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2011-06-20

6月17日 觀音山 凌雲禪寺 - 八里渡船頭を歩く

観音山は、淡水川河口にそびえる単独の山なので、どこからみても目立つ。特に陽明山脈からは、淡水川の対岸にどっしり控えている。標高は616mの硬漢嶺が一番高く、それ以外に数個のピークがある。観音山の名前の由来に、これらピークの連なりが山全体で観音様の横顔のように見えるからだ、というものがある。

凌雲禪寺のバス停
この山は、実は個人的に思い出のある山でもある。その昔、30数年前筆者が始めて台湾に来て、右も左もまだわからないころ、登ったことがある。YMCA日語班の学生が(といっても、筆者よりみな年上だった)、登山に誘ってくれた。日曜日に台北駅から台鉄淡水線(MTR淡水線の前身)に乗って、淡水にいき、渡舟で八里に、そこから歩いたことを、断片的に覚えている。

今回の登山は、2度目ということになる。ルートは、裏側の凌雲禪寺から硬漢嶺に登り、下りは八里の渡舟乗場まで、という山越えルートである。30数年前の逆方向を歩くことになる。

硬漢嶺登山口、登山者が多いので露天商も多い
台北の交通システムの進歩のおかげで、今日はMTR蘆洲駅から橘20番バスに乗り、1時間足らずで8時半前に凌雲禪寺の硬漢嶺歩道登山口に着いた。蘆洲駅での乗り換えも10分ぐらいでバスが来た。この硬漢嶺歩道は観音山登山のメインルートなので、道は石段でしっかり整備され、登山者も多い。山越マラソンの訓練で走るように登って行く人、サンダル履きで気軽に登る人、さまざまな登山スタイルである。

 
尾根道、右に硬漢嶺頂上が

登山口の標高は約300m、頂上616mと標高差約300mの登りである。はじめはずっと登りが続く、30分ほどで休憩のあずま屋につく。ここは残念ながら展望はない。それから程なく、尖山へ続く尾根上になり、緩やかな道が続く。距離は凌雲禪寺バス停から山頂までの半分ぐらいである。硬漢嶺頂上が見えるころ、左から風櫃斗湖登山步道が合流する。ただし、今月から9月末まで整備工事中で、封鎖されている。

小さな観音像が建っている水飲み場が見えたら、頂上はあとわずかだ。ここから10分ほどで頂上に着いた。登りはじめから、約1時間の歩きであった。時間は9時半過ぎ、食事を取りしばし休憩する。

硬漢嶺頂上から、向かいは面天山、大屯山
頂上からは、南側に通信施設と樹木が邪魔をしてはいるが、雄大な眺めがある。淡水川の対岸には天面山から大屯山、その右奥に七星山の山並みが連なる。足元は麓の果樹園の向こうに八里の渡舟乗場がある。その対岸は淡水の町である。30年前の写真は遺失してないが、もしあれば淡水の街がいかに発展したかの証になっただろう。台北の街も、淡水川と基隆側の合流点、その右には蘆洲がある。遠くには台北101ビルや新光高層ビルがかすんで見える。

台北方向を眺める、淡水川 基隆川とその向こうに台北の街
八里の渡舟乗り場と対岸の淡水
 30分ほど休憩した後、八里に下り始める。頂上から同じ道を少し分岐まで下がるが、その際硬漢嶺頂上からは見えなかった、南側の林口の町が遠くに広がっている。林口の街造りもだいぶ進んで、多くの建物が建っている。

渡舟乗場方面登山道入り口
分岐付近にはトイレやあずま屋など、多くの施設が建てられている。この脇から下りが始まる。渡舟乗場までは産業道路など一般道を含め4.6kmである。道は石段でよく整備されている。ただし登山客は少なく、1Km下の登山口までの間ですれ違ったのは、2組だけだ。

登山口

10分ほど下ると、象牙石についた。案内板には対岸の山や町の説明があるが、木がだいぶ生い茂っており、説明のような視界はない。さらに下ること20分、登山口についた。 ここの標高も300mぐらい、凌雲禪寺とほぼ同じ高さである。ここまで車で来れば、硬漢嶺歩道よりも短い距離で頂上までいけるが、駐車場やその他施設があるわけでなく、不便なのがあまり登られていない理由なのだろう。

果樹園の道を行く、向かいは面天山
寺院の脇をいく、左奥の山が観音山硬漢嶺
登山口から渡舟乗り場までは、舗装された道を3.5kmぐらい歩く。土地の人の生活範囲なので、道はいろいろと取れるが、要所要所には道案内がある。ところどころハイビスカスの花が咲いている。果樹園、集落、墓地や寺院の脇などを通り過ぎ、台15号省道に着いた。ここは登山案内板はないが、距離的に一番近い道の入口となる。住所は龍米路2段161巷だ、土地公の祠がわきに建っている。



 この近くにバス停があり、蘆洲や關渡橋を渡って対岸に行くバスなどが通っている。ただ、ここでは乗らず渡舟乗場まで歩いた。時間は11時半、歩行時間2時間40分、距離7.2kmである。


今回は、一番楽な道であった。次の機会には別の道や占山までの縦走などをしてみよう。時間はもっとかかりそうだが、観音山登山の別の一面を見れるだろう。
省道15号

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