大尖山は、四分尾山から北西に延びる尾根上の一番汐止に近い標高460mのピークである。汐止の背後にある山並みで一番目立つこの山は、登ると汐止の街がすぐ眼下に広がる位置にある。街に近いこともあり、登山道はよく整備されている。ここから四分尾山への道もよい道である。天道清修院へ降りていく分岐のを過ぎると土の道であるが、枕木が一部敷いてある。
大尖山、四分尾山は汐止の南にそびえる |
四分尾山からは、同じ道を戻り、天道清修院から降りて秀峰瀑布に立ち寄り汐止へ戻った。桜の木が結構植えてあり、春であれば桜鑑賞のできる山道だろう。
汐止へは、公共交通機関としてバスも台鉄もあるが、自宅から台北駅へ行くのも面倒なので、乗り換えなしでいける605番のバスで行った。ちょうど通勤時間帯にかかったこともあり、約1時間を要した。途中までMRT板南線でいき、そこからバスに乗り換えたほうが、速かっただろう。
秀峰路からの大尖山 |
秀徳宮脇から石段の山道が始まる |
天秀宮 |
大尖山への登り、あと少しで頂上 |
頂上にはあずま屋がある。ここからはさえぎるものがなく、眼下には汐止や南港が広がっている。視界がよければ観音山や七星、大屯山、また東には基隆まで見れるということだが、今日はどんよりとしており、台北101ビルもかすかに見えるだけだ。頂上には国旗も掲揚されている。これは毎日掲げ下げされているのだろうか。
大尖山頂上から |
右は天道清修院への道 ここから先は土の道となる |
茄苳古道への分岐点 |
蝉しぐれの森を抜け登っていくと、ひらけた四分尾山の頂上についた。時間は11時ちょっとすぎ、大尖山から約50分の道のりだった。大尖山との標高差は180mぐらいあるが、2kmぐらいの距離があるので天秀宮から大尖山への一気登り約230mに比べれば、楽である。
二格山とその前には土庫岳が見える |
四分尾山頂上 |
三角点の周りには石の同心円の坐が造られている。いすは在るが、ほかに陽をさえぎるものなく、日差しが強くなってきたので、長居せず下ることにした。
今来た道を、今度は下っていく。天道清修院の近くに数箇所石のテーブル、いすがすえつけられている。ここは木の下で、しばらく休憩をした。
天道清修院への道は複数あるが、ほとんど登られいないものもあるようで、草に埋まっている道もある。降りた道は、そこそこ歩かれているようだが、突然天道清修院が現れる。この脇の舗装路を正門に向けて下り、そこからまた石段の道があるので、これを下っていく。しばらくすると舗装された勤進路に下り着く。この勤進路をそのまま道づたいに行けば、天秀宮へ着く。左に石段の道が下がっていく。ここには何の道案内もないが、位置的に秀峰瀑布の上あたりなので、下がってみる。
秀峰瀑布 |
滝から今の道を戻り、分岐を過ぎてしばらく進むと、勤進路に出た。道案内もある。天秀宮をすぎ、同じ道を下っていく。新台五路を過ぎて左側を歩いていくと、そこには伊藤博文が書した「開物成務」という、その昔は鉄道のトンネルポータル上に掲げられていた、石碑が説明文とともに表示されている。朝の往路では、道の対面側を歩いたので、気がつかなかった。鉄道の電化にともない、はずされてその後保管中に盗まれ、奇跡的に発見された、といういわくつきのものだそうだ。碑には明治二十九年六月、公爵伊藤博文と刻まれている。
汐止公園バス停には、午後2時到着、668番のバスにて台北に帰った。GPSの記録では歩行距離は12.7km、標高差620mとなっている。大尖山へは、ほとんど登り一方の石段の道なので、この部分は結構きつかった。
実は、汐止の街へいったのは、久振りである。住宅が山の手の含め、多く新築され、台北のベットタウンとして発展している。これは自分にとって新しい認識となった。
0 件のコメント:
コメントを投稿