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2019-04-18

2019年4月17日 雙溪後寮仔嶺古道-柑腳山-中坑古道 よい道と草深い道の山歩き

後寮仔嶺古道の峠、きれいに草が刈られた道
昨年9月、雙溪の泰平から柑腳へ歩いた。その時は、いくつかの古道をつなげて歩く予定であったが、そのうちの後寮仔嶺古道は入り口がわからなくて歩かず、結局並行する稜線を経由した。最近、藍天隊が業者を雇い後寮仔嶺古道の整備をしたことを聞いた。そこで、今回の山行となった。同じ道を歩くのは趣味ではないので、柑腳山へ登った後はさらに西へ進み、北豹子廚山から北に中坑東山へと延びる稜線道を下った。

後寮仔嶺古道峠のメンバー
最後に歩いた中坑古道は、最近の淡蘭古道整備の一環なのか、工事中であった。この工事のための道が開かれたりして、美しかった棚田などは、残念ながら壊れてしまっている場所もあった。工事終了後に復旧作業をするかはわからないが、古道整備のために逆にもともとある自然や先人の残した遺跡を壊してしまったのでは、本末転倒である。

東側の四分子から下坑口へ歩く
歩行高度表
雙溪區の西側にある今回の山道
大きな仏像の頭がある深庫佛寺の入口
今回は、雙溪駅から盤山坑へ向かうF812で登山口へ行く。F812は9時半に雙溪駅に来るので、台北からはゆっくり8時15分発の区間電車で向かう。少し遅れ気味に雙溪駅に到着したが、バスのほうも遅れ気味で問題なく乗車できた。バスは土地住民の足なので、基福公路ではなく平林溪に沿った山際の旧道を進む。大瀨から左に山方向に三叉坑溪沿いに上っていく。10時少し過ぎ、バス折り返し点の深庫佛寺バス停で下車する。バス停のすぐわきには頭だけの仏像がある。

三叉坑橋を渡り後寮仔嶺古道入り口へ向かう
古道はしっかり草が刈られている
出発時刻は遅めだが、バスでここまで登ってこれるので、それほど問題はない。11名のメンバーで車道をさらに四分子方向に歩く。この道はずっと進めば、雙泰產業道路の辭職嶺付近に合流する。数分で橋を渡り、右に慶山慈惠堂の方向に曲がっていく。今日は空が青い。10時16分、後寮仔嶺古道の入口に来る。石段を登り、古道が始まる。道幅いっぱいに草が刈り取られ、状態はすこぶる良い。先月訪れた、坪湖步道と同じだ。古道は尾根上を行く。けっこうな勾配が続く。30数分歩いてくると、草が刈られていない場所に来る。上のほうからエンジン音が聞こえてくる。登っていくと、草刈作業が行わている。草刈の最後セクションの作業中のようだ。また、草刈された道を進み11時に古道の峠につく。ここは後寮仔嶺だ。

草刈作業進行中
稜線道
メンバーの一人は体調がよくないということで、古道を泰平へ下っていくのを見送り、我々は、右に稜線を追っていく。古道とは様変わりの草の道だ。もちろん予測の範囲だ。雑木林の中では、草があまり茂っていない場所もある。稜線を進むこと約30分で東柑腳山(後寮山,標高556m)につく。去年9月は、溪尾寮山からここへ登ってきた。ササクサの種がたくさん衣服について難儀した。

東柑腳山(後寮山)
   崩山坑古道風口
11時48分、狭い頂上から下り始める。この部分は前回歩いている。道の状態はおなじようなものだ。少ないが、登山者が時々歩いているようだ。草深いところも、踏みあとはしっかりしている。12時25分、崩山坑古道の風口(峠)につく。左に進みすぐに右へ柑腳山山腰古道を進む。数年前は、泰平から崩山坑古道を登ってきて同じく柑腳山山腰古道を歩いた。その時は、草深い状態で古道であることすら気づかなかった。この歩道も去年整備され、きれいになったようだ。ほぼ平らな道を数分進み、風が吹き抜ける場所で昼食休憩をとる。今日はとても良い天気だが、稜線上では風が吹き抜け、幸いそれほど暑くない。

