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2014-01-21

2014年1月19日 新店大崎尖 - 大崎頭山 - 靑潭尖縱走

大崎頭山、背後の山は直潭山(2013/11小獅子山から撮影)
新北市新店区は、その奥に多くの山を有している。新店のすぐそばにある小獅山から望むと、それらの山々が望める。先月に訪れた猴洞尖や鹿鵠崙もその一つだ。南勢溪を挟んだ対岸は直潭山があるが、その稜線をに北たどると大崎尖や大崎頭山、そこから更に新店方向に伸びる尾根上に青潭尖がある。今回山行の目的地である。烏來へ行くときは、この山塊の麓を新烏路で通っているが、登ったことはなかった。かなり上の方まで産業道路が通り、山腹に霊園や果樹園などがある、郊外の山である。その意味で大したことは無いと、見くびっていたが、実際に登ると豊富な水量の沢があったり、歩きやすい山道など、なかなかおもしろい山である。

南側の小粗坑から北側の青潭へ歩く
歩行高度プロファイル
今回のルートは、新烏路の小粗坑から長興路を経て赤蘆古道を登る。一旦産業道路に出たあと、保甲路を登る。沢沿いの道は、数回渡渉がある。稜線に出たところは、また産業道路だ。大きな霊園の上になる。四十分雞心尖を往復したあと、稜線山道を大崎尖へ。そして大崎頭山へ歩く。大崎頭山も別の霊園のすぐ上にある。そこから、西に延びる尾根を青潭尖へ、さらに北宜公路と新烏路の交差点近くの青潭へ下った。

周辺の登山軌跡
すでに満開の山桜
もともと一人で行くつもりだったが、出発の際に電話連絡でZさんが一緒に行くことになった。MRT新店駅で落ち合い、849番バスで小粗坑へ向かう。ほんの数分の乗車で8時8分に到着する。近くの橋には大勢の人がバードウォッチングをしている。橋を渡り、左に長興路へ曲がる。両わきの民家の間を行く。早咲きの桜がすでに満開だ。山桜だが、他に比べると色が薄く、ピンク色である。少し勾配が急になり、右に湖興路が別れる。そちらをとり進む。バス停から歩き始めて10分ぐらいで、三聖禅院を見る。そのすぐわきに赤蘆古道の入口がある。大きな表示があるので、迷うことはない。

苔の石段道
花園新城と背後の猴洞尖-獅子頭山の山並み
古道終了点近くの滝
古道はすぐ登り始める。苔の石階段が現れる。古道の趣だ。山腹わきを進んでいく。一箇所崩れているところや、倒木などがあるが、概ね歩きやすい道である。古い道標を通り過ぎる。その先で道は、セメント敷の道になる。右に谷を挟んで花園新城の住宅群が望める。その奥には、獅仔頭山の連峰が手前の稜線の向こうに連なっている。湖興宮土地公の祠を過ぎる。8時55分、道の左わきに数軒廃屋の石積壁が現れる。右に花園新城への道を分け、また土の道になって深い谷沿い進む。下を流れる沢は水量が多い。緩やかな上り坂を十数分登る。左に水量は少ないが、高い滝がかかっている。右にコンクリ製の橋をみて坂を登る。9時16分、古道は民家のわきに出て、終りとなる。古道歩きは約50分であった。

産業道路の斎善寺と背後の四十分雞心尖
保甲路入口
すぐ上の産業道路に出る。手前には工事中の大きな別荘がある。右に折れ進む。別荘の前は大きな池がある。右側の沢沿いには、養殖用の池が上下に数箇所ある。左に済善寺の山門を見る。山門の上には、仏酒と文字の書かれた瓢箪の形の板が載っている。これは、酒好きな済公を祀るお寺のようだ。赤皮湖橋をわたる。そのすぐ隣りの民家わきから、保甲路が始まる。保甲路とは、昔に開かれ使われた道で、古道の一種といえるが、その背後には保甲制度がある。日本統治時代に、抗日分子対策や土地の警備のために設けられた自警的組織である。その目的で切り開かれたり、整備された道なので保甲路と呼ばれる。

