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| 西から東へ縦走 |
台北盆地の南側に東西方向へ延びる約20キロほどで標高400m台の山脈がある。山脈中最高の標高430m天上山がほぼその中央に位置するので、天上山山脈(山系)と称する。その後ろに控えるより高い山々の前衛的な性格で、アクセスもよく住民がよく訪れる場所でもある。山の中腹や周辺には有名な寺廟が多くあり、親しまれている。部分的に訪れることもできる。このルートガイドで当山脈中の一部を
紹介したルートもある。今回のガイドは、その山脈を端から端まで縦走するルートの紹介である。標高は大したことがないが、全行程十数キロを縦走すると途中多くのピークを越えていくので、累計で1050mほどの登攀になる。距離と相まって、そこそこ体力の要求されるチャレンジルートである。
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| 台北盆地の南側にある赤枠内が対象山系 |
この山系は、東側の五尖山から二つにその山並みが分かれる。一つは、牛埔頭山や國旗嶺をすぎて景安駅方向へ、もう一つは
南勢角山をへて南勢角駅方向へと続く。台湾スカイライン(天際線)ルートとして指定されているのは、後者である。このガイドでは、この部分は前者の稜線を行くルートを紹介する。後者を行く場合は、上記リンクなどを参考にしていただきたい。また縦走の方向は、西から東へとしている。逆方向も勿論可能である。時期的に夏は暑いので、あまりお勧めしない。4月から5月にかけては、油桐花が多く咲くので、それに合わせていくと、道を白く染めるいわゆる五月雪が見られる。
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| 天上山山頂から台北方向を望む |
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登山対象:
ルート
台三線玉皇宮バス停登山口→(10分)→一元宮→(20分)→長壽山分岐→長壽山往復15分→(25分)→成福山→(35分)→十八羅漢岩→(55分)→石門內尖山→(25分)→樟坑湖路→(20分)→三粒半涼亭→(25分)→天上山→(30分)→五城山→(40分)→文筆山→(30分)→五尖山→(10分)→牛埔頭山→(50分)→慈雲寺(圓通寺分岐)→(國旗嶺下巻道経由30分)→中和樂天宮登山口→(20分)→MRT景安站 7時間20分(休憩時間を含まず) 約17㎞ 累計上昇下降各1055m コース定数34
長壽山
当山脈の最西に位置する標高180mの小山である。三角点などの基準石はない。縦走路の分岐から往復する。台湾電力の保線路(巡視路)が反対側からのぼってくるが、多くは縦走路からの往復である。
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| 長壽山山頂 |
成福山標高218mの山頂は、縦走路からちょっと奥に入る。土地調査局の基準石が埋められている。この山脈のほかの山頂と同じに、樹木に囲まれ展望はない。この基準石がある場所とは別の場所に解説板とともに241mの山頂としてされているピークがある。この解説板によると、百余年前、この地の開拓民は原住民からの襲撃を防ぐための城(砦)を造り、そして開拓が成功したのでこの山名がついたという。ちなみに城と成とは中国語では同じ音読である。
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| 成福山山頂 |
十八羅漢岩稜線上にある露岩セクションである。重なりあう岩を仏教の十八羅漢に見立てた命名である。岩そのものはこの地帯の山の主要構成である砂岩である。
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| 十八羅漢岩 |
石門內尖山標高408mの山頂の山である。尖の字がつくように、山頂前後の稜線はかなり急坂である。岩が露出する山頂の周囲は低い樹木だが、遠望はできない。そのすぐ近くにまた少し盛り上がって東峰(標高410m)がある。こちらからは、北側の平地などが少し望める。
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| 石門內尖山山頂 |
天上山標高426mで、当山脈中の最高峰となりこの山列の盟主である。この2,3年で山頂の施設が更新された。ほぼ360度の展望が可能で、広く台北盆地から東側の深山方向も一望できる。また、当座の麓やその付近は4月~5月初旬にかけて油桐花が一斉に咲き、多くの人が訪れる名所となる。
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| 天上山山頂 |
五城山前者の天上山が狭い山頂であるのに対し、ほぼ同じ標高419mのかなり広い山頂のある山である。涼亭が二か所あり、ブランコや体操道具も置いてある。山名の由来は、南山麓がかつて開拓当時五城と呼ばれたことからのようだ。
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| 広い五城山山頂、三角点は左の小高い場所 |
文筆山標高375mの基準石のない山頂のやまである。すぐそばに送電鉄塔がたつ。また、山の東北斜面は綠野香坡の住宅開発地であり、近くには小公園や涼亭のある將軍嶺や山中湖があり、ハイキングで訪れる人が多い。
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| 文筆山山頂 |
五尖山標高320mの樹木に囲まれた山頂である。筆者が最初に訪れた十数年前は、金網の中にあった山頂の基準石の周りは、多くの登山者が訪れた結果だろう、広くなって金網もその部分大きく取り払われている。この山峰で、この山脈が二つに分かれる。当座はまた牛埔頭山南峰とも呼ばれているようだ。
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| ネット囲の中にある五尖山山頂 |
牛埔頭山標高271mの小ピークである。石畳の中和歩道の脇にあり、注意しないと分岐を見過ごす。樹木に囲まれて展望はない。
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| 牛埔頭山山頂 |
圓通寺このガイドで当寺の上部をトラバースして境内に立ち寄らないが、日本時代に建てられなおかつ黒が基調で極彩色の中国式寺院とは異なる建物である。こちらのガイドで紹介しているので参考にしてほしい。
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| 圓通寺本殿 |
