 |
新山への登りで見る金明山と柯子林山 |
 |
金明山からみる新山 |
汐止の
新山(標高499m)は、五指山の山脈のすぐ東側にある砂岩が露出した岩稜をもつ山である。そのすぐ下に夢湖があり、なおかつすぐ近くまで車やバイクで来れるため、人気のあるハイキングコースだ。一方、金明山(標高391m)は柯子林山(標高382m)はすぐ近くを汐萬路や八連路が通っているので、これもアクセスがよい。この山のすぐ下には、如意湖がある。
 |
汐萬路7Kから歩きはじめ回遊する |
 |
二回の大きな登り |
新山は、今まで二度ほど
訪れている。金明山や柯子林山は、過去に行くことを考えたが実際には訪れていなかった。今回は、金明山と柯子林山を登ったあと如意湖へ下り、一旦五指山古道の谷に降りる。そこから新山の西南稜を登って頂上を目指し、夢湖をめぐり保線路を経由して烘內へ下山するというものだ。一部は以前歩いているが、約半分は今回が初訪問である。
 |
汐萬路7Kのところで降ろされた、バスが見える |
汐止は、周辺の山の中腹に多くの不動産開発が行われ多くの人が住んでいる。そのため、汐止の中心とこうした住宅の間を行く無料コミュニティーバスがたくさん走っている。二年半前
五指山を訪れたときも乗ったが、今回もこうしたサービスの一つF910バスで登山口に向かう。平日は早朝の便のあと9:20になる。9時過ぎに汐止駅前のバス停で集合する。今日は全員で6名だ。時間通りにバスがやってきて乗車する。車内は満員だ。
 |
本来下車予定の金明山下バス停 |
途中の住宅地区を通過し、烘內を過ぎるとバスはガラガラになる。我々の下車したいところは金明山下バス停であるが、バスの運転手はそのバス停より1㎞も前のところで、我々にこれが金明山下だとして、下車させた。降りるときに確認したが、金明山下バス停であるという。降りてみるとバス停の標識もない。以前聴いたことだが、この無料バスは以前登山者と不愉快なことがあったそうで、それが原因でこのような運転手がいるのかもしれない。無料とはいえ、税金で運営されている新巴士は、新北市から委託されて運営しているわけで、運転手の好き嫌いで乗客を欲するところとは別のところで下車させるのは、バス運営としては失格だ。
 |
金明山登山口 |
降ろされた汐萬公路7kmあたりから、金明山登山口へ歩いていく。約8㎞ぐらいで当初予定した金明山下バス停を過ぎ10時7分に登山口に着く。10分ほど余計に歩いたことになる。登山口からは、急な登りが始まる。ステンレスポールに太いロープが取り付けれている手すりが続く。ここは、地方政府により登山道の整備が行われている。道標も立派なものだ。急坂を登ること約10分、分岐につく。右は如意湖に降りていく。左に稜線の道を行く。すぐに砂岩が露出した岩稜が続く。オーバーハングの岩の下をくぐり、さらに登る。10時38分、金明山山頂に着く。曇り空のもと、寒い風が吹き抜けていく。山頂は展望がよい。
五指山から新山など、すべて望める。
 |
砂岩の岩稜 |
 |
オーバーハングの岩の下を行く |
 |
金明山山頂 |
 |
金明山山頂から五指山と新山を望む |
 |
柯子林山山頂 |
頂上から少し戻り、左に急坂を下っていく。そのうち稜線上を進む。まもなく柯子林山頂上につく。こちらは林の中で展望はない。稜線を追っていく。数分で左に八連路への道を分岐する。稜線をそのまま進む。木々はそれほど密生していないので、森は明るい。10分ほどで、右に如意湖への道が現れる。稜線を離れ、山腹の急坂を下っていく。そのうち沢音が聞こえ、11時10分に如意湖が現れる。湖の左側を進み、5分ほどでベンチのある湖岸に着く。ほかに誰もいない静かな湖は、風でさざ波が湖面に起きる。メンバーはみな、とても気に入ったようだ。ゆっくりと休憩する。