ロープの架かる渡渉部分
保甲路は、まもなく沢を渡り済善寺裏門の脇から右岸を進む。道沿いに何本もの水管が敷かれている。その内の一本は、とても太くてしっかりした造りのものだ。他ではありまり見たことがない。沢は水量が多い。寺の裏門から十数分歩く。道は沢を渡渉して対岸を登る。水量がかなりあり、跳び石は滑りやすい。幸いにロープが渡してある。これを頼りに渡る。雨の後は、増水し更に大変だろう。左岸を登って行き、枝沢を渡渉する。勾配がキツくなってくる。その後沢の上流になっていくので水量は少なくなるが、数回渡渉部分が現れる。合計で八回ほどの渡渉のあと、急坂を登り、細くなった沢を越して右岸を登る。その少し先で廃棄された産業道路に出る。朽ちれたパワーシャベルが取り残されている。どうしてかと、その道先を見ると、路肩が大きく崩れてしまっている。大雨などで道が途切れてしまい、越すことができなくなり、打ち捨てられたのだろう。

沢沿いの保甲路を登る
捨てられたシャベルカー
産業道路を少し登る。その先左にまた山道が続く。産業道路をいくと、かなり大回りになるので、この山道は近道の性格だ。数分登る。ゴミなどが道の周りに出てくる。そのすぐ上で廃棄産業道路と、四十分産業道路の合流点へ10時27分に着いた。ここは、稜線上になる。小粗坑を出発してから、約2時間10分である。四十分産業道路は、右に南方向へ登って行けば、直潭山と暗寶劍山との鞍部に着く。稜線上は風が強い。産業道路の向こう側は大きな霊園になっている。その施設が山腹にある。樹木などなく、絶好の展望台でもある。対岸には二格山から猫空尖、更に十六分山を経て鵝角格山への連峰がある。猴山岳の峰々がその向こうにのぞいている。建物の壁の脇で腰をおろして休憩する。

霊園の建物上部から見るパノラマ、建物の向こうは雞心尖から中嶺山への稜線、左奥は二格山連峰
四十分雞心尖頂上
広場の端のコンクリ壁に藍天隊の道標が取り付けられている。行き先は四十分雞心尖と記してある。以前登った雞心尖は雙峰國小の上にあるが、この近くではない。行き先の大崎尖の別名だろうと思い、この道を進む。尾根沿いに道は進んで行く。位置を確認すると、主稜線ではなく西に伸びている尾根だ。手持ちの地図には無いが、別の道のようだ。とりあえず様子を見るため、そのまま尾根道を進む。道標のところから10分ほどで、山頂に着く。四十分雞心尖(標高577m)だ。別の雞心尖との区別のために四十分が雞心尖の前に付けられているのだろう。山頂の山名板は、2013年5月作成のようで、この山道自体が新しいようだ。頂上から下っていく道があるが、やって来た道を引き返す。

桜の花が咲き始めている
広場まで戻ってくる。すると、そこから下っていく道がある。これが大崎尖への道だ。山桜の木が斜面一面に植えられている。すでに花が開いているものもある。あと一、二週間たてば、満開になるだろう。桜林をすぎると、雑木林の中に入る。草の刈られたお墓の前を通り、11時9分に551峰の頂上に着く。広場から約10分の道のである。右に雙坑山への道が分岐する。左の道をとり下る。雑木林の間を進む。石を積み上げた低い壁を越える。以前は、畑かなにかだったのだろうか。風が林の中を吹き抜けていく。冬枯れの雑木林は、気持ちがよい。11時21分、大崎尖頂上(標高551m)に来る。ここも林の中で景観はない。年季のはいった金属山名板には、標高510mと標している。

