隘勇線は、その後1916年に警備道となり、最終的に1925年には廃止されている。島田は、新竹原住民討伐隊の隊長の苗字であった。

北側の登山口から島田山を往復
歩行高度表
內灣老街入口
高台山と島田山をつないで歩く縦走は、高島縦走として人気がある。美しい杉人造林や、シャクナゲ、ちょっとした岩場など数時間で歩き終えることができる、入門レベル中級山である。標高約1000ⅿを越える登山口には車で行ける。山道もしっかりしている。高台山は標高1509M、島田山は1824Mで、これから暑くなる台湾では台北近郊の山はとても暑くて大変だが、これだけ高度があればまだ大丈夫だ。島田山は、ピークが三つあり手前から小島田山、中島田山、そして本来の島田山は大島田山と俗称されている。この三つのピークの山腹にはトラバースしていく道がある。この道の前身は警備道だ。今回は、先に稜線を追って三つのピークを訪れ、その後山腹道を経て高台山に戻った。

竹61県道を行く、前方に魯壁山が見える
第一登山口の近くは車でいっぱいだ、背後は島田山
高島縦走は、土日二日かけての山行の一部で、14日(日)本番の麥霞縱走のウォームアップでもある。朝6時半、メンバー11名は三台の車で出発する。第三高速の関西インターチェンジで降り、內灣へ向かう。7時40分、ここのコンビニ前で三台が集合し、さらに奥の尖石鄉の登山口を目指す。新竹在住のメンバーが內灣で合流し、都合12名となる。竹60県道を進み錦屏橋を渡って竹61県道を登っていく。この道は、以前数回通ったことがある。前方那羅溪の左岸奥のほうに尖った東穗山が見えると、間もなく高台山登山口への道が分岐する。橋を渡り集落の間を行く。沢沿いの道は、そのうち山腹に取りつきジグザグに高度を上げる。8時47分、第一登山口に着く。近くには多くの車が停めてある。すべて登山者の車のようだ。場所を探し駐車する。

第一登山口
杉林の間を急登をいく
支度をして9時過ぎに登山口から登り始める。すぐに急斜面の道が続く。高台山は、ほかに第二、第三登山口がさらに車道を登ったところにあるが、駐車状態がわからない。その分だけ数十メートルの高度差を登らなければならないが、それは構わない。山道は杉人造林の間で高度を上げていく。風がないせいもあり、全身汗が噴き出す。途中第二登山口からの道を合わせ、さらに登る。9時23分、右から第三登山口からの道を合わせ、尾根上に上がる。左に少し進み、平らな場所で休憩をとる。

尾根道を高台山へ登る
高台山山頂
杉林の間を行く
狭くなった尾根を登る
尾根を行く道は、それほど勾配がきつくない。稜線上は、ところどころ風が吹き抜ける。雑木林の中をすすむ。すでに登頂を終えて帰り路のハイカーたちとすれ違う。一カ所倒木が邪魔したり、ロープの坂も現れるが、約30分ほどの登りで高台山山頂が現れる。真ん中に三角点の石がある頂上は、広く平らだ。周辺はすべて樹木だ。小休憩後、島田山を目指す。少し下り気味に行く。広い稜線は杉林になる。杉林が切れると、稜線は狭まり坂も急になってくる。10時56分、高台山展望台に着く。ちょっと小高い場所には、丸太のベンチなども作られている。周囲はすべて霧で、展望はできない。休憩をとる。休んでいると下山中のハイカーが、朝は雲海が望めたと写真を見せる。

高台山展望台
小島田山山頂
展望台からちょっと下って、また登りが始まる。約10分ほどで、分岐に来る。左は稜線を小、中島田山を追っていく道、右は山腹を行くトラバース道だ。左にとり、稜線道を登る。時々、陽光が地上を照らすが、周囲は霧だ。木の根が地上を這いつくばる坂道を登る。11時23分、小島田山(標高1670m)に着く。木々に囲まれた小さな山頂だ。少し下り、また稜線道を進む。シャクナゲの森を進む。地上はシャクナゲの落ち葉が積み重なりできた、ふかふかの絨毯だ。尾根が狭まり、岩場が現れる。ロープが取り付けられ、問題ない。11時51分、中島田山(標高1800m)に着く。狭い頂上だが、我々12人が休憩するには十分だ。昼食休憩をとる。休むと汗は止まる。やはり高度があるので、気温はは20数度だ。

シャクナゲの森を行く
ロープのかかる急登部
中島田山山頂
中島田山が霧の中に見える
大島田山は、標高1824mで中島田山とほぼ同じだが、一度下って登り返す。高度があるので、森にはヤタケも生えている。登りの途中で、ちょうど霧が切れて今しがた昼食をとった中島田山が、木々の間からのぞく。最後にちょっと急な坂を登ると、大勢の話し声が聞こえる。大学生のパーティが大島田山山頂にいる。この山頂は、どこが最高点なのかはっきりしない。大きな切り株がそのようで、山名プレートがある。中島田山から約40分ほどだった。島田山は、小中大のどれにも三角点はない。実は、島田山は、そのすぐ南に石麻達山という山がある。これは中国語で発音するとシマダになり、島田山と重なる。どういういきさつで、このようになったのか、ちょっと興味を惹かれる。

島田山山頂のメンバー
島田山山腹トラバース道の巨木
約20分ほど島田山山頂で過ごし、下り始める。下っていくと、分岐にくる。直進は上記の石麻達山方向や東穗山方向、右はトラバース道だ。右に折れて、山腹を横切っていく。過去は警備道だったので、道幅は広く歩きやすい。太い広葉樹が霧の中に浮かぶ。廃棄された機器の脇を過ぎる。13時44分、小島田山への分岐を過ぎ、ここから往路を進む。ニ、三分で高台山展望台に着き、小休憩をとる。

高台山展望台から下る
重装備のパーティとすれ違う
幅の狭い稜線道から、緩やかな杉林の森の中を進む。かなり大きな樹木もある。台湾の中級山は、こうした杉林が美しい。最後に少し登り、14時24分、高台山に戻る。15分ほど休み、稜線道を登山口へ下る。15時5分、第一登山口への分岐を過ぎる。急坂を下っていくと、重装備のパーティとすれ違う。先ほどの通り過ぎた杉林の中の平らな場所でキャンプするようだ。15時24分、登山口に戻る。距離約9㎞、登坂は累計で約910m。約6時半の行程、道も良く中級山の入門コースだ。車に戻り下り始めると雨が降り出した。行動中雨に降られずにラッキーだ。

降り出した雨の中、民宿へ向かう
原住民の主食アワをつかったチマキ
竹61県道を錦屏橋へ下り、左に折れて竹62県道を登っていく。16時20分過ぎ、今日宿泊の清溪櫻花民宿に到着。雨足は強まり、もしまだ歩いていたらかなり濡れただろう。部屋にはいり入浴をすませた後、梅花國小近くの原住民料理の店に行く。とても特徴のある食事で、みんな満足だ。食事後、民宿へ戻り21時には就寝する。明日は3時半起床だ。

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