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前方に隆隆山(左のピーク)を含め今回歩く稜線が続く |
海岸沿いに並行して伸びる、雪山山脈末端の山々は、秋になるとススキが一面にたなびきハイカーでにぎわう。立派な登山道がある草嶺古道、桃源谷は、特にそうだ。山脈末端の山々は、もちろんこの部分だけではない。桃源谷の北にも南にも続いている。ただ、これらの道は、気楽なハイキングコースではない。ボランティアが道の整理をして間もない頃であればまだよいが、一年もたつとまた草が伸びて道ははっきりしなくなる。
昨年秋に訪れたほぼ同一のコースは、果たして自然が元の状態に戻り、苦労の登山となった。
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南側から回遊する |
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歩行高度プロファイル |
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出発前福隆駅にて |
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吉次茂七郎碑 |
前回の訪問は、二人だけであったが、今回は十二名のパーティだ。台北駅7時半発の自強号急行で福隆へ向かう。福隆駅で下車、そこで全員合流する。天気は期待以上の好天気、午後から崩れるというが、駅を出ると青空が広がっている。9時に駅から車道を歩き締める。好天の休日、自転車道でもあるこの道は、多くのサイクラーが行きかう。前方が開けると今日の目的地隆隆山の山並みが広がっている。
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産業道路を内林街三号民家へ向けて登る |
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産業道路最後の民家 |
9時半前、旧草嶺隧道の休憩所に来る。ここには、草嶺隧道の吉次茂七郎の紀念碑もある。
去年5月の隆嶺古道山行についでの再訪になる。少しの休憩後、また車道を進む。サイクラーは、旧草嶺隧道を通っていくのでここからは我々だけだ。車も超える峠がないので、ほとんどない。道なりに数分行く。前回は、橋の前の分岐を右に進んだが今日は左だ。道難内は内隆林街は右の方向になっているが、これは間違いだ。直進するのが正しい。道は山腹を登り始める。振り返れば、鉄道の線路と、その背後に金瓜石の山々が見える。更に進むと、福隆海岸も見える。9時54分、寺の脇を通過。緩くなった坂道をさらに進み、10時6分、産業道路の終点内隆林街三號の民家の前に来る。民家の下の庭には鶏が放し飼いだ。
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倒木の脇を進む |
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隆林池 |
民家の前を通り過ぎ、すぐに山道が始まる。藍天隊の道標は去年3月のものだ。農業用水路を渡り進む。すぐ倒木が現れる。道の状態は、予想通り良くない。左には谷を挟んで、これから歩く予定の稜線が高い。コンクリの橋を越える。道は、樹木が茂って半分自然に戻ってしまっている棚田を通り過ぎていく。そのうち、沢の右岸上部をトラバースし、10時38分前方に堤防が見える。これを上がると、青空を湖面に映した隆林池が現れる。この池は通り過ぎた棚田などへの感慨目的で作られた池だ。今はその役目はない。少し休憩する。
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鶯歌石山への登りから望む南方向のパノラマ |
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草はすっかり整理前通りに生えている |
池の脇を通りすぎていく。池の端に降りたち、沢にそって登る。沢はまもなく水がなくなり、草深い緩やかな道を進む。11時峠に着く。ここは、昨年秋に通り過ぎた場所だ。左に主稜線の道を登っていく。実は、稜線道の状態はましかと思っていたが、見事に裏切られた。20分ほど進むと、茅草の草原に入る。草をかき分ければ、足元には踏み跡が見えるが、1年を経て草はすっかり元通りになり、行く手をふさぐ。雑木林に入っても、足元の草に踏み跡は覆われ、倒木も多い。ただ、最近歩かれたような形跡が残っている。滑った跡や、押し倒された草などがある。
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灌木の間も道筋がはっきりしない |
今月はじめ、
ボランティアの道整備後二、三カ月の山道を歩いた。道筋ははっきりおり、他の登山者も多く歩いていた。台北近郊の山は、こうした道整理後の登山者集中登山と、それが過ぎて忘れ去られ、自然に戻ってしまうことの繰り返しだ。特に茅の茂る場所は、成長が速い。覚悟して悪い道を歩くのも一つだが、それが嫌ならネットなどで十分に事前に確認するほうがよい。
