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2024-03-20

2024年3月12日 台南小百岳崁頭山 二泊三日山旅のフィナーレ

南175線コーヒー街道から見る崁頭山
三日間台湾南部山行のメインイベントの南橫二星登山を終え、帰路上にもう一座の小百岳を登った。南橫二星登頂後、そのまま台北へ帰ることも不可能ではないが、疲れて長距離を運転して帰るのは大変だ。そこで、もう一泊し帰途上でもまたもう一つ山を登った。候補として、三腳南山と崁頭山とを考えたが、簡単な崁頭山に立ち寄ることにした。

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ゲート前で待つ車はない
昨晩かなりの雨が降ったようだが、朝起きると天気は回復し、青空が広がっている。帰路上で晴れるとは、少し残念だが仕方がない。火曜日の今日は南横公路は、通行禁止なのでゲート前で待つ車もない。7時少し前に帰路に着く。

青空のもと開けていく谷間
一昨日登った白雲山
段々広がっていく谷間を行く。この時間帯はやってくる車も多くない。また時速30㎞制限区間も多い。7時50分、台20線の山越えでの際、青空のもとの白雲山が見える。その先少し行くと、右側の谷は白雲で埋まっている。白雲山の名前はこのような雲海が埋まる谷から来ているのか。下って、8時14分甲仙の街に入る。

谷間を埋める白雲
薄紫色の甲仙大橋とタロイモモニュメント
タロイモアイスクリーム
甲仙は、往路では通り過ぎただけだが、タロイモ(芋頭)の生産で知られる。街の大通りには、タロイモ饅頭やタロイモアイスクリーム店が並ぶ。時間に余裕があるので、街をぶらつきすでに開店している店で、アイスクリームを食べる。街はずれの高台にある甲仙公園に登る。高台の上には抗日英雄の石碑が立っている。1930年代まで抵抗していた布農族(ブヌン族)ラホアレなどの記載がある。

甲仙公園入口
センダンの花の向こうに抗日記念碑
甲仙小学校
センダン(苦楝)の紫の小花が咲く高台展望台からは、甲仙の町並みとその外れで荖濃溪に架かる薄紫に塗られた橋が見える。タロイモは薄紫なので、橋はその色に塗られている。一日目に登った刣牛湖山がかろうじて見える。メインストリートに並ぶ小学校も、タロイモをテーマにした設計だ。9時15分、駐車場に戻り、また帰途に着く。



往路で昼食休憩を取った景観スポット

台20線で峠を越える。その先、また時間が早いので南化水庫に立ち寄る。先にダム下の公園へ行く。退役した戦闘機や輸送機、また大砲や装甲車などが露天展示されている。開園されて久しくたつのだろう、すでに壊れている施設もある。だだっ広い公園内は我々だけだ。半時間ほどぶらついた後、10時過ぎにダムわきの展望台へと戻る。

ダム下の公園
南化水庫
展望台からのパノラマ
展望台からは、ダム堤防と広い湖面が広がる。ダム管理施設は、展望台のすぐ下だ。今日は快晴で、遠くまで見渡せる。こちらは、二組ほどの遊楽客に出会った。10時25分、車に戻り目的の崁頭山登山口である孚佑宮へ向かう。

南175号コーヒー街道に入る
玉井方向へ進み、台3線からコーヒー街道と呼ばれる台南175号線を進む。街道沿いの台南市東山区はコーヒー豆の産地だ。11時18分、孚佑宮の山門をくぐり山へ向かって登っていく。11時半、大きな規模の孚佑宮境内駐車場に車を停める。登山前に廟内で昼食をとる。崁頭山の中腹に位置する廟からは、西に向かい遠くまで広がる台地や、その向こうに霞んだ嘉南平野の様子が見える。

孚佑宮
孚佑宮前庭から見るパノラマ、すぐ下の建物は東山妙咖啡店

崁頭山

崁頭山登山口
12時過ぎ、廟脇の登山口から登り始める。ちょうど、台北から来たという三名パーティも前後して登り始める。道はすぐに急坂で、つづら折れで高度を上げていく。当座は南北に伸びる山脈の中央部分に位置し、北には小百岳の大凍山が鎮座する。石段も多く現れる。木製手すりは、長い間メンテされていないようで、壊れたままのところも多い。途中にいくつかある各種説明板も、その表面は汚れて判読できないものが多い。残念である。


石段道

壊れた手すりの脇を登る

大岩の下を行く
登ること約20分、大きな岩が迫る脇を登りきると、分岐が現れる。左にとり登っていく。右は帰りに通ってくる予定だ。ここも石段とつづれ折れれ高度を上げる。12時32分、乾寶塔爐と称される、表面にいくつものくぼみがある奇岩の下を通り、間もなく涼亭のある広場にでる。数名の登山者が休憩している。

分岐

乾寶塔爐奇岩
情人石
広場の片隅には、情人石と称される岩が突き出ている。表面には足場が刻まれその上部まで行ける。そこからは、展望ができる。今日は快晴で、遠くまで見えるが春のこの時期は空気の透明度がもう一つだ。

情人石上から広場を見る
情人石上からのパノラマ
崁頭山山頂
崁頭山山頂は、涼亭脇の道を更に少し登ったところだ。12時52分、樹木に囲まれ、三角点の脇にベンチが設けられた山頂(標高844m)に着いた。すぐわきには、計測器なのか柵で囲まれた機械が据え付けられている。山頂で15分ほど過ごした後、下山を始める。下山はもう一つの道を経て、途中登ってきた道と合流する。

休憩した涼亭が見える
幅広道のキロポスト
下ってすぐに幅広の未舗装道路にでる。右におれて少し行くと、先ほどの涼亭から少し離れたところを通り過ぎ、その先右に山道が分岐する。この山道は、崁頭山の山腹をトラバースしながら高度を下げていく。こちらの方は、先ほど登った道に比べると距離がある。
山腹をトラバースしていく
トラバース道が続く
13時33分、分岐を通り往路を下る。13時46分、登山口に戻った。距離は2㎞強、昇降各244m、活動時間は2時間足らずである。、コース定数は7で、今回三日の山行中で最も楽なルートであった。
登山口はすぐそこ
東山妙咖啡店
廟建物脇にある水洗場で靴などを洗わせてもらい、14時10分駐車場から下り始める。まだ、時間が早いので廟のすぐ下にある、東山妙咖啡に立ち寄り休憩する。地元産のコーヒー豆を使ったブラックコーヒーは、香り高かった。

南175線コーヒー街道から見る大凍山
第三高速道路からみる聖稜線
15時いよいよ台北に向けて帰路に着く。右に雄大な大凍山を見ながら175号線を進み、關子嶺を経て第三高速、第82快速道路、第一高速、そして彰化からまた第三高速をへて台北に帰った。途中、苗栗縣を通過するあたりで、右遠くに冠雪した雪山主峰をいただく聖稜線が見えた。台北には19時頃に帰り着いた。

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孚佑宮の桜
画して三日間の山旅は終了した。このような歩き方だと、負担は少ない。車を運転してくれた山仲間は長時間の運転で、ご苦労をかけた。今後まだまだ台湾の高山や中級山を登っていきたいと思う。今回は、そうした中で自分の今の体力や怪我の後遺症を確認する機会を与えてくれた。

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