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2013-06-10

2013年6月8日 新店安坑日月洞から天上山 - 長壽山を縦走

登山道途中の日月洞(廣照禪寺)
四月に油桐花鑑賞を含めて土城の天上山に登った。今回は、反対側三峡区安坑側から天上山へ登り、その後中和からずっと続くこの山塊の東端になる未踏の尾根を、長壽山へ歩いた。今回の登山でこの山並みの主稜線は、すべて歩いたことになる。標高はこの山脈の最高点天上山が430mで、それほど高い山々ではない。しかし、石門内尖山から東側へは、尾根上に急峻な岩場が現れる、決して侮れない山道である。長壽山から中和の牛埔山外挖子山などへ尾根を歩くと20数キロになる。これを一日で歩ききる猛者もいるようだ。

この山並みの登山は、北側の土城や板橋から登るほうが交通アクセスがずっと良い。南側新店側も安康三峡間の110号省道新店側半分まではバスが多いが、その先は779番だけになる。一時間に1本ぐらいの頻度なので、乗り過ごすとかなり待たなければならない。一方、天上山や 石門内尖山の高い山から下がっていくほうが、気持ちが楽だ。この二つの理由で、今回は日月洞からスタートして、望月亭の鞍部に登り、天上山を往復したあと、ずっと尾根筋を追って長壽山へ歩いた。

東側から西へ縦走
ピークを越えていく縦走パターンの歩き
天上山山系の登山路、主稜線は歩き終えた
夏の山は、暑くまた午後になると夕立にみまわれることがある。朝早く出発するほうがよい。今日もMTR新店を7時20分発の779番に乗るべく、家を6時半過ぎに出発した。新店には7時5分過ぎに着いた。緑12番の入口は行列があるが、不人気な山や登山道だけのこの779番は誰も待っていない。ところが7時20分を過ぎてもバスが来ない。去年12月に粽串尖に登るべく、同じく779番バスを利用したが、その時と同じかと思いあせる。そのうち乗客を載せた779番がやって来た。これかと思い、バスに向かうと運転手は違うという。8時10分発とのこと。実は、779番は月曜日から土曜日までは同じで日曜日だけが異なるという時刻表、それをネットで落とした情報の休祭日は土曜日を含むと思い込んでいたための、誤解だった。仕方がない、ここで更に更に待つ。結局早起きしたが、無駄な時間を過ごしたことになる。今後は、運行バス会社のネット情報を確認したほうがよい。

日月洞への道、入口には生コン工場
時間どおり8時10分に出発したバスには、地元の乗客と見受けられる人のみで、登山者はいない。 街道両わきの山裾には、かなり高いところまで住宅が開発され、途中の錦繡まではバス便が多いが、その先にある日月洞バス停へは779番だけだ。五城から峠を登りかなりの距離を走り下った後、8時37分日月洞についた。下車したのは自分のみ、周囲は手前には生コン工場があるだけ。日月洞廣照禪寺の方向を指す看板がある。これに従い道を進むが、工場の中に入っていくような感じだ。工場までくると、前方の山腹に建っている寺が見える。工場は、道の両側に広がっているので、工場の中に入るような感じだが、実はこの道で間違いない。振り返ると、朝陽のなかに粽串尖が手前の山から三角形の頭を出している。

石段道の入口には廣照禪寺の石碑
道を登って行くと茶畑を過ぎていく。ちょうど茶摘みが進行中だ。右側に大きな福徳宮を見ると、坂道は勾配を増す。真元龍鳳宮が左側に現れると、産業道路は終わりになる。8時58分、バス停から約20分だ。 階段道が始まる。緑の苔が生える石段は滑りやすいが、両側に手すりがしっかり設けられている。わきの石には寺の名前廣照禪寺が刻んである。10分ほど石段を登ると寺の基部に来る。高度もあがり、対岸の竹崙山が望める。日月洞入口とあるので、山道から外れ左に建物の中に進む。すると、そこには広いタイル張りのテラスがある。狭い敷地に山肌にへばりつくように建てられたお寺の最上階部分で、その奥には日月洞がある。そこに入れてもらい、日月洞を参拝する。岩壁の凹んだ部分には、水が滴っている部分があり、そこに神像も設けられている。テラスからは、対岸の山々、大丘田山獅仔頭山から熊空山への稜線、手前は竹崙山、そして熊空山から白鶏山へつながる尾根上の峰々が望める。視線を麓に向ければ、出発点近くの生コン工場が見える。