 |
如意湖 |
 |
彩虹橋を行く |
11時40分、汐萬路に向けて下り始める。こちらも急な坂が続く。10分足らずで山道は終わり汐萬路にでる。登山口は、朝に金明山へ向けて登った登山口の、わずか20mぐらい離れた場所だ。汐萬路を左に登っていく。右に谷を挟んで新山が控えている。後ほど登る西南稜が見える。彩虹橋を渡り、その先右に五指山古道へ汐萬路三段350巷の道を下っていく。3,4分で下りきり、駐車場につく。ここは食養山莊レストランの駐車場の一部だ。右に古道をとり、沢沿いに下っていく。
 |
修理された古道の部分 |
5年前に歩いた時、土砂崩れになっていた場所は修復されている。その頃はなかったはずの手すりもある。12時15分、西南稜への道が分岐する。左にとり沢へ降りる。沢にはロープが渡され、渡渉の助けになる。水量は多くないが、水につかる。今日は長靴できたので問題はない。沢を渡り、一休みする。これから長い登攀になる。
 |
渡渉部分 |
 |
西南稜から金明山を見る |
沢から急坂が始まる。小沢にそって進んだ後、対岸に渡り山腹を登り始める。10数分で尾根に取り付く。大きな岩がある。まだ森の中なので風はそれほど強くなく、今日は寒波のため寒いといえ汗が流れる。12時53分、左に稜線上を行く道と右に山腹を行く道が分かれる。この山は岩稜が特徴だ、稜線を行かない法はない。すぐに砂岩の岩稜上を進む。崖のすぐ左は、先ほど歩いた金明山と柯子林山、そのふもとを彩虹の汐萬路が横切っていく。更に岩稜を進み、山腹側に少し入り風が当たらない場所で13時から昼食休憩をとる。
 |
岩稜上から振り返る |
13時25分、頂上を目指し登り始める。手すりの設けられた崖際の岩稜を通り過ぎ、13時33分山腹道を合わせる。更に稜線を登っていき、13時45分に右から夢湖からの道を合わせる。前方に頂上を見ながら進む。13時51分、岩の頂上に到着する。山頂の説明板は、壊れている。寒い風が吹きわたっていく。写真をとり、すぐに下山を始める。
 |
新山山頂、背後は五指山 |
 |
新山山頂から北方向を望む |
 |
夢湖での集合写真、背後は新山 |
稜線を下っていく。数分で稜線から離れ、山腹の道を下る。14時6分、右に夢湖への道が分岐する。多くの登山者が歩いているせいが、雨で土が流されているためもあるが、この部分の登山道はかなり傷んでいる。10分ほどで左に道を分け、さらに下っていく。ここで今日の歩きで初めて別の登山者に出会った。新山はやはり登山者が多い。14時23分、夢湖につく。遊楽客が写真などを写している。最後の休憩をとる。
 |
二番目の鉄塔下を過ぎる |
14時40分、保線路を経由し下り始める。以前二度登って来た道は、今日は下りにとる。沢を渡り、右に下っていく。送電鉄塔をつないでいく保線路は、おおむね広く歩きやすい道だ。二か所の鉄塔を通り過ぎ、14時59分、分岐を通過。右側の道も汐萬路へ下る。左に山腹を進んでいく。途中、木々がきれ金明山や新山が遠くに見える。結構歩いたものだ。15時14分、最後の鉄塔を過ぎ、15時半汐萬路の登山口に着く。夢湖から50分の歩きだ。汐萬路を左に下っていく。夢湖路との分岐を過ぎる。以前と同じように廃屋を見ると、15時38分烘內に到着した。16時過ぎにF908バスに乗り、汐科駅から台北に帰った。
 |
保線路の汐萬路入口についた |
今回は、休憩込み6時間足らずで約10㎞を歩いた。累計で約950m登っている。メンバーの足並みがそろっていること、人数が少ないことが予定通りに歩き終えた理由だ。寒風が吹いていたが、冬の近郊の山は道の状態がよいこともあって、愉快な山行であった。新山周りの道は、これで多くの部分を歩いたことになる。困難度は山道クラス3、体力的にもクラス3である。
0 件のコメント:
コメントを投稿