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2018-07-02

2018年7月1日 日月潭水社大山 有名な湖の盟主山岳を登る

貓囒山より望む水社大山、頂は雲の中。湖対岸の建物は日月村で、登山口が近くにある(2017/1撮影)
台湾の中部に位置する日月潭は、人気観光地である。最近はだいぶ減ったが、中国本土からの観光客が必ず訪れる場所の一つだ。数年前は、日月潭の石碑の前で行列して写真を写していた。筆者も、初めに訪れたのはもう三十数年前になる。その後1999年に起きた921地震の影響を受けたが、今日も重要観光地の一つであることには変わりはない。湖をめぐる道で、水力発電のためもともとの自然湖の水位をあげるためにできた堤防がある西側から見ると、湖の対岸に大きな山容の山がある。それが水社大山である。

水社大山山頂のメンバー
水社は、日月潭の交通の要所である。公共交通機関のターミナルがある。船着き場もある。水社大山は、ちょうどこの対岸になる。水社の近くにある山は、貓囒山だ。昨年年初に訪れて登った。その際には、湖水をはさんで頭に雲をいただいた水社大山が大きく湖畔にそびえていた。日月潭を取り巻く山の中で、標高2059mを有し一番高い。もととは小百岳に選ばれていたが、登山口から標高差1300mを登る、結構きつい登山になる。そのため、確かに日月潭を代表する山ではあるが、リストから削除された。我々も登りに約4時間半、下りに3時間を要した。

二日間の登山対象、彰化橫山→集集大山→水社大山
伊達邵部落から山頂を往復
歩行高度表
登山口へ向かう途中16号線から見る水社大山
昨日は、彰化の横山と南投集集大山を訪れ、埔里地母廟の香客大樓に投宿した。ここは5人以上であれば一泊200元で泊まれる。便利なので今まで数回利用させてもらっている。昨晩買っておいた朝食を取り、6時過ぎに出発する。昨日四人が直接地母廟にきて参加、今日は14人だ。また埔里に住むC君も、山中で合流する。昨晩はかなり強い雷雨が降っていたが、今日は晴れている。昨日下ってきた16号線を登る。前方に大きな水社大山が見える。日月潭に着くと左に湖畔を進む。6時50分、伊達邵部落に着く。日月潭は先住民邵族の土地だ。駐車場に車をとめ、準備をする。
伊達邵部落の登山口
長い石段が続く
7時過ぎ歩き始める。少し上がったところに原住民集落が続く。その中を少し行き、右に登山口を見る。片道5.5㎞の登山道が始まる。太陽と月をモチーフとして刻んだ石柱が登山口に並び、石段道が登っていく。石段は1853段と記してある。一定の速度で石段を上る。回り込んでいくと近道があるが、竹林のなか石段道を追っていく。7時21分、0.5㎞キロポスト地点で左からの道を合わせる。ここからは木階段になる。数分のぼると、数本の太い竹と木が倒れて道を塞いでる。昨日の大雨のせいか。竹の間をかいくぐり通り越す。ところどころ陽ざしが道にこぼれる。7時36分、1Kキロポストを通過、木階段はつづれ折れになり高度を稼ぐ。7時53分、1.6Kの涼亭分岐に来る。一休みする。立ち止まると、蚊がわっとやってくる。

1.6K涼亭の分岐
美しい孟宗竹林を行く
道はここから勾配もきつくなり、山道然となる。右に手すりロープが続き、勾配のきついところは木番階段も取り付けてある。数分登ると、孟宗竹林に入る。孟宗竹は、ほかの植物を生えさせないので、竹林の底は落ち葉が落ちているだけですっきりし、直線的な背の高い竹と相まって美しい。8時13分、2Kキロポストを越え、その先坂がゆるやかになる。地図上では卜吉山と記されているところだろう。道は少しくだっていく。8時30分、2.75K展望台につく。休憩をとる。展望台からは、下方に日月潭が望める。その向こう、頭に雲をかぶっている山は、昨日の集集大山だ。手前にある建物が多い場所は、登り始めた日月村である。