送電鉄塔近くから大崎尖方向を振返る


今日の最高点は通り過ぎたので、これからは下り基本の歩きだ。靈山台への道を分岐し、すぐに斜面に大きく広がる霊園の脇にでる。送電鉄塔の下をくぐり、たくさん並ぶ黒い水槽タンクにそって進む。建物裏の細いコンクリ道に下りると、三匹の大きな黒犬が牙をむいて吠えている。三匹とも鎖につながっているが、跳びかかってくるような勢いである。道に沿って最後まで進む。ここは霊園の最上部になる。展望がとてもよい。大香山から二格山までの連峰が対面に広がる。谷底には北宜公路が走っている。突き当りの土の道を左に曲がると、そこが大崎頭山(標高490m)である。三角点基石がある。時刻は11時55分、これから青潭尖への尾根道下りが始まる。

霊園の上から見るパノラマ
大崎頭山頂上
林の中の下り道を行く。少し開けた場所をすぎ、菜園の脇にでる。菜園から民家に降りる道があるが、それではなく菜園のはしのところから下っていく道を行く。下りきり、一度産業道路をまたいで、また土の道を進む。そこでまた産業道路に合流する。分岐にくるが、電柱に道標が取り付けられている。左が青潭尖への道だ。右に土地公がある。祠の前には椅子がある。時刻はすでに12時26分、そこで休憩し食事をとる。

竹林の間を行く
放置された土管
15分の休憩後分岐へもどり、車道を進む。少し先で右に土の道が分岐する。青潭尖への尾根道入口だ。幅広の良い道がしばらく続く。そのうちに竹林の中の山道を下っていく。土地公の先は、車道の竹林路へ続いていたが、こちらの山道もまさに竹林路だ。補助ロープの急坂も現れる。鞍部に直径1メートルぐらいの太いコンクリ製土管が数本放置してある。もともと水道工事か何かのためだったのか。しかし、このような場所には場違いのように見える。登り返し、ピークをこえるとその先に青潭尖が見える。鞍部から青潭尖への急坂を登る。シダの草むらから左に烏來方面の山々が望める。13時28分、基石のある青潭尖(標高222m)へ到着する。古い道標がある。まばらな木々の間から、周囲の景色が望める。
青潭尖の頂上
広い保線路を登る、背後は直潭山
数分下る。左に出発点小粗坑へ下る道を分岐する。その先また別の分岐がある。左に稜線を追っていく道をとる。幅の広い保線路だ。一度登り返す。振り返れば歩いてきた大崎頭山の稜線が見える。その先開けた場所では、対面に新店小獅子山が鎮座している。送電鉄塔のところまで降りるがその先道がない。登り返し、北側に入っていく細い山道を取る。すこし下って行くと、踏跡がなくなってしまった。標識リボンはあるので、方向は間違っていない。しばらく歩かれていないため、草に埋もれてしまったようだ。歩いてきた踏跡部分も足が少し沈み、歩かれていないことを示している。草の中をかき分け進むと、踏跡が現れた。青潭尖へは幾つかのルートがあるが、この道はあまり歩かれていないのだろう。
新店小獅山
青潭バス停に着いた
道は墓地の脇へと続く。山腹にある墓の脇を下っていく。新店区第四公墓の標識柱を過ぎ、路地の間を行く。ポッカリ新烏道に出る。表示がある。この路地は新烏路一段17巷のようだ。新店側に少し歩く。14時15分、終着点青潭バス停に着いた。数分待つと、自宅近くを通る642番バスがやって来た。

この山塊は標高が500m代で高くない。また交通アクセスもよく、景色もそこそこあり、条件は悪くないが人気はあまりない。知られていないこともあるが、ルート上に墓地の脇を過ぎるところが数箇所あるので、忌み嫌われているのか。近郊の山には、当然こうした墓地もあり別に気にすることではないと思うが。約12kmの道のりを休憩込み約6時間で歩いた。累計の登攀高度は697mである。困難度は、山道についてはクラス4、体力はクラス3~4というところだろう。

