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筆架連山の稜線を行く
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筆架山は2011年に初めて訪れ、今までかなりの回数歩いている。と、いっても毎回同じルートではなく、単なる稜線縦走や連峰の途中へ続く道を登り降りするというような、バリエーションで歩いてきた。要は、同じコースを何度も歩くのは、筆者の好みではないからだ。今回も、主稜線は同じだが、アプローチと下山路は初めての部分が多い。つまりは、同じ山でも別の味わいということである。
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東側から入り北西へ |
具体的には、石碇の溪邊寮山の尾根を登って主稜線に取りつき、西へ進んで筆架山からは
向天湖古道経由で麻竹寮山の尾根経由で深坑へと下った。このうち以前歩いたところは、主稜線は勿論だが、溪邊寮山尾根の一部と向天湖古道とである。距離にすると、初回歩いた部分のほうが多い。それはそれで新しい発見があり、面白い。ただ、今回は前日から腹を壊し、体調が良くなかったので、少しフラフラするような感じもあり、また時間に余裕があったので多めに休憩を取らせてもらった。
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@炙子頭山 |
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666番烏塗窟行バス |
筆架山系を訪れるのは、
昨年11月以来で半年ぶりだ。最近は休日の山に向かうバスは、とても混む。そこで666番バス始発の景美景福街バス停で集合だ。バスは7時20分発だが、7時5分過ぎに着いた。既に並んで待っているメンバーもいる。時刻通り烏塗窟行の666番バスがやってくる。666番バスは、石碇(老街)までは同じだが、その先烏塗窟,華梵大學,皇帝殿と三か所の違う終点があるで、確認が必要だ。我々のバスは烏塗窟行である。
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始発バス停発車直後はまだ空席有り |
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臨時站で下車 |
バスは発車した後、案の定二つ目の景美國中で満員立ち席となる。参加メンバーの中には、途中から乗車するメンバーもあり、都合10名だ。8時10分、臨時站バス停で下車する。昨年の筆架山行はここからバスに乗車して帰った。バス停の名前臨時站というのは、文字通りだと臨時で何時無くなってもOKのように聞こえるが、実はここ以外にも同名のバス停があり、みなずっと存在し少しも臨時ではない。
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左の端を渡ってきて烏塗窟溪沿いに進む |
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遊歩道脇の登山口 |
下車したところは、地名でいうと摸乳巷である。直訳すると乳さわり路地となるが、いわれでは次のようだ。その昔、烏塗窟溪は険しく往来は楽でなかった。特に乳のような二つの岩が突き出ており、荷物を担いだ農夫は片手をこの岩にかけて安全に通り過ぎたということである。そこからの由来という。8時18分、舗装路を少し進んで、烏塗窟溪を渡り、対岸を行く遊歩道を進む。沢が大きく曲がるあたりで、溪邊寮山への登山口が現れる。注意しないと、ちょっと気づかない入口である。
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急坂を登る |
登山口から入ると、すぐに作業小屋を過ぎ、つづら折れの道が始まる。この道は実は上部にある送電鉄塔の保線路である。山腹を登ること約15分、稜線上に上がると間もなく鉄塔が現れた。道は稜線上を行く。ロープが取り付けてある急坂もある。この部分は昨年秋にボランティアが整備したところだ。天気がよく、登りは汗が滴る。9時3分、少し平らなところで休憩する。高度が上がったので、谷間の高速道路が見える。
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送電鉄塔下を登る |
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谷間の第五高速道路 |
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溪邊寮山山頂 |
尾根道を更に10分ほど行くと、また送電鉄塔下をくぐる。右に摸乳巷古道へと下る道を分ける。去年はここから谷に下った。9時27分、二度目の溪邊寮山山頂(標高411m)についた。小休憩後、下り十字路分岐の鞍部を過ぎる。ここから主稜線への登りだ。かなりの急坂で、大岩をロープで下る部分もある。幸い縄梯子が取り付けてある。やはり岩の多い筆架連山の山である。10時17分、主稜線に登りつき、西へ縦走を開始する。10時30分、西帽子岩に着き休憩をとる。
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十字路鞍部 |
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急坂を登る |
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縄梯子の下り |
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主稜線直下の急坂 |
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主稜線に着いた |
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主稜線上の下り |
