このブログを検索:山名などキーワードを入れてください

2023-05-26

2023年5月20日 苗栗南坑山 良好な林道の中級山

南坑山山頂

今年の夏は、疫病が終了し国際旅行も回復したので、3年ぶりに日本へ登山に行く予定である。筆者が案内する予定の台湾の山仲間と訓練の目的で、苗栗南坑山を訪れた。当座は、去年訪れた千両山と大安溪を挟んで対面に盛り上がる山である。また、その後訪れた百川山と同じ山系の山でもある。

南坑山南峰のメンバー
南坑山の特徴は、その登山道にある。標高約800mの開始点から1871mの山頂までの道のりの約中間地点1400m付近まで林道を経て登山する点である。当林道は勾配がきつくなく、また道の状態も非常によいので、かなり早い速度で上り下りできる。林道を離れてからは、普通の登山道であるが、それほど人気のある山でもないが道の状態も悪くなく、技術的に困難な地点もほとんどなく、歩きやすい山である。標高差が1100mほどあるので、休憩込みで7時間ほど要しているが、日本での登山道を考えるとメンバー現状の登山体力を確認し、またトレーニングの意味は十分あった。
同じルートを往復
----------------------

新しい7/11に立ち寄る

苗栗を流れる大安溪の奥の山地は、公共交通機関で訪れるのは不可能ではないが、乗り換えなどを考慮すると日帰りでは現実的でない。今回は、山仲間二台の車による往復である。目的地までかなり時間がかかるので、朝6時に台北を出発する。途中三峽インターチェンジで一人を載せ、7時45分三義インターチェンジを降りる。途中かなり強い雨が降っていた。今日の天気が心配だ。インターチェンジから左に折れ、東勢方向へ台13線道路を下る。左にある7/11に立ち寄る。

車を駐車し準備する
千両山
約20分ほどの休憩後、台13線を下り、大安溪沿いに進む。卓蘭,白布帆の脇を抜け、大克山のふもとで谷間に入る。象鼻集落への道を分け、間もなく麻必浩部落への道に曲がる。集落奥のテント場脇を過ぎ、最後の民家果樹園脇で車を停める。この先は、四駆車でないと難しい。住民が車を停める場所を教えてくれる。谷間の向こうに千両山が見える。途中休憩したこともあるが、台北から約三時間要した。

砂防ダムとその前の橋

9時20分、9名のメンバーは出発する。麻必浩林道は、段差の大きな場所がある。登り気味の道が終ると、9時32分砂防ダムの橋で麻必浩溪を渡る。道は舗装が切れ、鉄の門がある。門はかぎが掛かっているが、隙間があるので人は通れる。ここから長い約4㎞ほどの林道歩きだ。勾配は所々きついところもあるが、路面の状態は良く、一定のペースで歩を進める。ヘアピンカーブを数回通り過ぎる。二番目のカーブには、また鉄門があるがこちらは開いている。四番目のカーブでは、大きな石が転がっている。おそらく数日前の大雨で緩んだ岩が落ちてきたのだろう。歩き始めて1時間、出発点から約3.2㎞地点で休憩をとる。

鉄ゲート
二つ目のゲート
路面に転がる落石、左の草むらには触れると痺れる咬人貓の群生
一部は桂竹林を通る

ヘアピンカーブが続く
3.2㎞休憩地点

休憩時に、登ってきた速度などについて説明し、今後の日本山行前のトレーニングなどについて話す。山道で速度3.2㎞はかなり速い。上昇速度も毎時400mで、途中平らな場所などがあることを考えると、かなり速いほうだ。20分ほどの休憩後、10時45分林道をさらに登る。日当たりの良い場所は草もかなり生えているが、樹木下の部分はすっきりしたよい道だ。約20分で林道わきに、雪山坑溪野生動物重要棲息環境についての説明板がある。ここが登山道入り口だ。

登山口の動物保護説明板
山腹をトラバース
山道を行く。大きなステンレスタンクの脇から、道は下りはじめ杉林を抜けて山腹をトラバースする。11時28分、南坑山西峰から降りてくる尾根に取りつく。尾根上を登っていく。所々急な坂が現れる。11時36分、基石がある西峰に着く。昨日の雨でちょっと湿っているが、早めの食事休憩をとる。

稜線に取りつく

南坑山西峰
急坂が始まる
12時15分、主峰へ歩きはじめる。一応西峰となっているので、少し平らな道を行くと少し下る・その後急坂が現れる。十数分で急坂の部分が終り、勾配は緩くなる。ところどころ急な部分もあるが、おおむねよい道だ。また一部尾根が狭くなるが、雑木林の広い尾根が続く。12時50分ごろ、約1650mを越えるあたりで霧が深くなる。おそらく雲の中に入ってきているのだろう。13時過ぎ、残り標高差150mほどの平らな地点で小休憩をとる。

勾配が緩くなる

休憩後引き続き登る
山頂直下は、また急坂だ。ひたすら登ること約25分、13時半にぽこっと突起した南坑山山頂に着く。それほど広くない山頂には、二つの基石がある。周囲は樹木で囲まれている。樹木がなくても今日の天気では展望は望めない。中級山は、山頂から展望できるところは、あまり多くない。稜線に出てから、風を感じるところが多い。山頂も長くいると、涼しいぐらいだ。

山頂まであとわずか
@南坑山山頂
往路を下る

13時42分、往路経由で下山を始める。登ってきた道なので、勝手はわかっている。どんどん下っていく。14時30分峰を通過し、間もなく稜線を離れてトラバースし、登り返す。14時40分、林道の登山口に到着。休憩をとる。メンバーがシェアするビールを飲む。残りはよい林道だ、問題ない。

登山道入口で休憩
林道歩きも軽快だ
約4.5㎞の林道歩きも、軽快だ。空は晴れて、陽射しが差し込む。本来、天気予報では降雨確率70%であったが、まった雨には合わない。登りでは、周囲を観察する余裕がないが、下りでは周囲の山々などに注意が向く。対面の永安山など、いずれまた登ってみたい、などと考える。15時55分、登山口から約50分ほどで林道鉄門を過ぎる。沢で長靴や登山ステッキを洗い、さらに林道を下って16時5分、駐車所に戻った。


林道に陽射しも差し込む

沢に降りて洗う
千両山が見えた、あとわずか

着替えを済ませ車に乗ると、いきなり大雨が降り出した。下山時に遠くの雷鳴を聞いたが、雷雨が始まった。それこそバケツをひっくり返したかのようだ。舗装路に出ると、窪んが部分は水が溜まり、車が勢い良く水を飛ばす。17時少し前、卓蘭の食事処で夕食をとる。18時20分、帰途に着く。高速道路の混雑もなく、20時スムースに台北に帰りついた。


---------------------------------

林道に咲くヤマゴボウ(日本商陸)
訓練山行なので、大雨でない限り、雨天でも行くつもりであった。しかし、行動中は雨に見舞われず、帰路高速道路の渋滞もなく、幸運であった。目的のトレーニングや、そのた説明もできて、よい成果であった。13.4km,昇降約1100m、所要時間約7時間、コース定数は28強である。






0 件のコメント:

コメントを投稿