久しぶりに台北の山に登った。前回の7月17日(面天山)から1ヶ月半ぶりになる。今回は、台北市の南西、6月半ばに登った土城の天上山から川を挟んで対岸ににある大棟山(亀崙山)を樹林から大同山、青龍嶺と縦走し登った。帰りは、山佳へ降りた。
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台北市の南西にある大棟山、対岸は土城の山並 |
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出発点の樹林駅 |
この山並みは、桃園空港などから高速道路で台北に入るときに越える林口台地の南にある。7月に日本から帰るとき、松山飛行場へ降りる羽田からのフライト機内から林口台地のはずれに見えていた。標高は405mと高くないが、一等三角点がある。台北の周辺にある5つの一等三角点のひとつということだ。麓はすっかり台北のベッドタウンとなった樹林があり、お寺さんも多く、平日であったがかなりの登山客とすれ違った。朝は晴れていたが、次第に曇ってきて、下山途中で雨になった。
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福徳宮の山門 |
樹林は思ったより近い。自宅からバス、台鉄と乗り継いで行ったが、30分ほどであった。8時少し前で、ちょうど台北へ通勤する人が多い。樹徳街を商店街など過ぎると住宅地になり、バイパスの大安路にでる。今日の登山は、ここからスタートである。
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青龍嶺登山道入口 |
南寮福徳宮へ、コンクリート舗装の道が登っていく。結構の勾配だが、かなり年配の人も登っている。早朝に福徳宮などで太極拳など体を動かした人たちが、降りてくる。十数分で福徳宮に着いた。このお寺さんの中を過ぎ、楊公紀念堂の脇を登って裏までいくと、別の舗装路がある。大きな土地公の像の脇から、青龍嶺登山道がはじまる。登山道は、コンクリの階段と枕木の階段が出てくる。よく整備されている道である。傍らには花も植えられている。
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大同山から土城と天上山を望む |
登山口から20分ほどで大同山(285m)についた。頂上直前には土地公廟がある。ほんの少しいくとあずま屋がありそのわきに三角点があるので、大同山とわかるが、そうでなければ通りすぎてしまいそうだ。土地公廟からは、台北方向や土城の山が見える。ただ、今日は残念ながらぼんやりしていて、遠くは見えない。近い土城の天上山や火焔山はわかる。その後ろに少し高く、新店獅子頭山の山並みも見えている。
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大同山から青龍嶺へ |
大同山から一度鞍部に下り、登り返すと青龍嶺である。途中木の桟道やあずま屋が造られている。木製展望台からは、北部方面が開けており、観音山なども見えるはずだが、はな曇りでそこまで見えない。道すがらずっと聞こえていたカラオケの音がさらに大きくなった。ここは樹林から亀山へ抜ける舗装路があり、広場には屋台も多くでている。
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大棟山歩道の入口 |
広場から舗装路を左に曲がり、すこし行くと大棟山登山道の入り口がある。ここから2.7Kmの道がはじまる。青龍嶺登山道とちがい、こちらは土の道である。北霊宮までくると、ブルトーザが工事をしている。この北霊宮は、一番上の建物2棟の工事がストップしているように見える。脇の道をすこし登ると立派な、コンクリ造りのあずま屋がある。時間は9時半、登りはじめて1時間半、ここで休憩と食事にする。
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路上の休憩所 |
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秋壇山の石碑 |
歩き始めると、墓地の脇をいく。ここからの尾根道は小さな登り下りを繰り返す。道しるべはしっかりしているので、迷うことはない。休憩所も2,3箇所ある。左に東和街へ降りる分岐点を過ぎる。このあたりの道は、最近整備で木製階段が追加されており、旧来の石段のわきに新しい道ができている。秋壇山と彫られた石碑が建っている。このいわれは不明のようだ。刻まれた字も、一般の石碑に比べれば、即席で彫られたようにも見える。
10時40分、休憩から1時間弱で大棟山の頂上広場に出た。ここは、高い通信アンテナが建てられており、遠くからでもわかる。広場の端にはあずま屋が造られている。あずま屋のすぐ脇には一等三角点がある。展望はほとんどない。亀山に住んでいるという人が、話しかけてきた。ここへはよく来るそうだ。今日のルートではないが、亀山の元徳宝宮方面の道を下ると、展望がよいと話していた。
途中の尾根道では、ときどき木漏れ陽もあったが、すっかり曇ってしまった。ここから山佳へは、舗装路をずっと下ることになる。大棟山へは、もちろんこのルートで車やバイクでくることも可能だ。頂上から下り始めると、普世禅寺や観音像がある。さらに下ると十字路に突き当たった。たくさん道しるべや看板が立っているが、もうひとつはっきりしない。左に行くと東和街経由で樹林へ、北57県道を民和街向けに歩くことにする。下がり始めるとまた分岐があるが、曲がらずメインの道をいく。小山があるので登り加減になる。
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大棟山山頂 |
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路傍の花 |
峠に着き、下りはじめるとゴミが不法投棄されているところがあった。箱ごとすてられたと見えるバナナやメロンが腐りかけている。車はあまり通らないので、舗装路とはいえ、気楽だ。山佳駅への道しるべがある、徳和街への分岐点を過ぎ、陳家農場の脇を下っていく。駅までの道のりを3分の1ぐらい残したところで、雨が降り出した。傘をさして下っていく。
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北57県道と徳和街の分岐 |
12時をすこし回ったところで、山佳駅についた。雨脚はかなり強くなってきた。幸いにして今日の行程はここまで。山佳駅舎は日本統治時代、1928年に改築されたコンクリ造りの建物で、史跡にしていされているということだ。以前日本国内旅行のときの見た、田舎の駅といった感じである。ただ、脇には高架式の新駅舎が建築中で、これが完成した後にはこの駅舎は使用をやめ記念物になるのだろう。実際、駅の周辺からすると、旧駅舎はすでに場はずれな景色になっている。
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山佳駅(右が旧駅舎) |
今回は午前中だけで全行程がおわり、割合に楽な山登りであった。歩いた距離はGPSの記録では11km、標高差約380mである。
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