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2018-12-02

2018年12月1日 石碇月扇湖山-獵狸尖-坪林黃櫸皮寮山 快晴の展望台山と藪漕ぎの縦走

獵狸尖山頂
最近の台北近郊登山は、ほとんどの地域を歩いてしまっているので、まったく新しく訪れるのではなく、以前訪れた場所の再訪に際し、逆方向に歩いたりまたは別のルートから登るという、すそ野を広げていく感じの登山である。今回もそのパターンだ。活動中の最高峰、獵狸尖の主稜線は4年前に訪れている。その前後は、まだ歩いていない月扇湖山から登り、黃舉皮寮山を経由して下山した。

獵狸尖から北を望む、皇帝殿山とその向こうに四分尾山-五分山の山脈、左には陽明山
12月の声を聴いたが、天気が良いと暑いぐらいだ。ただ、空気が澄んでおり遠くまでの展望ができた。前回歩いた主稜線は、茅草がしっかり刈られており道の状態がよかった。しかし、黃舉皮寮山への道は、保線路から離れ黃舉皮寮山へ下っていく͡支稜にはいると、草に埋もれた道となった。最近も結構草深いところをあるいているが、それに比べてもかなりほっておかれた道であった。ほぼ自分で道を切り開いてくような感じだった。

北から南に山越え
歩行高度
台北の水瓶翡翠水庫の北側になる
景美で 666番バスに乗り終点烏塗窟へ行く
今回は、新北市石碇區の奥、烏塗窟から歩き始める。7時20分烏塗窟行の666番バスを、景美の溪口國小バス停から乗る。バスは木柵路を通り、MRT木柵駅前のバス停を通る。多くの乗客が乗ってくるが、それまでにバスは満員だ。石碇バス停で筆架山や皇帝殿山へ向かうと思われる登山客が多く降りる。のこりの車上の登山者は今日のメンバーだ。8時過ぎ、烏塗窟バス停に着く。一人バスに乗り遅れタクシーでやってくる参加者を待つ。

沢を渡り左へ、奥に月扇湖山が見える
台松炭鉱入口あと
8時20分、歩き始める。なじみの顔、ニューフェイスも含めは23名のパーティだ。このぐらいの人数になると、歩いている間に前後が開く。しかし、落伍者を出さずに全員一緒に登り一緒に下ることが必至である。進度を見て途中で後方全員がそろうのを待つことが必要だ。車道を10分ほど進み右に折れて、橋を渡り左に進む。民家のわきから山道に入る。ここは炭鉱のトロッコ道であった。以前大格門から下ってきたとき、通った道だ。5分ほど進むと右に廃坑口がある。廃棄されてもう四十年は経っているだろう。

満開の瑪藍の花
急坂を登る
8時42分、右に道が分岐する。月扇湖山への道だ。ここから急登が始まる。藍染料の原料になる瑪藍の花がたくさん咲いている。瑪藍から作られる藍染料は化学染料にとって代わられるまで、台湾の主要な輸出品であった。草の間の道を進むので、雫でズボンが濡れる。ひたすら登ること約20分、尾根に上がる。尾根上も急坂が続く。9時に少し平らな場所にくる。ここでしばし休憩し、後方のメンバーが追いつくのを待つ。

大岩壁わきの道を行く
がけ崩れを通り過ぎる
更に急坂を登る。9時18分、坂が緩くなり前方に岩壁が現れる。道は、岩壁の下端をそっていく。この岩壁はかなり長い。緩やかな岩壁沿いの道を10分ほど進み、少し崩れた場所を越えると岩壁道が終わる。また尾根上の坂道が始まる。登詰め9時58分、月扇湖山山頂(標高587m)に着く。雑木林の山頂はそこそこ広い。全員が登頂し休憩する。

月扇湖山山頂
山頂での写真
大格門古道への途中から望む月扇湖山
10時16分、急な坂を下り始める。数分で下り切り登山口にでる。ここからはしばらく舗装路を進む。数分で左に四分子古道の入り口を通り過ぎ、その先樹木の切れ間から今しがた登った月扇湖山の三角ピークが明瞭だ。10時42分、右に石段の大格門古道が始まる。先月歩いた燦光寮山.楊廷理古道と同様に四分子古道も含めて淡蘭古道の一部である。もちろん、当時はこうした古道は名前があったわけでなく、のちに車道などに拡張されずに残っていたセクションにそれぞれの名前が付けられ、その総称として淡蘭古道がある。

