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2020-01-03

2020年1月2日 澳底美艷山 - 火炎山 - 新厝山 漁港近くの不人気山

澳底漁港から望む火炎山
台北から宜蘭に行くルートは、2006年に雪山隧道が開通する前は北宜公路で山越えをするか、濱海公路で海岸沿いに行くかであった。そのころ何度かこの濱海公路を通じていったが、その時は澳底漁港に立ち寄り海鮮類を食べた記憶がある。今回の登山対象は、澳底漁港の背後にある山だ。海抜0から立ち上がるので、標高は100数十メートだがバカにできない。さらに、登山道は数年前に手入れされたきりなので、最近はほとんど歩く登山者がいない。道が悪いことを予期していったが、果たして草深い道であった。

北側から歩き始める
歩行高度表
金沙灣バス停で下車
台湾の正月は、旧暦春節が主要なものなので、1月1日が休日なだけで今日は平日だ。多くの人は仕事だ。集合場所の基隆駅前のバス停には、11名が集まっていた。791番バスは、8時40分過ぎにやってくる。このバス路線は、基隆から福隆まで海岸線沿いに走り、この地域の山へアクセスするのに何度も利用している。天気がよい海岸線を見ながら走るのは気持ちがよい。バスには、日本からやってきて龍洞の岩壁を登るというクライマーグループも乗車している。随分と有名になったものだ。9時38分、目的地の金沙灣バス停で下車する。支度をして道路を少し進む。すぐに登山口のある福山宮の廟にくる。登山口は、草木で半分ふさがれている。これからの道の様子が、思いやられる。

福山宮から北方向を望む、左の草の間に登山口
觀景台からの展望は草木にふさがれている
早速取り出した鎌を片手に草の間を進み始める。踏み跡ははっきりしないが、幸いマーカーリボンはけっこうある。灌木の間を約15分ほど進み、分岐にくる。藍天隊の道しるべは6年前の日付だ。左に取り進む。わずかで、金沙灣觀景台と標識のある小高い場所に来る。標識が取り付けられたころはなかった樹木が育ち、今は景観はふさがれている。分岐へ戻り、火炎山古道を追っていく。

美艷山への登り途中、ほとんど踏み跡なし
美艷山山頂の筆者、手には鎌
ところどころ、草が深いところは鎌で刈る。特に棘の植物は刈らないと引っ掛かる。10時41分、山腹をそのまま行く道と左に美艷山へと登る分岐に来る。左に取り、ぬかった場所をすぎ谷間を行く。大きな倒木が道を塞ぐ。草がからみ乗り越えるのは厄介だ。そのうち、左に山腹を登る。11時15分、狭い美艷山山頂(標高161m)に着く。草がふさぐがその上からは少し海が見える。

火炎山へ登る
火炎山山頂のメンバー
鼻頭角からの海岸線を望む
道は稜線上を行く。灌木が多く、下草もそれほどないので助かる。補助ロープの急坂がある。道はススキの間を行くが、すぐに草でふさがれる。下のほうで山腹をさらに行く踏み跡があるという。下がってみると、確かにマーカーリボンもある。そこから左に稜線に上がり追っていく。11時56分、火炎山山頂(標高152m)につく。この山頂も周囲はススキだが、すこし刈るとそこそこに展望がある。鼻頭角から龍洞をへて続く海岸線や、目を南に向けると澳底漁港,そしてその向こうには雪山山脈尾稜の山々が連なっている。

澳底漁港とその向こうに雪山山脈尾稜の山々
十字路分岐
新厝山の表示
稜線を下っていくこと10数分、十字路分岐にくる。先ほど分かれた火炎山古道が交差する。少し平らで開けているので、食事休憩とする。12時50分、出発する。緩い坂を上った後、道は稜線上を下っていく。シダの茂る開けた場所を通り過ぎ、灌木の森に入る。ちょっと登り返し13時11分、新厝山(標高58m)につく。基石があるのが山頂の証だが、まったく頂上の感じではない。数分下り小沢沿いに進む。13時22分、102甲県道に出る。

草山から下てくる丘陵が広がる
川を渡る
県道を右に少し行き、左に折れる道を進む。開けた畑の向こうには、草山から雞母嶺へと下ってくる丘陵が広がる。少し登り返し、民家を過ぎる。そこの住人が不思議そうに山へ登るのかと尋ねてくる。民家脇の菜園をくだり、川を渡る。そこから始まる送電線の保線路を進む。少し登ると、道がなくなってしまった。マーカーリボンも全くない。少しもどり、地図上にあるもう一つの道を試す。しかし登ったところにある家屋で道は途切れてしまった。長い間誰もこのルートを歩いていないようだ。住民が不思議がるのも無理はない。

半分壊れた橋のある保線路、ここで踏み跡がなくなる






本来、この保線路などを経て觀日峰まで行くつもりだったが、この道の状態ではかなり苦労が必要だ。時間もすでに14時近く、日暮れの早い今ではちょっと不安なので、この部分の歩きはやめることにする。ネット上でもほとんど記録がなく、道の状態が悪ければ中止することも考えていた。往路をもどり、澳底漁港へ歩く。メンバーの二人はそのまま帰るが、残りのメンバーで漁港近くで食事をとることにする。以前食事をしたことがある新港餐廳で食事をとり、15時半過ぎの791番バスで基隆に戻り、台北に帰った。

791番バスで帰る


後半は取りやめたこともあり、体力的には楽な歩きであった。しかし、道の手入れがあってから数年、ほとんど歩かれることがない道は、踏み跡もはっきりせず、地図を読む力も含め、それなりの経験が必要だ。また、草刈も必要なので、鎌は持って行ったほうがよい。標高は大したことがないが、今の状態では経験者向けのルートである。

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