2.75K展望台から日月潭を望む、対岸の雲をかぶった山は集集大山
鞍部からこれから登る尾根が見える
道は少しのぼり、また鞍部へ孟宗竹林を下っていく。8時43分、開けて植林がされている鞍部の3Kキロポストを過ぎる。左から道が合わさるが、ふさがれている。今年三月水社大山を登山し、道に迷って遭難死亡事故が発生しているので、一般登山者が入らないようにという対応だろう。こんなにしっかりした道なのに、どうして迷うのかと不思議だが。前方にこれから登る尾根が高い。

竹林の急坂を登る
3.7K展望台
ロープの急座を登る
緩やかな道が少し続き、急坂が始まる。竹林の急坂が途切れなく続く。竹林が終わり、9時17分、2番目の3.7K展望台につく。休憩をとる。展望台となっているが、樹木が育ってしまっているので、展望はない。少し登った後、道は山腹をトラバースして高度を上げていく。ロープセクションも二か所ほど現れる。9時50分、4.2K涼亭につく。後方のメンバーが全員やってくるのを待ち更に登る。シャクナゲ(玉山杜鵑)林の岩稜を登り、10時8分4.7K展望台に着く。休憩を長めにとる。霧がかかって、展望がない。標高は1784m、まだ300m弱の高度差がある。

4.2K涼亭,手前の太陽電子の箱はスマホ充電ができる
4.7K展望台で休憩
道わきの廃棄エンジン
最後の急坂を頂上へ登る
シダ類の明るい急坂を登る。数分で道端に捨てられたエンジンがある。タイヤもあるが、別に車がここまで来たわけではないだろう。何かの使用され廃棄されたのだと思う。灌木の間の緩やかな坂を進む。10時40分、右に5K展望台がある。立ち寄らずそのまま道を行く。登頂前の最後の急坂が現れる。柔らかなシャクナゲ原生林の腐植土セクションが過ぎると、広葉樹の根と濡れた落ち葉の坂道が続く。ヤタケの短いセクションを通り過ぎ、11時9分に水社大山山頂(標高2059m)につく。広い山頂は、大きな山名看板と三角点がある。樹木に囲まれ展望はない。約4時間の登りであった。

二等三角点を擁する山頂
山頂近くの盗伐されたヒノキ
次々にメンバーが登りつく。ゆっくり休憩をとる。ここから尾根を行く道が始まるが、ここも道迷いを防ぐため、やってきた道以外はふさがれている。主稜線を行く道に少し入ってみる。道筋ははっきりし、マーカーリボンも続いている。先に盗伐されたヒノキがあり、林務局の標識札が取り付けてある。トレールランナーの三名がやってきた。

山頂から下る
下り道から見る日月潭
振り返れば山頂はすでに高い
11時55分、下山を始める。今回は単純に往路を下るだけだ。道は濡れているので、落ち葉や木の根は注意が必要だ。地面には木漏れ陽が当たる。天気が晴れてきた。登りではガスっていたシダ類のセクションからは、下方に日月潭が見える。振り返れば、水社大山の山頂も見える。4.7K展望台からの展望ができる。さらに下り12時44分、4.2K涼亭で休憩を取る。

シャクナゲ林を下る
倒木でふさがれた部分をくぐる
下りは速い。13時44分2.75K展望台に着き、休憩をとる。遠くで雷の音が聞こえる。森もかなり暗い。雨に合わないように足を急ぐ。14時4分、1.6K涼亭分岐を通過、14時36分登山口に着いた。下山は2時間40分であった。下山後駐車場で、台南から参加の二人が用意してくれた冷たい綠豆湯を頂く。とてもうまい。ビールもある。ありがたい。着替えなどを済ませ、15時20分過ぎまでには、それぞれ帰途についた。

登山口にもどった

水社大山は、標高差約1300mあり、途中の登り返しなどを入れると累計1400mになる。距離は往復で約11kmである。それなりに体力を要求される中級山だ。ほとんど景色は望めないが、展望台からの日月潭の眺めはとてもよい。困難度は体力的にはクラス4、ルートはクラス3である。体力に自信があれば、十分問題ない登山ができる。

