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2026-01-29

2026年1月25日 淡水山仔頂古道~向天池山~糞箕湖古道~小頂山~貴子坑 陽明山系古道を歩く

古道わきにひっそりと残る素朴な土地公祠
陽明山は、特定の山ではなく台北盆地の北側に聳える山々の総称である。この山は、その昔から麓の人々が生活の糧を得る場所でもあった。日本で云う里山的な性格がある。現代の余暇運動としての登山ではなく、生活のための登山対象である。具他的には、紺染料や薪を作る場所であった。もちろん、斜面を開墾し農作物も作っていた。こうした生産活動のための道が、山に開かれそして消えた。それらの山道を登山者が、余暇登山のために整備し古道として復活している。今回の登山は、登頂を目的とするというよりは、こうした古道を歩くことが主眼である。特に、陽明山の西端面天山、向天山や向天池山の斜面には何條の古道があり、それらがボランティアによって整備された。先月一部を訪れたが、今回はその二回目でまだ歩いていない道を歩いた。
北から南へ山越え
向天池にて、背後は向天池山
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筆者は、山登りはできるだけ早く出発し、活動時間を多くするのが通常だ。それは、万一の時に明るいうちに対応できる余裕を大きくできるためである。山登りの常識と言えばそうだが、アクセスなどの理由でできない場合を除いて、十数年間そうしてきている。今回も、MRT淡水駅を7時40分発の875番バスで出発した。山行予定をFacebookのTaipei Hiker Clubで公開しているが、今回は直前に多くの参加申し込みがあり、7時15分ごろ淡水駅バスターミナルに着くとすでに数名が待っていた。予定の40分の前の25分発バスで先にこの参加者が出発、その後やって来たメンバーで予定の40分発バスで破布子腳バス停へ向かう。8時に到着し全員17名がそろった。
向天池山を見て山仔頂古道へと進む
F103番バス停の角で右に進む
新しい道標
先に山仔頂古道を経由して登る。この古道は、14年前に一度同じく淡水側から登った。その時は、単独であったが今回は十数名のパーティである。桜の名所で知られる天元宮の脇の舗装道を登り、F103番バスのバス停を見る。無極天雲宮の方向に登り、左に楓樹湖への道を分けると、石段の山道が始まる。登り始めて2,3分で右に大きな展望台がある。そこそこ高度(標高294m)が上がったので、眼下には広い裾野や、淡水の街、そしてその向こうにもうすぐ完成予定の淡水大橋が望める。前回歩いてからだいぶ年月が過ぎて、この古道も道標などが新しくなって、整備がされているようだ。
展望台から見る淡水方向の景色
石段の急坂

石段はかなり勾配がきつく、それが長く続く。この道の中では一番きついセクションだ。約30分ほどの急坂がやっと終わり、9時に竹に囲まれた分岐に着く。以前はなかった官製道標もある。以前より歩く登山者が多くなったようだ。また、遭難対策として前になかった緊急連絡の札が取り付けられているが、それも古ぼけてみえる。それだけ時間を隔てた再訪ということだ。標高は560mほど、目的の向天池山までの半分を登ってきた。緩くなった山道は、山の斜面を登っていく。9時15分、緊急連絡札5番を過ぎてその先の緩い斜面部分で休憩をとる。



苔むした石段
ひたすら登る
官製道標の分岐
緩くなった坂を行く、前方に5番緊急連絡札
ヤタケの間を行く

休憩後登ること10数分、道はヤタケの間を進む。前方に面天山が高く見えるあたりで、道は右に大きく方向を換え、足元は石が転がるカラ沢の道を登る。数分でそれが終わり、ほどなく10時2分に向天池山鞍部の峠についた。かなり早めに着いたので、予定の向天池山へは後ほど登り返すことにして、先に向天池へ下ることにする。本来は火山の火口であったが、雨が多く降ると水が溜まって池となる。ただ、ほとんどは干上がって平らな草原となっている。10時20分に、池の真ん中あたりで休憩する。風が吹くが、冬の日差しのもとで気持ちがよい。カエルがわずかに残った水たまりで、しきりに鳴いてる。



