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ハイキング最終点で、景美溪に架かる白鷺橋から見る魚衡山 |
木柵貓空の
猴山岳は2011年に初めて訪れた後、数回歩いている。いくつかある登山ルートもほぼ皆歩いた。今回は、その南山麓を行く草湳(岐山)古道を歩き、稜線に上がって反対方向に猴山岳と猴山岳前峰まで歩いた後、下山にはさらに北にある魚衡山を経由して深坑に下りた。草湳古道、草湳大榕樹から上がる峠越え道、そして魚衡山は今回初めて歩くものだ。台北の天気は前日の19日まで、3日ほど良い天気であったが、少し下り気味で猴山岳の稜線を歩いているとき、ちょっと小雨があった。それ以外は曇りで、まだ助かった。
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指南宮から深坑へ |
前半の猴山岳前峰そしてそれを下った炮仔崙歩道までは、とても良い道であった。ところがそれから分岐し向かった魚衡山は、この数年ほとんど歩かれていないようで、草が多く茂りまた道筋も消えてしまっているところもあった。要は不人気山で、鎌をもっていかなかったことを後悔したが、それでも幸いトゲトゲの黃藤には出会わず、ヒッツキムシ(竹葉草)が衣服や手袋にびっしり着いただけで、歩いたことはよかった。この状態では、人里近いがルートファインディングが必要だ。
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猴山岳前峰にて |
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指南宮バス停 |
今回の山行は、ちょっと楽なルートを歩くという趣旨で、登りを少なくするため出発点の指南宮へは歩くのでなく、538番バスで向かう。8時13分台湾大学近くのバス停で乗車、途中参加の一名が乗りあわせる。約30分の乗車で終点指南宮バス停(標高192m)に到着する。参加を表明していた二名がキャンセルしたので、今日は二人パーティである。
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指南宮参道の商店街アーケイド入口 |
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招き猫? |
9時に出発する。休日の今日でも参道沿いの商店街は閑散とし、時間のせいもあるだろうが、大半の店は開いていない。貓纜ケーブルカーを利用する人や、車で来る参拝者が増えたのだろう、この商店街は昔のにぎやかさを取り戻すのは難しいように見える。猫が店先で、招き猫の如くたたずんでいる。商店街を過ぎ、指南宮へと石畳道を行く。登るにつれ、右側の景色が開ける。眼下の木柵、その背後の丘の向こうは台北の街、そして
觀音山も判別できる。純陽寶殿の階段を登り、廟に入る。
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踏み石の峠道 |
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ベンチのある峠 |
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稜線道 |
石段を登り、竹林を過ぎると森の中の道は勾配を増す。ところどころ現れる踏み石が古道を感じさせる。10時50分、峠(標高490m)に到着する。ここは峠道と稜線道の十字路だ。少し休み、左に猴山岳へと尾根道をとる。尾根道はとても広く、多くの登山者が訪れていることを示している。本来は五月に咲く相思樹の黄色い小花が路面に落ちている。しばらく高度を稼いでいく。対向の単独や数人の登山者とすれ違う。路面に落ちた山茶花の花も目立つ。
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岩場を下る |
猴山岳前峰の周辺は結構切り立っている。こちら側の道もロープの岩場急坂である。さすがに人気ルートなので、砂岩の岩に足場が彫られ、ロープも太い。10分ほどで分岐に着く。左は指南宮方面へとつながる。右にとり進み、12時45分、
炮仔崙步道の分岐(標高367m)に来る。この分岐は左にとり、次の目的地である魚衡山へと向かう。タケノコ畑を過ぎ、下って民家脇にでて、12時55分新光路二段74巷に降りる。車道を少し進み、登山道が始まるところに建つ涼亭(標高336m)で休憩する。涼亭からは台三高速道路の高架橋を挟んで、南港山が並び、手前にはこれから向かう魚衡山がその山頂を見せる。
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シダに覆われた道 |
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草の魚衡山山頂 |
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最近人が歩いた形跡あり |
山頂から文山路三段へと続く道は、最近人が入ったようで、道筋が少し良くなった。地図上ではほかの道もあるようだが、分岐は全くわからない。道なりに下ると、かなり急な坂もある。15時15分、墓地の一角にでる。さらに下り、廃棄された民家の中を通って、交通量の多い文山路三段に出た。道端でしばし休憩し、文山路から白鷺橋を渡る。橋の上から先ほど苦労した魚衡山が川向うにたたずむ。16時、北深路の深坑郵局バス停に到着、しばらくしてやってきた819番バスで台北へ帰った。
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墓地に出た |
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北深路上の深坑郵局佔 |
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厄介なヒッツキムシ |
魚衡山は、ネット上で最近の記録はなく、あまり人気がないのはわかっていた。道の状態は予想以上に悪かった。2016年に手入れされて以降、ほどんど登山者がいないようで、道は自然に帰ってしまっている。前半の炮仔崙步道までは、まったく問題ないが、その後の魚衡山はルートファインディング経験者向けだ。距離9㎞、登坂450m、下降650m、行動時間7時間。コース定数は20で、体力的には楽であるが、魚衡山は苦労した。
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