大格門古道が右にのぼっていく
杉林の間を行く
石段道を登っていく。杉林を通り過ぎ、10時55分大格門の峠に着く。三回目の来訪だ。少し休憩し、左に稜線を追っていく。最近草刈が行われた道は、道筋がはっきりしている。11時14分、右に北宜公路へ下る道が分岐する。前回は草に埋もれて気づかなった土地公の祠が左にある。ここが古道であったしるしだ。右に下る道が本来の古道なのだろう。稜線上のピークを越えていく。途中滑りやすい急坂を登る。最後に少し長い急坂を登り切り、11時41分、獵狸尖歩道にでる。この最後の登りの部分は新たに開かれたようで、前回は通っていない。頂上はすぐ先だ。涼亭のある広い頂上で休憩する。標高706mの山頂は今日の行程の最高点だ。

大格門の峠
前回は草の中で見過ごした土地公(有應公)の祠
草がかられた良い道を行く
獵狸尖展望台のメンバー
前回もよい展望があったが、今日もそれに劣らず広範囲の展望ができる。送電鉄塔のある東側は、一部遮られるし逆光なのでよく見えないが、抜群の展望台だ。坪林三星やその背後の峰々が思いのほか近い。せっかくの好天気の山頂、ゆっくり過ごす。12時55分、山頂を下り始める。しばらくは石段道が続く。獵狸尖は、実は車でかなり上部まで来れる。そこからこの石段道を登れば簡単に頂上に行ける。石段道から舗装路に換わり、現れはじめた茶畑の間を下っていく。10分ほどで、保線路の入り口にくる。舗装路は左にヘアピンカーブで曲がり降りていく。

展望台から見る西から南にかけてのパノラマ、左の鑽石崙から右の坪林三星の山々が一望だ
茶畑わきの舗装路を下る
保線路は、幅の広い道だ。入ってすぐ、左に廃棄された車がある。四年前と同じだ。そのさきわずかで、右に保線路が降りていく。右にとり進む。数分で左に道が分岐する。新しく開かれた道のようで、稜線道に続くようだ。保線路を追っていく。13時25分、右に送電鉄塔を見る。黃舉皮寮山へは、ここから山道が始まる。鉄塔敷地のわきから始まる道に入ると、それまでと違い草深い。それでも少し草が刈られているようだ。しかし、まもなくその形跡も消え、道筋が不明になる。マーカーリボンも少ない。

保線路を下る
尾根上を追っていけばよいのだが、草や木に妨げられるので、以前の道筋を追うのがよい。しかし、しばらく行くとその気配もなくなる。すると後方のメンバーから、補助ロープが取り付けられ、に下っていくという。少し登り返しもどると、確かにロープがあり、道のようだ。こちらを下っていく。道の跡らしきところもあるが、草が密生しわからないところも多い。強引に草の間を行く。幸いここはあまり刺のある植物が少ない。ただ、丈夫なつたが足にからみ厄介だ。

草に埋もれた黃舉皮寮汕への道
草に埋もれた黃櫸皮寮山山頂
14時10分、2011年の日付の道標がある。その後この道は整備されていないのだろう。前方に干上がった貯水池らしいものがある。深いので注意してその左側を巻く。その先少し登り返し、14時23分三角点基石のある黃舉皮寮山(標高441m)につく。山頂も草に埋もれている。基本下りでやってきたので、良かったが登りだと大変だろう。展望もなく、道がこの状態では、訪れる登山者はまれだ。

下りはマーカーリボンが多い



14時33分、山頂を下り始める。道の状態は同じような状態だが、驚いたことに結構新しいマーカーがかなり多く取り付けらている。おそらく最近、この山頂だけを往復したのだろう。マーカーが多いのは助かる。竹林を通り過ぎ、15時茶畑の角にでる。山道は終わりだ。茶畑下の舗装路を下っていく。15時11分、北宜公路の黃舉皮寮バス停につく。待つことまもなく綠12番バスがやってくる。1時間少しの乗車でMRT新店駅についた。

茶畑わきに出た、前方には坪林三星(左)や芋圓尖などの山々が広がる
緑12番バスで帰途につく
歩行距離約10キロ、休憩込みで6時間50分の行動時間である。獵狸尖主稜線道の状態はとてもよい。一部は淡蘭古道の一部でもあり、今後行政の整備も望める。4年前に歩いたと同じような稜線歩きは問題ない。月扇湖山もそこそこ歩かれているので、こちらも問題ない。レベルとしては2だ。黃舉皮寮山は全く異なる不人気ルートだ。自分で地図を読み藪漕ぎをすることになる。こちらはレベル4強だ。

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