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2017-06-12

2017年6月11日 深坑向天湖古道から筆架山に登る

筆架山鞍部のメンバー全員写真
台北市街からそれほど遠くない深坑は、豆腐で知られる老街で賑わう。盆地の街から南側を望むと塀のように続く山並みに、二つのピークが寄り添っている山がある。二つのピークの間は窪んだ鞍部で、全体で筆置きに見えることから筆架山と命名されている。筆架山は2011年の初訪問から、数度訪れている。二格山側から、あるいは石碇側からの縦走、また深坑の反対側になる烏塗窟側から登った。実は深坑から直接筆架山へ登るルートもある。向天湖古道である。筆架山で深坑へ下る急坂の入口を見て、いずれはこのルートを歩こうと思っていた。人気ルートである縦走路に比べると向天湖古道は、はるかに歩かれていない。そのため、草に埋もれていた。去年12月にボランティアが道の整理を行った。今回は、そのおかげで登ることができた。

深坑老街から反時計周りに回遊
歩行高度プロファイル
老街近くの中正橋、中央遠くに筆架山が見える
台北郊外の山々は標高が1000m以下が主で、夏は暑い。6月も半ばですでにかなり暑い。ちょうど梅雨の時期で、雨が多い。今日は3,4日続きの晴れだが午後は雷雨の可能性が高い。一部直接深坑で待っていたメンバーも含め、今日は全員で14名だ。見慣れたメンバーに交じり、初回歩くメンバーもいる。このぐらいの人数が、山歩きでは最多だ。それ以上増えると難所を越えるのに時間がかかる。老街は、時間が早いので人はまばらだ。入口の大樹脇から、前方に筆架山のツインピークが遠くに望める。

向天湖古道の歩きはじめ
産業道路を進む
8時に出発する。大正時代にできた中正橋を渡る。渡ってすぐ左に折れ、文山路二段128号林園脇の細い道に入り、文山路に出る。交通量の多い文山路を渡り対面の道を進む。ここから向天湖古道だ。コンクリートで路面が覆われいている細い道を進む。8時22分、民家にくる。もう住んでいないようだ。家の前をそのまま行くと麻竹寮山へ続く。右に折れてすぐまた左に進む。この辺りは草が深く道筋がはっきりしない。数分進むとまた右に道が折れるが、古道は左だ。石段が現れる。登っていくと、右下に產道が平行する。道端には野牡丹の紫の花が満開だ。

向天湖10号民家の前で、遠く中央に筆架山
民家はすでに廃棄されている
草叢の古道を進む
8時46分、古道は産業道路に出る。左に幅の広い道を進んでいく。途中二階建てのトタン壁家屋を過ぎ、8時59分産道の最後につく。さびたトタン屋根の民家(向天湖10号)がある。屋根越しに筆架山が望める。だいぶ近づいてきた。直線距離としては、ちょうど中間あたりだ。ここは小集落だったようだが、今は廃屋だ。少し休憩する。10分ほど休んだあと、民家の脇を下り左に進む。草を分けぬかった道を進むが、様子がおかしい。地図と比べると、明らかに違う。そこで先ほどの民家まで戻る。すると、草叢の中に左に道が登っていく。こちらが正しい古道のようだ。

麻竹寮山への分岐
大石の脇を行く
数分草叢の道を登り、道が緩やかになると道筋がはっきりする。9時35分、左に麻竹寮山方向への道を分岐する。古道は直進だ。樹林の切れ目から、下方に阿柔洋の谷間が見える。だいぶ高くなっている。9時50分、右に谷へ下る道が分岐する。昨年12月22日付の道標は、向天湖古道の支線と記している。更に進む。岩が斧でバッサリと割られたように見える大石を通り過ぎる。10時、別の分岐に来る。右は南邦寮古道へ通じる。沢が近くなってきた。右岸から左岸、左岸から右岸、また右岸から左岸に沢を越していく。そのあと急坂で高度を上げる。前方の主稜線も近づいてきた。10時26分、幅の広い廃棄産業道路の終点に出る。右には、筆架山への道が続く。休憩をとる。

沢を渡る
廃棄産業道路終点、筆架山への分岐
急坂を登る
廃棄産道は、尾根を越えて升高坑へと続く。筆架山への道は、すぐ沢を渡り登っていく。山道は、石積みの土留壁を脇で超えていく。今は草や木が生い茂るが、この様子は以前段々畑だったようだ。廃棄産道があるのもうなづける。以前はここで農作業がおこなわれていたのだ。その昔は、このような場所でも生活が営まれていた。勾配はかなりきつくなってくる。10時50分、最後の棚田と思われる部分を通り過ぎ、沢音も遠くなる。きつくなった坂道をひたすら登る。乾いた沢の溝を登る部分もある。11時20分、支稜に上がる。左におれてさらに急坂を登り、11時半筆架山の鞍部に着く。登りはこれで終わりだ。次々にメンバーが到着し、昼食休憩をとる。幸い、風が稜線を吹き抜けていく。

草や木に覆われた棚田
石積壁がはっきり残る
ロープを頼りに急坂を登る
筆架山鞍部、登り切ったところ
頂上からやってきた向山湖古道のある谷間を俯瞰する
稜線道を行く
ゆっくりと休憩をとったあと、頂上へ向かう。一部メンバーは南側のピークへ登る。鞍部へ戻り12時半、稜線を石碇方向へ進む。稜線上は、けっこう登り下りがある。補助ロープを頼りに通過する部分もあり、縦走路中のハイライトだ。13時、7号緊急連絡用札に着く。少し休憩し、そのあとの急坂に備える。縦走路はここで大きく右に折れて炙子頭山へ続く。支稜上を下り櫻花谷への道をとる。この部分も数か月前にボランティアにより整備され、補助ロープなどが取り付けられている。

7号緊急連絡札の分岐
ロープを使って急坂を下る
少し登ったあと、非常に急な坂が現れる。ほぼ垂直な坂を過ぎた後は、補助ロープの部分もあるが、それほどの勾配はない。稜線から離れ山腹を下っていく。下っていくにつれ、遠くで雷が鳴り始める。14時、沢を越える。14時10分、雨が降り始める。いよいよ雨脚が強まり、雨具や傘を取り出す。14時19分、麻竹寮山への分岐を過ぎる。本来麻竹寮山を経ていくつもりであったが、雨が降り出したので、昇高坑産業道路経由で下山することにする。14時35分、産業道路にでる。すでにここを歩いたことのあるメンバーが、道路を下ったところに土地公があるという。数分下り、果たして大きな烏頭山福徳宮土地公に着く。雨は土砂降りになってきた。タイミングよく、土地公の大きな屋根の下で、雨宿りをする。

大分くだってきた、沢を越す
土地公についた、雨脚が強まった
15時半、雨脚が弱まってきた。深坑へ向けて産業道路を下る。15時38分橋をわたり、15時41分、麻竹寮山へ登る登山口を左に見る。雨が上がってくると、谷間の霧も薄れ始める。16時11分、文山路を渡る。右の大きな変電所にそっていき、16時23分変電所バス停に到着、今日の歩きを終了する。待つこと数分でやってきた666番バスで、帰路についた。

昇高坑產道を下る
変電所の脇で文山路にでる
約10.5㎞の道のりを休憩込みで8時間半で歩いた。今回は昼休みが約1時間、雨宿りで約50分、休憩時間が筆者の通常よりも長い。それはそれでよい。累計で約650mの登りである。補助ロープの急坂が結構現れるので、ルートとしてはクラス4、体力的にはクラス3だ。筆架山直前はかなり急坂で、道もそれほど良いわけではないので、初心者には少しきつい。

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