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2011-04-29

2011年4月28日 南港山縦走路を歩く

台北に住んでもう、かれこれ20数年になる。学生のころは、クラブ活動などで日本の高山に登っていたが、台湾ではまれに会社の福利活動などで登っただけで、台湾の山を知らない。
そろそろ60歳が近づき、台湾の山を歩いてみるには、自由な時間と体力のある今が時期と思い、まずは台北近くの山を歩こうと考えている。仲間がいればそれに越したことがないが、近くの山であれば一人歩きも問題ない。

台湾の山に興味のある日本人もいると思い、小生の山歩きをこれから、時おり書いていこうと思う。そうした人が台湾の山歩をする際に、拙文が何か役にたてば幸いである。

台北市は親山歩道として、山道の整備や情報提供をしている。これを利用するのが簡単で手安い。まず、手始めに一番身近な南港山系から登った。台北市親山歩道HP


吳興街のバス停、ここからスタート
水や食料、それにコンパスや地図など、ザックにつめて出発。自宅からは、バスで南港山系の象山登山口の近くまでいく。呉興国民小学校のバス停で降りた。降りた近くには看板もないが、あらかじめグーグル地図で確認していたので、すぐわかった。バス停から5分ぐらいである。


登山口


10時少し過ぎに登山口を出発。整備された石段の道がずっと上に向かって延びている。ここで一気に象山まで高度を上げていく。歩いて約500メートルぐらいで、視野が開けたので、気が楽になる。目の前に台北101超高層ビルが見える。

象山への登り
ここは、まだ住宅地がすぐ下にあるので、登り降りする人が多い。かなりのお年よりも、しっかりした足取りで登っている。石段には、「象山自然歩道」という刻まれた石が一定間隔ではめ込まれているので、迷うこともない。また、始点からの距離も表示されている。








101ビルが近い






象山山頂(標高183m)自体は、木に囲まれて、展望がない。象山から少し下がり、稜線上の道を行く。しばらくすると、拇指山の山腹を横切っていく。途中、お墓や小さなお寺さん(土地公)などが道の脇にひっそりとある。この山は、生活と結びついている。


登り道で掃除する人
木柵と長寿園への分岐点からは、拇指山(標高318m)へ急な階段で一気に高度をかせぐ。標高差は百数十メートルぐらいだろう。途中、道や排水溝の掃除をしている人とであった。ボランティアの人だろうか。ご苦労様です。

拇指山山頂は、縦走路から脇にそれた道を登る。途中、岩石に刻まれた足場の悪いところもある。山頂は巨石で360度展望が利く。残念なことに、今日はどんより曇っているので、101ビルは見えるが、別の台北の超高層ビル、新光ビルはかすんでいる。中間にあるはずの、自宅あたりも、よく見えない。
拇指山から台北を見る

時間も昼近いので、一人の山頂で昼飯を食べる。風も微風のみ。展望がきけば、本当にいいのだが。視界のいい日にまた、来よう。

登山道
縦走路に戻り、少し歩くとちょうどさきほどの山頂の巨石の下あたりに、祭壇がある。 山頂の石と同じ一枚岩のように見える。歴史は知らないが、こうした巨石信仰は、日本のそれと通じるものがあるのか。

 
石段の道は、前の「象山歩道」から「四獣山歩道」へ変わっている。それまでのがっちりした木製の手すりは、シロアリに食われグズグズになっているところもある。しばらくいくと、修理しているところにであった。この山道は、非常によくできている。道しるべも、非常にわかりやすい。

九五峰の大石
南港山、そしてこの山系の最高地点九五峰(375m)を過ぎると、あとは下り坂である。距離も全縦走路の半分を過ぎたあたり。記念スタンプ台のあずま屋がある。ただ、できて相当時間が経ったのだろう、スタンプはない。

九五峰からの下り
緩やかな坂道を下っていくと、視界のひらけたところにベンチがある。そこにひとり座って日本語を勉強している人がいた。台湾は日本語を熱心に勉強する人が多い。

中華技術学院への分岐
左右に北興宮、麗山橋へと分かれる十字路を過ぎると、あとは最終点中華技術学院へ2Kmの道のりである。山道の整備度はそれまでに比べると、落ちる。ここは歩かれる頻度が低いのだろう。途中一人の登山者とすれ違っただけである。

途中、美しい福徳宮を過ぎる。さらに下り、小川があわられた後、まもなくそしてあっけなく、縦走路の最終点についた。学校に近く、学生が多く行き来している。学生相手の商店もある。

中華技術学院への道
登山口
時間は午後1時半、象山登山口から3時間半、全長6.8Kmを歩いた。心拍計の記録では、実働2時間45分、最高心拍142、平均111である。
 季節を換えて、今度は逆方向に縦走するのもいいだろう。

普段は、週2回ほどマラソンをしているが、山道はまた別の筋肉を使うのだろう。今日はふくらはぎが痛い。