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2012-05-07

2012年5月6日 桐花の土城天上山から中和牛埔山へ縦走

天上山登山道上の油桐花
毎年4月中旬から5月は、白い油桐花の鑑賞を中心に桐花節の催事が各地で行われている。土城天上山の麓は、有名な油桐花スポットで、桐花公園とされている。天上山は去年6月に一度登ったが、今回は油桐花の花見も兼ねて、また行ってきた。去年は火焔山を経て天上山に登り、稜線を将軍嶺まで歩いて、緑野香坡へ下って帰った。今回は、火焔山を経ずに直接登り、更に足を伸ばして文筆山、五尖山を越え、中和の円通寺の上を通り楽天宮へ下りMRT景安駅まで歩いた。天気が非常によく、愉快な山行だった。油桐花は、期待していたよりも早く咲いてしまったようで、それほど多くなかったが、山道には白い花が落ちていた。4月下旬の鳶山と同じぐらいな感じだ。晴天の休日なので、山ではとても多くの登山客と出会った。

天上山から獅仔頭山の山塊が南に見える
ルート図(クリックで拡大)
承天禪寺の歩道側入口
今回の山行は、Hさんが同行する。午前7時にMRT永寧の駅でおちあい、承天禅寺に向かい歩く。桐花節の週末は、交通制限が行われ天上山の麓になる南天母広場へ無料シャトルバスが往復している。承天路を歩いているとき、シャトルバスが抜いていった。沢沿いの桟道を行き、車道をまたぐと桐花公園の山門をくぐる。露天商が多く店を出している。まだ朝早いので、観光客はそれほどでもないが、あと2、3時間後にはこの道はかなり賑やかになるのだろう。道脇には仏教関連のものがたくさんある。登ること30分で、承天禅寺に着いた。白壁の禅寺はとても規模が大きい。山腹にあるこの寺からは、土城や板橋の街、その遠く向こうには陽明山の山並みが見える。禅寺の境内を抜け、駐車場のある門に行く。

露天がたくさん出店している
門の前は舗装路で、両脇には多くの露天商が店を出している。ここもあと二、三時間後は多くの観光客で埋まるのだろう。門の対面には天上山への道標があるが、これは登らず舗装路を左に下る。露天商の列が切れ、舗装路が左に折れるところに、二つの登山道入口がある。両方とも桐花公園への道標がある。沢沿いの左の道をとり登る。枕木と石畳のこの道は蛍鑑賞の道であるようだ。100mおきに立てられた道程柱には、「承天賞蛍歩道」と書かれている。若い僧が数名降りてきてすれ違う。緑野山坡という店が現れ、もう一つの登山道と合流すると、そのすぐ上で南天母路に出る。そこから賞桐歩道となる。ここも左右に道があるが、左側を取り登る。道に桐花が落ちている。見上げると油桐花が咲いている。山頂に行かず、右にトラバースして行く道もあるが、これを行けば更に油桐花を見れるのだろう。そのまま道を登りつめると、8時半前に天上山への鞍部である、望月亭についた。

南天母路の賞桐歩道入口
歩道上の桐花
 望月亭で一息ついたあと、天上山へ向かう。途中ピークを越す道と、左に巻いていく道がある。右の道をとり、小ピークに登ると、木々がきれて対面の獅子頭山や大丘田山が見える。去年11月は大丘田山を登るべく歩いたが、道がわからず引き返した。岩と補助ロープのある小ピークの下り道を降り、登り返すと天上山の頂上(標高430m)だ。8時45分、永寧駅から1時間半と少しである。天上山の頂上には、大勢の登山客がいる。みんな朝早くから登っているようだ。頂上の道標に取り付けられている寒暖計は、23度を示している。前回は30度を越えていたが、同じく陽が照りつけているものの、今日は気持ちがよい。尾根づたいに見ると、すぐ近くは五城山、その左奥に文筆山が見える。遠くには霞んでいるが台北101ビルがある。文筆山のすぐ右は緑野香坡の住宅群、左は黄色の屋根の金龍寶塔が目立つ。頂上展望台のすぐ下で、休み食事をとる。

天上山への途上ピーク上から見る承天禪寺と土城の街、川向うは樹林の街と大棟山
天上山頂上から見る五城山、その左は文筆山
五城山への道
頂上から下り、次の五城山へ向かう。甘露公園への分岐を過ぎると、石畳が並行する幅広の尾根道となる。登り下りはあるものの、歩きやすい。石畳は、歩かれていない部分もあり、緑の苔でびっしり覆われている。見るからに滑りやすそうだ。苔の緑に落ちている油桐花の白が目を引く。見上げると油桐花が、まだ咲いている。木々の切れ目からも、山腹に油桐花が咲いているのが見える。大勢の人の声が聞こえてくる。急坂を登りつめると、五城山頂上だ。天上山から30分の道のりだった。展望のない、広い頂上は大勢の登山客がいる。犬も2匹、登山客に混じって間をウロウロしている。

