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2024-09-26

2024年9月20日 Basingstoke Canal: Brookwood - Mytchett 間を歩く

運河第27番水門を出て下る船
イギリス滞在中は大体一週間に一回の頻度でハイキングをしている。先週に続き、今回も運河と近くの丘を巡る歩きだ。今回のBasingstoke(ベイジンストーク)運河は、今までウォーキング付近の部分は歩いている。去年にも、そして今年9月にも訪れているが、全長50キロに及ぶ運河はまだ未踏の部分が多い。そこで今回は上流方向に歩き、当運河の公立維持管理組織センターまで行った後、その後方にある丘を横切り運河に戻って、出発点まで帰った。

東から反時計回りに巡る
当運河については、以前も一度説明しているが、1794年に完成したWey Navigation運河にウォーキング近くで合流して、それを利用してテームズ河へ、さらにロンドンへとつながる。ハンプシャーの農業製品や木材などを市場に出すために企画建設された。自然の河川であるWey Riverをもとに、水門や一部新設運河などで形成するNavigationとは違い、当運河は全部人工である。商業的にはあまり成功はしなかったようが、廃棄された後ボランティアによって1970年代復活され、その後この運河があるハンプシャー州とサリー州政府とにより、維持管理組織が設けられ今に至っている。運河の終点Basingstokeの近くには、運河のトンネルがある。不通になっているので、現在の運河はトンネルの前までが航行可能である。

今月3回の運河沿い歩きの位置関係
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ウォーキング駅のバス停から28番バスに乗車
8時半、滞在場所を出発する。歩いてウォーキング駅わきのバス乗り場へ向かう。空は曇り空。天気予報では、午後には太陽が顔を出すという。8時55分発の28番バスに乗車する。このバスは平日のみの運行で一時間に一本の頻度である。バスは、鉄道に並行する形で西に向かい、鉄道線路の両脇にある住宅地を抜けていく。35分ほどの乗車で、Brookwood Archバス停で下車する。

第15番水門
15番水門脇の13.5Kmキロポスト
当バス停から運河はすぐだ。運河を渡る橋のすぐわきには第15番水門がある。運河右岸の船引道は広く良い道だ。ここはWey Navigationとの合流点起算で13.5㎞である。近くにキロポストが取り付けられている。この15番水門から28番水門までは次々と設けられ、高度上げていく。一連の水門はDeepcut Flightとして総称される。Deepcutは、その名の通り丘を切り開いてできた切通しの部分であり、一連の水門の上にある。

運河わきの軍隊基地関連の説明
運河にかかる歩道橋
16番と17番水門との間に横切る橋がある。道を行く自転車、マラソン、あるいは散歩する人とすれ違う。この一帯の運河両脇は、イギリス軍隊の訓練などのための土地である。時々遠くから銃声が聞こえる。20番水門まではほぼ直線に進んでいく。左に並行する鉄道線路は、もともとかなり高い土盛上であったが、次第に高度をさげ25番水門付近ではほぼ同じ高さだ。それだけ運河は高度を上げてきている。


18番水門の脇を行く散歩の人々
第25番水門、帰路ここへ戻る、橋の右側は軍事基地

第26水門

運河は右に曲がっていき26番水門に来る。ここではちょうど上流からやってきた船が下の水門を出てくるところに遭遇した。釣り人も運河に糸を垂れている。また上流側の水門では、作業者が水面にたまっている落ち葉や雑草を書き上げている。

水門で作業中
第28水門脇の休憩所
10時39分、第28番水門につく。対岸にはピクニック木製机が二つ置かれた小休憩所がある。対岸に渡り、腰掛けて一息つく。歩き始めて約1時間だ。距離はここまでで3㎞ほど、この間で約40mの高度を稼いでいる。勾配は1.3%相当となる。運河なので、もちろん各水門間は水平である。天気は相変わらず曇りだが、休むことなく歩いてきたので熱くなり、衣服を調整する。今日は気温は20度ぐらいだ。