2014-01-17

2014年1月12日 石碇皇帝殿連峰 中央坑產道から烏嘴尖へ縦走

主稜線上の岩尾根
新北市石碇区の皇帝殿山は、稜線上に岩が露出した部分が多く現れる山として知られている。今まで三回登っている。今回は、三月に予定している登山クラブの活動の前に、一年以上行っていないこの山のルートを再度確認することも含めて登った。一部は、まだ歩いていない山道部分も含めての山行である。

地図左上の文山煤礦から登り、縦走後永定煤礦へ下る
縦走の歩行高度記録
台北からそう遠くないこの山は、主要な稜線登山道にはしっかりとした補助のロープや手すり、鎖や金属梯子が取り付けられている。また、稜線へは、石段のよい道が続いている。そこは、気軽な服装で登ってくるハイカーも多い。手軽にスリルを味わえるコースである。その部分を外れると、登山者は少なくなり、また道も難しい急な岩壁コースが現れる。こちらは、それなりの経験者向けルートになる。今回は、山の北側ふもとを行く106公路から中央坑産業道路を経て仏光寺へ登り、そこから稜線に上がる。天王峰から東峰までの主要稜線を歩いたあと、石覇尖(北峰)を越え、更に連峰の端に位置する烏嘴尖まで縦走し106公路(106号線県道)へ下った。
皇帝殿山の過去登山ルート
文山煤礦バス停と795番バス
今回は、以前同行したことのあるKさん、Lさん以外にHさんも加えた4名の山行である。みな登山経験豊富なので、足並みも揃っている。MRT木柵駅のバス停を7時20分過ぎに795番バスで出発する。35分ほどの乗車の後、7時48分に文山煤礦バス停で下車する。すでに閉業して久しいが、ここはもともと炭鉱のあった場所である。106号線は、平渓側も含め旧炭鉱を通り過ぎて行く。下山する予定の場所も永定煤礦である。

中央坑産業道路を登る
106公路を東に少し歩き、右に中央坑産業道路へ曲がる。この産業道路は主に山の上にある住民が利用するだけなので、ほとんど車両が通らない。行くてには目的の稜線が霧に見え隠れしている。勾配がキツくなってくる。106公路から約20分ほど来る。現れた分岐は右に登っていく道を取る。食物屋が谷側の見晴らしができる道脇に建っている。この時期は、営業はしていない感じだ。その先、佛光寺の表示板に従い、左に曲がる。先に少し登り、民家脇を過ぎたあと、道はつづら折りに下る。あまり往来のないと思われる道が右に分岐する。表示は何も無いが、これが佛光寺への道だろう。舗装はされているが、緑の苔が路面に生えている。進むと木々の向こうに、佛光寺が稜線のすぐ下に斜面にへばりついているのが見える。8時45分、文山煤礦バス停から約1時間、佛光寺の駐車場に着く。車が一台泊まっている。

仏光寺への参道階段
仏光寺の入口
車道はここで終わる。その先階段の参道になる。これもかなり年月が経っている。急階段を登ること数分、お寺の入口に着く。山の斜面に建てられているので、前庭などはない。入口を入ると、中にはお寺の住職さんがいる。我々を見ると、お茶をもてなしてくれた。床はコンクリが削られ鉄筋が見えている。住職によると、その昔この場所は土地を買ったあと登記をしておらず、それが原因で不法建築とされて取り壊しを命じられている、と話していた。参拝者もあまり多いようには見えないので、やっていくのは大変だろう。

主稜線の分岐部、左の岩壁を登る
霧中の岩尾根を行く
十数分休み、お寺の左門から山道を登る。補助ロープや岩に刻まれた階段を登り、10分ぐらいで主稜線の山道に着く。右にとれば西峰へ、反対側は天王廟へ下る。左に主稜線の道を歩く。すぐに岩の道が始まる。ここから東峰へののぼり坂直下鞍部までの区間が、皇帝殿山岩尾根の主要部分である。下がっている補助ロープを頼りに、岩に刻まれた足がかりを登る。両わきにロープ手すりが取り付けられた岩尾根を行く。晴れていれば周囲の山々が望める。今日は、霧の中で景色は望めない。また、そたため高さも感じない。10年ぐらい前の岩尾根の写真を見ると、手すりはない。その頃はもっと危ない道だったろう。