日月洞手前のテラスから展望する、獅仔頭山から熊空山の稜線と手前に竹崙山
望月亭への石段道
山道にもどり再び登り始める。同じく石段が続く。しばらく登ると手すりはなくなり、山腹をトラバースして登っていく。9時36分に、鞍部の望月亭に着いた。1時間の登りだ。数名の登山客が休んでいる。そのまま、天上山へ向かう。四度目になる頂上(標高430m)には9時44分到着。道標に取り付けられている寒暖計は29度を指している。 今日は、とてもよい眺めだ。台北方向もまたその先の観音山や陽明山も望める。ただ、北東方向の二格山や南港山方向は、白く霞んでいる。冬に比べると透明度が低い。土城と樹林の向こうに長く伸びる大棟山の山並みは近いだけあって、よく見える。登ってくる登山客も多い。頂上の展望台下で少し腹ごしらえと休憩をする。
天上山から土城、樹林方向を望む、背後は大棟山山系、手前の寺院は承天禪寺
天上山から台北方向を望む
石門内尖山の登りから見る天上山
10時に出発する。望月亭へ下り、また少し登り返したあと四月のWさんたちとの合同登山で食事した阿砂利土鶏店の鞍部へ下っていく。30分ほどで龍泉路に着き、反対側に登っていく山道をとる。登りきると右に火焔山への道を分岐する。ここは左にとり石門内尖山を目指す。道は石畳のよい道だ。カラオケの歌声が大きく聞こえる。この周辺は多くの人達が訪れる場所だ。花崗岩の石畳道を10分ほど歩くと、右に土の道が分岐する。道標は石門内尖山を指している。そのまま下がる石畳道は安徳宮へ下がっていく。土の道は材木を使った階段などで高度を上げていく。数分登り振り返ると、天上山のピークが樹木の向こうに覗いている。左に茶畑がある部分は視界が開ける。竹崙山が近い。その奥は熊空山、そしてその更に向こうに重なる峰々は烏來の山だ。稜線の道を進み11時に石門内尖山東峰に来る。何の表示も無いが、基石が埋まっている。ここは北方向に三峽から板橋までの広い展望がきく。これから歩く十八羅漢岩や成福山などの稜線が三峽方向に伸びている。それに並行して火焔山から大暖尖への山並みもある。一度下り、岩のある稜線を進むと三角点のある石門内尖山頂上(標高408m)だ。11時19分、天上山から1時間20分の道のりである。ここも北方向に展望があるが、東峰に比べると見える範囲は狭い。

茶畑わきから竹崙山方向を望む
石門内尖山東峰頂上から十八羅漢岩(尾根上のピーク)と三峡を望む
石門内尖山頂上
石門内尖山から急坂を下る
十八羅漢岩へ岩壁を登る
稜線は、石門内尖山から大きく高度を下げる。数分下ってくると、山稜は方向を90度変え北方向に大きく下っていく。急坂は補助ロープの現れる。単独登山者が登ってくる。先ほど三人のパーティとすれ違ったが、石門内尖山登山道に入ってからは出会ったのは、好天の土曜日にもかかわらず終日この四人だけだ。この尾根筋は、それほど多く歩かれていないようだ。11時44分に下りきり、龍泉路への分岐に着く。分岐からは、道の状況は打って変わって起伏の少ない歩きやすい道となる。途中右と左に分岐を分け進む。登りが続きはじめ12時13分に岩壁の連続する登りの基部にくる。十八羅漢岩直下の岩壁だ。補助ロープも下がっている。二ヶ所の岩壁を登りつめ12時20分に十八羅漢岩頂上(標高301m)についた。三つベンチがある広い頂上は、西方向が開けて三峡がよく望める。 左に白鶏山、その右は五寮尖から金面山への稜線、手前の尖ったピークは溪南山、その右奥には鳶山の山並が伸びている。陽が照りつけているが、風も吹いている。日陰に入れば気持ちがよい。ここで食事をとり休憩する。

