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枋山坑山山頂 |
10日ほど前に訪れた雙溪を再び訪れた。一部その時のルートと重なる部分はあるが、大部分は異なる。10年ほど前に繁く訪れた雙溪は、筆者の好きな山域である。今年になって、柑腳山や枋山坑山などの稜線の両側の山道が、ボランティアによってずっと整備されてきたことが、再訪の大きな動機だ。ボランティアグループは、3月ごろからずっとこの地区にはいり、すでにある山道だけでなくほぼ廃道となっていた古道の整備や新たな道を開いた。そこで今まで以上にルートが多く、また数十年前に廃棄された集落家屋跡などがその周囲を草刈され、この地を歩くことの興味を増やしている。彼らの仕事に、感謝する。
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東から西へ縦走 |
今回のルートは、辭職嶺とも呼ばれる大樟嶺大埤山から西に延びる稜線を、東柑腳山、柑腳山 北豹子廚山を超え枋山坑山へと進み、そこから中坑の谷へ下り、最後は內盤山古道を盤山坑へと下った。過去に歩いている部分が多いが、大樟嶺古道~後寮仔嶺間の稜線、及び枋山坑山から中坑古道西線へと新たに開かれた道は、初めて歩いた。長い稜線道は、出発点高度がすでに高く標高500~650mほどのものではあるが、かなりの上り下りがあり、累計上昇では650mとなりそこそこ疲れた。
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@東柑腳山山頂 |
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雙溪駅からタクシー |
今日は距離もあるので、できるだけ早く登山開始するため、台北を6時25分発の快速區間車で台北を出る。快速區間車は、途中とまらない駅もあり、雙溪には1時間5分ほどで到着した。駅前で参加者11名が集まり、事前に連絡していた三台のタクシーに分乗し辭職嶺登山口へ向かう。10数年前に初めて訪れたころは、F811新巴士が都合のよい時間帯に出ていたが、その後登山者を主にする利用客が増え、また時刻変更があり、雙泰產道沿いの登山口へは今ではタクシーを利用するのが普通だ。20分足らずで登山口へ到着する。一台当たり350元である。
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登山口、左に土地公の祠が見える |
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木々はほぼみんな切られている |
支度をして8時過ぎに出発だ。石段の
辭職嶺(大樟嶺)古道を登り始める。入口の土地公祠を過ぎて間もなく、驚いたことに山腹の森がすっかり切り取られている。まだ時間が早いが、直射日光は強い。ただ、展望が開けたので、福隆の海岸線を含め広く景色が広がる。登って高度が上がると、東北角の草山や燦光寮山も視界に入る。そのうち森にはいり、8時13分大埤山山頂(標高515m)の三角点を通り過ぎる。その先の展望台脇には、観測装置のための太陽光パネルが取り付けられている。展望台自体は育ってきた草木のため、以前のような展望が得られない。
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尾根道(右)分岐点 |
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今年3月日付の道標 |
稜線道に入り、すぐに次々と急坂の小さなコブが次々と現れる。幸いまだ新しいロープが多く取り付けれられていて助かる。このセクションを歩く登山者は多くないのだろう。陽光が当たる道筋は草でおおわれているところも多い。急な坂を下り、9時14分左に大樟嶺古道へ下る道を分ける。さらに登り下りを繰り返し、10時8分風が吹き抜ける、小高い平地で出発後二度目の休憩をとる。気温は27度だ。
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新しい山道を登る |
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分岐で休憩 |
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北豹子廚山山頂 |
前回と逆方向に歩き、13時55分に北豹子廚山山頂(標高627m)についた。こちらは、前回と同じ展望が開けている。山頂近くに休む別パーティを通り過ぎ、雙坪產道上の第二登山口へ降りる。右に產道を数百メートル下り、右に分かれる道を登る。その先から、左に古道が始まる。最近整備されたこのセクションは、快適だ。左からの道を合わせ、14時4分中坑頭に着いた。これで何度目の訪問か。淡蘭古道の一部になってから、ますます開けてきている。休憩後ここでまたメンバー一人が離れ、下っていく。
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枋山坑山山頂,右に北稜新道 |
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開かれて間もない新道 |
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急坂の新道 |
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道端の面白い形状の樹幹 |
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岩壁を下る |
枋山坑山から下ること20分弱で右に中坑古道へ下る道を分け、さらに稜線を下る。急な岩壁を下り、15時12分中坑古道西線の鞍部に降り立つ。偶然にも右から登ってきた北豹子廚山でのパーティに遭遇する。左に古道を下っていく。15時20分內盤山古道との分岐に着き、近くの草原で最後の休憩をとる。本来ここから最近道が整備された中坑西山へ往復することを考えていたが、時間とパーティの様子を見て取りやめる。
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沢に降りて進む |
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右岸へ渡る、背後は棚田跡 |
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棚田跡を歩く |
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盤山坑溪に出る、右岸を少し登っていく |
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橋を渡って、右岸の農園へ入る |
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780番バスで雙溪駅へ |
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16時50分、780番バスは定刻に発車。25分で雙溪駅に到着。17時37分の區間車にて帰京した。歩行距離は13.2㎞、休憩込みで8時間10分、累計登攀650m、下降850m、コース定数30である。