草が刈られた柑腳山山腰古道で昼食
2013年の柑腳山山腰古道の様子
草が刈られた柑腳山山頂
13時、古道を歩き始める。少し行き、右に柑腳山へ続く道をとる。稜線を行く道は少し上り下りがある。10分ほどで右からの道を合わせ、13時15分柑腳山山頂(標高615m)につく。前回は草深かった頂上は、きれいに草が刈られている。周囲が樹木で展望がないのは、同じだ。頂上から下り始める。数分で左からの山腰古道に合わさる。北42号鄉道に向けて進む。道は上り下りがあまりなく、太い邪魔な倒木は切り取られ、草がしっかり刈られた道を行くのは快適だ。しかし、ところどころ草が生え始めている。13時33分、左に泰平側へ下る道を分けるが、踏みあとは心細い。さらに5分ほど進みまた左に保成坑古道を分ける。こちらのほうは、程度が良いようだ。

柑腳山山腰古道
土地公を右にみて前方に北42鄉道がある
山腰古道を引き続く行く。緩い上り下りのある稜線に沿って行く。13時53分、右に土地公祠を見て、北42号鄉道に出る。道しるべには淡蘭古道中線とある。それで草刈が行われたのだろう。少し休憩し、左に車道を行く。すぐに右に山道が登っていく。車道は迂回して高度を上げるが、山道は直接登っていくので近道だ。ほんの3,4分ほどで車道に合流し、右に坪林區との境になる大きな急須と茶碗の石像を見る。石碇と同じように、坪林はお茶の生産で知られる。さらに車道を進み、14時12分北豹子廚山の登山口来る。

急須の石像がある坪林區の境
北豹子廚山山頂
急な坂道を少し上り、分岐を左に北豹子廚山へ稜線を行く。この山は四年ぶりだ。その時は草深かったが、今回は少し程度が良いような感じだ。14時19分、北豹子廚山(標高620m)につく。往路をもどり分岐に行く。ここから中坑東山へ続く稜線の道は、ネット上でもあまり記録がなく、かなり荒れているのではないかと心配していた。少し歩いて様子をみるが、どうやら行けそうだ。そう前でない時期に、登山隊が通り過ぎたように見える。

草深い中坑東山への尾根道
大岩を下る
緩やかな上り下りの道を行く。確かに今日の歩きでは一番程度がよくないが、それでも道筋はわかる。しばらくして大きく下り始める。岩のブロックが現れる。ロープが取り付けられているので助かる。さらに20分ほど下っていくと、十字路になる鞍部につく。右に北42号鄉道へ下る道は、ほとんど廃道のようだ。帰りのバス最終便が17時、時刻はすでに15時20分近く。そこで中坑東山への道はあきらめ、中坑古道へ下る。

急坂を中坑古道へ下る
沢を渡渉
急坂が続く。沢を登ってくるこの道は、最後で大きく急な部分がある。道筋ははっきりしているが、雨水の流れた形跡がそのままで、ここもあまり歩かれていないようだ。20分ほど下り、沢音が大きくなってくる。小沢を渡り、さらに高度を下げる。16時、最後に幅が広くなった沢を渡渉し、間もなく中坑古道に合流する。古道は、車両が通り過ぎたようで、路面がぼこぼこだ。美しい芝生が生える棚田には、キャタピラの通り過ぎたような跡がついている。

中坑古道の棚田あと
新しい沢の左岸を行く道、本来の古道は右岸を行く
古道入口の橋上から沢の上流を望む
下り始めると、上部から作業者三人が下ってくる。ここは古道の補修工事が行われているようだ。もともとは、沢を何回かわたって棚田を過ぎていくが、左岸に新しい道が作られている。作業者についてこの道を行く。16時14分、作業者の車が駐車している場所につく。沢際で長靴を洗い、広くなった道を進む。駐車場を過ぎ、16時半古道入り口に来る。舗装路をさらに下り下坑口バス停へ歩く。最後のビールを開けバスを待つ。16時57分、780番バスに乗る。雙溪駅で待つこと20数分、17時44分の区間電車がやってきた。

780番國光バス
草刈のされた幅の広い古道と、あまり手入れのされていない心細い踏みあとの山道をつないで歩いた。雙溪は程度のよい古道が残る、良い場所である。このようにしっかり手入れされると、なおさらよい。多くの人に歩いていもらいたいと思う。道は人が歩いて初めて道である。途中の山道は、経験が必要でレベル4だが、手入れのされた古道はレベル2でだれでも問題ない。体力的も今回はレベル3程度。休憩込み6時間40分、歩いた距離は11.2㎞、累計の登攀は770mである。

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