石が転がる道
峠へはあと少し
向天池山鞍部の十字路峠、右へ向天池に下る
向天池を巡る石畳道に降りた
水のない向天池と背後の向天池山
くつろぐメンバー
わずかに残った水
興福寮步道の峠部分
10時45分、池の反対側から興福寮步道を登り、峠部分で右に向天池山へさらに登る。池からの高度差約50メートルほどで、10時53分に先月登頂したばかりの山頂(標高881m)についた。ここから、前回につづいての古道群の一つを下ることになる。多くの古道が網の目のように縦横に走っているので、それをつないで興福寮へ下る。幸いオフライン地図(魯地圖)にそれら道がしっかり反映されているので助かる。はじめは糞箕湖古道である。

向天池山山頂
あまり歩かれていない古道

11時に歩き始めるとすぐ、あまり通われていないことに気づく。路面が柔らかい。かなり急な場所でも、ロープなどないので足元に神経を注ぐ。15分ほどで分岐を通過、さらに下る。その先の分岐で糞箕湖稜線古道をとり、少し行くと大きく下る。幸いここにはしっかりロープが取り付けられている。下り切り、溝渠遺址を通って登り返し、糞箕湖東稜線と合流、すぐ近くには官製の興福寮步道が並行する。その先糞箕湖稜線古道から天橫上稜線をとり、緩い斜面を行く。12時7分、小さな石積みの土地公がある分岐(標高530m)についた。今は焼香する人はいないが、昔は途中で見かけた炭焼き窯など山で仕事をする人が、祈ったのだろう。ここで食事休憩とする。


シダの密生する中を下る
ロープのある急坂
溝渠遺址,下方に石積みの溝

炭焼窯跡
不明瞭な道筋、でもロープでわかる
創意的な道標
昼食の分岐地点、立っている数名の右樹木脇に土地公
大きな炭焼窯跡
12時44分、分岐から百拉卡舊水管道を下る。途中炭焼き窯跡を通り過ぎるが、これはかなり大きなものだ。13時5分、興福寮集落の一角に出た。真聖宮の前から舗装路を歩き、前回歩いた興福寮水管路入口前を進む。復興三路521巷16弄に曲がり、百姓公廟の前を通って道の突き当りまで行く。そこからコンクリ舗装の山道(三慈步道)となる。13時36分、右に土道をとって小坪頂山を往復する。この山頂(標高381mと386m)は二か所ある面白いものだ。舗装山道に戻り、長い階段を下る。下り切ったところは三慈宮で、13時55分わきにある休憩所で休む。
忘れ去られたような墓石(?)
百拉卡舊水管道から興福寮の一角に出る
真聖宮の前の道を進む
復興三路521巷16弄を右へ進む
復興三路521巷16弄252号の最後の民家前を通り過ぎる
@小坪頂山山頂
石段道を下る
三慈宮はすぐ左下

三慈宮
三慈宮の前庭はとてもよい展望台だ。台北天母などの街全体が見渡せ、遠くには台北盆地を囲む山々が見える。插天山脈には雲瀑がかかっている。遠くには、鹿場大山(樂山)加里山まで見える。14時13分、貴子坑へと下る。石畳の台北市親山步道の尾根道を数分進み、涼亭をみてすぐに階段道で大きく下る。貴子坑露營場の前を下る。天気のよい日曜日であるので人出が多い。14時48分、下り切り貴子坑バス亭に到着。数名を除いてほかのメンバーはそのままMRT復興崗駅へ、筆者を含む5名はバスで帰宅した。
三慈宮から見る台北盆地のパノラマ
貴子坑歩道、この先左に下る
長い石段道を下る
行程残り僅か
背後の山から下ってきた
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三慈宮の台湾犬
今回もほとんどを非官製道での登山となった。ここ数年間多くのボランティアが道整備に参与し、山道の状態も筆者が歩き始めたころに比べるとずいぶんよくなったと思う。それは、登山を楽しむ人が増えたことであり、歓迎である。下りに歩いた山道整備は、若いボランティアによって行われているようで、道標などの表示が独特で興味深い。
山歩きは約9㎞、所要時間6時間40分、累計登攀840m、下降960mで、コース定数は23だ。

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