國旗嶺標高172mのピーク。天上山山脈の末端になる。山頂には三角点と涼亭がある。国旗嶺というぐらいなので、国旗を掲揚するポールがある。このガイドでは登頂せず、山腹を巻く道を紹介する。
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| 國旗嶺 |
コース概要最寄のMRT駅はブルーライン(板南線)の最終駅頂埔である。ここから台三線公路を三峽方向へいくバスで長壽山バス停に向かう。バスは多くの路線があり、運行も頻繁だ。ただし中にはいかないものもあるので、路線は確認が必要(バス停に路線すべての路線図がある)。下車して高架橋の下を対面の登山口へ渡る。入口には玉皇宮の山門と、新北市政府の道案内地図がある。今回の行程は距離が長いので、早朝に出発することを勧める。
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| 長壽山バス停で下車、高架橋下を対面の登山口へ渡る |
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| 登山口の案内図 |
階段道を登り進む。途中には日本を彷彿させる灯篭がある。一元宮の広い駐車場の左わきに山道入口がある。多く歩かれているので、山道の道筋ははっきりしている。小さな登り下りを過ぎ、送電鉄塔の脇を下ると、長壽山への分岐に着く。右に曲がり登ってしばらく、マーカーリボンのところで右に急な坂を登ると山頂だ。往路を戻り分岐から先に進む。数分下ると土地公祠がある。今は祠の上に屋根がかけられベンチもあるので、一息つくのもよい。
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| 登山口から階段を登る |
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| 灯篭のある階段道 |
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| 一元宮の脇に土道入口 |
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| 長壽山への分岐、右へ先に長壽山を往復 |
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| ここを右に登ると長壽山山頂 |
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| 屋根が取り付けられた土地公祠 |
標高は大した高さではないが、稜線を追っていく道は上り下りが次々と出てくる。雑木林や竹林を抜けていく。檳榔林も現れる。土地公から約20分ほどやってきて、新北市政府製地図があり、右方向に少し進むと基準石のある成福山山頂である。分岐に戻って下り、約10分ほどで成福山の説明板とベンチのあるピークに着く。下りはちょっとした岩場だ。下り切って分岐を通過、登っていくとベンチがある分岐に来る。上り下りを過ぎ、樹木が切られて南側の展望ができるピークに登りつく。ベンチと十八羅漢岩の説明板がある。
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| 桂竹林を抜けていく |
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| 成福山前の地図 |
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| 成福山山頂 |
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| 台北天際線の道標 |
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| 成福山の解説板とベンチ |
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| ベンチのある分岐、右は成福路へ下る |
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十八羅漢岩上部のベンチ
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| 樹木が切られて三峽市街方向が見える |
下りにいくつもの石が重なる十八羅漢岩を過ぎる。比較的上下の少ない稜線道を進み、左に道を分ける鞍部に降りる。ここから石門內尖山への長い上りが始まる。全縦走行程中、大きく登るセクションが三カ所あるが、これがその一つである。標高差は約150mで、最後の部分はかなり急坂となる。登りきるとまだ先に少し登りがあり、最終的に岩が露出した石門內尖山に着く。一度少し下り登り返すと石門內尖山東峰である。
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| 稜線上の大きなガジュマル樹 |
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| 鞍部分岐、奥に回り込み急坂が始まる |
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| 急坂を登る |
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| 登りが続く |
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| 石門內尖山山頂直前の急登 |
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| 石門內尖山山頂の蝶 |
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| 先に下り |
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| 登り返す |
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| 石門內尖山東峰山頂 |
東峰から基本下りで、鞍部である峠越えの樟坑湖路へと高度を下げる。木製階段道を下っていくと、コンクリ舗装の遊歩道へ合流する。尾根上を行く遊歩道は、桂花(キンモクセイ)並木やその脇の桂花亭など、観光遊楽地的な要素がでてくる。大きなガジュマル樹のすぐ先の分岐を石段道でおりきると樟坑湖路である。道の右対面に天上山登山歩道と刻まれて大石がある。その脇から石畳道を進んでいく。先にしばらく下り、登り返す。ここから天上山への登りとなる。途中三粒半と呼ばれる民間による涼亭がある休憩場所にくる。長壽山登山口を8時ぐらいに歩き始めると、ここでちょうど昼食時間帯だ。