両側に手すりが設けられた岩尾根




岩尾根と樹木の中を行く部分が交互に現れる。もともとは、かなり尖っていたと思われる砂岩の尾根は、削られたり坂には段々が彫られ、歩きやすくなっている。最後は手すりもないセクションが現れるが、割合と幅があるので心配はない。それを乗り越えると、右に駐車場へ続く道を分け、9時50分そのすぐ上の休憩場所に着く。尾根道は、休憩できる場所が少ない。ここで少し休憩する。休憩中には、他のハイカーが通り過ぎて行く。

大岩を下っていく登山グループ




休憩場所のすぐ上は、天王峰頂上(標高562m)だ。ただ小さい藍天隊の表示があるだけで、注意しないと気づかないで通りすぎてしまう。下って行くと、大きな岩壁が待っている。左には鉄の鎖、右にはロープが掛かっている。30名ぐらいと思われるグループがちょうど下っている。右側のロープ側を登り通り越す。10時24分、右から駐車場よりの石段道が合流する鞍部に着く。ここからは、朝天洞や崩山大崙、華梵大學へも行ける。分岐から登ること10分、10時35分東峰(標高593m)に着く。真新しい道標があるが、距離表示が正しくない。左に京王山への道を分岐する。初めて皇帝殿山へ来た時は、京王山経由で下った。

東峰から主稜線を望む
小覇尖への分岐点(左の道が小覇尖へ続く)
石覇尖頂上
東峰頂上は大きな一枚岩で平な場所がなく、四人が休憩するには適さない。大覇尖(北峰)へ向けて下る。この道は、1年半以上前に逆方向から登ってきた。約20分ほど下る。鞍部には、右へ蝙蝠洞への道が分岐する。登り返すこと約20分、左へ小覇尖への道が別れる。これを経て、106公路へ下ることもできるが、かなり急坂となる。新しい道標には、蚯蚓坑山も記されているが、これまた大変な下り坂経由となる。この分岐から平な道を数分進む。11時25分、石覇尖頂上(標高540m)に着く。昼も近いので食事休憩を取る。東側は、樹木の間から景色が望める。曇りがちの天気で遠くははっきりしないが、106公路が姑娘廟の建物の脇をゆくのが見える。そのすぐ上は石底觀音山だ。20数分休憩し出発しようとした時に、進行方向から小パーティが登ってきた。蚯蚓坑山経由で登った来たようだが、垂直の道で大変だったと話した。

石段道の鞍部、新道標は距離が正しくない、石覇尖へは280mが正しい
烏嘴尖への山道
11時50分、石覇尖から下り始める。少し行くと、左に細い切れ間がある。注意しないと気づかないだろう。これが蚯蚓坑山へ続く道で、ほぼ崖のような道だ。12時に鞍部に到着する。永定煤礦から上がってくる石畳登山道がここで終わっている。直進し烏嘴尖へ向かう。数分下り分岐に着く。直進する道は、そのまま玉桂嶺1號橋へ下る。左に、ほぼ反対方向に下る道が、烏嘴尖への道だ。下りきり谷間から、左側の尾根に取り付く。途中、反対方向からの二人パーティとすれ違う。東峰までは多くのハイカーと出会ったが、こちらはやはり少ない。道も相対して程度が落ちる。補助ロープの急坂を登ると、そのまま進む道と、右に行く道が分岐する。右は烏嘴尖頂上への道だ。ほんのわずか回りこみ、12時25分頂上(標高510m)につく。


