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小南港山山頂 |
台北は周囲を山に囲まれている盆地だ。住居やオフィスが盆地の平地を隙間なく埋め、さらに山の中腹へと昇っていく。そうした中、つい最近まで軍部の弾薬貯蔵場所としてオフリミットであった場所が、南港の近くにある。ここはそうした理由で開発などが一切されず、都市部から近いにも関わらず自然が残っている。
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西のMRT南港展示館駅からスタートし汐科駅へ歩く |
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歩行高度プロファイル、0m以下の部分は不正確 |
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大都市台北のすぐ近くの山歩き |
今回の山歩きはこの部分からスタートして、十三份山へと登るものだ。また今回は、自分で企画したものではなく、友人Lさんが中心となって活動している法大團というグループへの参加である。この山歩きに参加しなければ、このような身近な場所にまだこんなに自然が残っていることに気づかなかっただろう。
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カラオケの鳴り響く廟にて |
今回はMRT南港展示館駅に8時半に集合だ。ほぼ時間通りにつくと、すでにほぼ参加者全員が集まっている。今日は総勢40名だ。友人Lさんの山歩きはいつも参加者が多く、にぎやかだ。8時40分過ぎ駅から歩きだす。以前仕事で車で通り過ぎた道を、今日は徒歩で進む。高速道路の高架橋をくぐり、小南港山を登り始める。石段を登っていくと、すぐに展望が広がる。途中廟で少し調整後頂上に向かう。標高90メートルの小南港山山頂は、台北の街方向に向かって開けている。今日は、遠くまで遠望できる。南港山の左肩遠くには、新店の
獅子頭山が望める。そしてその左遠くには
逐鹿山・卡保山から北插天山の峰々も見える。こんな近くにこのような展望台があるのは知らなかった。なるほどここには三等三角点がある。
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小南港山から遠くを望む |
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旧弾薬倉庫、左の道を進む |
次の目的地白匏湖に向かって、南側に小南港山を下る。今日は自分が道案内ではないので、実に気楽だ。皆に付いていけばよい。第三高速道路をくぐり、産業道路を進む。9時47分、左に廃棄された倉庫の建物がある。更に行くと分岐のある所にも廃棄倉庫がある。以前軍部が弾薬を貯蔵していた倉庫とのこと。分岐は左にとり登っていく。民家を過ぎてしばらく大きな池が見える。白匏湖は、かなり大きな池である。左に土の道をとり池沿いに進んでいく。幅の広い道が終わり、そこから山道が始まる。しばらく池のふちを進む。池越しに101ビルが見える。
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白匏湖 |
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沢沿いのぬかるみ道を行く |
山道は急な登りくだりが現れる。沢に下っていく。人里から近いが、自然がそのまま残されている。左に折れて沢沿いに進む。道はぬかり歩きにくい。幸い今日は長靴でやってきたので、こうした場所でも問題ない。登山靴のメンバーは苦労している。11時、右に山腹を登る。民家の菜園わきを進み、尾根にとりつく。細い桂竹の林を過ぎる。11時16分、白匏湖山につく。周囲は樹木で全く展望はない。標高わずか80m、しかしやってきた道は二けたの標高の道には不相応に苦労する。
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ブリキ板の地図 |
稜線上の道を登っていく。分岐にはブリキ板に地図が描かれている。今年5月のものでまだ新しい。道はその時に開かれたのだろう。稜線を追っていき、送電鉄塔の下を過ぎる。一度下った後、古道と思われる道を登りきると産業道路にでる。舗装路を左に少し下っていく。12時7分、右に山道の入り口がある。上方の白雲路へ続く道だ。木の幹に、ビニール袋がところどころ取り付けてある。昆虫を採集するためのものなのだろうか。急坂を登ること約20分、白雲路にでる。右に舗装路を少し登り12時48分、白雲寺にやってくる。ここで食事休憩だ。
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ビニール袋が幹に取り付けれられている |
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白雲寺についた |
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白雲寺にて、Lさんと |
一時間以上ゆっくり休憩した後、14時10分十三份山に向けて出発する。Lさんは体調がよくなく、ここから直接下山する。ほかに数名も一緒に下山し、残りの約半数のメンバーで寺の奥の方から登り始める。奥の院になる場所を過ぎると、山道となる。数分で稜線に上がる。分岐につけられた藍天隊の道標は今年11月の日付だ。稜線上の道は結構急だ。ススキの部分からは、遠方が望める。結構高くなってきた。14時40分、十三份山山頂(標高438m)に着く。樹木の間の頂上は、展望はない。
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十三份山にて(JKさん撮影) |
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稜線道を行く、左に四分尾山が見える |
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勤進路にでた |
稜線上の道を追っていく。傾いてきた日が差し込む桂竹林は明るい。灌木も低く、
四分尾山も見える。この枝尾根は、思っていたよりも長い。上り下りもそこそこある。15時18分、右下に光明寺が見えると、山道も終わりに近づく。左に折れて下っていく。15時21分、勤進路にでる。ここは2月末に四分尾山から土庫岳へ縦走したときに通過した場所だ。
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朝山古道入口 |
残りのメンバーがそろい15時39分に下り始める。一部のメンバーは、光明寺からバスで下るのでここでまた別れる。残りは十数名のみだ。左に勤進路を少し下る。数分で左に朝山古道の入口がある。この道は水源路に対し近道になる。入口にある道標は、11月で最近整理された道だ。数分下ると大きなガジュマロ樹の脇を過ぎる。百年老樹という説明板が張ってある。15時51分、土地公が現れ水源路に合流する。
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水源路を下る |
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抗日忠烈紀念碑と左の骨を集めたお堂 |
水源路を下る。すぐに左に山道が分岐するが、そのまま水源路を行く。道を回り込んでいくと、山道がある。先ほどの道だ。これを下ってきてもよかった。更に下っていく。16時8分、抗日忠烈紀念碑の前を通り過ぎる。2000年に建てられた碑には、1895年の日本台湾接収後、陳秋菊などの率いる抗日聯軍が負け、負傷し死亡した遺骨がこの場で打ち捨てられ、またその後遺骨は水害などで流され、残されたものを集めてこの地に碑を建てたとある。100年を経て、当時の抗日烈士が祭られたわけだ。四年前深坑烏月山を歩いた時、
抗日軍の最後の砦となった白馬将軍洞のことを思い出した。
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白雲古道分岐部 |
16時26分、白雲古道の分岐を過ぎる。白雲古道を行けば、昼休憩をとった白雲寺にすぐ着く。Lさんたちはこの古道を下った。我々は、ぐるっと大回りをしたわけだ。水源路は多くの土地公を過ぎていく。今は舗装されているが、この道はもともと康誥坑古道である。16時35分、右に新しく建てられた住宅ビルの背後に大尖山が高い。F902バスがやってくる。ここからは無料バスがある。水源路をさらに下り、台5公路を横切って17時6分、夕暮れが迫る汐科駅に到着した。
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新築の住宅ビルの背後に大尖山が高い、F902バスが行く |
Lさんとは、
以前一緒に歩いたことがある。今回は、途中で分かれたが大勢の仲間と歩くのは、それなりに楽しい。彼以外に、自分が主催する山行に参加する友人も多くこのグループの活動に参加している。つまりは、知り合いの多くと一緒に歩いた。産業道路の部分が結構あるが、都合8時間半で15㎞歩いている。また、意外なことに累計で1200ⅿも登っている。都市のすぐ近くだが、多くの自然が残っている。困難度は、山道はクラス4、体力は今日の全コースを歩く場合はクラス4としておこう。
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