2018年6月30日 彰化橫山/南投集集大山 中部の小百岳二座

横山山頂
集集大山山頂
台湾の山岳は、盆地の台北付近にはぐるっと囲む多くの山があるが、中南部の平野部に近いところは東側にあるだけで対照的だ。これらの山の中に今回登山対象の横山(標高443m)と集集大山(標高1392m)がある。翌日日月潭のほとりにそびえる水社大山に登る前に、この二つの山に立ち寄った。前者は、彰化の東に南北に走る丘陵八卦山の最高峰になる。後者は、その名が示すようにずっと山容が大きい山だが、山頂にテレビなどの通信施設がありそのメンテ用に自動車道が続いている。そのため、ほとんど自分の足で登ることなく登頂できる。

二日間の登山対象(赤丸)
横山のハイキング軌跡(時計回李に回遊)
横山の歩行高度表
二座はともに、小百岳に選ばれている。日本では深田久弥の百名山がとても有名だ。台湾では、3000m峰を対象とした百岳がある。これは台湾島の背骨を構成する峰々が対象である。それに対し、台湾各地を代表する性格の山岳を、ハイキングなど健康増進にも役立つように選ばれた山が百座ある。それが小百岳である。百岳は、北から南に走る山脈に多く、縦走すれば一度に数座を走破することも可能だ。一方、小百岳は離れ島を含め、台湾全土に散らばっている。百座を完歩するのは、実は簡単ではない。

台地の畑の間から登った横山を振り返る
清水岩寺
筆者は今まで50数座を登ってきたが、中南部の小百岳を登るのはアクセスの問題で簡単ではない。今回水社大山は朝から登る必要がある。そのため付近に前日に宿泊するが,宿泊先へ向かう途上にある小百岳を登ることにした。参加者10名は二台のシェアカーに分乗して台北を出発する。台湾の小中学校は7月1日から夏休みが始まる。その初日前の休日は家族で出かける車も多いようだ。高速道路は、通常より車が多く、ところどころ渋滞している。9時12分、泰安レストエリアで、出発点の異なる二台は合流する。ここも人で溢れている。

甘露泉
第一高速道路を引き続き南下する。台中を過ぎる。彰化に入ってくると車の数がまた増え、スピードが遅くなる。76号快速道路に入ると、流量はぐっと減る。前方に八卦山台地が見えてくる。10時23分林厝インターチェンジで降り、137号線を南に清水岩寺を目指す。10時35分山門をくぐって寺院への道を進み、寺の前を過ぎて駐車場に着く。甘露泉と称される泉が近くに湧くお寺は、清朝時代からの古寺名刹である。周辺は整備されて歩道なども設けられている。

駐車場の上にある長青自行車道の説明板
道脇の竜眼
駐車場に車を停め、11時少し前駐車場の背後にある長青自行車(自転車)道に上がる。横山は、実は139乙号線の車道が、1㎞ほどで登れる觀日步道の入口前を通っている。そこまで車で行けば登頂はわけないが、それでは物足りない。我々は長青自行車道を登っていき、下山は十八彎古道をへて戻ることにする。左におれてゆっくり舗装路を行く。道端の龍眼がまだ少し小さいがたくさん実をつけてる。今年は、果物が豊作で価格も安い。10分ほどで右に山道が始まる。道標では長青自行車道挑戦ルートという位置づけだ。道はずっと舗装されている。

途中の休憩ベンチ、向こうには平野が広がる
長青自行車道もの残りすこし
自転車で走ることを想定しているので、挑戦ルートとはいえ、距離を取って勾配は緩い。すでに登山を終えた地元の人たちと思われるハイカーとすれ違う。今日は少し曇りぎみだが、中南部の夏はとても暑い。幸いに木陰でなおかつ風が吹いている。思っていたほどつらくはない。途中、木々の間から西に長く続く平地が見える。11時49分、139乙号線車道に出る。右前方に觀日步道入口がある。そこへ向かい少し休憩を取る。

