(2013年9月追記:本記事はアクセスがとても多く見ていただいています。ただ、この時点から時間が過ぎ、山道の整備など変更もあるので、反対方向に歩いた地図入りの
新記事も是非合わせてご覧ください。)
この山並みは、家からはちょうど北にある。全行程中での最高地点も260m足らずで低いが、獣道より少しましな道としっかり整備された親山歩道との部分があり、山道のレベル落差は大きい。前者はそこそこ山歩きの経験がないと、迷うかもしれない。実際、台北市の親山歩道HPでは、勇脚級というレベル指定になっている。
南港山のほとんど石畳の山道とは異なり、もっと自然に近い土と石と根っこの山道である。それなりの靴を履いていく必要がある。
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金龍路の登山口 |
内湖の街に行くのは、久しぶりだ。高架式のMTR木柵線を内湖駅で降り、金面山の登口まで金龍路を行く。金龍隧道近くの登山口はしっかりした案内標識はなく、登山クラブが金龍寺一バス停付近に残した簡単な表示を見ないと、ちょっと迷う。道路からの立派な石段とは大違い、いざ登り始めた道は、倒木が道をふさいでいるようなところもあり、地図と登山クラブの残した目印が唯一の頼りである。
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山道 |
40分ほどで、金面山に着いた。この前には、別の山道が合流するが、これはしっかりした親山歩道で、整備度が俄然よくなる。金面山は標高181mであるが、視界の開けたところから台北の町並み、101ビルとその隣に先週登った南港山の山並みが見える。それにしても内湖は建物がびっしりと建ち、ずいぶんと発展したものだと改めて実感する。
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金面山から内湖方面を望む |
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剪刀石山への登り |
金面山からいったん下った後、巨石を登るような部分を行く。視界が開けてくる。登りつめると剪刀石山山頂である。スタンプ台のあずま屋が頂上に建っている。時間は12時を少し回ったところ。登山口から約1時間である。
ここで昼食を食べる。台北市側は潅木があるので、視界はもうひとつ。反対側は遮るものなく、忠勇山、鯉魚山の山並みが標高450mの大崙尾山から延びている。碧山巌も稜線近くに見える。次は、この山並みを歩こう。
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剪刀石山山頂 |
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大崙尾山步道 |
剪刀石山から下ってしばらく行くと、カラオケの歌声が聞こえる。鄭成功廟から大崙尾山へいく歩道との合流点に着いた。大きなあずま屋があり、多くの人がそこでカラオケを歌っている。右に行けば大崙尾山である。この道は4年ほどまえ、友人と歩いたことがある。
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文筆山登山口 |
苔むした石畳の道を左に、 故宮博物館のある外双渓方面に向かう。緩やかな下り坂が終わると、舗装された産業道路への下り坂になる。いままで歩いてきた親山歩道が産業道路で終わる。大直へと続く舗装道を南方向に登っていく。この道の峠からは、「勇脚級」の細い山道が文間山へが延びている。
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文筆山の椅子 |
わずかな登りで文間山頂上につく。木に囲まれ視界はきかない。待合室にあるようないすが置かれているが誰も座らないのだろう。苔むしたいすには枯葉だけが座っている。ここから劍潭山への道も細い、あまり整備されていない道である。標識もほとんどなく、また登山クラブの目印と地図が頼りである。
北側に視界の開けた場所についた、ここはちょうど大直から外双渓へと貫く自強トンネルの真上になる。故宮博物館が、そしてその後ろには陽明山が見える。
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故宮博物館と後ろの陽明山山塊 |
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劍潭山への分岐 |
細い山道を行くと、突然また舗装路に出る。標識もないので右に行くと、物々しい軍施設がある。その直前の左側に登山クラブの目印がある細い道が下っていく。するとまた、舗装路に出る。また、右方向に行くと、東呉大学環山歩道という案内板があり、歩いている道の正しいことを確認する。白い桐花が満開である。
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劍潭山への道から台北方向を見る |
この舗装道が終わる近くからは、別の軍施設を迂回するように、整備された歩道が劍潭山に続いている。ここからは、劍潭山親山歩道である。老地方に着くと、松山空港とつい最近まで開催されていた花万博の会場跡がすぐ真下に見える展望台がある。もちろん全台北が見渡せる。今日は曇りなので、遠くの山々は雲の中だが、町並みはよく見える。
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展望台から台北を見る |
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劍潭山歩道から士林方面を見る |
ほとんど人と出会うことのなかった、金面山の山道と違い、ここは大通りである。多くの人が行きかう。すでに使われていない、歩哨用施設がところどろに残っている。この辺は昔から軍事的重要地点なのだ。32年前はじめて台湾来て生活を始めたころ、YMCA語学補修班(予備校)の同僚だった米国人が、事情を知らずこのあたりの山に登ったときに、呼び止められいろいろ尋問されたということを、思い出した。
観景坪という、北側に木がなく開けたところがある。士林は天母が眼下によく見える。 士林官邸のちょうど上ぐらいか。
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中山北路の登山口 |
ここからさらに約30分で、中山北路の登山口についた。時間は15時半。11時から登りはじめて4時間半、11Kmぐらいの距離(スマートフォンのGPSプログラム記録)を歩いた。金面山登山口の台北市親山歩道標識では、3時間50分とある。休憩時間を除けば、ほぼこれと同じぐらいの時間を要したことになる。今日の山道は、台北市を俯瞰するには非常によいルートだ。
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