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2017-01-10

2017年1月7日 日月潭小百岳兩座 後尖山.貓囒山を登る

登山口(駐車場)から望む後尖山
貓囒山山頂
合歡山北峰-西峰の縦走に先立ち、時間があるので途中立ち寄り宿泊地に向かうことにした。どこが良いか、いくつかの候補を考えそのうち、日月潭の脇にある二つの小百岳後尖山と貓囒山に決めた。理由は、道の状態がよく時間がかからないこと、翌日の縦走の前のウォームアップとしては好都合であるためだ。

日月潭の南にある後尖山と北側の貓囒山
後尖山の歩行高度プロファイル
貓囒山の歩行高度プロファイル
小百岳は、台湾政府体育部門が2003年に国民の登山活動を奨励する目的で、台湾各地を代表する100座の近郊の山を選んだものだ。台湾を代表する100座の3000m峰が百岳として選ばれているが、それに対して「小」百岳である。2006年にリストの一部が入れ替えされている。一部を除いて標高はあまり高くなく、困難度もそれほど高くない。今回登山の二座は、いずれも登りやすい山である。

日月潭
日月潭は、台湾の観光地として有名だ。筆者も今まで観光で何度か訪れている。台湾の中部に位置するもともと自然の淡水湖として、原住民邵族の居住地であった。日本統治時代に水力発電所が造られ、それに応じて湖面が拡大、現在の様子になっている。後尖山(標高1008m)は日月潭の南側、貓囒山(標高1020m)は北側に位置し、それぞれ日月潭を望むことができる。今回の二座で、筆者は小百岳の半分50座を登ったことになる。

埔里で給油、遠くの山は守城大山
台北を6時半に出発、第六高速道路を埔里インターチェンジで降りる。9時半前にガソリンスタンドで給油、台21号公路で日月潭に9時50分に着く。湖水にそって南に回っていく。10時投62号郷道に入り登山口へ向かう。細い道だが行き交う車が多い。数分で頭社仏堂へ分岐し、少し登っていく。10時10分、仏堂の駐車場へ着く。新しい道案内が入口にある。外国語として英語だけでなく、日本語や韓国語の説明もある。

後尖山登山口にて
コンクリ枕木の道を登る
尾根上の急坂を頂上へ登る
10時17分、必要なものだけをもって、歩き始める。コンクリの道が檳榔の林の間を登っていく。新しい道標がある。少し行くと梅の花が咲いている。数分でコンクリ道が終わり、枕木の登山道が始まる。勾配もきつくなる。ジグザグに登っていく。5,6分ほどで道は最近整備されたようで、コンクリ製枕木の道になる。10時44分、稜線に上がる。地面に埋められた距離を示す板は、残り100mとなっている。ここから右に稜線上の急坂階段を登る。階段は落差が大きなところもなる。登りるにつれ、展望が開ける。右側に日月潭が見える。10時55分、頂上に着く。

日月潭を望む
頂上から水社大山を望む
頂上にて
檳榔の収穫中
頂上は木製のプラットフォームになっている。まだ新しいので、道の整備と併せて行われたものだろう。頂上からは、樹木が邪魔してもう一つ湖面は見えない。11時23分、下り始める。登ってきた階段は、下りは速い。前方には水社大山が、その右奥にはさらに大きな3000m峰西巒大山が雲の間に見え隠れしている。11時33分、稜線から離れ山腹を下る。十数分で登山口近くに戻る。ちょうど檳榔の収穫をしている。トラックには山のように檳榔が積まれている。12時5分、駐車場から日月潭に向かって発車する。

日月潭湖畔のあずま屋
12時20分、水社埠頭近くで車を降り、メンバー個々それぞれ昼食をとることにする。湖水の近くのあずま屋で食事をとる。冬の日差しは温かく、風もなく心地よい。日月潭は、中国観光客が多く訪れていた。中国人観光客は、政治的理由で大幅に減り、以前の混雑はない。観光業者にとっては大変だが、観光客としては今のような静かな日月潭は歓迎だ。

貓囒山登山口の新井耕吉郎記念碑と説明板
紅葉歩道
13時20分、次の目的地貓囒山登山口に向かう。水社埠頭から台21号公路を少し戻り、右に貓囒山産業道路を登っていく。13時32分、登山口に着く。登山口には、新井耕吉郎の記念碑と説明文がある。貓囒山には茶の試験場がある。その設置に参画し、日本統治時代の最後の所長として勤め1947年にこの地で没した。その功績をたたえて、1949年にこの紀念碑が建てられたそうだ。ここにも、台湾で評価された日本人がいたことを知って、うれしく思う。

一番目の展望台から日月潭を望む、背後に水社大山、前方右の建物は茶試験場
試験用茶畑が広がる
頂上気象観測所の門
登山口から茶畑の間の階段道を登る。右に畑の上を行くと、舗装路にでる。試験場施設から上って行く道だ。この部分は紅葉歩道とよばれ、スリランカオリーブの大樹が街路樹として並んでいる。道には赤い枯葉が落ちている。貓囒山へは、ずっとこの舗装路を登っていく。前方に展望台がある。日月潭が下方に見える。背後には水社大山が控えている。更に登っていく。二か所展望台を過ぎる。14時7分、頂上にある気象観測所の門を入る。約40分の登りだ。

頂上からの日月潭、右の方に後尖山が見える
頂上の気象観測所
貓囒山は、1940年に建てられた風力測定装置が前身で、その後気象観測所になっている。頂上からはさらに広い範囲が望める。日月潭の向こうに、午前中登った後尖山もある。風力測定塔が建っている最高点の脇からは、西や北方向が望める。14時30分、往路を下り始める。20分ほどで登山口に戻る。14時50分過ぎ、今日の宿泊地大禹嶺に向けて出発した。

登山口へ戻ってきた
休憩を含め後尖山は往復約1.6㎞、1時間45分、貓囒山は約2.1㎞、1時間15分で終了した。いずれも、コース、体力ともにクラス1、誰でも問題ない。景色もよく、日月潭を訪れたらついでに登ってみるとよい。

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