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2012-07-15

2012年7月14日 平溪石筍尖 plus 過去50回登山のまとめリスト

東勢格古道から見る石筍尖
最近は平渓の山を多く登っている。今回は、平渓三尖の一つで未登だった石筍尖を登った。歩いていない道や登っていない山もまだあるが、これで平渓の谷を見下ろすピークの大部分は登ったことになる。昨年4月末から始めた山登りは、この石筍尖登山で、51回目だ。過去50回の登山は、この登山記録の後に整理して載せた。


平渓の三尖と中央尖(マウスクリックで拡大)
薯榔尖から見る石筍尖(右の三角ピーク)と左にのびる北稜
今回の登山は、単一ピークだけの登山で、過去数回の強行軍に比べると短時間で、それほど労力が要らない登山だ。登山道も整備されていて、下半分石段の登山道は歩きやすい。上半分は、岩を補助ロープの助けを得て登る部分もあり、歩行距離は短いが刺激的で面白い登山だ。足元の菁桐は、休日で多くの観光客で溢れかえっていたが、山では他の登山客にも出会わず、自分たちだけの頂上で風景を満喫できた。石筍尖は、近くを過去数回通っているが、時間やルートの都合で登っていなかった。今回は同行のSさんの登山経験も踏まえ、石筍尖を菁桐から三坑側から登り、二坑側へ下ってまた菁桐へ戻るルートを歩いた。


菁桐から鉄道線路沿いに歩く(奥の山は薯榔尖)
今回の平渓行きも、MRT木柵駅バス停から1076番のバスで向かう。木柵8時20分発のバスは、8時30分少し前にやって来た。今日は登山客よりも一般の乗客が多い。途中で結構乗り降りがあり、ほぼ満席の状態で9時15分過ぎ、菁桐に着いた。周囲は観光バスが数台停まっており、観光客が下車している。一度寂れた炭鉱の街、菁桐がここまでまた賑やかになるとは、二、三十年前は思わなかっただろう。広東語も多く聞こえてくる、香港からの観光客も結構多い。村おこしの成功例といえる。


舗装路を石筍尖に向けて歩く
駅前を通り過ぎ、線路沿いに道を行く。晴天の空のもと、右側には基隆河の谷の向こうに中央尖が高い。頂上直下の岩壁が顕著だ。線路をディーゼル列車がやってくる。10分ほど歩くと踏切があり、渡ると石筍尖、三坑山への道案内がある。この道を進む。正面には石筍尖が見える。歩くこと数分で、舗装路が終わり山道が始まる。道脇の家の犬がいきよいよく吠えたてる。花崗岩石畳の道を進むと、右に土地公がある。もともと汐止へ続く古道だった名残だ。もう一つの土地公がある分岐で右に道を分け、沢を橋で越す。道の両端は草に覆われ、ところどころ野薑花の白い花が目立つ。


登山道脇の野薑花
道は石段が始まる。落ち葉が多く、下りに歩いた二坑側の登山道に比べると、歩かれている程度が低いように思える。雑木林の中を行き、右に汐平公路へ続く草深い道を分ける。踊り場で三坑山への道が分岐する。ところどころに石造りの立派なベンチが道脇に設けられている。ジグザグの道を登り切ると、石段の道が終わり大岩が左にある、急な岩の補助ロープ道となる。木々の切れ間から中央尖が見える。登山口から約30分の登り、すでに全身汗まみれだ。


石段の山道
補助ロープのある土の山道
かなり急坂だが、両側に補助ロープが設けられているので、安心だ。ロープ自身は黒ずんで、かなり前に設置されたようだ。手袋をはめて登る。Sさんにとっては、初体験だが、問題は無さそうだ。道は、緩くなり林の中を行き、また同じような手足を使った登りを繰り返す。岩が露出した部分を通り過ぎると、10時半ごろ二坑側から登ってくる登山道と合流する。頂上はもうあとわずかだ。階段に刻んだ石段などを登って行き、最後の大岩をロープでよじ登ると、分岐から10分弱、10時42分に石筍尖頂上に着いた。菁桐から約1時間20分の登りだった。


岩を登る
狭い頂上は、皇帝椅子と呼ばれる、中が凹んで肘掛け椅子のような岩が座っている。国旗掲揚のポールがあるが、国旗そのものはちぎれて原型をとどめていない。周囲遮るもののない展望台だ。平渓の谷の反対側は、中央尖峰頭尖が並んでいる。先週登った獅公髻尾山や伏獅山峰頭尖から頭を出している。峰頭尖の右奥は皇帝殿山だ。薯榔尖から盤石嶺の方向へ伸びる尾根が、二坑の谷の対岸にある。目を反対側に移せば、姜子寮山五分山へ連なる稜線がある。すべて登った山々だ。去年9月、五分山山行が平渓の山々への最初の訪問だったが、それから結構登ったものだ、と感慨する。


