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楓子林山山頂 |
4月初めは、墓参りの清明節と兒童節の連休がある。今年は、残念ながら季節風の影響で天気がよくない。特に北部は雨が多く降っている。4月1日の予定は延期した。しかし、山を歩きたい。そこで、雨が降っても影響が少ない、短い山歩きをした。この場所は、実はいままでその前を数えきれないほど通り過ぎている。もし、こうしたことでもなければ選ばなかったかもしれない場所だ。しかし、歩く価値がないわけではない。3,4時間で歩き終わってしまうので、自分のスタイルに合わないというだけだ。
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北の八分寮から石碇へ山を越えて歩く |
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歩行高度表 |
冷飯坑とは、面白い名前だ。その昔坪林のお茶を淡蘭古道を経て台北に運ぶ茶葉の担ぎ屋が、朝坪林をでるとこの辺りで昼になる。持ってきた飯はすでに冷たく、この地の名前になったいうことだ。今回は、山を下って景美溪の脇を行く外按古道を歩いたが、外按古道は淡蘭古道の一部であり、そのあたりで昼飯を食べたということになる。冷飯坑古道は、治安のために歩かれた保甲路が前身とのこと。今はだれも住んでいないが、冷飯坑四號の住所表示を示す住居がある集落跡からその上の楓子林山へ登った。標高は319mと低いが、その背後には馬場のある草原が広がり、暑くない好天であれば実に気持ちの良い場所だ。
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道路の真ん中にある八分寮福德宮土地公 |
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楓林橋を渡る、前方にこれから登る山が見える |
早朝に大雨が降り、取りやめたメンバーもいた。今日は一人で歩くのかと思っていたが、四名の参加者があった。9時半前、795番バスを八分寮バス停で降りる。そこに二名が待っていて、都合5名で歩き始める。八分寮は、道の真ん中に土地公廟があり、それを避けて道が脇をいく。小雨の中傘をさして、楓林橋で景美溪を渡る。橋の対岸には、これから歩く山並がある。橋を渡り役所や民家をすぎ、文山路にでる。今日は、四日連休の初日、すぐ近くの石碇インターチェンジから第5号高速に乗る自家用車は3名以上でなければならない。交通整理の警察官が信号のところで対応している。
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冷飯坑古道の入口 |
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古道の石段は滑りやすい |
文山路を渡り左におれてガソリンスタンドの前を通る。左に石碇休息站(道の駅のようなもの)を見て、9時46分、右に道標が冷飯坑方向を示す路地に入る。犬が吠える民家の前を通り、急坂を登り始める。ここからが冷飯坑古道だ。急な坂が続く。道は幅も広く良い道だ。ところどころコンクリが敷いてある。そのうち石段が現れる。濡れた石段は滑りやすい。9時54分、石段を登り切ったところには、基石が埋めてある。標識はないが冷飯坑山(標高125m)だ。登っているうちに雨は止んだ。
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冷飯坑山 |
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幅の広い良い道だ |
さらに急な古道を登る。10時5分、右に大きく曲がり下り始める。その部分で右に尾根道が上がっていく。楓子林山へ続く山道だが、ほとんど歩かれていないようで、状態が良くない。古道を追って少し下り、10時12分小沢を渡ると前面に集落跡が現れる。冷飯坑集落だ。電柱もあり電気は引かれているが、今は住人はいない。まだ屋根もしっかりした家屋もあるが物置として使われているだけのようだ。少し先には、すでに屋根も落ち、石壁だけの家屋もある。住人がいたころは、そこそこの規模があったようだ。
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住所表示がある冷飯坑集落の家屋 |
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壁だけの廃棄家屋 |
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急坂を登る |
家屋脇をすぎ、すぐ右に楓子林山への山道が分かれる。こちらの道を登っていく。道筋ははっきりしている。道脇の草もそれほどではない。そこそこ急な道が続く。登ること十数分、分岐を見る。右からの道は、先ほど見た古道の峠部分から登ってくる草深い道だ。さらに少し登り、10時半過ぎ楓子林山山頂につく。山頂は北側が開けていて、そこから八分寮や楓林橋が谷間に、その右方向には第5号高速道路が望める。対岸の
土庫岳は雲をかぶっている。
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楓子林山山頂から北側を望む |
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前方は烏月山 |
ネット上の情報では、ここから烏月山方向へ続く道は、カヤの草原を過ぎるとある。道筋ははっきりしているので進んでみる。するとそこはブルトーザーなどで切り開かれたようで、カヤなど全くなく広い道になっている。前方に
烏月山をみてその道を進み、少し下った後登り返す。朝は小雨が降っていたが、空には太陽が顔を出す。道に蹄鉄が埋まっている。そのすぐ先は草原になっている。ここには馬場があるそうだが、その一部だろう。11時8分、車がとめてある民家の前を下る。すぐに舗装していある外按產業道路に下る。
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開けた草原を行く |
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外按產業道路を下る、前方は皇帝殿山 |
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上の山から下ってきた |
舗装路はところどころヘアピンカーブを経て、高度を下げていく。前方に
皇帝殿山西峰を見る。高い金網で囲われた民家には三匹の犬が吠え立てる。その向こうには
筆架連峰末端の峰々が見える。これら山々は最近しばらく訪れていない。11時27分、少し開けた場所にでる。お手洗いが広場の隅にあるが、壊れているようだ。人間劇場という看板のある家屋の前を左に下り、第五5高速高架橋の下で、外按古道にはいる。古道といっても淡蘭古道として整備され、石畳の道で古道の趣はない。少し進んで11時40分、休憩場所で長い昼食休憩をとる。昔は、茶葉を運んだ担ぎ屋がこの辺で冷飯を食べたのだろうか。
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高速道路高架橋下の外按(淡蘭)古道入口 |
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昼休憩の場所で |
12時15分、休んでいる間にやってきた顔見知りの山仲間と一緒に石碇老街へ向けて外按古道を進む。道脇にはたくさんの説明板が樹木や動物昆虫の説明している。先ほどの冷飯坑古道とは異なり、ここを往来するハイカーが多い。12時半、古道は終わり右に筆架連峰への道を分け、沢沿いの石碇西街を行く。昔の炭鉱の町は、今は観光の街である。小学校の前を通り、橋を渡って12時45分石碇バス停に着く。歩きはこれで終わりだ。待つこと数分で、666番バスがやってきて帰途に就いた。
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外按古道 |
今日の活動時間は休憩をいれて3時間と少し、距離は6.6㎞だ。休みが多いので、実質の歩きは2時間と少しか。気楽な歩きである。朝の小雨は、そのうちに止み昼前には太陽も顔を出した。ほとんど雨に降られずに歩いたのは、幸いだ。今日のルートは、道筋もはっきりしている。体力的にはレベル1だろう。時には、こうした気楽な歩きもよい。特に天気に恵まれないときは。
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