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2013-01-24

2013年1月23日 南港山横断 聖德宮步道 - 麗山橋步道 - 虎山自然步道を歩く

虎山自然歩道の虎の石像、虎よりも猫に見えるが
つい三日前に南港山を縦走したが、今回もまた南港山を歩いてきた。前回は尾根沿いに縦走したが、今回は南港山の山並みを西から東、そして東から西へ二回横断する歩きだ。今回の山行で、南港山の主な山道は歩いたことになる。縦走とは別に、以前から考えていたルートだ。途中には、岩壁ルートの第五岩壁を登った。冬の天候は変化しやすく、今日は打って変わってぐずついた空、厚い雲に覆われ101ビルは尖端を雲で隠していた。ただ、もともと今まで歩いていない道を歩くことが目的だったので、景色が眺められなかったことは不満ではない。逆に雨が振りださなかったことは幸いだ。

西側の永春高校から二度南港山を横断し、福徳小学校まで歩く(クリックで拡大)
今回のルートは、永春高中から天寶聖德宮を経由して尾根上の縦走路に上がる。その後拇指山への縦走路の途中、左に長壽園への道を取り、登り詰めてあずま屋まで来た後、第五岩壁を登って、南港山南峰下の縦走路に出る。縦走路を戻り彩虹風口の十字路から聖德宮への土の山道を下る。彩虹風口は後山歩道が分かれる分岐だ。聖德宮から研究院路へ下り、北方向に歩いて麗山橋からは親山歩道を鞍部に登り返す。また縦走路を歩いて福壽公園さきの分岐から右に下り、虎山自然歩道を下って福徳国小まで歩いた。後山と呼ばれる南港山の東側の谷間への道は、交通の便が悪いので西側に比べると歩行者が少ない。聖德宮山道は、南港山の中では梅樹古道と同じに草深い山道だ。一方、台北市親山歩道になっている麗山橋歩道も、石畳ではなく土の道だ。特に途中は古道のような趣がある。

天寶聖德宮とその前庭
南港山は近いので、出発はとても気軽だ。7時15分頃自宅を出発、信義路幹線(副)のバスに乗る。通勤時間にはまだ早いので、空いている。MRT信義路線は、今年年末には開通の予定だが、それに合わせて信義路沿いの歩道の整備工事が進行中だ。今まで数年間に渡り不便であったので、早めに復旧されることを期待する。約20分で春永高中バス停に到着した。ここから見る南港山は、稜線付近に霧がかかっている。松山路を登っていく。三日前に降りてきた象山歩道の入口を過ぎる。道標にしたがい天寶聖德宮への道を進む。松山区とその先の内湖の山が見えるが、その先の陽明山山系の山々は雲の中だ。バス停から十数分で天寶聖德宮に着く。廟の左奥に登山道入口がある。南港山は多くの廟宇があるが、その中でもこの天寶聖德宮は大きい。少し登り、テラス状の廟の前庭からは広い範囲が眺められる。

北星寶宮から南港山稜線を望む、稜線近くは霧がかかっている
縦走路わきの巻き道
地元の人と思われる登山者と数人すれ違う。早くから登っているものだ。日課になっているのだろう。階段の道を10分ほど登ると、大きな老子の像が建つ天真聖道院のわきを過ぎる。このすぐ上で舗装路の松徳街231巷に出る。右にとり進むと北星寶宮のわきを通る。読経の声が聞こえてくる。北星寶宮から少し登り、8時14分に象山からの尾根上縦走路に着いた。バス停から約30分の登りだ。縦走路を東方向に進む。途中右に土の道があるので、これに入る。この道は尾根を忠実に追っていく石畳の縦走路に対し、山腹を行く巻き道となっている。縦走路にまた合流し、北星寶宮上の合流点から約10分で、左に登っていく長壽園への石段の入口に着く。ここには道標はない。

長壽園へのつづら折りの道を下っていく登山者
長壽園への道は、南港山南峰の山腹を登っていく。けっこう急な登り坂が続く。親山歩道のような立派な石畳ではないが、コンクリ製の階段道で歩きやすい。今日は曇りなので、森の中の道は薄暗い。つづら折りの石段道を行くと、縦走路分岐から15分ほどであずま屋のある広場に来た。バス停から約1時間ほど歩いてきたので、少し休憩する。ここは右にある石段道を登ると普通の山道で南峰の下の縦走路に行く。左奥の道は第五岩壁につながる道だ。岩壁のすぐ前に左に行く道がある。これは第一岩壁からずっと山腹をトラバースしてくる道だろう。第四岩壁は、高さは約20mぐらいだ。途中には梯子も掛けられており、以前登った第二第三岩壁に比べれば容易だ。登りつめると、先ほどあずま屋のところで別れた道と縦走路のすぐ下で合流する。縦走路には9時2分に着いた。