烏嘴尖頂上から東側を見る、石覇尖とそのすぐ右に小覇尖、背後は東峰と京王山
烏嘴尖頂上への分岐点
頂上から西側が望める。遠くははっきりしないが、やって来た石覇尖とその右に東峰が見える。石覇尖のすぐ右隣には小覇尖が尖っている。今日最後のピークなので、ゆっくり休憩し、14時45分に下り始める。先ほどの分岐へ戻り、右におれて進む。10分ほどで、大きく下る岩場が現れる。慎重に下る。更に下っていく。右に大きな岩が望める。鳥の頭のような形の大岩だ。烏嘴尖の山名は、この大岩に由来しているということだ。送電鉄塔の脇を通り過ぎる。左に補助ロープが付いている下り道がある。しかし、草に埋もれてほとんど歩かれていなようだ。

烏嘴尖の山名由来の大岩
岩壁道を下る
再び大きな落差の岩壁が現れる。その後は補助ロープのある急坂はあるものの、岩場はない。14時10分、左に道が下っていく鞍部に着く。尾根道の先には永定坑山があるので、行ってみる。尾根道上から見る、右に峰頭尖が高い。数分で基石のある永定坑山(標高248m)につく。そこから、尾根上に道が続いている。先ほどの分岐に戻り下り始めるが、ほとんど踏跡が判別できない。標識テープがあり手持ちの地図でも道が示されているが、草に埋もれてしまっている。そこで、また永定坑山にもどり更に尾根道を下る。峠道が現れる。左にとり下る。もともと先ほどの分岐からこの峠道に下れたのだろうが、永定坑山経由で登る登山者ばかりで、また草に埋もれてしまったようだ。竹林から谷底の道を進み、集落が見えるようになる。106公路はもう眼と鼻の先だ。滑りやすい赤土の道を下り、14時43分、106公路の登山口に飛び出る。交通量の多い車道を西側に数分進み、永定煤礦バス停に着く。十数分待つと、795番バスがやって来た。

基石のある永定坑山山頂
永定の村落が近い
約7時間の行動時間である。歩行距離9.8km,登攀累計782mだ。歩行距離や登攀高度にくらべ時間を要している。少人数で、難所通過の待ち時間も少ないはずだが、それはこのルートが難度が高いことを示している。特に石覇尖から烏嘴尖への部分は、困難度が他の部分より高い。山道の難度レベルは、上記部分はクラス4、それ以外は3である。体力的にはクラス3だ。かなりの高度差のある岩壁が現れる、烏嘴尖は経験者向けのルートである。

2014-01-07

2014年1月5日 七星山南峰 - 七星池 - 小油坑冷水坑人車分道

水とたたえた七星池
台湾北部は12月半ばから雨が続き、また海外旅行で不在だったこともあり、三週間ぶりの登山である。七星山は、いままで数回登っているがまだ歩いていない道が幾つかあったので、今回は落ち穂ひろい式にこれらを歩いた。これで、陽明山国家公園の道も、それ以外の非正規山道も含めすべてカバーしたことになる。

南峰を登ったあとは、七星山をぐるっと取り巻いて歩く
今回のルートは、七星山をぐるっと廻る歩き方である。七星山の南麓からは、苗圃登山步道が斜面を登って行くが、登山口から1km弱のところで、左に土の道が分岐する。これは、金露天宮へ山腹を横切って行く道である。この道を進み、金露天宮からは、南峰へ向けて登っていく。急な坂を登り切ると、七星山の展望台脇へと続く道を分岐し、東側に山腹を横切って行く。凱達格蘭遺跡へと続いてく道を右に分け、山腹に取り付いて南峰を登る。南峰から下り、石畳の正規登山道で小油坑へ下る。硫黄の噴出口を過ぎ、右に入っていく草の道を経て七星池を往復する。長く続いた雨で、水があり池の様相であった。

環七星山人車分道入口のトンネル内にある陽明山四季の写真
ビジターセンタ近くから望む七星山南峰
小油坑からは、七星山の北側山腹を横切る陽金公路、そして中湖戦備道路にそっていく人車分道を冷水坑へ歩く。その後、中山楼へ下っていく人車分道の途中から、また右に苗圃登山步道へと続く山腹道を行き、苗圃登山步道に合流した。そのまま、陽明山バスターミナルへ歩き、回遊式の山歩きを終えた。

