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2014-06-10

2014年6月8日 陽明山系荷蘭古道 - 內雙溪古道 雨の中、古道を歩く

雨の竹篙山山頂(Wさん撮影)
南から北へ歩く
先週、登山クラブ慢集団の案内で石碇皇帝殿山を登った。今回も同じく慢集団活動の道案内で、陽明山の內雙溪流域の古道を歩いた。梅雨のこの時期、朝は太陽も顔を見せたが途中雨が降り出し、雨中の古道歩きとなった。降り出した雨は止むことがなく、予定のコースは諦めて擎天崗へ歩いて終わりにした。昨年前半まで集中的に歩いたこの流域の古道は変わることなく、雨のなか素朴な佇まいを見せていた。

台北の裏庭的な陽明山は、アクセスも便利で多くの人がハイキングに来る。国家公園管理下の石畳道は、道標も整備され誰でも気軽に歩ける。一方、今回のような古道は入口には何も道案内もなく、それなりの経験がないと簡単には歩けない。今回は天候が悪いので、石畳道も登山者は少なかったが、石畳道にくらべ古道はもともとひっそりとしている。

登りメインの歩き、下山はバス
小18番バス終點付近、大勢の登山者、向かいに大崙頭山
いくつかある古道をつないで歩くのが、今日の予定だ。坪頂古圳歩道入口バス停から歩きはじめ、内双渓を田尾仔橋で渡り登り返して用水路(古圳)沿いに進む。用水路から荷蘭古道の支線を登り、北五指山を越えて內雙溪古道へ下る。本来は、沢を渡ったあと対岸をトーチカまで登り、竹篙山へと予定していた。雨が降っているのでそれはやめ、擎天崗の回遊道に出た。そこから回遊道を擎天崗ビジターセンターへ行く途中、竹篙山へ往復した。竹篙山から瑪礁古道をへて、出発点へ戻る本来の予定は、取りやめて擎天崗からバスで下山した。

坪頂古圳歩道から新圳頭山方向を見る
用水路沿いに進む
7時半発の小18番バスで向かう予定でMRT劍潭駅に集合した。小18番バスは、長い行列が待っており、7時半発のバスは乗り切れないため、次の8時発のバスで終點坪頂古圳歩道入口バス停に向かった。8時半頃に到着すると、周辺は登山者で溢れかえっている。別の登山隊も多い。我々は、そこまで自家用車でやって来たメンバーも含め31名である。もともと参加を表明していたメンバーは60名近くいたが、前日まで天気が良くなく今日も天気予報では雨なので、取りやめたメンバーも多い。地面は濡れているが、幸いに雨は降っていない。

用水路わきの登山口
先に出発した別の登山隊のうしろで、至善路を進む。左に大崎頭歩道入口をみて更に登る。勾配がキツくなりまもなく右に坪頂古圳歩道が分岐する。分岐の前では別の登山隊は、もうスイカを取り出し皆で食べている。どこを登るのだろうか。我々はそのまま歩道を進む。田尾仔橋を渡り、石段を登り始める。連日の雨で沢は水量が多い。9時10分過ぎ、バス停から約30分で用水路のわきに着く。用水路に沿って進む。右から沢が流れ込む。ここも通常よりかなり多く、音を立てて水が流れる。9時24分、用水路のわきの登山口に着く。

補助ロープのある急坂を登る
山月桃の咲く森の道
後部が追いつくのを待ち、登り始める。ここからしばらく急坂が続く。赤土の坂道は濡れて滑りやすい。上部では補助ロープの急坂を通り過ぎる。約30分ほどの急登のあと、道は緩やかになる。幅広の尾根道で、下草も多くない。道わきには山月桃の小さい花が、ここそこに咲いている。10時26分、右から荷蘭古道が合わさる。今やって来た道は、この枝道という位置づけだ。左にも道が分岐するが、こちらはその先また荷蘭古道と合流する。

緩やかな尾根道が続く荷蘭古道
草原にでる、雨が降り出しそうだ
荷蘭古道は、よく歩かれているので道幅もあり歩きやすい。緩やかな林の中の道から、少し登りが始まり分岐から20分少しで草原に出る。ここから石畳の擎天崗-風櫃嘴歩道へ、霧で迷わないための防迷ロープが草の上をはっていく。後部を待ちながら少し休憩する。ここまでの途上では、薄日が木々の中に差し込んでいた。草原に出ると、上部は曇っている。そのうち急に雨がふりだした。傘を取り出す。メンバーは、それぞれ雨具を取り出し着ける。

雨の北五指山山頂、晴れていれば七星山が見える
雨の擎天崗-風櫃嘴步道
11時に出発する。草の間を進む。濡れた草で、ズボンがぬれる。10分ほどで北五指山(標高790m)に着く。今日は、周囲はガスでよく見えない。風も強く吹き抜けていく。內雙溪古道に向けて下りはじめた際、メンバーの一人が隊伍を離れて下山を希望した。そこで道をもどり、先に擎風歩道へ下る。雨が止みそうもないので、他にも隊伍を離れて離れて下山するメンバーが現れる。結局、登山経験豊富なメンバーが引率し、歩道を歩いて擎天崗へ行くことになった。残ったメンバー16名で、予定のコースを進むことにする。少し歩道を歩き、そこから左に沢沿いに下っていく。この歩道入口には何の印も無いので、知らない登山者は入ってこないだろう。それに周囲は牛の歩く獣道が多く、わかっていないと迷うおそれがある。

石畳歩道を外れ古道に入る
沢沿いに下ること10数分、左から北五指山よりの道と合流する。ここで予定のコースに戻ってきた。右にとり石梯嶺の山腹を進んでいく。途中左と右、さらに左に道を分岐し、最後に大きく下って12時32分、內雙溪古道と合流する。すぐ下の沢は、轟々と水が流れている。ここで昼食休憩をとる。と、いっても雨の中、座ってゆっくり食事をとることはできない。

雨にぬれた內雙溪古道の分岐部
水量の多い枝沢を渡る
本来の予定は、この先內雙溪古道を少し登ったところで、沢を越え竹篙山へ登り、その後瑪礁古道をへて出発点へ戻るコースである。しかし、雨が止む様子もなく、このまま雨の中を歩くのは辛いので、予定を変更する。內雙溪古道を最後まで歩き、そこから擎天崗遊歩道へ出てバス停へ歩くことにする。13時、出発する。右から流れこむ沢の水量もとても多い。10数分で遊歩道へでる。左にとり、坂を登っていく。周囲は霧で展望がない。13時半、竹篙山の分岐に着く。展望はないが、竹篙山へ行くことになる。10分ほどでトーチカのある頂上に着く。そのままきた道を折り返す。分岐から遊歩道を進み14時8分に、擎天崗ビジターセンターに到着した。雨具を外したりして待っていると、14時20分に小15番バスがやってきた。

霧の中の擎天崗遊歩道
残念ながら天候に恵まれず、予定コースは歩かなかった。雨の中の歩きも風情があるが、濡れて長く歩くのは、あまり気持ちよいものではない。参加者も、晴れていればすがすがしい草原を体験できなかったのは、残念だった。ただ、ここは台北の裏庭、いつでも手軽に訪れることができる。またの参加を希望するメンバーもいる。次回は別の古道を歩く活動を予定するつもりだ。歩行距離8.8km、行動時間約5時間半だ。ルート難易度はクラス3、体力要求もレベル3である。

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