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2025-11-29

2025年11月28日 平溪畝畝山~雙溪枋山坑山~中坑西山 新道を経て登山

 2025/11/8日付の畝畝山北稜新道の道標(主稜線との分岐地点)
台湾の登山人口はこの数年間で大幅に増えているようだ。統計の有無は別として、実際に山を歩いているとその事実に気づく。そうした中で、山道の保守をしているボランティア活動も増えている。このグループにより山道が整備され、多くの登山者が新たな山の体験をする。そしてその中でまた、ボランティア活動に投じる登山者も増え、その輪が広がる。ボランティア活動の中心は、すでにリタイアした高齢者が中心のようだが、彼らの体力はまだまだ十分で、資金的なバックアップもあり、すでにある山道の整備だけでなく新たな道を切り開いている。もちろん、その対象は郊外の低山が中心であるが、それはまた多くの登山者が容易に訪れ登ることができる場所である。よく聞くボランティア活動団体としては、長く活動を続けている藍天隊,多くの登山団体が一緒に集まって活動している聯合艦隊、暖曦隊などが台北を中心とした北部の山で活動している。もちろん台湾の別地域でもその地で活躍している団体や個人がいる。

北側平溪から雙溪へと縦走、北稜ルートを利用すると畝畝山は一直線上
今回の山行は、まさにそうして切り開かれた新しい山道を経て登り、また下った。以前ボランティアにであったときに、彼らは自分たちが関与した山道を歩いてくれることが、何よりのねぎらいだと話していた。そうしたこともあり、すでに何度が歩いている場所であるが、新しい道を経由して山を歩いた。対象の畝畝山はこれで5回ほどか、また枋山坑山も同じぐらい、中坑西山は9月に予定したが未踏だったので今回初めてである。畝畝山北稜の新道は、当座を平溪側から登るには最短ルートとなる。一方、中坑西山東北稜も最短ルートになる。

@枋山坑山山頂
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MRT動物園バス停から795番バスに乗車
平溪の山はもう15年ほど通っている。台北から訪れるには、鉄道ルートもあるが795番バスが最も便利だ。今は公共交通機関で台湾を旅行するための台灣好行バスともなっている。今年10月までは起点が木柵であったが、今はMRT動物園駅が起点となった。そこで7時10分発のバスに乗るべく、メンバーは集まった。MRT動物園駅を発車したあと、木柵を回っていくので、乗車時間は以前より10数分ほど多くかかり、8時半に萬寶洞バス停に到着した。

灰窯產道1K地点
灰窯橋から山道に入る
途中で乗車したメンバーも含め、今日は6名である。天気は曇りで、気温も高くない。すっかり晩秋の趣である。台湾北部の低山を歩くには、この時期が最適だ。通いなれた感のある道を進み、灰窯產道を行く。最近再舗装された道は、とてもよい。この道はドン詰まりなので、交通量はほぼ無いに等しいが。出発して約20分ほどで、灰窯橋につく。山道はここから沢にそって山に入っていく。

沢沿いの道を進む
橋を渡り善覺寺へ登る
手入れされた石段道
山道といっても、奥に善覺寺があるのでそこまでは参道である。路面はコンクリ舗装されている。また沢沿いには手すりも設けられている。橋の分岐から数分で、右に平溪子山へ登る道を分ける。さらに沢沿いに進み、9時12分沢を対岸に渡る。ここは沢沿いにさらに稜線へと進む道の分岐もある。沢を橋で渡り、石段道を登る。石段はきれいに整備されている。登ること5分ほどで善覺寺が、谷間のすこし開けた場所に現れる。小さな寺院である。小休憩をとっていると、寺の尼さんが出てきて、我々と世間話をする。今月初めに北稜新道を開いた藍天隊の名も出てきた。普段はほどんど人が訪れることがないような、本当に山間の寺院である。しばらくは新道を歩く登山者が訪れるのだろう。
山間の善覺寺
新道の取り付き
最初から急坂
寺院脇の石段をのぼり、それが切れるといよいよ北稜新道が始まる。のっけから急坂である。急坂には多くのロープが取り付けられている。稜線の形が明らかになっていく。道の両脇は切られた林投が多い。この植物は、もし刈り取られていないと、その間を進むのは並大抵の藪漕ぎではない。ボランティアのおかげでその苦労をせずに進める。一部緩やかな部分もあるが、おおむねかなり急な坂道である。9時56分、右に送電鉄塔を見る。この鉄塔保守のために保線路があるはずだが、それらしい道がない。ただ、ごみが落ちている。急坂をさらに登ること約20分、右から平溪子山方面からの主稜線道と合流し、ほどなく10時17分畝畝山山頂(標高570m)に登りついた。

