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2015-10-31

2015年10月31日 台中谷關白毛山 谷關七雄の一座を負荷訓練で登る

白毛山山頂のメンバー
11月末に、標高3000m超の登山を予定している。登山メンバーのうちには、日帰登山の装備では体力的に問題ないが、まだ重量のあるザックを担いで登った経験が少ないメンバーもいる。そこで、今回の負荷訓練山行を実施した。実際、月末の登山に必要な装備の重量を担いで登り、問題ないかチェックする意味もある。結果としては、全員余裕でこなし月末登山への自信を深めた。
時計回りに回遊ルート
筆者が、40年近く前に日本で夏山縦走であれ雪山登山であれ行っていた頃は、負荷重量はけっこうあった。一週間の夏山縦走で言えばメンバー一人あたり30キロ弱担いでいた。その後装備の進歩でザックは担ぎやすくなり、中にいれる装備は軽量化され総重量は少なくなっている。40年前のキスリングは重量がすべて肩に来るので、現在の腰に荷重を逃がすザックに比べて、辛かった。今回の訓練登山は一人あたり15キロが目標である。

単一ピーク登攀
日本でも登山は、盛んなスポーツになっている。日本に帰国し自ら山に登ると、それを肌で感じる。しかし、単独行も含めどのようなグループで登るのか、それには知恵が必要だ。SNSなどの手段を通じて毎回毎回異なるグループに参加して登るのか、それとも比較的固定されたメンバーで登るのか。自分が登山を始めた頃は、勿論SNSなどなく、ほぼ固定的な山岳会や学校の山岳部などが登山のグループであった。こうした組織であれば、経験者が新人に教育やトレーニングでき、またメンバー相互に理解していた。SNSで集合し、いきなり登山では訓練は勿論、お互いにどのような人格や体力なのかもわからない。筆者は、ここでTaipei Hiker ClubとしてSNS上にグループを設けている。そして、その中にコアメンバーという定義で、一緒に訓練などをして登っていく人員を募集、実際に数名が活動している。今回の訓練登山もそうした活動の一つである。逆に言うと、コアメンバーでない者は、自分が主催する困難度の高い登山には同行出来ない。それは、山での問題を極力少なくするための必要条件である。

谷關七雄と白毛山
今回の訓練登山は、もともと宜蘭三角崙山に行くつもりであったが。ところが、東北部は天気が良くないようなので、天気が安定している中部に変更、場所として谷關七雄の一つ白毛山に変更した。白毛山は標高差が今回の高山登山に近く、高度も1500mあるので条件としてはOKだ。坂がきついことも、月末登山の場所は高度が高いことを考えると、訓練効果にはプラスだ。結果として、前回二日掛けて四座登った谷關七雄に更に一座を加えたわけだ。

1.6km地点から産業道路を登る
台中は距離が遠いので、朝6時に集合する。今回は四名の山行だ。曇りの台北をあとにして南下する。天気がよくなってくる。約2時間と少し、東勢を抜けて成功国民小学校前のコンビニに立ち寄る。中部横断道路を進むにつれ、谷關の山々が迫ってくる。右に白毛山が大きくなってきた。8時28分、馬鞍壩への道を右に下りる。このダム堤防の上は、一車線だが車が通ることができる。少し下流にかかっている白鹿吊橋は、渡れなくなって久しいようだ。堤防上を渡りすぐ右に折れる。ちょうど道路工事中だ。一車線の細い道は、一部は最近舗装し直されている。赤い鉄の橋を渡り、左に折れて登っていく。約1.6kmの地点まで来ると、道路表面の凹凸が大きく、四駆でないと難しいそうだ。近くにすでに三台車が泊めてあり、8時35分そのわきに駐車する。台北から所要時間ちょうど2時間半である。

産業道路を登る
8時51分、出発する。今回は、各自ザックにかなりの水を入れて重量を稼いでいる。万一登山中、体力的に問題ある時は、その場で捨てることが前提である。産業道路を登っていく。結構勾配がきつい。重量を担いでいるので、小幅で登る。道はジグザグに高度を稼ぐ。9時25分、分岐に着く。右は下山の時に通る道だ。道標は登山道入口まで0.3kmとある。駐車場所から1.3km登ってきた。9時33分、登山口に到着する。この山は、人気があるようで大勢のグループが写真を写している。左に未舗装の林道が続く。これは以前伐採が行われていた頃の名残なのだろう。

登山道入口
急坂を登る
登山道は、すぐに階段で始まる。標高約920mの登山口から、1200m超の稜線に上がるまで急坂が続く。9時50分、二度目の休憩をとる。登りは25分に5分休憩のペースだ。10時3分、登山道0.5kmの里程柱を過ぎる。竹や広葉樹の林の中をひたすら登る。ところどころ、大きな木の根を乗り越える。よく歩かれ整備されている道なので、同じペースを保って登れる。10時17分、勾配が弱まってきた。10時20分、稜線上に上がりそこの休憩場所で休みを取る。樹木がぽっかり開いていて、真正面に東卯山とそれから左に屋我尾山への稜線が見える。二週間前に登った山だ。その右奥は白姑大山だ。

