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2019-04-22

2019年4月21日 石碇雞冠山-四分尾山-茄苳古道 休日の静かな山歩き

名前の彫り込まれた基石
台湾の4月は、初夏になったり晩春になったり、天気が良く変わる。今回は、前日4月20日に予定していた山行を、天気予報の降雨率が高いために延期したが、外れて天気が悪くならず、そのため急遽翌日に山を登ることにした。とは言っても、雞冠山から四分尾山への稜線は、いずれは歩こうと思っていたので、四分尾山から数年前に歩いた茄冬古道を下っていく予定を立てた。

茄苳瀑布で出会ったバイオリンの老人
天気は、雨は降らず風もあって暑くなく良かった。なまじ晴れると温度もあがり、風もないとこれからの季節の近郊低山登山はつらい。雞冠山から四分尾山の支稜は、以前歩いた紙寮坑古道のいく谷を挟んで、姑娘山から四分尾山へと続く支稜と並行する。こちらはすでに歩いているので、今回の登山である。同じ山を登るにしても、別のルートをとることが面白い。

南から北へ山越え
歩行高度表
雙菁公路を永定里で曲がり歩き始める
前日に予定をのせたが、それでも筆者をいれて四名の山行である。MRT木柵駅のバス停から8時過ぎ平溪行の795番バスで永定里へ向かう。時間が早いせいか、それとも天気予報があまり芳しくないのか、バスはそれほど混んでいない。8時40分前に到着する。空は曇りだが、高曇りで雨は降りそうもない。106号雙菁公路から下り、川を渡る。対岸の道を登っていく。途中右に姑娘山への登山口を見て、9時17分に雞冠山登山口の橋につく。左に橋を渡り、石段を登り始める。すぐに右に地基主の石祠を見る。壁にひびが入っている、古いものだ。

左に橋を渡り、雞冠山にとりつく
地基主の祠
急坂を雞冠山へ登る
左に民家を見て、山道を登り始める。道筋ははっきりしている。頻繁に歩かれているようだ。急坂を登り尾根に上がる。9時41分、左から文山煤礦(廃棄)の道を合わせる。岩場が現れる。かなり急で、濡れている岩を注意して登る。登りきると展望が開ける。手前には姑娘山からの稜線があり、その奥には薯榔尖峰頭尖が連なる。峰頭尖のさらに向こうには中央尖が頭を出している。9時55分、雞冠山(標高448m)の名前の由来であるトサカの部分になる山頂につく。

見晴らしがきく、背後は薯榔尖(左),峰頭尖
雞冠山山頂
松柏崎山への途中で雞冠山を振り返る
山頂からはすぐに急な坂となる。岩場になる部分を巻いて稜線上に戻る。白いつつじの散った花が道に落ちている。松柏崎山への尾根道は、小さな上り下りが続く。空は曇り、このような天気だと暑くなくて楽だ。10時51分、ひっこりと開けた場所が現れる。松柏崎山の山頂(別名三板橋山,標高438m)だ。角が欠けた三角点がなければ山頂とは思えない。樹木のなかで展望もない。

松柏崎山山頂
草にうもれた山道
小休憩後、道は急な坂となり11時26分、稜線を超えていく舗装路に出る。道を横切り、稜線の山道に入る。ここから道の状態は明らかに程度が落ちる。草に埋もれている。それでも、草の下の踏みあとははっきりしている。小山を超えたあと、また下り11時54分、左右に峠を越えていく保甲路との分岐に来る。保甲路の状態はとてもよい。尾根上の道を上鹿窟崙山へ登る。こちらの道は、いままでと比べるとずっとよく、草も最近に刈られたようだ。数分登ると、きれいに前庭の草が刈られ、最近化粧された土地公祠がある。鮮やかな赤地に金文字が、よく参拝されていることを表している。すぐに左からの道を合わせ、さらに登る。12時11分、上鹿窟崙山(別名紙寮山,標高528m)につく。この山頂も木々の中だ。昼食休憩をとる。

保甲路との合流点
手入れの行き届いた土地公祠
上鹿窟崙山山頂
前方に四分尾山をみて登る
12時半出発する。山頂からは左と右に道が下る。右の道をとり、12時43分、舗装路にでる。この舗装路は汐止と石碇を結ぶ峠越えの道だ。ここで四分尾山へと続く舗装道が分岐する。この舗装路をとり、登っていく。右に聖安宮の廟が丘のうえにある。犬がけたたましくほえたてる。放し飼いの鶏が道端で餌を食んでいる。前方にはたおやかな曲線の四分尾山が座っている。車道だがかなり勾配があり、ちょっときつい。13時、四分尾山わきの登山口につく。ほんのわずかの上りで頂上(標高641m)につく。遠くははっきり見えないが、平溪方向の山々や汐止の街がかすかに判別できる。

四分尾山から汐止方向を望む
四分尾山を下る
13時17分、下り始める。大尖山に続く尾根道は、大衆路線で幅も広くとてもよくメンテされている。下ること数分で茄冬古道の分岐に来る。古道は稜線道に比べると随分と差がある。それでも道筋ははっきりしている。数分下り、左に土地公祠を見る。この神様はもう誰も参拝していないようだ。日常通りすぎ、通行の安全を祈願した人はもういない。滑りやすい苔むした階段を下っていく。そのうち沢音が次第に大きくなり、13時42分、沢を渡る。

茄苳古道の土地公
沢を渡る
古道は、沢沿いに下っていく。左の沢底はかなり下になる。13時53分、がけ崩れが現れ、高巻きしていく。数年前にはなかったがけ崩れだ。前方には、汐止の街が近くなっている。がけ崩れ部分をこえ、本来の古道に降りる。14時、すこし開けた分岐に来る。直進すればまもなく舗装路につながる。左に沢に向かって降りていく。沢に近い右岸を下る。滑滝が下方に見える。14時22分、沢に降りる。ここは数年前来た時にがけ崩れになっており、驚いた場所だ。そのすぐ先で石段道が始まり、茄苳瀑布の下につく。

がけ崩れ高巻き道上部から汐止方向を見る
草深い茄苳古道
滝つぼのわきで、一人の老人がバイオリンを弾いている。話を聞くと、ここによくきて練習しているとのこと。私が日本人であることを知ると、日本の曲を弾いてくれた。瀧音が大きいのでバイオリンの音がすこしかき消されてしまうのが残念だが、美しく演奏してくれた。少し下り、涼亭で少し休憩する。持ってきたビールを開ける。

茄苳瀑布(前方)についた
茄苳街から大尖山を見上げる、右は住宅区開発中
残りは舗装路を下り、汐止駅まで歩く。咲きはじめた油桐花が道脇に見受けれられる。すでに散って路面に落ちている。新しい住宅区が開発中だ。見上げれば大尖山が高い。汐止はどんどん大きくなっているようだ。茄苳街から招商街を経て歩くこと約45分、16時に汐止駅に着く。大同街のバス停から668番バスで台北に戻った。

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