觀日步道の入口
台地上の畑のわきを行く
横山山頂のメンバー
数分の休憩後、木階段を上る。階段が切れるとコンクリの道になる。長い階段を数分登り茶畑が広がる台地に出る。茶畑わきを進み、森が現れるとすぐ左に横山山頂(標高443m)が現れる。山頂といっても、背後は檳榔林で三角点が埋まっていることが、唯一山頂の証だ。展望はない。往路を引き返し、途中近道を下る。数分で139乙号線に降り立ち、左に進む。ほんの二、三分で十八彎古道の道標を見る。右に折れて、下っていく。すぐに台地に広がるお茶畑とパイナップル畑が現れる。パイナップルも今年は値崩れで、消費者は歓迎だが産地では大変だ。すでに収穫されている畑もまだの畑もある。

茶畑やパイナップル畑が台地上に広がる
土地公の角を曲がる
十八彎古道を下る
畑の間の真っすぐな道を行く。12時50分、10分ほどの歩きで畑が終わり少し下って民家が現れる。さらに進んで最近手入れがされて色彩が鮮明な土地公廟のわきを右に曲がる。やってきた方向をみると、先ほどの横山が長々と平らに広がっている。横山の名前はこれから付けられたのだろうか。12時56分、古道が下っていく。入り口には、ちょうど修理中の看板があり道がふさがれている。しかし、問題なく歩いて行けそうだ。そこで下っていく。台地は急に高度を下げていくので、ここは崖のような地形だ。急坂から橋をこえ、さらに進む。13時3分、涼亭が現れる。休憩をとる。涼亭には日めくりカレンダーが取り付けてあり、今日の日付になっている。地元民が毎日ここへきているのだろう。

涼亭で休憩
緩い坂の古道を進む
集集の街近くから見る集集大山
20分ほどゆっくり休み、緩くなった坂道を下る。一か所橋の工事が進行中だ。13時41分、古道入口に来る。ここも工事中の看板でふさがれている。右に進み清水岩園區に入る。その少し先で、13時51分出発点にもどる。約8㎞、三時間弱のハイキングであった。登りは累計380mだ。近くのお寺で顔や手を洗い、14時半に清水岩寺を後に集集大山へ向かう。

雨がふる中を集集大山へ登っていく
集集大山のメンバー(ZRさん撮影)
137号線を走り始めてまもなく、大雨が降り出した。137号線から152号、そして16号線を進む。前方に頭に霧をいただく大きな山が見える。集集大山だ。集集の街から投27号県道を進み富山小学校のわきを曲がって登り始める。山頂には通信設備が設けられ、それのメンテ用に一車線の道路が続いている。多くのつづら折りを経て高度を上げる。雨は降ったりやんだりだが、霧が立ち込め展望はない。檳榔畑が切れると竹林になる。途中落石が道に落ちているが、わきを通れる。15時40分、最上部に到着し車を降りる。雨模様の1400mの山は、肌寒い。先ほどの暑さとは別世界だ。集集大山電視轉播台と記されている建物のわきに、三角点(標高1392m)がある。ここも全く展望はない。

貓囒山から望む集集大山(2017/1撮影)

日月潭わきから見る水社大山
車で登頂したので、山登りとは言えないがもう一つ小百岳を訪れたことは事実だ。今年2月に訪れた巴塱衛山も全く歩く必要のない小百岳である。16時往路を下っていく。今回一台はSUVでもう一台はセダンだ。セダンは下りで車底をこすったそうだ。ここを訪れるには、4WDでなくても車高の高い車のほうが良いかもしれない。16号線にもどり、日月潭のわきを進む。明日登山の水社大山が湖面の向こうに大きくそびえている。17時40分、宿泊地の地母廟に到着。ここで、明日の水社大山登山に参加するほかの四名と合流する。近くの食堂で夕飯をとり、戻って22時までには就寝する。