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2014-11-30

2014年11日30日 高雄大崗山(小百岳) 信仰の山を登る

バスの車窓から望む大崗山
ある用件で高雄を訪れる機会があり、第一日目に壽山、そして二日目に大崗山を登った。前者は、高雄市街のすぐそばにある。一方後者は、高雄市街から約20km北方の岡山から更に北東へ10kmほど入ったところに位置する。壽山は公園が麓にある市民の憩いの場所であるのに対し、大崗山は山中に多くの寺院廟宇を擁し、さしずめ信仰の山である。それぞれ性格は異なるが、ともに小百岳に選ばれている。壽山は表面が凸凹しているサンゴ礁石灰岩が奇岩を構成している。大崗山も同じ岩石で、様々な洞窟がある。

菩提登山口から回遊する
歩行高度プロファイル
大崗山は高雄市街の北部に位置する
大崗山假日觀光公車@南岡山轉運站
前夜宿泊したホテルを9時半前に出る。大崗山は、高雄MRTの南岡山駅からも台鉄岡山駅からも、かなり距離がある。通常のバスでは大崗山へは行かないが、休日だけ運航する大岡山休日観光バスがちょうど大崗山の登山口や、中腹の寺院へ運行されている。一時間おきに一本発車するので、登山のアクセスにも便利だ。ホテルの最寄りの三多商圏駅からバスが出る南岡山へ向かう。結構乗りでがあり、約40分ほどの乗車で南岡山駅に到着する。駅前のバスターミナルで10時半発の休日観光バスに乗る。このバスは、乗車するときに一日券を購入し、どこでも下車乗車ができる。一日乗車券もネット上の情報では50元とあったが、今回は30元ととても安い。満席でバスは出発する。

菩提歩道入口、道端で農作物を売っている
菩提歩道
バスは、休日観光バスと言われるように、岡山や大崗山周辺の観光スポットを巡っていく。はじめは岡山の市街を通り、空軍歴史館などを経由したあと、阿公店ダムと小崗山のわきを通り大崗山へ向かう。11時23分、菩提歩道入口バス停に到着する。約50分の乗車である。ホテルから約2時間、アクセスはやはりチョット遠い。周辺には多くの露天商が出て、農作物などを販売している。それだけここはハイカーが多いということだ。実際、多くの登山を終えた老若男女が道を下ってくる。登山道は、コンクリ舗装の広い道である。

龍湖庵の山門
寶塔を見て登る
稜線車道へ階段道を登る
登ること10分ほどで、登山道は終わり車道にでる。ここは龍湖庵の山門の前で、休日観光バスの停留所もある。わきの店はお寺が経営する店のようで、尼さんが店番をしている。車道は左に登っていく。右の龍湖庵からハイカーが降りてくる。手持ちの地図では、もうひとつ道が不明でなおかつ道標もないので、龍湖庵へ入る。境内を抜け、宿舎のわきをすぎる。ここも車道が合流する。この道を登って行くが、どうも様子が違う。そこで戻り、龍湖庵の山門から車道を華藏寶塔へ進む。そのうちこちらもハイカーが降りてくる。更に登り華藏寶塔を下に見ながら左に道を進む。12時に超峰寺へやって来た。ここから右に急斜面の車道を登る。テラス上になったテーブル・イスのある場所を通り過ぎ、その奥の道をさらに進む。車道わきの石段道を上り、また車道に合流するとまもなく車道が終わり、石階段の登山道になる。これを登り切ると12時15分稜線を行く車道に出る。分岐に近くには店があり、ハイカーたちが休憩している。

稜線車道を歩く、左は軍事基地
基石への入口のある分岐部、正面の土の道が基石への道
大崗山の基石と表示
大崗山の三角点基石も軍用基地のなかにあり、一般人は近くに行けない。そのため、代わりの基石が大崗山の基石とされている。稜線車道を左にとり進む。少しの上り下りがあるが概ね平な道だ。左に基地をみて進む。時々車が通り過ぎる。他のハイカーも歩いている。12時半、三角公園に着く。地元の山岳クラブの集会場になっているようで、公園内にはシートで屋根を設けたテーブル・イスや公告板がある。ここで一休みし、食事をとる。

三角公園
天霊洞
20分ほど休憩し、三角公園左側の道を進む。すぐ先に分岐があり、そこの付け根部分から土の道が森の中に入っていく。入口わきには木製の高雄県十大名山大崗山の表示がある。この道をわずかに進むと、基石のある大崗山頂上(標高310m)だ。周囲は樹木で展望はないが、小百岳を記した看板がある。自分としては、これで33番目の小百岳だ。やって来た稜線車道を戻る。超峰寺への分岐をすぎ、更に進む。13時8分、天靈洞に来る。ここは、天然の洞窟に道教の神像が安置され焼香されている。洞窟の別の入口から出ると、そこはあずま屋のある展望台だ。眼下に岡山の平地が広がる。

天霊洞の内部
天霊洞から見る岡山方面の平地
階段道を下る
ここから下山だ。あずま屋のわきを行き、左からの道と合流し石階段を下る。5分ほど下り、敦化佛堂わきに下りる。もう一つの階段を下り、車道を道なりに下る。華山聖堂の山門がある分岐に来る。駐車場もある。右に曲がり下る。13時32分、車道わきに下る階段道がある。これを下る。休憩所で少し休憩し、持ってきた果物を食べる。ここは十八羅漢岩の上になる。奇岩が重なり、遊歩道が設けられている。

十八羅漢岩付近の廃屋とガジュマロ樹
龍湖庵本堂の裏へ下る
階段道を下る。開けた場所に廃屋がある。その廃屋の上にも、また周囲の岩の上にもガジュマロが蜘蛛の巣のように枝を伸ばし茂っている。壽山の翠嶺亭の上にあったガジュマロもすごいが、ここのも本当に不気味なぐらいだ。ガジュマロは生命力が強いというが、これを見るとそれをひしひしと感じる。広場のすぐ上に展望台がある。数名のハイカーたちが談笑している。そのまま下り、下方のあずま屋のわきの道を更に下る。下っていくと、朝に訪れた龍湖庵の境内に出た。なるほど、朝方見かけた龍湖庵から出てくるハイカーたちは、この道を下ってきたのだ。本堂わきを進むので、不案内であれば判らない。龍湖庵の境内を通り過ぎ、休日観光バスのバス停へ着く。13時55分、まだ時間は早いがひと通り歩いたので、ここでバスを待ち高雄市内へ帰ることにする。

天霊洞の筆者
14時10分ごろ、バスがやってきた。朝に入手した一日券を提示し乗車する。15時10分、南岡山駅に到着。MRTで市内に戻り、ホテルに預けておいた荷物を受け取る。夕方の高速鉄道で台北に戻った。

今回は、行動時間は短く約2時間半、歩行距離は5.8kmだ。登りは約300m、何かあっけなく終わってしまった感じだ。登山道は少なく、車道が縦横に走り、登山というにはもうひとつだ。道標があまりなく、手持ちの地図は必要だ。ただ、間違っても大した距離ではないので、問題がない。困難度は山道はクラス1、体力要求度はクラス2、誰でも問題なく歩ける山である。


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