皇帝椅子と呼ばれる石のある頂上、東方向を望む
南側を望む:平渓の谷とその向こうの中央尖、峰頭尖、その奥は獅公髻尾山、右奥は皇帝殿山
薯榔尖と右にのびる稜線
頂上登頂途中の石階段
風が吹いているので、盛夏の太陽が照り付けているものの、暑さはあまり感じない。ただ、陽射しが強いので頂上から降り、大岩の脇にある少し開けた場所で食事をとり、休憩する。ここから北側の稜線をつたっていく道があるが、結構危険なルートということだ。機会があれば、このルートを歩いてみよう。頂上での写真撮りや、休憩など45分ぐらい過ごし、下山を開始する。


三坑側からの道との分岐をすぎ、やはり急な道をロープの助けを得て下る。青苔の生えた岩は滑りやすい。約20分ほど注意深く下ると、石段の道になった。ここからは、気楽な下り道となる。途中倒木などもある、石段の道を下って行くと、樹相が変わり杉林の中を行く。台北は連日37度を越える高温で記録を更新している。緑に囲まれたここは、林の中に入ればところどころやってくる微風で、涼感もある別世界だ。


杉林の中を下る
観光客で賑わう菁桐駅
12時20分、薯榔尖や菁桐古道への道と合流する。ここは以前通ったところだ。二坑に向けて舗装路を下る。12時30分過ぎ、菁桐へ戻り今回の石筍尖山行を終えた。駅の周辺は、多くの観光客であふれている。不思議な事に3時間の行程中、比較的に人気コースであるはずだが、他の登山者とは出会わなかった。時間が早いので、途中十分に立ち寄り、鉄道で台北に帰った。十分では日本人観光客ともすれ違った。


今回の山行は、歩行距離4km、歩行時間は休憩を含め約3時間、高低差約300mである。これで、いわゆる平溪三尖はすべて登ったことになるが、歩きやすさやチャレンジ性という点からすると、石筍尖は三者の中間だ。薯榔尖や石筍尖はともに展望台の山で、登山道も整備されている。峰頭山はそれに比べると、道の程度が落ち、取るルートにもよるがずっと体力が要求される一方、得られる景色は限定される。不遇な理由もここにある。この三尖を一日で完登する猛者もいるようだが、一般的には薯榔尖と石筍尖とをペアで登ることも多いようだ。自分はそれぞれ別々に登ったが、今日のように観光もあわせて薯榔尖や石筍尖を単独で登るのもおすすめだ。