両側にロープ
一部勾配が緩む
林投がしっかり刈られている
右に送電鉄塔
最後の急勾配
主稜線との分岐
畝畝山山頂
稜線道を進む
小休憩後、稜線を南に下る。この部分は、もともとよい道である。小さな上下を繰り返し、11時8分、右の谷間からの道を合流、その先2,3分で右に石古井青林山方面への分岐を通過する。この付近の山道はかなり前に地元政府の整備があったが、その後更新されず、道標の腕は地上に落ちている。枋山坑山へは、ここで左に曲がり下っていく。一度ススキの鞍部に下り登り返す。以前通過したときにあった、廃棄されたカスミ網が路面に残っている。11時23分、表面が朽ち始めているベンチで食事休憩をとる。今日はそこそこ風があり、このように立ち止まると汗がすぐに引く。気温は15度だ。

道の状態はよい
腕が落ちた道標(地上に置かれた方向は正しい)
ススキの鞍部へ下る
木製ベンチで休憩食事
ススキの峠へ進む
30分足らずの休憩後、道を数分進むと、左に尾根を上內平林山方向へ行く道を分岐する。またススキの鞍部へ下る。11時58分、十字路鞍部の盤山坑と火燒寮とを結ぶ峠を通過する。その先一度丘を乗り越え下り、12時11分過火坪を通過する。ここもまた盤山坑と火燒寮とを結ぶ峠である。標高676mの枋山坑山へは過火坪から200数十メートルの上りとなる。この部分は、今まで2回下っているが、登りにとるのは初めてだ。

過火坪鞍部
ロープの坂を登る
ところどころ急な坂を登ること約40分、左に道が分かれる。その先は展望台だ。しかし今日は雲が低く、遠くはぼんやりとしてあまり見えない。姜子寮山の稜線がかろうじて判別できるぐらいだ。稜線道をさらに登り、12時56分枋山坑山山頂についた。二か月ぶりに訪れた山頂は、まだ草が伸びておらず周囲も見えるが、ぼんやりとした景色だ。

だいぶ登ってきた
展望台からの景色
山頂はすぐだ
枋山坑山山頂
枋山坑山東北稜も急坂
山頂から、9月と同じく新しい東北稜を下る。2か月の間に道は少しづつ踏み固められてきている。途中勾配が緩い場所から、右に廃棄民家を経て中坑古道へ下る道が分岐する。急な岩場を下り、13時53分中坑古道西線に合流、左にとってさらに下る。14時、盤山坑古道との分岐近くで休憩する。ここまでくれば、もうあとは中坑西山を越えるだけだ。15分ほどの休憩後、落差100mほどを登り、14時32分中坑西山山頂(標高463m)についた。広く草が刈られている山頂は、周囲は樹木で囲まれている。
右に廃棄民家への道が分岐する
盤山坑古道との分岐、9月は右の道を下った
中坑西山への登り口(左)
一度コブを超えて下りまた登る
藍天隊のマーカー
中坑西山山頂
新道から左に盤山坑の谷間が見える
ここから東北稜を下る道も1か月ほど前に開かれた新道である。こちらも結構急で、登りにとると苦労するだろう。ただ、ロープはしっかり取り付けられ、岩場部分も少ない。15時8分、山すそを回っていく道と合流する。右にとって少し登り返し、その先の分岐から舗装された道を左に下る。15時28分、中坑古道へと続く道分岐に降りる。さらに下って、中坑橋を渡る。対岸のベンチなどある場所で、しばらく休憩する。沢に降りて長靴を洗う。


両側ロープの急坂
最後に少し露出岩のセクション
少し登り返す
左は中坑古道入口へ
中坑橋を渡りしばし休憩
舗装路を下坑口バス停へ、背後の山から下りてきた
16時8分、盤山坑から下ってくる舗装路に登り返し、そのまま長源方向へと歩く。雙坪產業道路(北42線)と合流、その先下坑口バス停まで歩く。下坑口バス停のすぐ上は土地公があるのでしばらく待つ。陽が傾き少し暗くなってくるころ、16時57分にまったく乗客がいない780番バスがやって来た。このバスは早朝と夕方の二往復だけ、運営会社としては廃線にしたいのだと思う。雙溪駅からの17時37分発区間電車は、平日なので車内は全く混んでおらず、1時間20分ほどで台北駅に着いた。
780番バスがやってきた
17:37分発区間電車で帰京
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約11.5公里,累計登攀900m 下降は970m。休憩込みで7小時40分鐘(ただし中坑橋付近での30数分は含まず)。コース定数は27である。新しい道は、それはそれで面白い。草や邪魔な倒木枝などが取り払われ、危ないところにはしっかりロープが取り付けられている。このような道は、歩くのが楽しい。それは、ボランティアのおかげでもある。多くの登山者に歩いて、その良さを知ってもらいたいと思う。特に、秋から来春にかけては、気温も登山に適した時期である。




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