尾根に上がったところで、東卯山が真正面に見える
1kmキロポストを過ぎる
しばらくは稜線上の緩やかな道だ。1kmキロポストを過ぎて、急な坂を登る。広い景色が眼前に広がる。遠くは、もうひとつもやもやしているのが残念だ。大雪山林道上部の鳶嘴山稍來山から先ほどの東卯山、そして谷を挟んで白姑大山から八仙山への山々が屏風の様に谷の向こうに展開している。谷關七雄の末っ子唐麻丹山も、ボンヤリだが、判別できる。稜線上の小さなピークを越し、下ったところで休憩する。11時、眼前の坂を登りきれば山頂だ。皆、もう休憩かと余裕である。

尾根上からのパノラマ
下方に大甲渓を見て急登を登る
落差約200mの急坂が始まる。1.5km路程柱を超えると、補助ロープの急坂が始まる。途切れることのない急坂は辛い。約15分ほどで、樹木が切れ振り返ると大甲渓の広い河川敷が下方に望める。その向こうは台中付近だが、残念なことにボンヤリしていてはっきりしない。11時18分、木製梯子が現れる。梯子を登った後も、相変わらず急坂だ。11時35分、2kmの路程柱を過ぎる。その少し先からしばらく、崩落地帯になり、わきに木製手摺が設けられている。樹木がないので展望できるが、ガスってきたので遠くは見えなくなってしまった。先ほど登り途中で見えていたのは幸いだ。最後の坂を登り切り11時48分、白毛山山頂(標高1522m)に着く。約3時間の登りだ。しかも、全員余裕しゃくしゃくである。すでに登っていている登山者で、頂上は賑やかだ。涼亭に取り付けてある寒暖計は17度を示している。頂上の周囲は樹木で展望はない。

山頂下の崩落部分から展望する
阿冷山への縦走路分岐
今日は、ゆっくりと昼食をとる。荷重としてもってきたコンロを出し、湯を沸かす。それでコーヒーをいれる。とにかく水は多いので問題ない。冷えたビールを取り出す。涼亭にいる他の登山者ともシェアする。約1時間ほど過ごし、12時45分下山を始める。往路を下るかそれとももう一つのルートで下るか、決めていなかったが時間も早いので、別ルートで下山することにする。こちらは、往路と比べると整備状況や歩行されている程度は落ちるが、全体の平均勾配は小さい。

竹林の向こうに1540峰


山頂近くは、結構下りが急だ。5分ほどで、阿冷山への縦走路を左に分ける。右にとり下る。竹林からは前方に1540峰が見える。13時5分、白毛林道への道が左に分岐する。右に稜線を登りはじめる。落ち葉が厚く敷かれた道を登る。背中の荷物が重い。13時20分、1540峰の直下を右に巻き、分岐に来る。左には白毛山西南峰へ続くと道標がある。また急坂が続く。幸いにボランティアによる補助ロープが危ないところに取り付けてある。13時52分、左に樹木が切れた場所で少し休憩する。

白毛林道への分岐
補助ロープの急坂を下る
引き続き急坂を下る。二人の登山者が登ってきた。途中道に迷って時間がかかったそうだ。すでにこの時間、頂上までまだ1時間半はかかるだろう。数分下っていくと、坂が緩やかになり尾根を離れ、杉造林に入る。足元は杉の落ち葉が厚い。台湾も林業は採算があわなくなっているので、この周辺も伐採はないだろう。ちょっと日本の山の麓のような感じだ。しばらく緩やかな山腹道が続き、また急坂を下る。下りきると、大きな水槽が現れる。まもなく、産業道路に出る。道なり下ると、果樹園が現れ犬の吠え声とともに民家が見える。見上げれば、下りてきた山がすでに高い。更に下り、左に道をわけてまもなく、14時58分休憩を取る。

杉林の中を下る
犬が吠える、背後に民家が現れた
また坂道を下っていく。橋を越えて、上りが始まる。長い下りの後の登りは、すこしつらい。道端に廃棄さればスクーターがホコリをかぶって置き去りにされている。5分ほどの登り返しで、朝に通りすぎた分岐に来る。左へ、残りの道を駐車した車で歩く。15分ほどの下りで、15時30分に車のところまで戻ってきた。

産業道路を下る




休憩込みで行動時間約6時間40分である。約9.2km、登攀累計約920mだ。休憩はそこそこ取っているので、負荷を考えると結構よいペースである。勿論、高山は高度が更に1,500m高いわけで、空気も地上の数割になる。同じ環境で登れるわけでないが、今回の訓練山行でメンバー自身も、また連れて行く自分も自信を増すことが出来た。軽装で登れば、白毛山はルートは2、体力的もクラスである。もし、下山にこの山行と同じにもう一つの道を行くのであれば、ルートはクラス3である。

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