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標高1400mのピークから樹枝ごしに見る樂佩山 |
今月半ばに、日本の長野県北信地区の山を登る予定がある。この山旅の参加者と、そのうちで最もきついルートと同じような模擬体験と訓練目的で、
10年ぶりに樂佩山を目指した。滿月圓森林遊樂區は、ほかの森林遊樂區と同様に、過去に林業が行われていた場所で、その資源を利用して自然に触れる園区として改修公開しているものである。先月訪れた
東眼山森林遊樂區はすぐ隣であり、東滿步道がこの二者間をつないでいる。
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滿月圓から回遊 |
10年前の樂佩山登山は、熊空雲森瀑布側からのルートであった。今回は、組合山の稜線の反対側の谷、滿月圓からの登山ルートを経由したものである。結果的に、こちら側からのルートは、前回の熊空からより時間を要し、日暮れ前に下山するための時間が不足となって、残り30~40分ぐらいの地点で折り返した。登頂はできなかったものの、予定していた高度差を登り活動時間もそれなりに費やした体力を要求され、本来の目的は達成できたと思う。
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@組合山 |
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滿月圓森林遊樂區正門 |
このルートは、歩くのにかなり時間がかかる。そのため、休日の三峽8:30発の807番バスで滿月圓森林遊樂區に行ったのでは時間が足りない。幸いメンバーの一人が車を出してくれることになり、シェアカーで向かう。8時少し前に、滿月圓第三駐車場に着いた。支度をして森林遊樂區へ歩く。早朝だが、結構人が多い。8時10分、森林遊樂區の正門から入場する。入場料は、一般100元、地元民は半額、筆者のような65歳以上は10元である(他の森林遊樂區も同水準)。
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ビジターセンター |
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坂がきつくなる |
入口から谷間の道を進む。前方に插天山脈の稜線が谷の向こうに高い。ビジターセンターを過ぎ、勾配がきつくなる。
5年前に夕暮れ迫る中、ここを下ったことを思い出す。8時44分、右に東滿步道を分け、トイレを見て左に谷に下る道をとる。道入口に補修との表示があるが、問題ない。谷を橋で渡る。水量が多い沢には滿月圓瀑布がかかる。少し登り返し、涼亭で休憩をとる。
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分岐点と地図、背後はトイレ |
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滿月圓瀑布 |
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滿月圓山への急登の前に左上の涼亭で小休憩 |
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ここから山道 |
園区の正式歩道はここまでだ。ここからは山道になる。滿月圓山は上部は平らな稜線だが、その三方はとても切り立っている。山道も当然急勾配だ。幸い急坂にはロープが取り付けれている。ザレの急登、ちょっとした岩場が次々現れる。5年前には下った道だが、登りはかなりきつい。最後の岩は足場があまりないつるっとした表面で、腕の力で強引に登る。メンバーはちょっと苦労した人もおり、10時に木々の間に陽光が差し込む平凡な山頂に登りついた。標高差270mほどだが、1時間を要した。
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急斜面の道 |
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足元はザレ石の急坂 |
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岩場が現れる |
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岩場を登る |
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急坂が続く |
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厄介な最後の岩壁 |
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滿月圓山頂 |
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十字路分岐点、先に直進するが引き返す |
滿月圓山から緩やかな上り道を進み、處女瀑布へと下る道を左に分け、約15分で樂佩山の山腹 (850mほど)を行くトラバース道との十字路に着いた。地図にはそのままさらに登っていく道がある。はじめこちらを試したが、かなり草深くほとんど歩かれていないようだ。そこで、十字路からトラバース道を東へと進む。この道は、そこそこ道筋がはっきりしている。5年前はこの道を逆方向に歩いてきた。大きな沢を渡り、杉林を抜けていく。この道は、林業時代の造林作業道だったのだろう。
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トラバース道を行く |
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杉林の道 |
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沢を渡る |
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直登の道はほとんど廃道 |
10時50分、地図上で右に登る道がある。今度はこれをトライしたが、マーカーリボンはあるもののほとんど歩かれていないようだ。これをとると、道探しなどで時間がかかる恐れがある。こちらも諦め、トラバース道をさらに進む。別の大きな沢を超え、道は登り気味になる。11時25分、組合山からやってくる枝尾根上の十字路鞍部に着いた。樂佩山への登りの前に休憩をとる。
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別の沢を渡る |
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トラバース道は登りになる |
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鞍部へ登る |
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十字路鞍部に着いた |
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右に道が分岐、左の稜線道を行く |
20数分の食事休憩後、尾根道を登り始める。すぐに右へ並行する道があるが、こちらは踏み跡がはっきりしない。あまり歩かれていないようだ。尾根道を進み、少し下ると先ほどの並行する道と合流する。しばらく緩やかな雑木林の道がづづく。12時22分、小沢の最後の水場を過ぎて勾配がきつくなる。12時38分、左へ木炭古道を分ける分岐に着き、休憩をとる。勾配はさらにきつくなる。ただ、道筋ははっきりしているので助かる。原生ブナが現れ、標高1400mのコブに登りついた。
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小沢の最後の水場 |
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木炭古道との分岐 |
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逐鹿山、背後に台北 |
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往路を下る |
10数分の休憩後、往路を下る。急な坂は、下りはそれなりに足元に注意が必要だ。14時過ぎ、木炭古道への分岐を通過、さらに下る。途中小沢の水場で小休憩し、さらに下る。並行する部分は、左にとって少し進んでみたが、道筋はかなり荒れているので、同じく尾根道を下る。14時55分、十字路鞍部を通過する。尾根道は、少し登り返したあと、ずっと下りだ。前面に大きな山体が迫るが、これは左側山腹をトラバースする。差し込んでくる日差しは、だいぶ黄金色が強くなってきている。最後に少し登り返し、15時半、組合山に着いた。
昨年7月以来の再訪である。
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拉卡山、東眼山方向を見る |
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引き続き下る |
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谷間道はよくないのでここで引き返す |
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十字路鞍部から直進、組合山へ向かう |
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下っていく |
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傾いた陽光が差し込むトラバース道 |
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組合山はもう少し |
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組合山山頂 |
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道筋ははっきりしている |
日暮れまであと二時間あるが、まだまだそこそこ距離がある。十数分の休憩後、下り始める。少し行くと左に滿月圓遊樂區への道が分岐する。道筋は、思っていたよりよい。しばらく急な坂を下っていく。雑木林の道はそのうち杉林に換わり、16時13分、組合山の山腹トラバース道十字路に着く。トラバース道は、左に取れば園区の處女瀑布方向へと続く。
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急坂が続く |
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真っ直ぐに下る |
十字路はそのまま進み、さらに下る。斜面をほぼ直線的に下っていく道を20数分行くと、道は水平にしばらく進み、最後の方向を換えて下る。17時興農橋を渡る。これで下りは終わりだ。本来は橋の対岸は第三駐車場だが、そこへの道が改修中で完全にふさがれている。遠回りだが右に左岸の遊歩道を進み、第二駐車場近くから舗装路を登り返す。17時半前に第三駐車場に戻った。車で下山しているしている間に、日が暮れた。
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興農橋が塀の向こうに見えた |
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対岸の工事中封鎖された桟橋の、すぐ上が第三駐車場 |
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10月に入ったが、日中の気温はまだかなり高い。今回は標高が高く、気温も26度ぐらいであったが、風がほとんどなく暑さに苦労した。相当の汗を流した。風の有無はかなり大きく影響する。休憩時間も多めにとった。活動時間約9時間半(休憩を含む)、11.5㎞、累計登攀1200m、コース定数33である。
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