濃霧の中、岩の露出部を行く加里山登山道、標高約2000m付近 |
頂上の一等三角点基石 |
台湾国慶節三連休の半ば、以前は天気が良い日が多かったが最近は必ずしも良いわけではない。前日までの天気予報は、北部は天気が良くないが苗栗は天気がよいということであった。ところが当日は終日雨であった。一等三角点があるということは、そこからの展望もよい(樹木などが生えて必ずではないが)ので選ばれている。展望がない山頂は残念であった。また、もともとは一度下って風美溪の対岸にある哈勘尼山を登り返す予定であった。しかし雨風のなか、急な岩壁下りは危険なので加里山だけの往復に変更した。
北側の鹿場登山口から頂上を往復 |
単独ピーク往復の高度推移表 |
加里山は、向天湖山からの尾根の南に位置する |
登山口まであと僅か、雨は止みそうもない |
キロポスト0kmの登山口 |
風美渓を渡る、水量は少ない |
とても状態のよい登山道 |
森林鉄道のレールが残る分岐、直進する道は大坪へ続く |
迂回路を過ぎ本来の登山道を進む。杉林の中をつづら折りで進む道は、巾が広く状態もよい。さすがに小百岳名山の主要登山道である。10時15分、左に細い道が分岐する。もともとは森林鉄道であった山腹道である。右にとり登山道を進む。平らな軌道跡を進む。レールがまだそのまま残っている。数分で大坪への分岐に来る。すぐ左上には山小屋がある。まだ新しい木製の小屋は、中も広く綺麗で泊まることもできる。ただ水場が近くにないので、水は持ってくる必要がある。実際、昨晩泊まった登山者もいる。しばし休憩する。
山小屋に着く、中には前日泊まった登山者 |
森の中を行くところどころ壊れた木製階段 |
尾根に取り付く、樹相が杉から原生灌木類に変わる |
大坪への分岐点、援助番号札は9番 |
根のはった岩壁を登る |
頂上直下の岩壁 |
頂上の筆者、周囲はすべて霧 |
風にあたっていると、この気温と風速では体温が下がる。風のない場所を求めて下っていく。結局大坪への分岐点まで下がって初めて風の当たらない場所につく。13時過ぎ、ここで食事を取ることにする。雨具は着ているが、中は汗でしばらく座って食事をしていると、やはり体が冷えてくる。自宅で入れて持ってきたコーヒーは、生ぬるくなってしまっているが嬉しい。
ロープを頼りに滑りやすい岩場を下る |
十数分の休憩後、引き続き下る。はじめは少し速度をあげて下り体を温める。風があまり当たらなくなり、体も温まった後は速度を落とす。同じ道を下るので、様子がわかっている。14時、山小屋まで下ってくる。小休憩のあとまた下る。濃霧の中の杉林は、いつでも幻想的だ。14時45分、風美渓に着く。雨は上がっているので、雨具の上着を取る。沢を渡り登り返す。15時13分、登山口に戻ってきた。Zさんは、すでに戻ってきていた。話によると昼前には往復して戻ってきたそうだ。汚れた靴などを、近くの水で洗い着替える。
杉林の道を下る |
救援1号札に戻ってきた |
今回の行動時間は約6時間、歩行距離は7.5kmである。標高約1380mの登山口から2220mの頂上までの落差は840m、途中の上り下りがあるので登坂累計は900mぐらいだろう。今回初めて同行したDさんは、普段から山登りをしているので疲れもなく歩いた。雨の中の登山は、景色が見れず、からだが濡れて厄介なことはあるが、それはそれで大自然の一つの姿として受け入れる。大雨や大風は危険だが、今日のような登山はまた山登りの楽しみのひとつなのだろう。次回は、有名な一葉蘭が咲く頃、晴れの加里山に登りたい。
駐車場からの道で見る加里山方向、ガスは少し上がってきたが頂上は見えない |
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