久しぶりの好天の日曜日、登山客がとても多い。朝7時半過ぎMRT劍潭駅前の紅5番バスやその他山へ向かうバス亭には長蛇の行列がある。平日は中国文化大学の学生で満員になるが、今日は登山者で満員だ。MRT信義線が開通したので、乗り換えなしで劍潭駅へ行けるようになった。バスの時間を含めても、1時間かからずに登山口の陽明山バスターミナルへ着く。晴れているが、バスから降りると風が冷たい。台湾でもさすがに冬である。支度をして8時20分に歩き始める。梅の白い花が咲いている。花の季節も、そう遠くない。

苗圃登山道1km付近、金露天宮への道の分岐部
環七星山人車分道の入口からトンネルを抜け、階段をあがる。11月に訪れた時工事中だった部分はすでに完成している。陽明山ビジターセンターを通り越し8時42分、苗圃登山口に着く。この道は、七星山登山道のうち最も標高差が大きい。前後して登山客が登っていく。石段の立派な登山道は、段々に高度を上げていく。今日は単独行なので、自分のペースで行く。おおむね、前を歩く登山者を追い越していく。登山口から約20分、約1kmぐらいの登坂の左に、土の道が分岐する。わきの木の幹には藍天隊の道標が取り付けられているが、一般のハイカーは気づかずに通り過ぎてしまうだろう。それほど、道の落差の大きい。

金露天宮への山道
山中の金露天宮
金露天宮への道は、山腹を横切って行く。地図で標高を確認すると心持ち登り気味だが、ほとんど気づかないぐらいだ。二、三箇所倒木が道を塞ぐが、そのうちの太い幹は、歩きやすいように切れ目が入っている。また補助ロープが架けられている部分も現れる。9時22分、金露天宮に着く。この道も約20分の歩きである。陽明山バス停から出発して1時間、少し休憩する。風が吹き抜けていくなか、鳥のさえずりも聞こえてくる。他には誰もいない。

急坂上には椅子が二つ置かれている
急坂が始まる。補助ロープも付けられている。約100mぐらいの高低差を登り切る。プラスチック製の椅子が二つ置かれている。そのすぐ下の部分から、左に展望台へ登っていく道が分岐する。上のほうから人声が聞こえてくる。この道を下ってきているのだろう。右に山腹を横切る道を行く。この道はずっと進めば、苗圃登山道に着く。数分で左に山腹を登っていく道が分岐する。道標は無いが、これが南峰へ続く道だろう。この道は、それまでに比べると踏み跡が細い。溝のなかから山腹を登るようになる。また分岐がある。右に進む。そのすぐ上で今度は右から登ってくる道がある。左に取って進むと、左から道が合流する。ここには藍天隊の道標が取り付けられている。先に右に折れたが、そのまま進んでもここで合流したのだろう。このへんは、道がけっこう入り組んでいる。

草むらの急坂を南峰へ登る、背後に景色が見えるようになる
南峰から主峰(左)と東峰を望む、頂上にはハイカーの人影。手前は凱達格蘭山
南峰からの下り途中、前方は主峰
道は、雑木林から草むらの道になり、勾配も急になる。草むらになると、背後に景色が望めるようになる。だいぶ高くなった。大屯山が同じような高さに見える。補助ロープはなく、左右の草を掴んでよじ登る。幸いに天気がよいが、雨がふっていれば滑ってしまうだろう。高度差50mぐらい、この急斜面を登る。坂がゆるやかになると、前方に南峰の頂上が望める。10時20分、頂上(標高1092 m)に到着する。主峰や東峰頂上には、多くの人影が望めるが、ここは強い風が吹き抜けて行くだけで他には誰もいない。草のかげで風を避け、一休みする。

