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2013-06-11

2013年6月9日 陽明山系 橫嶺古道 - 紗帽山 - 半嶺步道 紗帽山を再び登る

麓の半嶺産業道路から見る紗帽山
先月ブラリと行った紗帽山だが、山に対する敬意が足らなかったようで、みごと雨に降られた。頂上の展望台は白い霧の中、何も見えなかった。今回は、改めて前山公園側から登った。曇りであったが、そこには雄大な景色が広がっていた。陽明山山系の多くの峰から望められる紗帽山は、逆にこれらの山を眺める絶好の展望台であるのだ。

前回は単独行であったが、今回は山仲間TさんとHさん二人との登山である。お気軽ハイキングとしてバスである程度の高度まで登り、そこから前回歩けなかった横嶺古道で紗帽山を裏側に回りこむ。前山公園登山口から高低差約200mの登山道を登る。下りは大埔登山口へ下り、そこから半嶺歩道を経由して天母へ下った。全体として下りが多い山行である。

紗帽山の裾、頂半嶺から横嶺古道を歩き、紗帽山を登った後は半嶺歩道をへて天母へ下る 
歩行高度プロファイル
最近の紗帽山付近の歩き
歩行時間も少ないので、今回の出発は少し遅め、MRT北投駅で落ち合い8時半発の230番バスに乗る。小型バスは、途中で満員となる。泉源路から紗帽路へ進む。紗帽山の麓を回りこみ始める頂半嶺バス停で下車した。8時55分、約30分足らずの乗車だ。紗帽路をやって来た方向に少し戻る。左に半嶺歩道が降りていく。その対面の石段道が、横嶺古道の入口につながる。ほんの二、三分で登りが終わり、扉が閉まっている土地公のある駐車場に来る。キャンプカーできているキャンパーがいる。土の道である横嶺古道が駐車場の端から始まる。この道は台北市の親山歩道になっている。

横嶺古道
湖山路に沿った石畳道
見事な蓮の花
前山公園の池越しに見る紗帽山
横嶺古道は、北投や天母と竹子湖をつなぐ道として歩かれていたようだ。幅が広く立派な道だ。山腹を巻いていく道は、概ね平らか少し登り気味である。途中、自転車ライダーの三人とすれ違う。走るのは大変なのか、降りて自転車を押している。静かな道を歩くこと20分足らず、終点の湖山路の入口に着いた。ここは陽明山公園へつながる道だ。バスも走っている。湖山路の右側を歩く。飛び石が敷かれた道が続く。あずま屋の先に池があるが、ちょうど蓮の花が咲いている。とても見事だ。あずま屋には数匹野良犬がたむろしている。陽明山バスターミナル前を通り過ぎ、前山公園前の登山口へ歩く。時刻は9時43分、これから登りになるので、その前に公園の池のそばで休む。ここには温泉があり、風呂あがりの年配の人たちが休んでいる。池には、蓮の花が沢山咲いている。池の後方は、これから登る紗帽山だ。

里程表示のある立派な登山道
何家古墓への入口
最後のひと登り
10分ほど休んだあと、登山道を登り始める。こちら側は、大埔側に比べると高度差が小さいが、距離が長いので勾配は緩い。頂上まで1.2kmの道には200m毎に表示がある。石段のよい道は、少し長く直線が続いた後、つづら折りが始まる。登り始めると汗が吹き出す。Tさんはちょっと辛そうだ。20数分登る。ここから少し平坦な道が始まる。右には昔の陳何両家の土地境界石がある。その奥左には、百数十年前の名門何家のお墓がある。前庭には狛狗も設けられている立派なものだ。 最後のひと登りを登る。十分足らずで10時34分に展望台に着いた。先月訪問時は霧で何も見えなかった展望台だが、今日は広大な展望が眼前に広がる。大屯山から、小観音山その右に大きく七星山が鎮座している。麓には、陽明山公園やビジターセンター、そして中山楼がある。視線をずっと右に向ければ、竹篙山、その奥に石梯嶺から風櫃嘴への稜線、さらには五指山から大崙尾山への稜線が望める。天気は曇りで、七星山の頂上はガスが去来しているが、展望には問題ない。暑くなく、かえってこの方がよい。
展望台から竹篙山や石梯嶺方向を望む、左の建物は中山楼
展望台からの眺め:左から大屯山、小観音山、七星山。七星山の麓にビジターセンター、右には中山楼

太子亭から望む台北方向
下り道
亀裂の入った石
休日の今日は、ハイカーが多い。登りの時も数名とすれ違う。展望台にも数名のハイカーがやってくる。景色を満喫したあと、下り始める。三角点基石を通り過ぎ、太子亭遺跡を見る。樹木があるので、景観は限られるが、樹木の切れ間から101ビルを含む台北の街が覗ける。その奥に高く雪山山脈末端の青い峰々も望める。今日はラッキーだ。訪問当時皇太子だった昭和天皇はここを訪れていないが、当時は樹木もなく広い範囲が望めたのではないだろうか。こちら側は、等高線が混んでいるので道も急坂がずっと続く。少し行くと、左側に亀裂の入っている大石が二つ並んでいる。人工的に加工されたかのように見える。こちらのほうが規模はずっと小さいが、七星山の凱達格蘭遺跡の石の亀裂を思い出した。下るに従い、下から自動車やバイクの走る音が聞こえてくる。11時23分、約25分の下りで紗帽路の登山口に下り立つ。

半嶺歩道入口
古圳を横切る
ヘチマの黄色い花
紗帽路の反対側から、半嶺古圳(用水路)へ下る急坂があるということだ。それらしい踏跡を見つけたたが、今日はお気軽ハイキングの精神で、紗帽路を半嶺歩道へ向けて歩く。バスから下車した頂半嶺バス停を通り過ぎ、歩道入口に着く。歩道はコンクリートの道だ。溝に沿って下っていく。ヘチマが溝の上の棚から下がっている。数分くだると、 半嶺古圳を横切る。左に古圳にそって少し歩く。開けた場所にでた。正面の山の頂上には文化大学のキャンパスが見える。この山の中腹には天母古道がある。ここから下っていく道があるので、古圳沿いにもどらずこの道を下っていく。途中、右に半嶺歩道方向へ別れていく道があるが、そのまま下ってみる。すると、この道は民家で終わりになってしまった。番犬が一斉に吠えだす。登り返し、先の分岐で半嶺歩道に戻る。周囲は畑、振り返ると紗帽山が高い。

振り返ると紗帽山が高い
石造りの小橋
新しい花崗岩造りの土地公を通り過ぎる。道は沢に沿って下っていく。コンクリートの道から花崗岩石段になる。途中車道を横切る。更に、石段を下ると福徳宮のある欄干橋頭登山口に着く。半嶺産業道路を少し下ると、左の磺溪內溪のわきに展望台が造られている。下ってみる。この沢は温泉の水も流れているので、沢底が赤い。昔日の石造り橋がかかっている。道は橋の向こうで切れているので、遺跡として保存しているのだ。数十年前は、村人がこの橋を越えて往来していのが彷彿される。車道に戻り、天母へ引き続き下る。振り返れば、大屯山から紗帽山がすでに遠い。左に温泉レストランを見て、少し登るり猴洞產道に合流、その先更に下り12時37分、天母の圓環(サークル)に着いた。サークルわきの大腸麺線店で軽く昼食をとり、帰途に着いた。

休憩込み3時間40分のハイキングで8.4kmをカバーしている。これは少し以外だった。下りが多く、また道もよいのでこうなったのだろう。前回に引き続き、 よい展望があり、適度に登りが続く紗帽山はハイキングに最適だと、再び認識した。

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