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| 下り途中の風景東側 |
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| 階段道を下る |
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| 遊歩道と合流 |
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| 稜線上を進む |
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| 直進する、道脇には桂花樹 |
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| ここで右に下る |
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| 天上山歩道入口の石碑 |
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| 長い上り坂 |
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| 三粒半 |
狭い尾根をちょっとした上り下りで進み、望月亭の鞍部分岐を過ぎると天上山への最後の登りである。山頂の一角には涼亭がある。山頂は三角点の脇に金属製の展望台も設けられ、天気が良ければとてもよい展望台である。山側は插天山脈やその前衛の山、反対側は台北盆地とそれを取り囲む山々が広がる。ここで縦走の約半分である。これから歩く山並みが、まだ前方に長く続いている。山頂から下っていき、送電鉄塔の下を進む。左に道を分けると、広い尾根を行く道になる。石畳が続くが、苔むしてその脇の土道が多く歩かれている。最後に急な坂を登りきると五城山だ。休憩ベンチや涼亭があり、一休みによい。
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| 狭い尾根上を行く |
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| 山桜が咲く道 |
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| 望月亭の鞍部広場 |
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| 山頂へ残りひと登り |
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| 天上山山頂到着 |
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| 山側のパノラマ |
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| 南西側、歩いてきた方向を見る |
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| 北東側、これから歩いていく方向を見る |
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| 送電鉄塔の下を行く |
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| 幅広稜線道 |
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| 石畳道が並行する |
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| 散った桜の花 |
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| 五城山への登り |
五城山からは、途中のいくつかのピークをすぎて、長く下っていくことになる。山頂から長い下り道を降り、山中湖方向への分岐がいくつか現れる緩やかな道を行く。少し登り返すと將軍嶺に来る。小公園と涼亭がある。このすぐ先には綠野香坡住宅地があり、そこの住人がここへ散歩などに来るようだ。一度下り、その先文筆山へ登り返す。この道は右へ綠野香坡へと行く舗装路と違い、細い土道なので分岐を見逃さないように。文筆山へのこのセクションも、それまでだいぶ歩いてきた疲れもあって、標高差は80mほどだがちょっときつい登りである。途中石畳道にでて、それを登りつめると、方向腕がとれてしまった道標柱が立つ文筆山山頂である。
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| 五城山のもう一つの涼亭 |
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| 長い下り道 |
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| まだまだ下る |
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| 山中湖への分岐 |
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| 別の分岐 |
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| 將軍嶺の小公園 |
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| 文筆山への登り |
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| 石段道と合流 |
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| 文筆山山頂 |
文筆山から送電鉄塔の脇を通り下ると、綠野香坡住宅のすぐ上になる稜線上の道を行く。わきの住宅地が見えなくなると、道は下って最低部から五尖山へ登り返す。山道のすぐ右側はネット状の囲いが続く。囲いの中は住宅地の範囲である。登りついたところは分岐で、すぐ右側のネットは取り払われて、中の樹木に基準石がある山頂である。この分岐は、右は南勢角山方面、左は牛埔頭山方面への山脈が二つに分かれる地点でもある。左に取って進むと、間もなく石畳の中和歩道に降りる。当歩道は、南勢角山と牛埔頭山とを五尖山の山腹をトラバースして進む道である。
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| 送電鉄塔わきから台北市街を望む |
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