先週内湖から金面山を登るとき、平行して走る鯉魚山、忠勇山の山並みを見て、次はこれを登ろうと考えた。今日は、外双渓から大崙頭山に登り、その後忠勇山、鯉魚山を下って内湖に戻ることにした。天気はとても晴れ暑いが、曇り気味の先週に比べると、はるか遠くの山まで見えた。
大崙頭山は、大崙尾山とともに、五指山系の中では、標高450mを超え、内湖からは一番奥まった位置にある。今日の行程は、先に一番高いところに登り、その後は内湖に向かって下っていくことになる。
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碧溪橋バス停 |
MRT剣潭駅から小18バスに乗り、30分ほどで碧渓橋のバス停で降りる。時間は10時過ぎ。内双渓を渡り、産業道路を歩き始める。山腹には、桐の花が咲いている。しばらくいくと、産業道路のジグザグをまっすぐに近道する山道が現れ、これをいく。
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花の登山道 |
途中新たな公園が建設中である。30分ぐらいで、大崙頭山木桟歩道の入り口についた。多くの人はここまで車で来て登っているようだ。付近には車が何台か停まっている。
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桟道歩道の入口 |
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桟道上のリス |
この道は、尾根道に合流するまで、全部やぐらで組まれた木の階段桟道である。歩道面を地面から離しているのは、森林に対する影響を少なくするためのものだろうか。途中ところどころに、森林の生態を紹介する説明表示がある。散った桐の花が歩道上に落ちている。リスも人慣れしているのだろうか、手すりの上を一緒に登っていく。
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大崙頭山山頂 |
木桟歩道が尾根道と合流し、しばらく行くとあっけなく大崙頭山についた。標高476mの山頂には展望台があり、もともと視界の開けている山頂の眺めを助けている。特に展望台上の鉄塔に登ると、360度の展望が満喫できる。七星山や観音山、台北市の景観、よい天気とあいまって最高である。
次回は七星山を登るか、そのまた次は大屯山か。目の前に山々が見えると、台北近郊の山を登る意欲がますますわいて来る。
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大屯山,七星山 |
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信義區方面を見る、背後の山々もはっきり見える |
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内湖方面を見る |
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スタンプ台のある分岐 |
目の前に見える大崙尾山へは、いったん下る。下りきったところは、碧湖産業道である。舗装路をいくと、大崙尾山への登山口につく。平坦な道を行く。先週歩いた金面山の山並みと合流する道が左に分かれる。スタンプ台のあずま屋もある。あとでここを歩いていくのだが、先に大崙尾山頂上へいく。
ここから大崙尾山頂上へは道が2つある。右には台北市親山歩道の石畳の道がいく。左の道をいくと、土と根っこの細い山道となる。大崙尾山の山腹を巻くような形で進むと、急な石段の階段が現れる。これを一気に上ると標高451mの頂上についた。
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大崙尾山から五指山方向を望む |
大崙尾山は、潅木が茂り、視界が利かない。一部北側に開けたところがある。あずま屋があり、ここで休憩昼食とした。時間は12時を少しまわったところ。ここは、友人と4年前にきたことがある。そのときとほとんど変わっていない。
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忠勇山への登山道入口 |
先ほどの分岐点へは、別の道を下る。4年前には、途中にやぐらがあり、登ると展望ができた。ただし、その時点でやぐらはかなり傷んでおり、その後撤収されたのだろう。今回はなかった。さきほどの分岐点を過ぎ、下っていく。金龍産業道路にでる。ここを左に碧山キャンプ場方面へ歩き、忠勇山歩道の入り口についた。
忠勇山は標高325mでこの辺りと同じぐらいの高さだ。平らな道をいくと、途中山腹にできた墓地を横切る部分がある。日本の墓地とはイメージがずいぶん異なる。お墓の位置は、風水で末代まで影響するという考えがあるので、山腹のよい場所を選ぶ。このような位置にあるお墓は、それなりの家族のものである。
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墓地の建物 |
忠勇山の前は、急勾配の登りとなる。これを登りきると、蒋介石の銅像が建つ、山頂についた。周りは木があるため、視界はあまりきかない。銅像が建てられた70年代半ばごろは、まだ木が低かったのだろう。山頂からの景観を説明する、そのころの表示がある。高い銅像の視線からは、眺めはさぞかしよいのだろうが。
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蒋介石の象の立つ忠勇山頂上 |
山頂からは急な石段が下っていく、途中に展望台をかねた塔が建っている。塔の上に上がることができるが、中はホームレスの住処になっていた。人はいなかったが。
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塔から内湖方面を見る、左下の寺院は碧山巖 |
さらに下ると、碧山巌の寺院についた。ここは香火が絶えることのない、有名な寺である。山腹に乗り出す形でできている、寺院の側面の展望台からは、先週登った金面山の山並み、その向こうには台北市、真正面は101ビルと南港山、左には内湖、汐止の街がある。180度さえぎるもののない、景観である。
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碧山巖 |
参道の460段の石段を下ると、内湖からの碧山路に出る。まっすぐ進み、鯉魚山の山道を行く。山道の脇には、おそらく付近の学校の生徒たちが作ったと思われる、箱庭がたくさんある。かなり前に作られたものように見えるが、桃園空港をかたどったものもあるから、30年ぐらい前だろうか。なかには、二宮尊徳や富士山など、日本にゆかりのあるものもある。二宮尊徳は、箱庭テーマの説明書きに勤勉とされている。台湾の人たちのなかに、こうした日本の価値観が生きている、少なくともこれが作られたときまであったことに、驚かされた。
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山道脇に作られた二宮尊徳の象 |
鯉魚山も山頂からの展望はあまりない。山道を下りきると、大溝渓の橋があり、川脇をいく歩道がつながる。これが終わると、大湖の街である。大湖山荘街を行くと、MRT大湖公園駅についた。時間は午後3時すぎだ。
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鯉魚山の下り |
今日の行程は約11キロ、18000歩、5時間であった。途中上がり下がりはあるが、最初に最高地点まで登り、その後下がっていく道のりは、楽である。もちろん長い降り坂は、それなりに気をつかい、ひざにもよくないかもしれないが。大崙頭山森林桟道は、よくできた道である。その他の山道も整備された、よい道であった。
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