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西帽子岩についた |
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遠くに二格山を見て西帽子岩を下る |
筆架山連山は、岩が露出した上り下りが多く、思うように距離が伸びない。ちょっともどかしい。所どころで、道脇の樹木が切れて展望ができる。右側には、烏月山が大きく、谷を挟んだその向こうは、四分尾山から姜子寮山へと延びる稜線が長い。11時2分、数個の木製ベンチが並ぶ炙子頭山(標高528m)に着いた。食事を含め、一時間近く休んだ。ベンチに寝ころび、時々吹きぬけていく風が心地よい。
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烏月山 |
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小さなコブが次々と現れる |
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主稜線上の登り |
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炙子頭山山頂 |
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稜線上には多くの岩場 |
12時3分、筆架山へ向けて歩き始める。長く休憩したので、少し体力が回復したようだ。次々現れる小ピークは、相変わらず同じだ。20分ほどやってくると、道が白い油桐花で覆われている。そのすぐ上で、登山者と行き違い、そのまま尾根を追っていった。実は、ここは分岐で本来は左に大きく折れるところを、登山者に気を取られ進んでしまった。少しおかしいとも思い、地図を確認すると果たして間違いで、引き返す。この道は、
数年前に下った道である。更にいくつかのコブとをし、13時5分筆架山のツインピーク間に着いた。
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次々と現れる岩場 |
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岩場を登る |
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筆架山に着いた |
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山頂直下の下り |
13時25分、いよいよ下山開始だ。数年前に藍天隊によって整理された向天湖古道は、去年また整備され、状態は良い。かなりの急坂が続く。上りに取るとけっこうキツイ部分である。雨が流れ路面が削られたところもある。約30分下ると、石段が現れた。古道である由縁だ。更に下ると、沢を越し14時9分、櫻花谷產道との分岐を右にとり進む。廃棄された未舗装産業道路だが、状態はよい。14時16分、麻竹寮山への分岐で休憩する。
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ロープが続く急坂 |
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急な坂を下る |
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石段 |
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沢を渡る |
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櫻花谷產道との分岐 |
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廃棄林道の分岐で休憩 |
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麻竹寮山への稜線道 |
ここから麻竹寮山へ北方に尾根が伸びる。基本下りである。登り始めすぐに升高坑山を越す。小さな上り下りはあるものの、先ほど歩いた筆架連山と同じ約2キロの道のりだが、こちらは実に速く進める。雑木林、竹林と、低山でよく出会う林相を過ぎて、15時18分に樹木に囲まれた麻竹寮山(標高213m)についた。最後の休憩をとる。
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竹林を進む |
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麻竹寮山へあと少し |
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@麻竹寮山山頂 |
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予想以上な急坂 |
下りは、予想以上に急坂がある。15時58分、送電鉄塔の下を行き、更に下ること10分ほどで向天湖2號民家に出る。この家はもう人は住んでいないようだ。谷沿いに進む道は、コンクリ舗装されている。16時16分、民家脇にでて間もなく、文山路を渡り、18時25分遊楽客でにぎわう深坑老街に着いた。近くのコンビニで食べたカキ氷がうまかった。
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向天湖2號民宅 |
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遊楽客でにぎわう深坑老街 |
距離約9㎞、累計上昇530m、下降610m、所要時間は8時間である。今回は、少し休憩が多かった。コース定数21である。夏が近づいて、かなり汗を流した。6月以降は、郊外低山からその目的地を標高が更に高い山にしようと思う。
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