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2018-12-25

2018年12月22日 台北市内湖、新北市汐止の近郊低山12座縦走

康樂山山頂の参加者全員
九日間の南二段縦走を終え、一週間ほど山登りを休んだ。休憩、体力回復も必要だ。今回は、台北近くの山である。台北市内湖区と新北市汐止区は、稜線で区切られる部分がある。今回は、まず内湖区にある康樂山から山稜のピークをたどって高度をあげて最高点である白石湖山へ行き、その後台北市と新北市との境界線上の稜線のピークを越えながら內溝山をへて下山する、という歩き方である。

西側の大湖公園から歩き始める
歩行高度表
台北市の北東に位置する今回の目的地
今回歩いた山の一部は、数年前に歩いた。その時には、道標が示す先の山に行こうと思った。それから7年もたってしまった。まだ台北近郊の山しか登っていないかったそのころから、山仲間が次第に増え、また中級山や高山縦走なども簡単なものから次第に日数が増え、困難度の高いものへと登ってきた。そう考えると、今回の縦走はそうした経験のあとに再び訪れる、自分の台湾登山出発点の山歩きという思いが起きる。

@康樂山登山口
朝8時に集合場所のMRT大湖公園駅に着く。駅から踏み出ると、大勢の山仲間がすでに待っていた。天気が良いことも手伝い、今日は37名の参加者だ。思っていたよりずっと多い。湖沿いの成功路を登山口に向かって歩く。今日は土曜日だが、年末年始の連休に対応するための振替日で、学校や多くの会社は仕事である。乗ってきたMRTなども通学通勤者が多かった。成功路を行く車両の流れも多い。

康樂山山頂付近から見る大湖と背後の内湖住宅街、右には大崙尾山から五指山への稜線
福德宮につく
10分ほどで康樂山登山口につく。登山口は二軒の家屋の間に始まる。すぐに階段で登りが始まる。数分登り、右から康寧醫院からの道を合わせる。更に登り、左に道を分岐する。康樂山はその先なので、まず頂上へ向かう。8時35分、右に出発点の大湖公園が見える。頂上(標高128m)にすぐ到着する。全員で写真を写し、先ほどの分岐へ戻り右に進む。道は下っていき、9時5分、水源頭福德宮に着き舗装路に降りる。

聖明山山頂
広く良く歩かれている稜線道
稜線上にある牛稠尾山への道は、道の対面にある聖明宮からスタートするが、この廟の入り口は閉まっている。舗装路を進み、左に廟へ登っていく道を行く。廟を回り込んだところから山道が始まる。廟の人によると、閉まっている門は自分で開閉すればよいそうだ。山道を三、四分登ると観測機器と思われるものが設置されている聖明山(標高87m)を越える。わきには石のベンチもある。

牛稠尾山三角点
開けた場所にでる
稜線の道は広く、よく歩かれている感じだ。登り下りや、補助ロープのセクションもあるが、問題なく通過していく。9時47分、牛稠尾山山頂(標高141m)がちょっと登り返した場所に現れる。今日は、冬至だが気温が高い。先ほどもかなり汗を流した。後方はちょっと遅れ気味だ。先ほど聖明山に登り始める前、3人が離れ34名だが、これだけの人数だとどうしても足の速い遅いが明らかになる。

大湖街の登山口につく
説明を追加
最後方のメンバーがやってきて、少し休憩し稜線を追っていく。ちょっとした岩場の下りを過ぎ、10時20分大湖街の舗装路にでる。ここでまた二人隊を離れる。大湖街を右に少し行くと、道の左側に石崁山への登山口がある。ここから石崁山への尾根を登っていく。このセクションは、歩く登山者が少ないのか道の程度は落ちる。それでも藪漕ぎなどはなく楽だ。

石崁山三角點
石崁山の下りで展望が開ける
石崁山への分岐、この近くで休憩昼食をとる
桂竹林やシダ類の下草を過ぎていく。かなり急な坂も現れる。11時18分、何の表示もない基石が埋まっている。石崁山山頂(標高340m)のようだ。このセクションで約200mほど高度を上げた。道は少し下ると、大きな松が現れ、墓地の脇に出る。視界が開ける。3,4分くだると開眼山下の土地公からやってくる道に出る。左に折れて少し進む。ここで後方のメンバーを待つが、足をつった人もいるようで結構時間がかかる。そこで、ここで昼食休憩とする。