平渓、石碇地区の登山済みの山々登山道軌跡

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過去50回登山リスト

いままで、場所的には飛び飛びに登山をしているので、それをまとめて下記にリストした。タイトル部分をクリックすると、それぞれの記事ページにジャンプします。


# 日付 山名・行程 山系・地域 難易度 歩行距離 所要時間
1 2011/4/28 南港山縦走路を歩く 台北市南港 6.8km 3時間
2 2011/5/4 內湖金面山-劍潭山縦走 台北市内湖 11km 4時間30分
3 2011/5/10 大崙頭山 - 內湖鯉魚山 を歩く 台北市内湖 11km 5時間
4 2011/5/30 七星山 - 擎天崗 - 風櫃口縦走 台北市陽明山 16.7km 6時間
5 2011/6/6 面天山 - 大屯山(西,南,主峰)- 中正山 を歩く 台北市陽明山 13km 6時間
6 2011/6/13 草湳 - 二格山 - 猴山岳 縦走 台北市木柵 11km 5時間
7 2011/6/17 觀音山 凌雲禪寺 - 八里渡船頭を歩く 新北市八里 7.2km 2時間40分
8 2011/6/23 土城 火焔山 - 天上山 - 五城山 を歩く 新北市土城 9.5km 3時間
9 2011/6/30 更寮古道から土庫岳を登る 台北市南港 6km 3時間
10 2011/7/6 汐止大尖山 - 四分尾山 - 秀峰瀑布 を歩く 新北市汐止 12.7km 5時間
11 2011/7/15 霧の菜公坑山 二子坪 面天山 - 貴子坑步道から復興崗站 台北市陽明山 17km 5時間
12 2011/7/23 日本丹澤塔之岳登山記 塔ノ岳を数十年ぶりに登る 日本神奈川県丹沢 15km 7時間
13 2011/9/2 樹林 から大同山-大棟山を縦走 新北市樹林 11km 4時間20分
14 2011/9/8 陽明山 絹絲瀑布 - 竹篙山 - 七星山 を歩く 台北市陽明山 17km 7時間
15 2011/9/16 平渓 五分山 展望台の山 新北市平溪 11km 4時間30分
16 2011/9/22 南港山を虎山経由で岩壁ルートから登る 台北市南港 7.1km 5時間
17 2011/9/27 石碇皇帝殿山 岩尾根を歩く 新北市石碇 11km 5時間40分
18 2011/9/29 金瓜石步道-燦光寮山-貂山古道 海と山の道 新北市瑞芳 13.8km 5時間20分
19 2011/10/11 銀河洞越嶺步道から指南茶路步道を歩く 台北市木柵 11km 5時間30分
20 2011/10/14 薯榔尖 - 菁桐古道 展望台の山と古色の山道 新北市平溪 11.5km 5時間10分
21 2011/10/21 日本東京奥多摩之山 鷹之巢山登山記 - 鷹ノ巣山から石尾根縦走 日本東京都奥多摩 20km 7時間
22 2011/10/29 坪林 獅公髻尾山から九芎坑山経由雙青公路へ 新北市坪林 10km 3時間30分
23 2011/11/3 観音山 牛港稜山から硬漢嶺、占山縦走 新北市八里 12km 6時間15分
24 2011/11/5 獅仔頭山 - 粽串尖 - 大丘田山(未登) 新北市新店 8km 5時間
25 2011/11/29 宜蘭桃源谷 海が見える草原の山 宜蘭県 13km 6時間
26 2011/12/7 三峽白雞山-雞罩山 雨の中休み快晴に登る 新北市三峽 8km 4時間40分
27 2011/12/28 筆架山縱走:二格山から石碇へ 新北市深坑-石碇 10.8km 7時間
28 2012/1/19 汐止新山-五指山古道 新北市汐止 11km 5時間45分
29 2012/2/5 內湖大崙尾山-大崙頭山-白石湖山-龍船岩縱走 台北市内湖 11.5km 6時間30分
30 2012/2/12 新店直潭山 四分子産業道路経由で下る 新北市新店 10km 5時間30分
31 2012/3/1 烏來山-大桶山縱走 新北市烏來 7km 6時間
32 2012/3/5 耳空龜山縱走 汐止から菁桐へ稜線を歩く 新北市汐止-平溪 11.5km 7時間
33 2012/3/17 二格山-三玄宮山縱走 台北市木柵 11.6km 5時間30分
34 2012/3/22 平溪孝子山-普陀山-中央尖-臭頭山 新北市平溪 7.3km 7時間
35 2012/3/26 大屯山-七星山縱走 台北市陽明山 15km 7時間25分
36 2012/4/1 台北市民の憩いの山 象山 - 拇指山 を歩く 台北市南港 5.5km 3時間
37 2012/4/9 日本奥多摩川苔山 - 遇到日本羚羊 日本東京都奥多摩 16.5km 7時間
38 2012/4/23 油桐花の三峽鳶山を登る 新北市三峽 10.2km 5時間
39 2012/5/1 基隆山 - 大粗坑古道 九份の山を歩く 新北市瑞芳 10.6km 5時間
40 2012/5/6 桐花の土城天上山から中和牛埔山へ縦走 新北市土城-中和 16km 6時間50分
41 2012/5/14 草嶺古道から桃源谷を歩く 宜蘭県-新北市雙溪 20.5km 7時間30分
42 2012/5/23 朝の七星山 - 多くの蝶が舞う霧の山道 台北市陽明山 4.6km 2時間40分
43 2012/5/29 觀音山 - 気楽な山登り 新北市八里 7.3km 3時間30分
44 2012/6/5 南港山樹梅古道 - 大都会わきの素朴な山道 台北市南港 4.6km 3時間
45 2012/6/8 泰山崎頭步道-尖凍山 台北盆地西側の山 新北市泰山 8.9km 3時間50分
46 2012/6/10 三峽五寮尖 - 北部三大岩尾根の第一位 新北市三峽 8.3km 5時間30分
47 2012/6/18 石碇皇帝殿山北峰 - 西峰縱走 新北市石碇 8.3km 6時間15分
48 2012/6/26 基隆七堵姜子寮山 - 拔西猴山の尾根道から登る 基隆市七堵 14km 6時間45分
49 2012/7/1 平溪峰頭尖 - 平溪三尖中の不遇な山 新北市平溪 7.6km 6時間50分
50 2012/7/8 坪林獅公髻尾山から平溪へ歩く 新北市坪林-平溪 12km 6時間30分

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