五城山頂上
将軍嶺への道、家族連れの登山客が行く
五城山から将軍嶺までは、下り基調の道である。土の道やコンクリ板の敷いてある道など、道の表情は変わる。この区間も子供連れのグループもいれ、多くの登山客とすれ違う。今日はまさにハイキング日和である。翡翠湖への分岐を過ぎると、木がまばらに切られて展望がきく山腹道を行く。急な坂を登り返すと、送電塔が現れる。ペンキの塗り替え作業中だ。そのすぐ先が将軍嶺だ。去年6月はここまでで山を降りたが、今日は予定行程のまだ四割ぐらいだ。まだ先が長い。小休憩のあと、文筆山へ向かう。将軍嶺を下ると、左に道を折れる。そのすぐ先に小さな畑を突っ切る道があるが、これが文筆山への道だ。この道は誰が整備しているのだろうか、ビニールパイプを使って土の階段の補強してある。結構急な坂を登り切ると、コンクリ板の歩道に出会い、さらに行くと10時半に文筆山(標高375m)の頂上についた。北から東側が開け、展望がきく。陽射しは強いが風が涼しい。

文筆山から見る綠野香坡住宅群、送電塔の奥に見えるのは南港山
五尖山頂上
文筆山から五尖山までは、稜線近くまで造成されている緑野香坡住宅のすぐ上を行く。草やぶのなか、林の間など様々なところを過ぎていく。補助ロープなどの山道整備もしてある。五尖山に近づくとゴミが不法に捨てられ臭いを発している。片方が鉄網で囲われた上り坂を行くと、五尖山の頂上だ。頂上の基石はこの網の内側だが、その部分は網が取り外され、基石の脇の木の幹に山名と標高310mが記された板が打ち付けてある。五尖山からは、東を走る南勢角山の山系と、それに並行する円通寺のある牛埔山の二つの稜線道がある。頂上は展望もないので、そのまま下る。下りきると、石畳の立派な山道が現れた。道を左にとり進む。道はあまり登り下りがない。青雲路へと続く道を分岐すると、道標がない左への土の道が現れる。この道を取り、稜線を進むと11時半に小屋のある広場についた。ここは新加坡だ(なぜ新加坡=シンガポールと呼ばれるのかは不明だが)。二組の登山客がお茶を飲んで休んでいる。板橋の街が下に広がる、その向こうは観音山だ。今日二度目の食事休憩をとる。

新加坡
対面の南勢角山
新加坡は、円通寺への稜線道からすると、西側への寄り道となる。下ると二尖山方向からやって来る石畳の道に合流した。ここを右にとり進むと、牛埔頭山を越えて降ってきた、先に分岐した石畳の道に合流する。円通寺方向に歩く。ほぼ平坦な石畳の道は快適だ。途中永豊街への分岐を過ぎ、道は墓地の間を行く。対面の南勢角山の中腹には、油桐花が咲いてところどころ白いパッチとなっている。墓地を過ぎると道は、稜線をいく土の道になる。一度舗装路を横切り、12時40分玉皇廟についた。ここまで来れば今日の行程は残り四分の一である。観音像がある前庭からは、板橋方向の展望ができる。新北市庁のある、板橋駅付近が近い。すぐ下は、第三高速道路の中和インターチェンジだ。

歩いてきた縦走路を振り返る
長寿嶺近くから見る中和の街
樹齢360年のガジュマロ大樹
一休みしたあと玉皇廟から舗装路を下る。鞍部につくと右に山道が分岐している。この道を取り、少し登り返すと今まで縦走してきた山並みが見える。五尖山とその左に緑野香坡があるが、すでに遠い。その先、天上山方向は五尖山に隠れて見えない。先ほど通り過ぎた墓地が山腹に広がる。山道は稜線をいく。小屋がたくさん道脇に作られ、中では人々がくつろいでいる。仁慈寺の脇をまた稜線へ登り返し進む。このあたりから、道が沢山入りくんでくる。国旗掲揚ポールの立つ長寿嶺を過ぎ下ると、推定樹齢360年の雀榕大木広場につく。このガジュマロは本当に大きく枝は空を覆いかくす。本来、この広場の右端から下りMRT南勢角駅までと考えていたが、左の道を取ったので、その後凌雲亭、楽天宮を通り、中興街237巷へ下り景安駅まで歩いた。

楽天宮登山口
今回の行程は約16km、歩行時間は休憩も含め6時間50分である。土城と中和の二つの行政単位にまたがり、山道の状況も石畳の立派な道から、素朴な土の道まで様々な状態であるが、困難な場所はなく、稜線道もあまり大きな登り下りもなく、歩きやすい。人里が近い山は、道が多く入り込み、慣れていないと予定以外の道に入ってしまうこともあるが、危険などは一切無く心配ない。標高は最高となる天上山が430mで高くないこともあり、老若男女さまざまな登山客が気楽に訪れることができる。

2 件のコメント:

  1. はじめまして。大変興味深く読ませて頂きました。メールをお送りしております。ご覧願えれば幸いです。よろしくお願いいたします。

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    1. 随分と前に書込をいただいたのに、気づかずに返事をせず、失礼しました。
      いまさらですが、ご返答いたします。メールをお送りいただいた、とこのとですが、
      気づきませんでした。

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