十八羅漢山頂上、手前に渓南山、右に鳶山山系、その右は三峡の街
ベンチのある成福路への分岐
20分休憩のあと下り始める。まもなく右に龍泉路へ道が分岐するが、あまり歩かれていないようだ。美しい竹林をすぎ、ベンチのある分岐部へ着く。左の道は成福路へ下る。更に下って分岐を過ぎると、また岩壁を登る。かなり落差がある。登り切るとベンチと説明板がある。この辺りの山道はよく整備されいている。十八羅漢岩も含む道は成福路登山道というそうだ。成福山は、その先ヤセ尾根を通り、分岐を過ぎて登り返した先だ。標高241mの成福山頂上は、主稜線から少し外れたところだ。時刻は13時9分、周囲は樹木で展望はない。そのまま直進する道は、渓東路へそのまま下る。

縦走路わきの善徳宮土地公の祠
少し戻り、稜線道を下る。樹木の切れ目から垣間見る周囲の山などで、だいぶ高度が下がってきたのが判る。檳榔林やアンテナの立つ小屋わきを過ぎる。また右に 龍泉路へ分岐する。樹木の切れた鞍部に善徳宮の祠がある。中には神像もあり、焼香もされている。祠の前から白鶏山、雞罩山が高く遠くに見える。坂を登りつめると、13時38分送電塔の下に出る。ここは左に長壽山への道が分岐する。下山は、右の道だ。長壽山へ登っていく。保線路を数分登ると、標識リボンがたくさんかかっている踏跡が登っていく。これを登りつめると13時44分に長壽山頂上(197m)に着く。人里近い山には多くの長壽山や萬壽山という名の山がある。地元の人の運動の場で、頂上には鉄棒やその他運動器具があるところが多いが、ここは何もない単なる頂上だ。基石もなく樹木中で展望もない。

土地公祠から白鶏山方向を望む
長寿山山頂
送電鉄塔の分岐部分
最後のピークなので、少し休憩をとる。登ってきた道を送電塔の下にもどり、左の道を進む。また、少し登り返し峠を越える。方向を南に換え下ると、石段が現れ山道は終了した。ここもカラオケが盛大に進行中だ。14時16分、のこりは石段を三号省道まで下るだけだ。ここで一休みをし、汗にまみれたシャツを着替える。参道の階段を下ること10分足らず、街道に降りすぐ先にある長壽山バス停に14時37分着いた。ここはバスの便数が多い。1、2分で706番バスがやって来た。

三号省道わきの長寿山登山口
10kmの道のりを6時間(休憩込み)で歩いた。登攀高度は累計724mである。縦走路は登り下りの繰り返しがあるので、山の高度にかかわらずやはり時間がかかる。長壽山登山口近くの標識リボンには、チャレンジとして石門内尖山まで2時間、中和南山宮まで5時間でできるかと書いてある。筆者は、石門内尖山から登山口まで3時間以上要している。下り基調でこの時間、登りがメインになるルートを2時間は相当ハードな運動だ。それこそわき目もふらず、休まず歩かないと達成できないだろう。山道自体は、地元行政の整備メンテが行われているので、心配はない。天上山付近に比べたら人気はないが、Bクラスで十分お薦めの道だ。

2 件のコメント:

  1. 台北登山愛好中学生2013年6月15日 15:39

    日月洞までの行き方ありがとうございます。バスの時間には気をつけたいと思います。

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  2. 楽しい登山になるといいですね。
    また、何か質問があれば、いつでもどうぞ。

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