第28水門を上流側から見る、水門の脇にDeepcut Flight表示
Deepcut橋から見る切通セクション
28番水門から先の運河の両脇は、斜面が迫ってくる。切通し(Deepcut)セクションの始まりである。途中で上を横切るDeepcut橋をくぐる。11時8分、18㎞のキロポストを見ると、そろそろ切通しが終わり、両側に家屋が現れてくる。その先運河は大きく左に曲がり、方向を南へと進む。鉄道線路の上を運河は橋で超える。

切通が終わり住居地区に入る
Guildford橋の標識
1790年に架設されたGuildfor Bridgeを超え、船曳路は左岸へと渡る。この一帯はFrimley公園である。かなり大きな公園で、一部にはミニチュア鉄道がつくられいる。特定の休日に運行されるようだ。魚釣りをしている釣り人の脇を通り、11時35分に運河わきベンチで昼食をとる。遠くで雷が聞こえてきた。

Frimleyミニチュア鉄道の駅
運河わきの道を進む
強い雨が降ってきた
雨が降るといけないので、食事を早々に済ませ歩き始める。歩き始めてまもなく、かなり強い雨が降り始めた。傘を差しちょっと木の下で立ち止まる。地図で見ると、2、300m先には運河管理センターがある。そこで、雨の中を進む。数分歩くと、対岸に管理センターがある。橋を渡り、センター建物内に入る。ここは、ビジターセンターでもあり、中には資料が展示されている。しばらく雨宿りをする。

対岸が運河管理センター
管理センター入口内部
センター家屋外観
保護地区入口
30数分経つと雨が止んだ。外に出てみると、空はまだ雲が厚いが雨は降らないようだ。雷雨雲は東から西へと移動している。センターの裏側を行くと、その後ろに自然保護・軍事訓練区の丘が広がる。軍事軍連に供されるが、このエリアは一般にも公開されているので、立ち入り歩くことができる。またそのような目的のため、大きな樹木が生える自然区になっている。

丘を越えて進む
簡易トイレもある丘の上
丘を登っていく。道が縦横に走り、地図がないと迷うかもしれない。方向を見定め、丘を越えていく。移動式トイレなども設けられている。一時雨宿りなどのための、簡易屋根の小屋もある。天気も回復し、青空もでてきた。先ほどの大雨のためか、くぼみはかなり水が溜まっているところもある。一番高いところでも登り始めてからの高度差は50mぐらいである。

簡易家屋
森の中はまだぬかるみが残る
上り下りのある道を進んでいく。だいぶ自然保護区の東端に近づいたところで、前方から声がきこえてくる。兵士たちが隊列を組んで訓練中である。その方向に行く間に、去っていった。13時36分、鉄道線路をくぐる橋の前にでて、方向を変え線路にそって進む。入口の門を出て、そこそこ往来のあるGapemouth Roadからまた車両通行禁止の道に入る。線路をまたぐ橋の向こうは第25番水門である。運河に戻ってきた。

訓練中の兵士
軍隊訓練区の入口
第25水門近くの橋から過ぎ去る列車を見る
第25番水門へ戻る
運河沿いの道を出発点へと歩く。28番バスは、一時間に一回の頻度である。乗り遅れるとかなり待たなければいけない。次のバスは 14時30分過ぎ、まだ45分ほどある。道のりは3㎞強なので、十分行けそうだ。今度は水門を左側に次々と見ながら進み、14時12分に15番水門の入口に戻った。

第15水門へ戻った
28番バスがやってきた
Brookwood方向へConnaght Roadを歩く。対面の朝下車したBrookwood Archのバス停のこちら側にはバス停表示がない。さらに東に向かって進む。14時15分、バス停に着き、ハイキングを終えた。約20分ほど待ち、28番バスがやってきた。





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運河で優雅に泳ぐ白鳥
歩行距離約14㎞、4時間40分である。今回は運河だけでなく、丘を越えたので登攀も累計で338mとの記録になっている。運河は、住居近くを行くセクションでもでもひっそりとしていて、また森の中などを突っ切っていくので、自然がかなり残るハイキングルートである。台湾や日本ではほぼ見かけない種類のルートでもあるので、面白い。


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