第四岩壁ルート
岩壁登攀途中に見る象山、101ビル
彩虹風口、左へ後山歩道、右は縦走路、直進して聖德宮へ下りる
聖德宮への山道
縦走路は、霧に包まれている。尾根の西側はまだ眺めがあるが、東側は灰色一色だ。縦走路を南港山南峰に登る。下ってしばらくすると、彩虹風口の分岐に着く。左は後山歩道、右は縦走路、そのまま進むと聖德宮への山道だ。ここも道標はない。少し入ると標識リボンがかかっている。この道を歩く登山者は、縦走路に比べたら僅かなものだろう。草に覆われた部分もある。ただ、さすがに南港山の道だ、不人気な山の獣道のような踏跡に比べればしっかりしている。補助ロープも取り付けれている。水気の多い草の中を行くので、ズボンの裾はたちまち濡れる。枝尾根上から涸沢に降りて行き、彩虹風口から20数分で聖德宮の赤い建物が見えた。道は聖德宮の奥に続いている。建物を回りこみ、廟の前庭に出る。ちょうど廟の人が現れ、挨拶を交わす。吠えてくる番犬をなだめてくれた。この廟は、南港山東側にある中では、かなり大きな規模だ。時刻は9時半過ぎ、まだ早い。

聖德宮の裏側へ着く
聖德宮から見る谷あいと対岸の倒照湖山の山並み、その向こうは木柵、深坑だ
麗山公園、山桜がほころび始めている
聖德宮から急な車道をくだり、山門をくぐると研究院路に出る。左に折れ研究院路を歩く。台北の繁華街信義区とは山を一つ隔てているだけだが、ここは静かな田舎の佇まいだ。通る車両も少ない。時々思い出した頃にバイクやトラックが通り過ぎる。下り気味の道は、気楽な歩きだ。道路わきの排水溝は、最近完成したもののようで新しい。数分歩くと右に木製欄干の橋と、そのたもとに親山歩道案内がある。ここが谷の反対側にある倒照湖山への登り口のようだ。更にくだると、今度は左側に新しい麗山公園がある。山桜が少し咲き始めている。その先研究院路80巷を過ぎると、土地公の廟がある麗山橋歩道の入口だ。時刻は10時10分、研究院路を約20分歩いてきた。

砂岩が露出した麗山橋歩道の路面
麗山橋歩道は、はじめ民家までの舗装路を登るが、すぐ分岐して土の道が始まる。中央にはコンクリの狭い帯状の道が続くが、それも途中できれる。畑のわきを進んでいくと、道幅一面に砂岩が露出した道となる。岩の表面にはギザギザの切れ込みが加工してあるが、苔が生えており濡れていると滑りやすい。砂岩の道が切れると休憩所だ。砂利が敷いてある小広場で、木製ベンチが造られている。ここから道は森の中を行く、古道然の素朴な道となる。小沢が右側に流れる。しばらくすると土の道からコンクリの道となった。左に研究院路80巷への小道を分けると、沢を越えその先右に畑が現れる。畑の向こうには、白い曼陀羅の花が群生している。花崗岩の石畳道になり、ひと登りでスタンプ台が現れ、10時37分鞍部に到着した。約30分足らずの登りだ。

縦走路を左にとり福壽公園へ登る。歩き始めて約3時間、ここで少し果物を食べ休憩する。今日は、101ビルは見えるもののその先は霧のなかで霞んでいる。内湖の方もかろうじて見えるぐらいだ。縦走路は、平日の今日も登山者が往来する。対照的に、彩虹風口から下って麗山橋歩道までは、まったく出合わなかった。11時に出発、すぐ先で右に虎山自然歩道に向けて下る。石段のつづら折り急坂が続く。数分下ると、永安亭と書いてある山門、そのすぐ下には黃蟬園という小さな小屋が山肌にたくさん建てられている。人里近い山だと、いろいろおもしろい物が造作されている。これを下りきると虎山自然歩道に出た。

黃蝉園の小屋群、右は縦走路からの石段道
虎山自然歩道
残りは、この虎山自然歩道を左に取り下るだけだ。虎山自然歩道は稜線上の四獸步道と同じに花崗岩の立派な石畳道だ。数分下ると左に真光禪寺へ続く道を分ける。分岐には虎の石像が座っている。更に十数分くだると、慈惠堂の大きな建物が見え山道が終わる。ここは虎山溪步道の入口でもある。福德街251巷を行き、11時45分に福德國小バス停に着いた。

今回の所要時間は4時間だった。南港山は、身近であると同時に規模はやはり小さい。コースのとり方もあるが、基本は半日で終了する。歩行距離は8キロ、二回山を登ったので、標高が低いとはいえ累計で631m登っている。この歩きで、南港山の主な山道はほぼカバーしたことになる。もちろん、いろいろな枝道があるので歩いていない部分はまだあるが。過去六回の南港山の登山記録は次のとおりだ。


今まで歩いた南港山のルート全部

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