開眼山山頂
@白石湖山山頂
12時8分、次の目標開眼山に向けて歩き始める。道はすぐ石畳の道となり分岐に着く。今年9月に下ってきた道を、今度は開眼山へ登っていく。頂上までは、ほとんど樹木がなく季節外れの陽光が照り付ける。汗が噴き出る。12時27分、開眼山に着く。狭い頂上は大勢がいることはできないので、みんな下っていく。少し登り気味の道を歩くこと10数分、分岐に来る。右は大丘田山方向、左は白石湖山へ行く。

古い道標、板がとれて落ちている
何人かは分岐近くに残り、白石湖山へ登る。10分足らずで樹木に囲まれた白石湖山(標高458m)に着く。今日の行程中最高点であり、また六番目のピークだ。往路を引き返して分岐に下る。数名がここでまた離れ、残り21名で縦走を続ける。途中に方向板が取れた古い道標がある。樹木からでて視界が開ける。その少し先白石湖山東峰(標高413m)を通過する。これからは、下り基調の歩きだ。

大丘田山
五指山方向が開ける
興善宮を出発
道幅も広い道を下っていく。13時17分、大丘田山(標高356m)に着く。ここは山頂ではなく、山の斜面だ。ただ三角点があるので、この山名である。下っていくと、大石のセクションを通過し、分岐にくる。左の道を進む。13時25分、大岩上から展望が開ける。向こうに五指山が大きく、その手前の山腹には住宅がしがみついている。更に10分ほど下り、興善宮につく。かなり大きな廟である。お手洗いもあり、ここでしばし休憩する。

大丘田山東峰
14時、縦走を再開する。ここでも数名撤退し18名となる。興善宮前の車道を右に少し下り、左に折れる道を取るとすぐに山道入り口がある。手持ちの地図とは少し位置が違うが、地形を考えるとこの道で間違いがない。14時5分、大丘田山東峰(標高235m)を通過する。数分くだると、前方が開け広範な風景が展開する。新山から汐止の街の方向に山並みが続いている。

新山から汐止方向が良く見える
眼前に草原が現れる
道筋もはっきりしている。午前中の登りでは、予定より遅れ気味だった。今は下り基調なので歩みを早める。残っているメンバーは、健脚なので問題ない。14時32分、思いがけなく眼前に樹木の無い草原の鞍部が広がっている。最低部には、有應公(身元の分からない死者を弔ったという)の石祠もある。登り返しが始まり、14時44分、水尾潭山につく。ここまでくれば、残りはわずかだ。

有應公



急な補助ロープの下り道を下り切り、老鷹尖山に向けて登り返す。ここはかなり急な坂が続く。15時27分、老鷹尖山(標高193m)に到着する。ここは3年前に訪れた。全員が到着し、下り始める。道はしっかり整備された道で、いままでとは程度が一段良い。分岐を右に進み、鞍部から登り返していく。稜線上の道を行き、ちょっとした岩場をすぎて15時57分、內溝山(標高137m)へ着く。今日の12番目で最後のピークである。山頂を照らす冬至の陽光は、すでに黄金色だ。

水尾潭山
倒木をくぐるのは厄介だ
10分ほどの休憩後、バス停に向けて最後のセクションを歩く。少し行くと、右に下る道がある。前回はこの道をへて下った。今日は、尾根上の道を直接バス停近くまで歩く。稜線上はちょっとした登りもある。16時40分、広い道にでる。さらに二、三分下り民家わきに降りる。バス停はそのすぐ先だ。大部分のメンバーは手前のバス停からバスに乗る。筆者ともう一人のメンバーは、そこから少し先の別のバス停から 17時に630番バスで市内に帰った。

@內溝山
バス停が前方に見えた
午前中は、参加者も多く遅れ気味で予定コースを歩けるか思案したが、途中で約半分のメンバーが去った後は、下りメインであることもあり、予定のコースを歩くことができた。約14キロ、累計の登攀は880mである。休憩込みで8時間50分、予定より1時間弱多く要した。市内からわずかの距離の山でも、こうしてつなげて歩けば結構距離がある縦走もできる。石崁山への道は、ちょっと経験が必要かもしれないが、他は道筋もはっきりしているので、体力さえ問題なければお勧めである。

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