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急坂を鶯歌石山へ登る |
知らぬうちに草で覆われた田寮洋山を通り過ぎる。一度くだりまた急坂を登り返す。ロープに頼り登り切ると、12時18分鶯歌石山(標高399m)頂上に到着する。ここもすっかり草と倒木に覆われている。全員が到着しここで昼食休憩をとる。冷えたビールがうれしい。休憩中に、雨が少しパラつき始めた。今日から東北季節風が噴き出し、天気が下り坂になるということだが、その前兆のようだ。
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倒木や草の密生する鶯歌石山山頂 |
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密生した草木の間を進む |
約40分の休憩後、下り始める。ここも踏み跡は細々としたものだ。稜線を追っていく。広い草原の向こうに隆隆山が見える。そこから右に海に落ちる長い支稜もはっきりしている。莱莱山はこの枝尾根上にある。今日は幸いまだ天気がよいので前方が見えるが、深い霧がかかるとこの草原では、方向を見定めるのも大変だ。右の切り立った崖の下には、濱海公路が、左遠くには福隆湾からその背後の草山、燦光寮山、苦命嶺や和美山など以前歩いた山々が望める。
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密生する草を藪漕ぎして進む、前方は隆隆山 |
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海側を望む |
無名の小ピークを越えていく。道が悪いので結構きつい。13時42分、稜線上に藍天隊の道標を見る。ここは雨風にさらされているので、去年5月の日付だがそれより古く風化している。14時20分ごろ、最後の急坂を登り始める。ここも長い直線的な登りで、長いロープが取り付けられている。雨が降り濡れていれば、滑って大変だ。14時30分登り切る。ガスが掛かってきて、周囲はすっかり霧の中になってしまった。
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福隆方向を見る、背後に金瓜石の山並み |
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隆隆山山頂 |
本来は、ここから右に莱莱山へ下っていく予定だったが、予定よりは多く時間を費やしたこと、道の状態も良くないようなので、以前あるいた隆隆山から福卯古道鞍部への道を下りことにする。結構疲れ気味のメンバーもいる。全員坂を上り切るのを待ち、隆隆山山頂(標高432m)う。14時50分、頂上に到着する。休憩をとる。ここも霧の中、展望はない。
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霧の中根節蘭の咲く山道を急ぐ |
15時少し過ぎ、頂上を後にする。日暮れまであと二時間、このような状態の悪い山道を暗い中下るのは、できるだけ避ける必要がある。ほとんど休みなく下り、16時26分、福卯古道の峠に着く。道の状態は少し良くなった。ここは草に覆われている場所は少ない。しかし、日暮れまでの時間は少ない。山腹を道は進む。16時44分、石積壁の廃屋を過ぎる。その先、山崩れで道が途切れた場所は、高巻いて進む。去年はなかった。17時25分、荖寮街九號之二の民家に着く。ここからは、コンクリ道になる。一息つく。
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福卯古道を下る |
しばし休憩後、コンクリ道を進む。すでに周囲は暗いがこの道であれば、問題ない。17時40分まえ、産業道路の分岐にくる。ここで全員を待ち、福隆駅へ最後のセクションを歩く。18時、出発した福隆駅に戻ってきた。乗車前に福隆駅便を買い、18時30分少し遅れ気味の区間電車で帰途についた。
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産業道路に着き、ホッとする |
前回の道の整理から一年以上、特に夏を過ぎたこのような不人気道は、状態が悪いのは予想していたが実際はその予想以上であった。またパーティが12人と少し多く、また経験の少ないメンバーもいたこともあり、予定以上に時間を要した。そうしたことで、莱莱山へは行けなかったが、無事に全員歩いたほうが大切である。歩行距離約11㎞、行動時間9時間であった。天気が良ければ、とてもよい景色のルートだが、今の道の状態では経験者向けだ。困難度は山道クラス4、体力的にはクラス3というところだ。
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