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登山道の脇に咲くブラジルアイリス(巴西鳶尾花) |
去年四月に台北郊外の山登りを始めて、そろそろ一年が経つ。その間に各方向の山に行った。この台北市信義区の奥にある南港山の山なみは、
その中で始めて登った山だ。手軽にアクセスできる、初心者でも安心の山歩きだ。今回は、二月に同行したHさんに加え、始めて登るKさんも一緒で、時間も限られるのでこの南港山の象山と、少し足を伸ばして拇指山へ行った。天気は曇だが、高曇りで遠くまで展望ができた。拇指山へは三回めだが、頂上からの眺めは、今回一番遠くまではっきり見ることができた。日曜日なので、幼い子供も含め登山客が非常に多い。犬をつれた人も多い。象山は台北市民の憩いの場所でもある。
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南港山は台北信義区の奥 |
今回は、永春高中から象山へ登り、尾根道を拇指山へ往復、また象山から信義路五段150巷の登山口へ降りた。主要登山道から分かれる土の枝道も多々あるが、台北市親山歩道となっている道はすべて花崗岩の石畳が敷き詰め、ところどころ手すりも完備している。道脇にはさまざま花が咲いている。平渓でも見た月桃の白い花もかなり多く見かけた。去年の南港山登山でも見たブラジルアイリス(巴西鳶尾花)と呼ばれているアヤメも多く咲いていた。
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永春高中登山道の途中から見る信義区と台北101ビル |
今日は、午后に登山開始だ。1時半、永春高校のバス停で集合し、象山登山道を登る。
去年九月に南港山を登ったときは、象山から下ってきた道だ。松山路を少し上がり、右に登山道が始まる。永春崗公園の下を巻いて登り、尾根に取り付く。広い尾根ははじめゆるかな道だが、階段でぐっと高度を上げるところが現れる。今日は気温20度ぐらいだが、汗が吹き出る。仏教の文言が掘りこまれた巨石で右に象山を巻いていく道を分け、また石段を登ると、台北の景色が眼前に広がる。台北101ビルが大きい。
Hさんと一緒に登った内湖の山々が対面にある。更に登ると台北親山歩道スタンプ台がある。ここから象山までは緩やかな登りだ。真正面に101ビルが立っている展望台には、多くの人がくつろいでいる。象山頂上(標高183m)は、もう眼と鼻の先だ。登山口から30分で到着した。
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展望台からの101ビル |
象山の頂上は、展望がないので立ち寄っただけで、次の拇指山へ向けて歩く。はじめは下って行くが、ここから天寶宮の上をいくあたりは、路端に花が咲いている。ちょっとした小ピーク上のあずま屋に立ち寄り、休みをとる。周囲は木でかこまれ展望はない。休憩のあと、竹林が始まるあたりから山道は山腹を横切っていく。2つ並んだお墓や、土地公の脇を通り過ぎる。花崗岩の石畳が切れて、砂岩の古い道が一部現れる。このあたりは、陽が当たらないのでひんやりとした感じだ。忍の文字が刻まれた大石の脇を行く木柵への道を分岐すると、山腹を急な階段で登る。ひたすら一段一段上がっていく。登ること10分で、尾根上の展望台につく。ここからは、象山やその先の台北の街が展望できる。更に少し登り、拇指山の頂上への道が分岐する。補助ロープもある登りの先は、巨石の頂上(標高318m)である。2時50分、永春国中登山口がら1時間半の歩きだ。
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道端に多く咲く月桃の花 |
砂岩の禿岩頂上は北方向に南港山が控え視野が遮られるが、それ以外はぐるっと展望ができる。この眺めはこれで三度目になるが、以前はぼんやりとしていた。今日は、遠くまで展望がきく。
直潭山、
二格山、
皇帝殿山などが見える。木柵猴山岳の麓をロープウェイのゴンドラが米粒のように並んで動いている。MRTの車両も見える。反対側の台北の街並みの向こうに、林口の台地もわかる。風が吹いているので、景色を満喫した後、下ってテーブルやいすのある少広場で休憩し、軽く食事をとる。金木犀なのだろうか、近くで良い香りがする。
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拇指山から見る、木柵方面の山、後ろは直潭山 |
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拇指山から中和方面を見る、その奥は天上山の山並み |
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犬も登る登山道、拇指山の下り |
下りは、象山経由で下るので、登ってきた道を今度は下る。犬が4匹登ってくる。犬は疲れをしらないのだろうか。象山からは、登りとは別の登山道を信義路五段150巷の登山口へ降りる。巨石の脇を通り、かなり急な石段の道を下る。巨石の周りは、多くの人が石の上によじ登って眼前の101ビルのある風景を眺めたり、思い思いにくつろいでいる。子供連れの登山客も多い。右から永春高中登山道から分岐して山腹をトラバースしてきた道と合流し、更に下って4時半に登山口についた。
今日の登山は、休みを入れて行動時間3時間、距離は5.5kmである。標高差は300m弱だ。このような、半日の気楽な登山も時には良いものだ。南港山は大都会に近いし、登山道も整備されているが、それでも後山側には素朴な土の古道もある。次はこうした道を訪れるのもいいだろう。
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歩行高度プロファイル |
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