右に七星池への道が草の中に入っていく
下り始めてすぐ、下から四人パーティとすれ違う。先ほど苗圃登山道から別れたあと南峰への道は、誰とも出会わなかった。石畳の主登山道は、大勢のハイカーで賑わっているのとは対照的だ。主峰への道と合流するが、そのまま左にとり下る。展望台の脇を通り、急坂を下りきると硫黄の吹出口を通り過ぎる。さらに下り、右に草の中に入っていく道をとる。七星池へと続く道だ。ここは、小油坑登山道の0.3km付近になる。何も道標はないが、かなり歩きこまれている道だ。少し登気味の道を数分進む。11時7分、草が切れて七星池が見えた。長雨のせいで、池は水を湛えている。晴れが続くと、この池は乾燥してしまい、単なるくぼみになってしまう。ハイカーが数名湖畔で休んでいる。

七星池
表示は10度を標している
やって来た道を戻る。草薮のなかの一本道で、犬を連れた十数名のパーティとすれ違う。石畳の登山道に戻り、小油坑へ下る。駐車場わきの電光表示では、気温は10度を示している。駐車場からさらに下り、環七星山人車分道と合流する。ここから右にとり、冷水坑へ向かう。この人車分道は、陽明山バスターミナル近くから陽金公道や中湖戦備道、菁山路101巷などの車道にそって設けられている歩道である。車の往来などを気にせず歩ける。全長は13kmあるので、すべて歩くとけっこうの距離になる。陽明山から小油坑や、冷水坑から中山楼まではすでに歩いているので、小油坑から冷水坑までの部分を歩けば、全部がつながることになる。


人車分道の入口表示
もともと、人車分道はあまり歩かれていないが、この部分もご他聞にもれず人が歩いていない。ただ、公園管理範囲なのでしっかり整備され、草刈りも丁寧にされているのでとても歩きやすい。小油坑駐車場から陽金公路への車道を越え、人車分道は陽金公路の上方を進む。草が切れた場所は、小観音山から竹子山への稜線が望める。景色がよく、風が当たらない場所で休憩する。時刻はちょうど12時、食事をとる。

人車分道から小観音山(左)から竹子山への稜線を望む
中湖の人車分道入口
休憩後、人車分道をさらに進む。前方に七股山が望めるようになると、道は下って行き12時14分、中湖につく。ここから、中湖戦備道の上部を少し進む。そのうち戦備道に合流する。この部分は人車分道は無く、車道を進む。休日の今日は、交通量が多い。車道を数分登る。右に夢幻湖への道が分岐する。ここから、また人車分道が始まる。七股山の麓に、家が数軒建てられている。話題になっている、映画太平輪のロケ舞台のようだ。12時38分、夢幻湖駐車場に着く。展望台から、冷水坑やその先には竹篙山が望める。さらに人車分道を、冷水坑の駐車場へ下る。12時45分、小油坑から1時間15分の道のりであった。

映画太平輪のロケ用家屋
夢幻湖駐車場の展望台から冷水坑方向を望む、左の山は七股山
菁山路101巷に平行する人車分道から苗圃登山道へ曲がる
今日の歩きは、あと陽明山バスターミナルへ下りだけだ。菁山路101巷にそった人車分道を数分下り、右に苗圃登山道へと続く山道へ進む。少し登り気味だが、概ね山腹を沿って行く形だ。この部分はハイカーも多く、数人とすれ違う。石畳でよく整備され、途中には四ヶ所木製橋が設けられている。13時17分、冷水坑から30分の歩きで苗圃登山道に合流する。ここからは、今までに増して多くの登山客と出会う。分岐部分で少し休み、陽明山バスターミナルへ下る。14時5分、ターミナルへ戻ってきた。ほんの二、三分待つこと、紅5番バスがやって来た。

立派な木製橋を過ぎていく
今回は歩行距離約15.5km、登攀累計約1100mを約5時間45分で歩いた。主要な登りは七星山南峰だけで、あとは平らで状態のよい道が多いのでそこそこの速度で歩いている。南峰への道は、クラス4だが、それを除けばすべてクラス1の最良の道である。体力的には、全体でクラス3である。