今回のルートは、この山並みのうちちょうど真ん中のあたりを、土城のMTR永寧駅から火焔山経由で登り、山脈を天上山、五城山と歩き、途中文筆山のすぐ下の山腹に開発されている、ニュータウンまで行く行程だ。わかりやすいように、スマートフォンのGPSを利用したログをもとにした、歩行ルートを紹介していきます。(図をクリックすると拡大表示)
台北の南西にある山並み |
歩いた部分の拡大 |
自宅からMRT板南線で終点永寧駅へ行く。約30分弱の乗車である。7時半ごろ永寧駅から山の方向に向かって承天路を歩いていく。第3高速道路下をくぐり舗装路をさらに行く。少しずつ高度が上がり始めている。忠義路との交差点からは、歩行者専用の桟道が造られている。これを行くと、多くの店ができている登山道の入り口に着いた。春には桐の花が多く咲くこの地は、桐花公園とされている。この先には承天禅寺があり、この入り口の近くにはお経を念じている僧侶もいた。
桟道 |
登山口 桐花公園の表示 |
地元の人も多く登っているのだろう、登山者はとても多い。道端で野菜などを売っている露天商も多い。登ること10分ぐらいで、火焔山への分岐点についた。標識には火焔山の先にある善息寺となっている。
火焔山頂上下の広場、こうした場所が多くある |
ここからは、登山者数は少し減るが、それでもかなりの人数とすれ違う。ジグザグの道で高度を稼いだあと、尾根に取り付く。道は石段や石畳のとても整備された道である。35分で火焔山頂上下の広場についた。ここでは、若い尼さんが運動をしていた。
火焔山頂上 |
火焔山は標高373m、時間は8時45分、MRTの駅から1時間と15分ぐらい。あずま屋があるが樹木に囲われて、視界はあまり利かない。唯一、木々の切れ目から、陽明山と台北の一部が見える。今日は天気はいいが、風がなく汗が噴出す。
火焔山頂上から下り、途中2箇所ほど分岐を経た後、鞍部につく。車道の龍泉路に飛び出た。今日は休業のようだが、売店もある。道路の反対側に善息寺への標識があり、急な階段を登って行く。しばらくすると、休憩所があり、長寿山から上がってくる尾根が見える。反対側の山は十八羅漢岩だろう。長寿山の向こうの三峡にはビルがたくさん建っている。三峡の町もベッドタウンとして、だいぶ発展した。
長寿山と三峡 |
さらに進むと、途中茶畑も出てくる。分岐の表示には天上山が現れてきた。休憩用のいすやテーブルなど、非常の多い。それだけここを通る登山客が多いのだろう。今まで登った山に比べると、休憩所や売店が非常に多い。
十八羅漢岩と天上山への分岐、ここは左にとる |
休憩所のある三粒半を過ぎると、尾根幅が狭くなる。岩に石段が掘り込まれている部分もある。途中一箇所、岩場では樹木がきれて視界が開けた。土城の街や、登ってきた火焔山からの尾根が見える。小さな登り下りを何回か 繰り返すと、天上山直前の鞍部に着いた。ここはよく整備されており、望月亭というあずま屋が造られている。
望月亭から数十メートルの標高差を登ると、天上山頂上だ。時間は10時。山頂には温度計がある。気温は30度。標高が高くないので当然だが、風もあまりないので、暑い。シャツは絞ると汗が滴る。しかし、この展望はその苦労に値する。ここは二等三角点もある山頂だ。過去数回登った山がすべて、台北の街並みも含めて俯瞰できる。陽明山はもちろん、観音山、二格山、南港山、すべてが見える。直下にはこれから歩く五城山とその先の山並みが、振り返れば火焔山がある。東側には、まだ登ったことのない、竹坑山や獅子頭山と思われる山並みが、谷の対面にある。
天上山頂上から五城山方面を望む、その先は台北101と南港山 |
観音山、台北市、陽明山を望む |
ここでしばらく休憩、食事のあと、縦走を続行。下っていくと狭い尾根を歩くが、しばらくすると今度は非常に広く、上下も比較的すくない、快適な尾根道となる。石畳もあるが、脇の土の部分が広く平坦であるので、滑りやすい石畳は誰も歩かないのだろう。すっかり緑に苔むしている。途中には、草の中に埋もれている石畳もある。
五城山の頂上は展望はないが広く、売店(と思われる)やいす、テーブルがある。時間は11時、天上山からは30分の歩きであった。ここから土城方面に太極嶺を経て続く道が分岐する。文筆山に向けてさらに歩く。石畳はなくなり、道は土の道となるが、さらに下っていき翡翠湖への分岐点の少し前からは、今度はコンクリートの板を敷き詰めた道になる。これはコケも生えずに歩きやすい。
右に非常に大規模な山腹のニュータウンが見えて来た。ここは将軍嶺と呼ばれるところ、広場になっており、滑り台やシーソーなど子供の遊戯施設もある。将軍嶺から、さらに尾根を縦走し、南勢角山を越えていくこともできるが、今日はここから山腹を右に下り、住宅の脇の階段を下りていく。下がりきると、コンビにもある町並みに出た。時間は12時。近くの造鎮バス停から、橙9番のバスで、景安MRT駅経由で帰宅した。
今回の走行距離は約9.5km、標高差400mぐらいである。歩行時間は、3時間。暑いこともあって今日は疲れた。道そのものは、区間によって差はあるものの、しっかりしている。登山者も平日にもかかわらず、非常に多い。それだけ、よく歩かれているということだ。桐花が満開の時期は、さぞかし多くの登山者が訪れることだろう。
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